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レコ妖怪あらわる!コーナー

レコ/CDをネタに好き勝手なことを書きなぐります


【あんまりなジャケ】

これはザ・フーのファンには有名なはずですが、68年当時(おそらく)に日本で出た“Magic Bus”のシングル盤です。

私コレ、不可解さからいえば日本レコ史上最強のジャケだと思います。いったいポリドール・レコでは何があったんでしょうね?

イギリス軍のヘルメットみたいな頭になったピートはなぜか「オホホホホ」なんてやってるし(煙草を吸っているわけでもない)、ジョンはボンボン帽子でもかぶってるのかと思いました。ロジャーの頭もいびつですよね。珍しく一番マシに写っているキースもよく見ると、いかにもはしゃぎ中です。

トリミングの段階でこうなったのか、印刷時に何かトラブルが発生したのか・・現物が手元にないのでよく分かりません。あっても分からないと思いますが。いずれにせよ、ここから伝わってくるのは「どーせ日本じゃ売れねーし」といった投げやり感ですね。

おまけにこの写真、ほとんどデビュー時65年頃じゃないでしょうか。
まあ、こういうのは昔はよくありました。とどめは左側のでっかいですね。どういうセンスをしておるのか!!

でもこれ、ほしくなってきました。


【思い入れレコ2枚 その43】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はおなじみのガール・バンドの2枚で上がスリッツのBBCライヴ「ピール・セッションズ」、下がレインコーツのファーストで「ザ・レインコーツ」です。

スリッツの場合、普通ならあの例の泥んこヌード・ジャケのファースト・アルバム「カット」とこのレインコーツをセットにすべきですが、内容からいうと実はこちらの方がふさわしいんです。

スリッツの「カット」でドラムを叩いているのは、すぐのちにスージー&ザ・バンシーズのメンバーとなるバッジーです。バッジーといえば名ドラマーですから、必然的に「カット」はレインコーツのファーストよりもかなり完成度高いです。その点、「ピール・セッションズ」は10曲中7曲でドラムを叩いているのはレインコーツと同じパルモリブなので全員が女の子、時期は77〜78年、しかも「カット」収録曲が多いというわけです。

おまけにこのジャケですよ。泥んこジャケよりもさらに過激じゃないっすか!ちなみに「ピール・セッションズ」最後の3曲のドラマーはポップ・グループのブルース・スミスです。この人も名ドラマーですね。スリッツずるいっす。


【サイン・レコ】

サインレコもう1枚ありましたありました。ただし手に入れた時からすでにあったという、いわゆるサイン付きレコでした。

写真はジョン・レイヴンという英フォーク・シンガーの「Harvest」というレコの裏ジャケットです。小さくて分かりづらいですが、左下に載っているのがJon Ravenのサインで、右上に載っているのは誰のだか分かりません。どうやらグレイスさんという女性に宛てたサインのようで、日付は82年10月28日となっています。

30年も前の82年なんていったら、高校生だった私は友人の河野くんと
「ジャムが解散するらしいぞ!」と大騒ぎしていた年じゃないすか!

そんなことはどうでもよくて、このジョン・レイヴンという人は私の大好きなニック・ジョーンズとの共演盤があったり、声質も似ていたりするので、ラビリンスで見ていたこのレコはどうしても聞きたくて、長年探してやっと手に入れたものです。

理想的な激渋電気フォークでニック同様、未CD化だと思います。ああ、そういえばトレイラー・レコードのCD化はもう永遠にないんですかね。もう一度10数年前のような英フォーク・ブームが日本にくれば、CD好きの日本人のためだけに実現しそうな気もするんですが。たぶん人口統計的にいって、本国より売れるんじゃないでしょうか?


【サイン・レコ】

自分の所有する数少ないサイン・レコの中から、1枚ご紹介したいと思います。といっても今のところこれが最後です。結局以前載せたプレインソングとフェアポートのサイモン合わせて、自分は3枚しかもっていないっちゅうことになりますね。

写真は忘れもしない95年の・・・何月だったか、すいません、忘れました。とにかく私が英トラッドにハマったのが94年でしたから、翌年にタイミングよく来日してくれた、マーチン・カーシー&デイヴ・スウォーブリックの2人にもらったサインです。

プレインソングのイアンとアンディ同様に、繊細なマーチンと豪快なデイヴの性格がそのままサインに表れてますよね。マーチンは「サインをいただいてよろしいでしょうか?・・・」とレコを差し出すと、気さくに「もちろん!(sure!)」といってくれて、握手もしてもらいました。考えたらその数年後に勲章をもらいますから、とんでもない偉大な人です。

まあ、勲章をもらおうが大物たちから崇められようが、故バート・ヤンシュ同様、全くそんなことには無頓着で普段着なフォーキー気質な人たちですから関係ないですよね。そこが英フォーク人の大好きなところです。

デイヴは70年代にフェアポートで一度日本に来ていますが、もしかしてマーチンはこの時が最初の来日だったんかな?


【求む!CD化 その2】

未CD化でレコ時代の再発なし、オリジナル盤はメガ・レア、聴きたくても聴けないアルバムその2です。

次は英フォーク本のラビリンスにはステージ2の先頭に載っているブラウンズ・ホーム・ブリューの71年のファースト「Brown's Home Brew」です。ステージ2といえば、これと同じページにはウッズバンド、次のページにはゲイ&テリー・ウッズが載っているように、英フォーク・ファンにとっては必須要素といっていい女性ヴォーカルをフィーチャーしたアルバムばかりが集められた章です。

解説にはUKスワンプとあるのに、アコースティック楽器をメインにしながら、へヴィでダークなサウンド、しかもアメリカ臭さが感じられないとありますから、よけいに気になってしまうんです。ペンタングル系なのかダンドゥ・シャフト系なのか?いや、どっちもUKスワンプとはいい難いし・・・と妄想ばかりがふくらんでしまいますよ。

あまりにレアなためか画像もこれしか見つかりませんでした。ジャケットがまたニック・ジョーンズのファーストやフェアポート・コンヴェンションの「リージ&リーフ」を思わせる荘厳なデザインでヒジョーに気になります。


【求む!CD化】

このクソ暑い中、いかがお過ごしでしょうか。

CD時代も風前の灯となった現在、未だCD化もされず、レコ時代の再発もなく、しかもオリジナル盤はメガ・レアのため5万は下らないという値が付き、聴きたくても聴けないアルバムが何枚かありますが、まず自分にとって筆頭にあげられるのがこのWizz Jonesの69年ソロ・デビュー作「Wizz Jones」です。

ウィズ本人はこの作品について、過剰な管弦楽器によるアレンジメントが気に入らないそうです。まあ、このあとの名作「Legendary Me」や「Right Now」の簡素な作りからすれば、なんとなく想像できそうなんですが、えてしてそういう部分ってのは、作った本人ほどリスナー、特に思い入れの強いファンは気にならないものです。

しかも相棒だったソングライターのアラン・タンブリッジ作品が多数収められているそうですから、これは死ぬまでにぜひとも聴いてみたいアルバムなんですよね。もしマルチ・マスター・トラックが残っているなら、オーヴァーダブ部分を省いたヴァージョンとカップリングするという手もあります。サンビーム・レコかHuxあたりに期待したいですが、こういった再発レーベルも今はどういう状況なんでしょうか?ちょっと心配すね。


