2017.7.10.

ご挨拶 九州北部豪雨

 梅雨真っ只中、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。7月に入って早々、九州上陸が心配された台風3号は、各地に それほど大きな被害をもたらすことなく通りすぎ、安心した矢先、今度は梅雨前線の南側に発生した「線状降水帯」の停滞により、九州北部は記録的な集中豪雨に見舞われました。福岡県朝倉市や大分県日田市などでは、土砂崩れや河川の氾濫等により、途方もない流木や土砂が住宅や田畑を覆い尽くし、現段階で22名もの方が亡くなり、未だ連絡が取れない方、孤立状態に置かれてしまっている方、行方不明の方がかなりいらっしゃるなど、多大な被害が出ています。5年前の2012年にも同じようなメカニズムによる豪雨で、今回と同じような地域に大被害が出ていますが、ようやく立ち直りかけていた矢先の更なる大惨事に、地元の方々がどれほど大きなショックを受けられているか計り知れません。私の住む地域も断続的に大雨は降りましたが、地形的にあまり心配せずにすむ場所に住んでいるため、おかげさまで被害に見舞われることもなく、ほっと胸をなで下ろしているところです。けれども、近年の自然災害の猛威はとどまるところを知らず、記録的な大惨事が間を置かず各地で起きている昨今、明日は我が身、いつ何処で何が起きてもおかしくない危機と隣り合わせであるという自覚は常に持ち続けていなければならないと切に思います。とは言うものの、実際、テレビに映し出される凄まじい映像を見ながら、それを我が身に置き換えたとき、この過酷な状況を生き抜くことはどんなに至難の業かと思わずにはいられません。

 梅雨末期のまだ油断ならない状況の中、どうかこれ以上被害が広がりませんように。そして、本格的な暑さに向かうこれからの季節、被災された方々はじめ、支援する側の関係者の方々もどうか体調を崩されませんように。

 亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りするとともに、未だ孤立状態に置かれている方々や行方不明になっておられる方々が一日も早く無事に救助されますよう心からお祈りいたします。


 みなさんもどうかくれぐれもお体には気をつけてお過ごしくださいね。



フォトエッセー 梅雨時の庭の光景

キュウリのその後

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(左)南の菜園の接ぎ木キュウリ、見事な復活をとげた・・・かに思えた

(右)唯一収穫に至ったとげとげキュウリ、奥に小さな実が見えるが、いつの間にか枯れてしまった


 南の小さな菜園で育てている、初心者にお勧めのキュウリの接ぎ木苗の生長が芳しくないことは前回のエッセーで書いたが(参照)、書いたその日に待ち望んでいた雨が降り(突然の梅雨入り)、それが幸いしたのか、この接ぎ木苗は見る見る緑が蘇り、幾つもの花を元気に咲かせ始めた。キュウリは、花を咲かせて1週間で収穫出来ると言われるほど生長が早く(1日に3cmも延び、収穫の適期は20cm、でももうちょっと・・・などと欲張って一日収穫を延ばしたりしたら、あっという間に巨大なキュウリになる。これはこれでワクワクする嬉しい収穫なのだが、実の中央部分の種が大きくなって、水っぽい味になってしまう・・・とこれは西の菜園で育っている普通苗のキュウリの話)、収穫を心待ちにしていたのだが、実はいつまでも小さいままで、もう1週間は経ったよね・・・とよく見てみるといつの間にか黄色に変色していて、ひょっとして枯れてる???というものばかりが続出、唯一、1本だけがかろうじて残った。西の菜園のようなキュウリ本来の姿とは大違いで、長さは15cmほど、全体がトゲトゲで、触るとまるでサボテンのように痛く、エビのようにクルンと丸まっている。「もう採っていいのかなぁ?」と首をかしげながらの収穫は何とも心許ない。が形はさておき、カリカリとした食感で美味しく、もしやこれ、いい品種かも?とちょっと見直している。その後も新たな花は次々に咲き続け、この数日にわたる豪雨にも何とか耐えてくれた。けれどもこれから先、果たして一体どれだけ収穫に至るだろうか。かなり期待薄ではあるが、この愛嬌あるトゲトゲ&エビキュウリが1本でも多く収穫できたら嬉しい。


トマトのその後

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(左)収穫前に撮ったミニトマト。これ以上に美味しそうな写真はもう撮れないだろう。

(右)大トマト。長寿トマトという名前だが、その由来は分からない。


 ミニトマトは房全体が赤く実ることを待っていたが、そんなことをしてたらこの瑞々しい実が熟しすぎて腐ってしまうんじゃないかと気が急き、葡萄じゃないんだしね・・・と、赤くなったものを片っ端から収穫している。皮はちょっと硬いが甘くてとても美味しい。大トマトも順調に育っている・・・かに思えたが、梅雨前のかなり長い間の水不足&朝夜の低温が影響したのか、「尻腐れ病」とかいうとんでもない名前の病気にかかってしまったようだ。上から見ただけでは分からないのだが、いざ収穫してみると、裏側が真っ黒に腐っているのを発見し、何これ。これも? エッ、これも? と不良品ばかりの出来にかなりショック! けれどもその後の厳しい暑さと梅雨入り後の適度な雨によってか、その症状は出なくなり、大きく見事なトマトが少しずつ実り始めた。こちらもミニトマトに負けず劣らず、甘くてとても美味しくて、去年と比べても上々の出来だった・・・のだが、今度は大敵の雨によって実が割れ始めている。雨対策として、お手製ビニール傘(地上、2メートルほどの高さにトマト4株全体を覆う形で作り、前回よりもかなりバージョンアップ?)を2週間ほど掛けていたが、茎がどんどん伸びて次第に生長を妨げ始めたので、早々に外した矢先、今回の豪雨がやって来てしまったのだ。複数まとまりながら、重たそうにぶら下がっている、まだ青く硬いトマトが、日々少しずつ大きくなるにつれ、ヘタを丸く囲むように、ピリリ、ピリリッと薄く切れ目が入っていく様子を、小さなため息交じりに眺めている。これから先、割れ割れのトマトばかりを収穫するのはあまりに悲しすぎるが、めでたく梅雨も明け、容赦なく降り注ぐ真夏の太陽の光をいっぱいに浴びれば(私には恐怖の季節!)、甘く大きく真っ赤なトマトがきっとまた実ってくれるだろう、そうなってくれたら嬉しいなと思っている。


