2012.9.15

ご挨拶 秋の到来

 9月も半ばを迎え、 昼間の日差しはまだ刺すように強く、残暑は厳しいものの、 吹き渡る風はひんやりと心地よく、空は日ごと天高く広がり始めました。蝉の鳴き声はすっかりと影を潜め、何かにせき立てられるように夕闇が迫るころ、どこからともなく聞こえてくる虫たちの鳴き声は、秋の到来を静かに呼び起こし、夏の暑さに疲れた心と体を少しずつ解きほぐしてくれるようです。いろんなことが「しみじみ」と感じられるのは、心と体が一番自然体でいられる穏やかな季節だからなのでしょうか。この束の間の「移ろい」の季節、すべての感覚をフル稼働して、じっくりと味わいたいと思います。みなさんもちょっと一休みして、ご一緒にいかがですか?


フォトエッセー 朝顔とコスモス

asagao1  初夏にお隣からいただいた朝顔の小さな3本の苗がぐんぐん生長し、8月中旬頃からとてもきれいな大輪の花を咲かせ始めた。あまり考えずに、玄関の門の近くに植えたのだが、8月に入っても葉っぱが生い茂るばかりで、まったく莟が見当たらない。これはもうダメだと諦めの境地に至り、あと一歩のところですべて撤去するところだったのだ・・・が、突然、思い出したように莟をつけて咲き始め、今も日ごとその数が増えている。全く目を見張るばかりの美しさだ。けれども、朝顔はその名前どおり、本当に朝だけに咲く花で、太陽がサンサンと輝き始めると途端にぐったりとしぼんでしまい、この生き生きとした姿は跡形もなく消えてしまうのだ。(時刻より日光の強さに影響されるのか、真夏より今の方が、晴れよりも曇りの方が少し長く楽しめるようだ。)だから、この贅沢な光景を味わえるのは、早朝のほんの2時間ほどなのだ。何とも粋な咲き方とはいえ、せめてもう少しお披露目の時間を延ばしてくれたならと、欲張りな私はいつも惜しんでいる。


cosmos_12  今年もコスモスの季節になった。手入れがとても大変なので、庭に植える人は少ないのだが、とても美しい花なので、やはり毎年、がんばって育ててしまう。ところが、今年はいったいどうしたのだろう、全然ダメなのだ。背丈ばかりが大きくなって、3mほどに達しているものも数本あり、毎日、水をやりながらその先端を見上げては、ため息混じりについ笑いがこみ上げてしまう。まるで主役は茎と葉っぱ、花は付け足しのように咲き始めたが、高すぎてよく見えないし、手が届かず、切り花にも出来ない。本当に、どうしたのだろう。だいじょうぶ、見てて、まだこれからなんだから・・・と思いながらも、「まるで薮のようで、ちょっとみっともない。」という母の言葉に、返す言葉もない。それでもやっぱり、まだこれからよ、きれいに咲くんだから・・・と豪語しつつ、先ほどから激しく降り始めた雨に、大きく揺れ続けているコスモスをちょっと不安げに眺めている。今年最大級の台風が九州に接近しつつあるという。ただただ、何事もなく無事に通過してくれることを心から祈るのみ。