【困ったアルバム その19】

スリッツと並ぶライオット・ガール・バンド(以下RGB)、レインコーツのデビュー・アルバム「The Raincoats」です。

なんか私がこのバンドを紹介するとき、必ず頭に「スリッツと並ぶ」をくっつけているような気がします。当時は他にもRGBがたくさんいたはずです。要するに私がこの二つしか聴いたことがないっちゅう単純な事実もありますが、「知名度」でこの二つに「並ぶ」RGBは他にいたか?!といえばもしかするといないかもしれません。

では何故にこれが困ったアルバムかというと、それは一度に繰り返し聴くとさすがにストレスがたまってくるところです。この作品のよさのひとつは、レビューにも書きましたが、正しいとされるロック・バンド・アンサンブルの基本がズタズタに破壊されるときの爽快感ですね。カタルシスといっていいと思います。

しかし人間の業というか、生き物すべてに共通する宿命だと思うんですが、破壊したあとはやっぱりちゃんと組み立てたくなってくるんです。で、特に当時のニュー・ウェイヴ・ロックのアルバムでありがちな展開が、ちゃんと組み立ててみたら全くつまらない凡庸なものができあがるというパターンです。

その点このバンドの場合は組み立てることをせずに、ズタズタのまま2ndの「Odyshape」でまったく別物バンドに変身してしまい、その音楽はいっそうおもしろくなったわけですから、同じような展開をたどったスリッツと「並ぶ」のはやっぱりたしかすね。


【困ったアルバム・ジャケ その2】

【困ったアルバム・ジャケ】って、下の方にある【違和感ジャケ】と内容的にどう違うのか?!と聞かれても困ります。その時の気分でやってます!すんません。

サンディ・デニーとトレヴァー・ルーカスのバンド、フォザリンゲイの唯一のアルバム「Fotheringay」ですが、これもずいぶん困りましたね。トラッドにハマった頃、このジャケのせいでなかなか聴いてみようという気が起こらなかったです。もちろん聴いた結果は当たりでした(特にサンディ作の4曲)。

椎名誠風にいうと、「ブルジョア的反動的悪趣味成金的大阪のオバハン的」デザイン・センスです。しかし!実際のところ、トレヴァーはたしかに浪費癖をもった成金趣味的なところがあったそうですし、サンディもロック界のきらびやかな世界に憧れをもつ一面はあったようです。考えたらそりゃそうですね、このデザインが嫌なら二人が却下したでしょうし。

まあ、それでも簡単にそういった側面を否定するわけにはいかない事情があったのもたしかなようです。トレヴァーはさておいて、サンディに関しては、キース・ムーンとどんちゃん騒ぎをしたり、パーティー三昧で飲みまくったりしたのは生来の極端な「寂しがりや気質」を紛らすための行動であったはずです。

サンディがジャニス・ジョプリンに少なからぬ親近感を抱いていたのは、「デブ」であったことを含め、自分と同じ気質をジャニスの中に嗅ぎ取っていたからでしょうね、たぶん。ジャニスが死んだ8年後にサンディもキースも死んでしまいました。ジャニスとキースはある意味、太く短い人生でした。サンディはどうだったか?・・・なんともいえんやりきれなさが残るっす。おわり


【困ったアルバム・ジャケ】

フェアポート史上、最悪のジャケ・デザインの1枚に入る76年リリースのライヴ盤「At The L.A. Troubadour」です。ジョー・ボイドも「あれはひどかった」といっています(ただし内容は最高)。

いちおう名ライヴ盤として、レコでもCDでもジャケとタイトルが変更されて何度か再発されてきましたが、悲しいことにこのジャケがオリジナルなんです。おかげでこんなしょーもないジャケにもかかわらず、オリジナル盤は10年くらい前で1万円前後していました。私これあるレコ屋さんで2000円で買ったのをよく覚えています。たぶん完全にジャケで値が付けられたんだと思います。

なぜあのセンス抜群のアイランドがこんなデザインで出してしまったんですかね。裏ジャケには「DESIGNED BY BLOOMFIELD/TRAVIS」とあります。

で、調べてみたらば、他のこのチームによるデザインにはスリッツの1st「Cut」と、クラウス・シュルツェというドイツの有名なミュージシャンの「Body Love」というアルバムがありました。なぜかどちらもオッパイ出しジャケなんですが、決して悪くないデザインなんです。なぜフェアポートだけこんな目に会ってしまったのか。よほどやる気がなかったのか、ギャラが安かったのか、まさかこれが最高と思っていたのか・・・謎です。おわりです。


【困ったアルバム その18】

ピーター・バラカンさんのお気に入りアルバムでもあるデッドの69年のライヴ盤「Live/Dead」です。ピロピロ、ボヨヨヨ〜ンといきなりテキトーな音だしから始まる20分超えの“Dark Star”で、初めて聴く人によっては困ってしまうかもしれないなあと思う作品です。

リスナー側の臨み方として、楽曲を聴くというより、演奏そのものを楽しむというジャズ的な聴き方と、楽曲(メロディ)を中心に聴くロック、ポップス的な聴き方ってのがあって、たしかにこれは前者に入ると思います。たぶんそこのところでしょうね、好き嫌いの分かれ目は。

ただ全体を聞けば分かるように、これはあくまでロックともいえるし、ソフト・マシン同様、ロックとジャズの境界をあいまいにしてしまった音楽として先駆的なアルバムの1枚といえると思います。そゆ意味で、基本的にジャズ的な聴き方をしてこなかった自分にとっては、音楽の楽しみ方の幅を広げてくれた1枚でもあります。

そこで提案です。デッドにハマってしまったそこの若者!次に進むべきは何か!?ジェファーソン・エアプレイン?クイックシルヴァー?いや、おそらくこの2つを経てデッドに行き着いたはずです。と決めつけます。次は「マン」に決まってますがな!ダメ?私「マン普及保存協会」の会長兼会員を1人で務めています。おわり。


【サイン・レコ】

自分の所有する数少ないサイン・レコの中から、1枚ご紹介したいと思います。

フェアポート・コンヴェンションのサイモン・ニコルのサインです。サインの下に「Tokyo '02」とあるので、2002年の今のところ最後の来日公演のときでした。こういう風に書いてくれるととてもありがたいっすよね。そのときの様子は今でもはっきり思い出すことができます。

新宿のヴィニール・ジャパン主催だったので、ライヴ後に例のサイン会を催してくれて一列に並んだのを覚えています。なぜかサイモン・ニコル1人だけが代表してのものでしたが、もっていったレコがこの「Full House」です。おかげでこのジャケにいる5人中1人だけという、かなり片手落ちのサイン・レコとなってしまいました。サイモンはレコの見開き部分に載っている子供を指差して「この子はデイヴ・ペグの娘だよ」とかいってました。

サイン会があったかどうかは忘れましたが、90年代半ばの来日公演も行ったので、その時にデイヴ・マタックスとデイヴ・ペグにこのレコにサインをもらっておけばよかったなあ思います。あとはフェアポートには当時いなかったスワブとリチャードですが、どちらも来日公演には見に行ってるんですね(スワブはマーチン・カーシーとのデュオとして)。ただリチャードはヴィニール・ジャパン主催じゃなかったので、サインをもらうのは無理だったかもです。すると最終的にリチャードのだけ抜けてしまって、よけいにストレスのたまるサイン・レコになってたりして・・・おわり!


