2011.8.24

フォトエッセー 夏の終わり

semi   蝉の鳴き声もピークを超え、いつの間にかその中にツクツクボウシの鳴き声も混じり始めた。今年も凄まじい大合唱だったが、例年よりも数が多かったのだろうか?(数年前に、関西でクマゼミが大量発生して、騒音被害がすごいというニュースを見たことがあるが。)何十年と生きて来て初めてのことだが、今年は羽化するところを何と3回も見た。私が今まで抱いていた羽化のイメージは、夜、鬱蒼とした木々の枝のどこかでひっそりと行うというものだったが(よく考えれば、どこにでもに蝉の抜け殻はあるが。)、ある朝、まだ日陰の庭石の上で、ひっそりと殻から出て来て、よちよち歩いているではないか。もう、びっくりしてしまった! ガンバレ、ガンバレと応援しながら、急いでカメラを取りに家に戻り、まぶしいかなと思いつつも、シャッターを切った。羽化して少し時間が経っているのか、羽はうっすらと緑がかった透明でなんとも美しい。3回のうちのある1回は、既に弱っていたのか、運が悪かったのか、蟻の大群に囲まれていて、ぞっとしてしまった。7年間もの間、暗い地中で過ごしたあと、最後に与えられた地上での生は、蝉にとって楽園なのか苦行なのか。生物的な生(一週間)を最後まで生ききる蝉は一体どれくらいいるのだろう。子供のとき、夏休みに、祖父母の家で毎日のようにセミ取りに行き、見つけた一匹を糸でタンスの取っ手に結んで遊んでいたことを思い出しながら、良心の呵責をちょっぴり感じている。


cosmos_p   連日の猛暑で、庭植えのコスモスもだんだん元気がなくなり、ぐったりして心配していたが、お盆以降、突然、気温がぐっと下がり、連日のように雨が降り続き、緑もすっかり生き返った(最近は、雷を伴って荒れ狂うように降っているので、逆に心配になって来たが)。夏に咲くコスモスは花びらが小さく、弱々しい上、カナブンに食いちぎられたりするから、お願いだからもう少しだけ、おとなしく眠っていてくれたら・・・と思うけれど、次々に蕾をつけては、惜しげもなく咲いてしまう。ひんやりとした心地よい風に変わりつつある今日この頃、このコスモスも秋の気配を感じたのだろうか、生き生きとした緑の頂点に、とても可憐なピンクのグラデーションの花が咲いた。何とも美しい!