キミドリとの再会 その後

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(左右上)広々としたジンジャーの葉っぱ。お気に入りの場所のようだ

(左下)ジンジャーすぐそばの普通苗キュウリの葉っぱの上、目の前での突然のお出迎えに感動

(右下)キミドリが鳴いているのを発見、シャッターチャンスを逃したが、もっと大きく喉を膨らませていた


 前回のエッセーでも触れたが、ここ最近、雨蛙とちょこちょこ出会い、その可愛らしさに心和むひとときを過ごしている。この雨蛙はきっとキミドリだ!とひとり勝手に思い込んでいるのだが、本当のことはわからない。今までは「かねのなる木」や「ベゴニア」や「サツマイモの葉っぱ」や・・・と地上に近い位置で出会うことが多く、あるいは「サザンカ」や「梅」や「晩白柚」や「キンモクセイ」の木など高い位置では、茂みの中に偶然発見!のような出会いが多かったのだが、ここ最近は、地上1メートルを超えた広々とした目立った場所で、こちらを向いてちょこんと佇んでいる姿に出会うということもしばしばで、そのあまりの可愛らしさに思わず微笑んでしまう(でもちょっと危険じゃないですか! 蛙さん)。

 ある夕刻、ジンジャーの葉っぱに佇むキミドリを確認した後、庭の草木の手入れをしていると、同じ方向から突然、蛙の鳴き声が聞こえてきた。声のする方向に近づいていくと、何とキミドリが喉を大きく膨らませて鳴いているではないか! 蛙が実際に鳴いている姿を見たのはこれが初めてで、そのことにまず感動したのだが、何より驚いたのは雨蛙もこんな風に鳴くのかということ。春先からこの時期、夜になると蛙の鳴き声がひっきりなしに聞こえてきて(最近は一時期のような凄まじさはなくなっているようだ)、それは昼間でも時折するのだが、その声質や声の大きさから、私は勝手にヒキガエルや土蛙のような黒っぽい(?)蛙を想像していた。冷静に考えれば、雨蛙だって鳴くのは当然なことなのだが、この可愛らしい姿からは、そのような声を全く連想することができなかったのだ。えっ、これがキミドリの声? この小さな体で、こんなに力強く大きな(濁)声で鳴くんだ・・・・びっくり&ショック! すると、今度は庭の東の端から同じような鳴き声が聞こえてきた(キミドリは西の端にいる)。鳴き声は間隔をあけながら、しばらく交互に繰り返された。知らなかった・・・キミドリもこうやって仲間と交信していたんだね。。。感動! 急いで東の声のする方向に駆け寄ったが、声は途絶え、その正体を見極めることは出来なかった。キミドリはいったい誰とどんな交信をしていたのだろう。ミドリなのか、別の雨蛙なのか、それとも全く別の種類の蛙なのか・・・庭先にまた新たな不思議が生まれた。


(追記1)

 この文章を書きながら、雨蛙の鳴き声を自分の中で全く再現出来ないことに気づき、また蛙の種類によって鳴き声がどのように違うのか次第に気になり始め(なんて暇!)、ネットを検索していたら、驚きの発見をした! 何と・・・蛙はオスしか鳴かないのだという。ということは、キミドリはオス? へえ〜〜〜ッ? 繊細な姿から、私はずっとメスだと思っていた(ミドリより弱々しいような? 例えばこんな写真(両方とも左側))。それから鳴き方に幾つかパターンがあり、メスを誘う鳴き方やオス同士の縄張り争いなど、微妙に異なるのだという。ということは、庭先で繰り広げられていたのは、オス同士の縄張り争い? 軽くショック! なるほどねぇ・・・だから、あんなに離れた場所で強く鳴き合っていたんだ・・・。今まで私の中で描いていたほのぼのとした光景は消え去り、キミドリが急にリアルな生き物に思えてきた。


(追記2)

 (追記1)を書いて、改めて過去のミドリ、キミドリの写真を眺めていたら(更に暇!)、ジンジャーの葉っぱの上には、ミドリのほうが多く佇んでいることが判明した。私はミドリはもう何処かへ行ってしまった(死んでしまった)とばかり思い込んでいたが、今回の写真を改めて見てみると、これはひょっとしてミドリなのかも知れない・・・と思えてきた(何だか少し逞しい?)。ミドリもキミドリも生きている??? 東で鳴いていたのはキミドリ? ならばキミドリもオス? でもこれは2匹を唯一同時に見たときの写真で、すぐそばにいたよねぇ。ということは、また別のオスの雨蛙が東の方にいるのかな。先日、晩白柚の木(庭の東にある)の上で見かけた雨蛙(右側)がそうかなぁ。でも、東で鳴いていた蛙が雨蛙とも限らないし・・・。私は一体なにを推理しているのだろう。ミドリもキミドリも、すべてが何の根拠も確証もない。あやふやな土台にたった推論など何の意味もないと分かりつつ、小さな思考の迷路に迷い込み、行ったり来たりしている。