【困ったアルバム その17】

スティーライ・スパンのサード「Ten Man Mop Or Mr Reservoir Butler Rides Again」です。なぜこの大傑作が困ったアルバムかちゅうと、それは当時のバンドとレコ会社との間の印税契約にありました。

メンバーだった故ティム・ハートによれば、このレコが1枚売れるたびにバンドには22ペンスが支払われることになっていたらしいです。ところがジャケットの製作費に、バンドは1枚につき33ペンスを負担していたそうです。たしかにこのレコ、豪華な8ページの写真入りブックレット付属で見開き、しかも表面はエンボス&金ラメ加工の豪華で重厚なジャケットです。

なのでレコが1枚売れるたびに、バンドは11ペンスの赤字になっていたそうです。なんとまあ!しかもこんなに高くつくジャケの割には、写っているのはいかにも20世紀初頭か戦前あたりの最下層の庶民たちです。ここまでくると、こんなアホな契約を結んだのも当時完全にトラッドに頭がイカれていたアシュリー・ハッチングスのコンセプトに含まれていたんではないかと思ってしまいます。


【思い入れレコ2枚 その42】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。上がスティーライ・スパンのセカンド「Please To See The King」、下がウッズ・バンド唯一のアルバム「Woods Band」でどちらも72年作です。

フェアポート・コンヴェンションの「Liege & Lief」をひな型として、70年代初頭までにフェアポート・ファミリーのアルバムがたくさん生まれましたが、それぞれのバンドやアーチストがやりたかったことや嗜好には少しずつ違いがあるので、それらの作品を体系的に聴いていくのもおもろいと思います。

例えばアシュリー・ハッチングスといっしょにイングリッシュ/アイリッシュのエレクトリック・フォーク・アルバム「Hark! The Village Wait」を作ったあと、スティーライを脱退したアイルランド人のゲイとテリー・ウッズは、無意識であれ聞きようによっては下のアルバムでアイリッシュ・フォークとウェスト・コースト・ロックの融合を試みることで、スティーライとの差別化を図ったといえると思います。

まあ、厳密には融合というより並列に近いかもしれませんが、結果的に上の荘厳で重々しいドラムレスのエレクトリック・フォークよりは聞きやすく、ちょうどいい塩梅にケツの穴のゆるんだ心地よいフォーク・ロックとなりました。そういう意味で、自分の中でこれらのアルバムはライバル的関係にある2枚なんです。残念ながら知名度、その後の評価にはケタ違いの差がありますが、このサイトでは昔からいっているように、もうこれはテリーの運命としかいいようがないっす。


【思い入れレコ2枚 その41】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はサザン/ディープ・ソウル、いや「ソウル」の究極、真髄、頂点、腸捻転の2枚―O.V.ライトの上が72年の「A Nickle And A Nail And Ace Of Spades」、下が73年の「Memphis Unlimited」です。

昔ポール・ウェラーに「へヴィ・ソウル」というタイトル負けしたアルバムがありましたが、この2枚こそ「へヴィ・ソウル」にふさわしい重く深く苦い大傑作アルバムです。軽い気持ちで臨むとOVに「出直してこんかいワレ!」と怒られてしまうので、覚悟して聞かなければなりません。

というのは冗談ですが、本物の「ソウル」を聴きたい人には避けて通れない「必修科目」といっていいっす。ウィリー・ミッチェルのプロデュース・ワークと絶頂期ハイ・リズムのバッキングとOVのヴォーカルが融合したことで相乗効果を生んだ奇跡の2枚であることは、その筋のソウル・ファンなら誰もが認めると思います。

オーティス・レディング、ジェイムス・カー、ウィルソン・ピケット、サム&デイヴらを聞いて「んん?この人らに漂うなんともいえない悲しみは何なんだ?!」と思った未聴の方にはぜひぜひ聴いていただきたいっす。ここに答えがあります!


【困ったアルバム その16】

ウェールズ出身の元祖ジャム・バンド、マンのアルバムをどれか載せようと思ったんですが、もうこうなったら全部じゃ!

中心メンバーのディーク・レナードも認めるように、マンの音楽というのは良さが分かるのにヒジョーに時間を要するんです。たしかに彼らが尊敬するグレイトフル・デッドもある意味そうですよね。特に日本ではダメな人には徹底的にダメというか。それでも米本国では圧倒的な人気がありましたし、日本でも好きな人の絶対数はかなりのもんです。

一方のマンはというと、ウェールズではまあ、そこそこ有名なんでしょうけど、日本はもちろんイングランドでもほとんど無名だったと思います。この違いは何なのかちゅう話です。一聴してつかみどころがない?そんなのデッドだってそうじゃないっすか!いまいち何がやりたいのか分からない?デッドだってそうじゃないっすか!

サイケ、ブルース、フォーク、カントリー、ロックンロール、ジャズのごった煮音楽なんてデッドに限らず、当時のグループたちには当たり前の要素でした。デッドがやっていた音楽なんて単なる「グッド・ミュージック」だったと思います。ただ聞き込めば聞き込むほど芯の強さというか、デッドらしさを知覚できるようになってくるんですよね。

マンも同じだと思うんですけどなぜダメなんでしょうね。で、今ふと思い浮かんだのが、英国ならでは音楽的要素です。つまりプログレとハード・ロックっす。デッド・ファンにはそこがネックとなり、逆にプログレ/ハード好きからすると、そこに割り込んでくるカントリーやハーモニー・ポップが相容れない要素としてマイナス・イメージにつながってしまうんですかね。わかりませんが、1つの要因ではあるような気はします。


【困ったアルバム その15】

「その5」でちろっと触れましたが、ザ・ジャムのラスト作で82年の「ザ・ギフト」です。もうですね、彼らに関しては高校の3年間に病的にのめり込んでしまったおかげで、ジャムを育てたのは私だ!くらいに思っています(アホか)。

しかしこのアルバムが出た時はホント戸惑いましたね。なんとか理解しようと、学校から帰ってくると部屋に閉じこもって来る日も来る日も聴き倒していましたよ。なので客観的に聞けるようになった現在でもいいと思う曲とそうでない曲は当時と全く変わらないです。まあ、現在理解できるようになったのは当時のウェラーの気持ちですね。

いいと思うのは全11曲中、“Happy Together”、“5時のヒーロー”、“Running On The Spot”、“The Planner's Dream Goes Wrong”、そして100歩譲って“悪意という名の街”の5曲だけで、あとは自分の中では駄作っす。“Precious”は当時スモール・フェイシズとともにウェラーがハマっていたカーティス・メイフィールドを狙ったんだと思いますが、曲はもちろん歌がひどいっすよね。ソウルを歌うには何年か早過ぎたんだと思います。ついでにジャケ・デザインもひどい!

当時、音楽専科か何かの音楽雑誌に載っていた海外ニュースにこんなのがありました。カーティスがイギリスでコンサートをやった時にウェラーがお客として観にきていて、カーティスがオーディエンスの中にいる彼をステージに呼んだんですが、ウェラーは丁重に断わったそうです。そらもう緊張してとてもいっしょに歌うなんてできっこないと思ったんでしょうね。ほほえましいじゃないすか!カーティスがいない今、ウェラー本人は大後悔しているかもしれませんが。おわり!


