2012.4.9

フォトエッセー ムスカリの花

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 鉢植えでたくさん花をつけたムスカリ。ムスカリとの出会いは、もう10年以上も前にさかのぼる。母が友人の家の庭に咲いているのを見て、あまりの可愛らしさに小さな球根をもらって来たのだ。けれどもその球根は 5mm ほどの小さな粒々で、葉っぱも頼りなくひょろひょろしているし、花自体を知らない私は、あまり興味もわかなかった。母が庭に植えた場所に、毎年ひっそりと咲いている様子だったが、とても小さくて目立つこともなかったため、ほとんど放置状態で数年が過ぎた。そしてある年、小さいながらも、可愛らしくかたまって咲いている花々に目が留まり、何気なく小さなガラス瓶に飾ることにしたのだ。そのとき初めて花を間近で見ることになったのだが、花びらに顔を近づけてみると、なんと・・・とってもいい香りがする。今まで知っているどの花の香りとも違った、ほのかに甘くほのかに涼しげで、とても上品な香しさ。しかもよく見ると、1つ1つの花弁が小さなチューリップのようにふっくらとしたベルの形になっていて、そのすべての先端に何とも可愛らしい白いフリルがついているのだ! 手に取って小さく左右に振ったら、涼しげな鈴の音が今にも聴こえてきそうだ。 こんなに小さな花なのに、なんと精巧でなんと可愛らしいデザイン!!! それ以来、ムスカリはすっかり大切な花になり、毎年、花後に球根を掘り起こしては、適期に植えることを繰り返している。そうやって大切に育てていると、球根は大きいもので直径3cm ほどに生長したりするものもでてきた。その大きいものを選りすぐって、鉢植えにしたものが、このムスカリ。あたりにふんわりと薄紫色のやさしい香りを漂わせながら、とても可愛らしい花々がとても生き生きと咲いてくれた。(因みに、この1輪の花の大きさは、5mm ほど。)