【困ったアルバム その14】

ストーンズの「ボタンの間に」です。60年代のストーンズのアルバムの中で、唯一といっていいくらいファンの間でもあまり人気のない作品だと思います。

65年までのビートルズのように、年に2枚アルバムを作らなきゃならんような契約はストーンズにはなかったと思うんですが、激動の67年に次の「サタニック・マジェスティーズ」と合わせてよく2枚も作ったもんだと思います。ただし正確な録音時期は知りませんけど。

私の大好きな「マジェスティーズ」に関しては賛否両論ありますが、これほとんど「否否(ピピ)両論」じゃないでしょうか。そんなことばはないですが。たぶんストーンズの中でこれが一番好きなんて人は、リアルタイムの個人的な「思い入れ」か何かでもないかぎり、ストーンズ・ファンの中にもいないと思われます。

「ん?ちょとまてと。これもしかして失敗作でないかしら」なんて当時ミックが気づいて、67年は1枚のアルバムに専念していれば、「マジェスティーズ」はさらに凄いアルバムになっていたかもしれませんね。ビートルズと同じように、4〜5歳年下のムーヴやトゥモロウやピンク・フロイドらのロンドン・アンダーグラウンド・シーンには少し危機感をもっていたと思います。おわり


【困ったアルバム その13】

ニック・ドレイクのセカンド・アルバム「Bryter Layter」(1970)です。今回はニック・ドレイク本人がまず困ってしまい、次にジョー・ボイドが困ってしまったアルバムです。

プロデューサーのジョー・ボイドとエンジニアのジョン・ウッドが今でも出来に100パーセント満足している作品ですが、それはあくまで多くの一流ミュージシャンによるバッキング含めての全体の完成度に2人が満足しているということであって、ニック本人はオーヴァー・プロデュースだと感じていたようです。今ではジョーもそのことを認めています。

極端に内向的だったニックは、ジョーに誰それを呼んだからリズムをつけてもらおうとか、ここにストリングスを入れてみようとか提案されるたびに、おそらく抵抗できずにボソッと「うん」とか「ああ」とかいってほとんどジョーのいいなりになっていたんではないかと思われます。

しかしジョーにしてみれば、ファーストの「Five Leaves Left」がセールス的失敗に終わって、「よっしゃ、次こそ本物の売れるアルバム作ったる!」と意気込んだのは当然で、またしてもこれが惨敗に終わった時はジョーも困り果ててしまったでしょうね。

ファーストとサードの遺作「Pink Moon」とともに見直されたのはニックが死んで10年以上経ってから、さらにクラブ・シーンを発端に再評価され、CDがバカ売れしたのは20年以上経ってからでした。公言は決してしませんが、ジョーの本音としてはやはり「遅すぎるんじゃい!」ではなかろうか!


【困ったアルバム その12】

ローラ・ニーロの69年のサード・アルバム、「ニューヨーク・テンダベリー」です。今回は自分が困ったのではなく、参加したセッション・ミュージシャンたちが困ってしまったアルバムです。

ロイ・ヘイリーという人がプロデューサー兼エンジニアだったんですが、ローラの歌とピアノを100パーセント生かすために、最初に彼女が完全に納得いくまでピアノと歌だけをレコーディングしたあとに、リズム隊やオーケストラを加えるというやり方をとったアルバムです。

前作の「イーライ」でもそうでしたが、ローラの特徴のひとつが曲中でのテンポの急激な変化です。おかげで呼ばれたセッション・ミュージシャンは速くなったり遅くなったりのテンポに合わせるのに大変な苦労をすることになり、しまいにはヘイリーさんは彼らに「二度とあんなことさせんなよワレ!」と怒られたそうです。

しかし苦労の甲斐あって、ローラ自身も最高傑作として自負する大変なアルバムとなりました。ザ・バンドの「ビッグ・ピンク」のように、いきなり当時としては型破りな、スローで始まることもあって聴く方も最初は今ひとつピンとこない作品かもしれませんけど、その分中毒性は高いです。

しかしたしかにセッションマンのみなさんも困ったでしょうけど、テンポの変化だけでなく、曲中の声量の落差もものすごいですから、ヘイリーさんのエンジニアリングもそら大変だったんではないでしょうか。


【困ったアルバム その11】

困ったアルバムの筆頭といってもいい大事なやつを忘れてました。キャプテン・ビーフハートの「トラウト・マスク・レプリカ」(1970)です。

改めてどれくらい困ってしまうか、ものすごく久しぶりに聴いてみましたが、最初に聴いた時よりもちゃんとした音楽に聞こえましたね。このアルバムのもつ魔力のせいなのか、それともついに自分がおかしくなったせいなのか?!は分かりません。

まあ、頭で理解するんではなくて、体で感じる音楽なのかもしれませんけど、そういった物言いも含めてザッパに騙されているか、遊ばれているような気もします。このアルバムでのザッパの究極的な目標があったとして、それが当時の評論家への悪意だとしたら、とんでもない力を発揮しそうな人ですよね。

「わけのわからないものを作って評論家がどういうことをいうか、遊んでみようじゃないか」なんていかにもザッパが考えそうなことだと思いませんか?しかしそれもこのアルバムにある遊びの中の1つに過ぎないのかもしれないです。何にせよ決して手放せない作品っす。


【思い入れレコ2枚 その40】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。上がウィスコンシン州ミルウォーキー出身のプラスチックランドのファースト「Plasticland」、下がイングランドのどっか出身のプリズナーズのサード「The Last Fourfathers」で、どちらも85年リリースです。ただし前者は80年代初頭の録音も混じっているみたいです。

この2つのバンドを知ったのは、ほぼリアルタイムの86年頃に、いっしょにバンドをやっていた友人のO西君かYS山君から教えてもらったのがきっかけです。「とにかく誰も知らないもの凄いバンドやから」とカセットに録ってきてもらってすぐにハマりましたね。

大きく括ればどちらもネオ・サイケ/ガレージなんですが、時代的にはネオ・ネオ・サイケというかポスト・ネオ・サイケといえる時期で、とにかくハンパでない徹底的な懐古志向なんです。プラスチックランドはわずかに同時代のパンクの音も感じさせますけど。分かりやすくいうと、どちらも完全に66〜67年のスウィンギン・ロンドンの完全再現を狙ったサウンドと楽曲っす。モノホンでバッチグーでマブいわけさ。

特にプリズナーズの方は全ての楽器の音にこだわりがあって、この時期の他のバンドでここまであの時代の音を再現できていたグループは、知るかぎり存在しないです。当時の音を真似るのに一番やっかいなドラム・サウンドは、ハイハットからスネア、ベース・ドラムに至るまで完璧っす。

傾向的にはプラスチックランドはプリティ・シングス+初期ピンク・フロイド、プリズナーズはスモール・フェイシズ+初期ステイタス・クオーですかね。前者のこのレコは、いきなりオープニングがプリティーズの変名バンド、エレクトリック・バナナの「Alexander」の完全コピーっす。ただ残念ながらプラスチックランドのレコはとうの昔に手放してしまい、現在あるのは「Make Yourself A Happening Machine」というコンピCDだけっす。どこか再発してくれないかなあと思ってます。YouTubeでは何曲か聴くことができます。


【思い入れレコ2枚 その39】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はロック史に残る定番中の定番2枚です。上がドアーズ、下がヴェルヴェット・アンダーグラウンドのそれぞれのデビュー作です。しかも帯付きっす。

おそらく私を含めて80年代前半に英ニュー・ウェイヴ/ネオ・サイケにハマって青春時代を過ごした人にとっても基本の2枚ではないでしょうか。

背伸びをしたい10代のガキにとっては、まだポップだったドアーズよりもヤバさの漂うヴェルヴェッツの方がなんとなくエラく思えてしまって、本当はドアーズばかり聴いてたくせに、

「フン、まあね、ドアーズもいいけどな、オレはヴェルヴェット・アンダーグラウンドの方が好きかな・・フン」

なんてカッコつけたりなんかしてたような気がします。自分の中で(寂)。

まあ、たしかにドアーズもヴェルヴェッツもこの1stはよく聴いてましたが、高校生にとってはセカンド(White Light/White Heat)はさすがにキツかったすね。やはり圧倒的にドアーズの「Strange Days」聴いてました。


【思い入れレコ2枚 その38】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は70sスタックスのコーラス・グループ編です。

上がステイプル・シンガーズの「Be Altitude」、下がソウル・チルドレンの「Genesis」で、どちらも71〜2年録音ですが、上はマッスルショールズ、下がスタックスでのレコーディングです。

70年代のスタックスの寿命は76年に倒産するまでの6年ほどなんですが、実質73年くらいまでが全盛期じゃないでしょうか。以降は会社内外のゴタゴタで尻すぼみとなっていきますので。

その中でも個人的にベストの2枚セットがこれっす。マッスルショールズとスタックスそれぞれのミュージシャンの違いはありますが、同じ南部人同士、同時期録音、ホーン隊はおそらくかぶっていると思うので、やはり共通する肌触りがあります。

そってから、両アルバムとも奇跡的なほど名曲が集まってしまったっちゅうのが大きいすね。ソウル系で1枚のアルバムにこれだけ名曲が集中するってのも珍しいと思います。どちらの作品も両アーチストの最高傑作!と断言してしまいます。


【レコ妖怪 中級編 「Abbey Road」】

レコ妖怪にとってアビー・ロードといえば、おなじみの「レフト・アップル」(アップル左寄り)ですが、それは基本中の基本の話です。

中級としては題して「縮小版ジャケ」ちゅうのがあります。写真は手前がUKオリジナル、向こう側が国内旗帯盤の表ジャケの右下部分です。左側に先頭で横断歩道を渡っているジョンの足が見えますね。そのジョンの前の白三角部分を見ると、手前の方が大きいのがわかります。

つまりUKオリジナル盤の方が微妙に写真全体が縮小されていて、その分四隅の風景が余分に写り込んでいるわけっす。で、三角上部分の長さは(また測るか)、手前のオリジナル盤が2.5センチ、旗帯盤が1.8センチでした。1.8÷2.5は0.72っす。てことは全体が28パーセントも縮小されていることになります!

ん?28パーセント?たしかにこの部分はそうですが、全体にはどう見てもそれほどの違いはないんです。どういうことやろかと金玉など掻きながらボーっと眺めていたら、なんとUK盤のジャケ自体が旗帯盤より4ミリ幅が広く、旗帯盤がUK盤より縦が3ミリ長いことが判明しました。

さあ、困りました。高校の時の数学の成績が10段階で「3」だった私にはもうお手上げです。こうなったらおわりにします。


【レコ妖怪 中級編】

今回は昔ネタにしたことがあるザ・フーのセカンド「A Quick One」話です。オリジナル盤を手に入れてびっくりしたのが、特に裏ジャケでした。

まず右は80年ごろに1500円シリーズとして日本で出た「クイック・ワン」の裏ジャケです。ピートに代表してもらいました。メンバーの顔にそれぞれThe・W・H・Oの4つが重ねられていて、ピートは最後の「O」担当で残念ながらトレードマークの鼻が見えないっすね。


買った当時は「ふーん」などと鼻クソなどほじりながら眺めていましたが、それから20年以上経って手に入れたUKオリジナル盤を見たときは、その写真の美しさにそら驚きましたね。それが下のこれです。

「あ〜、ピートはこんなきれいなエメラルドの眼だったのか〜」と。ビートルズのオリジナル盤も例えば日本の旗帯盤なんかと比べると、圧倒的に鮮明ですよね。

ザ・フーだとこの「クイック・ワン」、ビートルズだと「サージャント・ペパー」あたりがもっとも違いが分かると思います。以上です。


【基本は卒業】

ずっと基本に戻ってきましたが、今回は中級編に進みます。

右の写真は、ザ・フーのデビュー・アルバム「My Generation」UKオリジナル盤の裏ジャケットに載っている各曲のクレジット部分です。

下の写真は、80年にUKヴァージンから再発されたレコの同じ部分です。
さあ、両者を比べてみて字体以外にどこに違いがあるでしょうか!

そうです。上のオリジナル盤ではSIDE1-5の“Much Too Much”の作者が(Townshend)になっているのに、下の再発盤では(Pavey, Doonican)となっているんです(勝手ながら“Please Please Please”は良しとします)。

で、ちょっと調べてみたらば、Paveyはピーター・パヴェイ、Doonicanはヴァル・ドゥーニカン(ドーニカン?)のことで、どうやら音楽出版関係の人たちのようなんです。

なぜ再発の方にこういう形で紛れ込んだんでしょうね?ピートとの間に何かあったんでしょうか?

曲そのものは、もろピートが書きそうなスタイルですよね。もうちょっと調べればおもしろい展開がありそうな気がしないでもないですが、どうしてもそこまで興味がわきません。イカンですね、レコ妖怪がこんなことでは。
ああ、興味がわきたい!でもどうでもいい!ちなみに数年前に出た国内CDではちゃんと(Townshend)となっています。おわり


【思い入れレコ2枚 その37】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はサザン・ソウルの2枚、上がオヴェイションズの「Hooked On A Feeling」(1972)、下がアル・グリーンの「Explores Your Mind」(1974)です。

内容からいくと、今回はサザン・ソウルというより、便宜的にはメンフィス・ソウルといった方がいいかもしれません。一般的にイメージするサザン/ディープ・ソウルっちゅうのは、オーティス始め、ジェイムス・カー、スペンサー・ウィギンス、そして最高峰といえるO.V.ライトらに代表されるように、失恋含めた様々な悲しみや苦しみの感情を伝える生で塩っ辛い歌唱を特徴としています。

女性シンガーの場合も同様で、それプラスまだ男尊女卑だった時代的な背景を感じさせたり、それと葛藤したりと、ノーザン・ソウルよりも全体的に負の側面を強調したところがあると思います。そしてリズム的な特徴としては、スローの6/8がメインで重くレイドバックしたナンバーが多いです。

一方でこの2枚はそれとは反対に、メンフィス・ソウルの中でもヒジョーに明るく前向きな作品なんです。詞の内容に関しては把握しているわけではないですが、タイトル、リズム、アレンジメントに明るさと軽快さが感じられます。もともとどちらのアーチストも洗練されたセンスを備えていましたから、この2枚はそういった部分とサザン・ソウルのエッセンスがい〜具合に、それも簡潔に融合したシンプル・イズ・ベスト!の成功例なんだと思います。
おわり


【またまたまたまたまたまた基本に戻る】

基本に戻る7回目です。レ・・・、一・・・、今回は「ヒゲ」話です。ところで、どこからどこまでが基本なんでしょうね?私にも分かりません。

「ヒゲ」というのは、中古レコード盤の真ん中の穴の周りによくついている引っかき傷のことです。つまりレコをプレーヤーにセットする時に、ターンテーブルの真ん中の軸(スピンドル)がレコの穴付近をこすってできる跡のことです。そのままスピンドル・マークともいいます。

15年以上中古レコ屋さんに通った経験からいうと、ヒゲ付きのレコの場合、程度の差はいろいろですが100パーセントといってもいいくらい、A面のヒゲよりB面のヒゲの方が多いです。レコ好きならなぜだかは想像つきますよね。そうっす、ほとんどの人は積算するとB面よりもA面を多く聞くからです。理由は単純で、レコを聞いたが、めんどくさいやら飽きたやら何やらで、裏返さずにリスニング・タイムが終わってしまったケースが積み重なっていったことによるものです。

しかし!!たった1枚、自分の所有するレコの中でA面の方がヒゲの多いのがあります。それがキンクスの「Face To Face」オリジナルUK盤です。写真では全く分かりませんが、どう見てもA面の方が圧倒的に多いんです。思うに・・・これの元所有者、よっぽどB面の方が好きだったか、当時イギリスで大ヒットしたB面6曲目の“サニー・アフタヌーン”ばっかり聞いていたんじゃないかしら。

ん?でも他のレコでもB面の方が好きな場合なんて、たくさんありそうすよね。でもホントこんなケースは珍しいんです。うっす!終わりっす!


【またまたまたまたまた基本に戻る】

基本に戻る6回目です。レコ妖・・・、一般・・・、今回はカット盤話です。

私このアメリカ盤で昔よく見かけたカット・アウト盤の理由が、未だ細かいところまでは理解できていません。再販売価格維持制度のなかったアメリカで普及したらしいんですが、ヨーロッパ盤で見かけなかったのは、単に日本に入ってこなかったからでしょうか?ネットで調べてみたら再販維持制度があるのは日本だけだとあったので。

メーカーが不良在庫整理のために安く卸す際に商品価値を下げる必要があって、ジャケの一部をカットしたっちゅうのが一般的な理由みたいですが、バーゲン品として単に安く小売店に卸すだけではだめだったんでしょうか?市場の正規商品と見た目の差別化を図る理由がイマイチよく分からんです。まあ、メーカーと小売店の間でいろいろ事情があったんですかね?

というわけでカット盤4種類の写真です。上から個人的に気にならない順です。2番目の緑のジャケは、分かりにくいですが細い切り込みが入っています。上から順に、ドリル・ホール、ソー(のこぎり)・カット、パンチ・ホール、コーナー・カットです。個人的に許せんのが一番下のコーナー・カットです。これではジャケが五角形になってしまって、不恰好この上ないです。これなら四隅ともカットしてストーンズの「スルー・ザ・パスト・ダークリー」みたいに八角形にしたいくらいっす!おわりっす!


【またまたまたまた基本に戻る】

基本に戻る5回目です。レコ妖怪に・・・、一般人から・・・、今回はUKオリジナル盤のモノラルとステレオのジャケット話です。

レコからCDに移行する過渡期だった80年代後半のレコ会社は、数年の間どちらの媒体も作っていましたが、それと同じようにレコがモノ盤からステレオ盤へ移行する時も1つの作品に対してモノとステレオ両方をリリースしていました。イギリスで両方のレコをリリースしていた期間は、ロックに関するかぎりはレコ会社にもよりますが、だいたい67年から69年までの3年間と考えていいと思います。

EMI始め、多くのレコ会社はモノラルのレコ番号が印刷されたモノ専用のレコ・ジャケと、ステレオのレコ番号が印刷されたステレオ専用のレコ・ジャケの2種類を印刷していましたが、当然、その間は手間とコストがよけいにかかったはずです。中にはなんとか簡単に済まそうと考えたのか、キンクスでおなじみのパイ・レコードのように、モノラルのジャケのモノ番号のところにステレオ番号のシールをぺったんこ貼って修正して切り抜けた会社もありました。

その中で一番うまいことやったのがデッカだと思います。写真のように、裏ジャケ右上に丸穴を開けて、丸穴から見えるインナー・バッグの色でモノかステレオを判断できるようにしたんですね。穴の右側にはこう印刷してあります。「RED-MONO / BLUE-STEREO」つまり赤色が見えたらモノ盤、青色が見えたらステレオ盤やで〜ってことです。よって写真の上がステレオ、下がモノになります。たしかにコストのかからないレコ袋のみの操作だけで済むことになります。うまいことしよったな〜。ビートルズ蹴ったくせに・・・


【思い入れレコ2枚 その36】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はBBCセッションの2枚です。上がザ・フー、下が僕らのスモール・フェイシズです。BBCライヴとしてはこれにキンクスも加えて3枚セットにしたいところですが、いちおう二大モッズ・バンドということでこの2枚です。

ザ・フーもSFもライヴになるとより凶暴な演奏になるところが個人的には大好きで、その点でいえばキンクスやムーヴやストーンズの当時のライヴよりも聞いていて楽しいです。65〜66年当時で70年代のブリティッシュ・ハード・ロック・サウンドを先取りしていた代表的なバンドが、この2つだといえるんじゃないかしら。

1つ不満なのが、ザ・フーは2枚組(レコで)なのに、SFの方は1枚ぽっちで物足りないところです。当時英国でのSFの人気はザ・フーを凌ぐほどだったらしいですから、BBCセッションに出た回数はザ・フーに匹敵するはずだと思うんですが、BBCは貴重な録音を消してしまったんですかね。

SFのDVDとオリジナル4作品の(あまり期待できそうもない)デラックス版が近々出るらしいですが、ついでにこれのデラックス版なんて出してほしいもんすね。おわり!


【史上初の〜〜レコ話】

フランク・ザッパは自伝の中で、66年のマザーズ・オブ・インヴェンションのファースト・アルバム「フリーク・アウト」(写真)を、ロック界初の2枚組LPだったと考えているといってます。もしこれが本当なら、ザッパほどの偉人であれば、ザッパ・ファン以外のロック・ファンの間にもっと知られてもいいことだと思いませんか?

たしかに史上初のロック・オペラはザ・フーの「トミー」ではなくて、プリティ・シングスの「SFソロウ」じゃ!とかいった主張ほど重要じゃないかもしれませんが、ビートルズの「サージャント・ペパー」が「ロック史上初の裏ジャケ歌詞載せレコ」として有名なら、他にも「ロック史上初の何とかレコ」があります。

例えばビートルズの64年の「フォー・セール」は「ロック史上初の見開きカンガルー・ポケット・レコ」ではないのか?!とか、スモール・フェイシズの「オグデン」(68年)は「ロック史上初の変形ジャケ・レコ」ではないのか?!とか、バーズのファースト「ミスター・タンバリン・マン」(64年)は「ロック史上初の魚眼レンズ・レコ」ではないのか?!とか、ストーンズのファーストは「ロック史上初のジャケにグループ名載らずレコ」ではないのか?!などです。

当然ある程度、その後普及したスタイルでないとダメなので、キンクスのファーストは「ロック史上初の赤みがかったレコ」ではないのか?!とかスモール・フェイシズのデッカのファーストは「ロック史上初の1人だけよそ見したジャケ・レコ」ではないのか?!といったのは却下っす。おわりっす。


【またまたまた基本に戻る】

基本に戻る4回目です。レコ妖怪にとっては・・・、一般人から見れば・・・、今回はUKオリジナル盤の背表紙(スパイン)上下絞り話です。

特に60年代のUK盤の中で、ジャケの背表紙の上下が細く絞ってあるレコをよく見かけます。これってジャケット製作の際に貼り合わせの関係でこうなるんすかね。例えば当時のレコジャケ製作会社の「ジャケのり付けマシン」が、上下をガチャンと押しつける関係でできるとか。まさか指でギュ〜ってやってたりして。

そんなわけで各レコ会社の上下絞りジャケを集めてみました。写真左からデッカ、EMI、パイ、アイランド、CBS、そして一番右がフランスのdisc AZという知らないレーベルのレコです。

こうして見てみるとデッカとアイランドがなかなかいい絞りしてまんな。EMIとパイは絞りがまだまだ甘いです。CBSのこれはもともと背表紙自体が細いので分かりにくいすね。しかし一番右がやっぱり優勝でしょう。絞りの長さが他と違って約8センチもあります(また測ってます)。ちなみにこのレコはスモール・フェイシズのレアなフランス盤です。このdisc AZレーベルのレコはこれだけしか持ってないので他のdisc AZレコに関しては分かりません。

しっかし今回は今までで一番どうでもいいですね。おわりじゃ!


【エレファント・カシマシ / 東京の空】

あーーー街の空は晴れーてーーー、あーーー人の心晴れーずーーー。

最近、エレカシ94年の大傑作「東京の空」をまたよく聴いてます。「よ!」とか「そ!」とか「ヘイ!」とか「イエー!」をこれだけカッコよくいえる人って日本人にはなかなかいないですよね。

あと声の良さとデカさです。洋楽と邦楽を聴き比べた場合、聴覚上、言語関係なくもっとも違いを感じるのがヴォーカルです。黒人と白人に比べれば、概して日本人の喉って弱いと思うんですが、日本人でこれだけ声の通る人は稀有な存在です。

いきなりリスナーを突き放しにかかる一発目の“この世は最高!”の何ともバランスの悪いドラム・サウンドや、続く“もしも願いが叶うなら”のメッチャクチャなアレンジなんてはっきりいってヒドいと思うんですが、宮本のヴォーカルの前ではどうでもよくなってくるんですよね。

ヴィブラートっていうのは、ある意味、音程の悪さをごまかすためのひとつのテクニックだと昔どこかで聞いたことがあります。ここでの宮本は、全て一直線にズバッと音程を保ったまま、いっさいヴィブラートがないんですが、やっぱりめちゃくちゃ歌のうまい人なんでしょうね。でなければおそろしくキーの高い“もしも願いが叶うなら”なんて歌えるはずがないです。

並外れた歌唱力をもっている本人でさえ、歌いきるのが難しくなるほどの限界ギリギリの歌を作ってしまうところが凄いっす。そのうえこの人、実にいいメロ書くんですよね。全曲大好きですが、このアルバムの個人的ベスト3は、“もしも願いが叶うなら”、“誰かのささやき”、そして“暮れゆく夕べの空”ですかね。歌詞もまたいいんです。

今のお笑い芸人なんて足元にも及ばないくらいの天然のお笑いキャラをもった宮本の中で、昔大爆笑したのがインタビュアーとの次のやり取りです。

インタビュアー:「グループ名のエレファント・カシマシの由来を教えていただけますか?」

宮本:「あ、えーと、それを話し出すと長くなるんで、いいです」


【Fairport Convention / Unhalfbricking】

今回はフェアポートのこのアルバム(写真:アンハーフブリッキング)に入っている重要曲“A Sailor's Life”についての細かい細かい話です。ここまでくればほとんどのフェアポート・レコ妖怪にとっても本当にどうでもいいことだし、やはり一般人から見れば・・です。でもやります。

現行の2003年リマスターCDにも当てはまるんですが、UKオリジナル・レコでいうと、このアルバムでのサード・プレスに当たる「パーム・ツリー・レーベル」(ヤシの木の絵のやつ)以降のこの曲を聴くと、1分31秒のところで左チャンネルの音質がガクッとこもるというか、レベルが下がって、真ん中で鳴っていたシンバルとサンディのヴォーカルが急に右寄りになるんです。で、何秒間かかけて徐々に中央に戻ってくる感じです。

ところが初回レーベルの「ブロック・アイランド・ロゴ」とセカンド・レーベルの「ホワイト・アイランド・ロゴ」(俗にいうピンク・レーベル)ではそういった現象は起こらんのです。思うに、サード・プレスへ移行する間の時期にミックス済みのマスター・テープが何らかの損傷を受けたんではないか!ただしヘッドフォンで聞かないとまず分からないような変化なので、やはりどうでもいいですか。いや、本来の音を聞いてしまうとどうでもよくなくなってきます。


【またまた基本に戻る】

しつこい?でもやります。レコ妖怪にとっては基本中の基本、常識中の常識、一般人から見れば病気中の病気、アホ中のアホ、UKオリジナル盤のジャケット話です。

60年代のUKデッカ盤のジャケットは、他のレコ会社のジャケットに比べると、かなりサイズが小さいんです。写真は手前が66年のデッカ・オリジナル盤で、向こう側は同時期のパーロフォン・オリジナル盤です。測ってみたらたてよこ7ミリも違いますよ。しかしこのコーナーではよく測りますね。

なのでデッカ盤の場合、たまにレコがきつくてジャケから取り出しにくい時があります。勢いあまって無理に引っ張り出してしまい、ジャケがバリバリバリ!なんて破れたりしようもんなら夜も眠れません(このフレーズも久しぶりに使いました)。

ところがそういう苦情があったのかどうか知りませんが、時代が下がるにつれてデッカ盤はだんだんと他のレコ会社のサイズに近くなっていき、80年代頃にはほぼ同じサイズになります。

そして90年代に入ると、今度は他のレコ会社よりもたてよこが7ミリも大きくなります。すいません、これはウソです。まあ、結論としては「でっか!」というより「ちっちゃ!」ってことですね。ダメ?おわり


【困ったアルバム その10】

前回のプリズナーズからだいぶ間があいてしまいましたが、バート・ヤンシュのソロ4作目で67年リリースの「ニコラ」です。

たぶん今回は私だけでなく、多くのファンにとってもやや番外的なアルバムじゃないでしょうか。“Box Of Love”やアン・ブリッグスと共作した“Go Your Way My Love”などの重要曲は入ってますが、他はちょっとサマー・オブ・ラヴを意識しすぎた感じがします。

エレクトリック・ギターを使ったり、アルバム・タイトルとなった彼女のニコラさんといっしょにこの頃、最初期のピンク・フロイドを見に行ったりと、バートの柄じゃないような感じですよね。逆に67年のフラワー・パワーの勢いがよほど凄かったんだなと思います。

人気上昇でフォーク・クラブからコンサート・ホールへと移動したことで、バートなりに気合が入っていたようです。この頃にはペンタングルも結成していたので、控えめな性格のバートにしては「いっちょうやったるか!」くらいふんばったんだと思います。しかしある意味根っからのエンターテイナーだったドノヴァンのようにはもちろんいくはずはなく、この路線はこれ1枚で終わりました。本人も「ちょっと興味本位でいろいろやりすぎてしもた」といっています。


【また基本に戻る】

アメリカのコロンビア・レコードのモノラル盤とステレオ盤のジャケについての話です。

写真はザ・バーズのセカンド「Turn! Turn ! Turn!」のモノ盤とステレオ盤のジャケ上半分です。写真のように上のステレオ盤の方は、「STEREO "360 SOUND"」の表示が入っているため、黒文字タイトルとレコ上部の間隔が下のモノ盤よりかなり広いです。これはしょうがないっちゃあしょうがないですね。

ところがですよ、そのおかげでステレオ盤の写真が全体に下にずれることになってしまい、ジャケ下半分がこのような有様です。上のステレオ盤のジーン・クラークとクリス・ヒルマンがこんなに埋まってしまいました。

デヴィッド・クロスビーは完全にコーデュロイのズボンが見えないし、マイク・クラークの手と腕時計も見えません。被害を受けていないのはロジャー・マッギンだけです。もちろん他のバーズのアルバムやコロンビア系のレコも同じようなことになっていると思いますが、特にこのアルバムは全体の配置、バランスからいって圧倒的にモノ盤の方がいいです。前回と違って今回はどうでもよくないっす!


【基本に戻る】

ここいらでレコ妖怪の基本に戻ります。ビートルズ・コレクターにとっては基本中の基本、常識中の常識、一般人から見れば病気中の病気、変態中の変態、UKオリジナル盤のジャケット話です。

当時のビートルズのレコ・ジャケ製造には、メインにGarrod & Lofthouse、サブにErnest J. Dayという会社が使われていました(と信じられている)。裏ジャケは写真のように折り返しとなっていて、上がGarrod製、下がErnest製になります。

見てのとおり、コーナー部分の形が微妙に違いますね。Garrodの方は曲線にカット、Ernestは二つの角ができています。この部分の角度を調べようかと思いましたが、分度器がないのでできませんでした。さすがに分度器を買いに行く気までは起こりません。

違いはこれだけではなくて、縦と横の折り返し部分の幅も違います。まず縦ですが、Garrodは1.4センチ、Ernestは1.9センチで、5ミリもErnestの方が太いです。横はGarrodが1.5センチ、Ernestが1.6センチでErnestの方が1ミリ太いです。今でもレアなErnest盤の方が高値じゃないかと思います。あまりにどうでもいいですか?おわりです。


【思い入れレコ2枚 その35】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はストラングラーズの2枚です。テーマはプログレッシヴ・パンク・ロックです。上が78年の「ブラック&ホワイト」、下がその翌年にリリースされた「レイヴン」です。

ここでいう「プログレッシヴ」は、60年代後半から70年代半ばにかけてのいわゆるジャンル、様式としてのプログレッシヴ・ロックではなくて、「前進的な」「進歩的な」という本来の意味でのロックのことです。そしてあくまで「パンク」なので、ちゃんと社会に物申さなければなりません。

その意味で私にとってのそれがこの2枚になります。他にはジョン・ライドンのPILとかポップ・グループも仲間かもしれませんね。プログレッシヴである以上、常に進歩、前進しなければいけないので、先述のプログレのようにその様式の上にいつまでもあぐらをかいていてはいけません。

しかし現実には進歩、前進し続けることはほとんど不可能です。アルバムを重ねるごとに大きな変化を見せたとしても、それが前進したか後退したかは徐々に意見が分かれていくので、厳密にはプログレス期というのはそのアーチストのある一時期にしか当てはまらないといえます。

そういう意味でも「ブラック&ホワイト」は前作の「ノー・モア・ヒーローズ」から明らかに進歩/前進し、「レイヴン」は「ブラック」から明らかに進歩/前進した2枚です。今回は思い入れプラス、決めつけと思い込みで迫ってみました。おわり!


【比べてみよう(Revival)】

これはあの偉大なジョー・ボイドの会社、ウィッチシーズン・プロダクションのトレードマークである‘ほうきに乗った魔女’のデザインです。英フォーク・ファンにとってはおなじみのマークなんですが、私最初にこれを見た時「一体何だこのポンド・マークみたいな変な絵は?」と思ったものでした。しばらくジーッと見つめ、ハッと「な〜るほど!ドノヴァンの“魔女の季節”か〜メルヘンチックやないかい〜」と感心しましたね。

ところがこちらはどうでしょうか。これは70年に出たフェアポート・コンヴェンション“Now Be Thankful”のドイツ盤シングルのレーベル部分なんですが、ウィッチシーズン・マークがわけの分からないいびつな黒い物体と化しています。どうやらアイランド・レーベル・ドイツ支社(そんなもんあったのか?)のデザイン担当の人は、ウィッチシーズン・プロダクションのトレードマークのコンセプトを理解していなかったようです。

デザイン担当:「部長!このマークはなんでしょうかねイッヒ!(←ドイツ語風に)」

部長:「ん?なんだこりゃブッフ!まあテキトーに真似て描けばいいよシュミット!」

デザイン担当:「わかりましタット!」

という具合に安易に描かれてしまったとしか思えないっす。


【思い入れレコ2枚 その34】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はパブ・ロック系の2枚です。上がエッグス・オーヴァー・イージーの「Good 'N' Cheap」(1972)、下がチリ・ウィリ&ザ・レッド・ホット・ペッパーズの「Bongos Over Balham」(1974)です。

エッグスは実は西海岸のバンドで、渡英して英パブ・ロック・シーンの火付け役となって、あのニック・ロウのブリンズリー・シュウォーツに深い深い影響を与えたバンドです。チリウィリの方はもともとブリンズリーズのメンバーも絡んでいたんですが、のちにレジデンツで活躍するフィル“スネイクフィンガー”リスマンとマイティ・ベイビーのマーチン・ストーンが中心となった英国のバンドです。この2枚のキーワードはズバリ、

ゴキゲン&ゴッタニ!

普通イメージするパブ・ロックとちょっと違うのが、どちらもオリジナル作品主体であることです。そしてどちらもロニー・レーン&スリム・チャンスの「Anymore For Anymore」のように、まるでスタンダードのように聞こえてしまう優れた自作曲のオンパレードちゅうことです。エッグスが直接ブリンズリーズに与えた影響は一聴して分かると思いますし、チリウィリを聞いていると、イギリスのバンドとは到底思えないと思います。おまけに両者とも超一流の腕前とくりゃあ、パブ・ロック好きなら聴かない手はなし!


【ジョージのビートルズ集】

最近、キンクスのパイ時代後期のデイヴ・デイヴィス作品を集めた「Hidden Treasures」(写真)というCDを手に入れてよく聴いています。自分の場合、この手のCDは大抵パスすることが多いんですが、今回は当たりでしたね。デイヴ作品だけを集めたことで、兄貴との個性の違いがくっきりと現れて大変おもしろいです。

ならば!ジョージ・ハリスンのビートルズ時代を集めたCDなんて今までなかったんでしょうか?いかにもありそうな気がするんですが、70年以降のソロ時代抜きなんてのはもしかしてなかったような気もします。

というわけでビートルズ時代のジョージ作品をだいたい年代順に集めてみました。

1. Don't Bother Me
2. I Need You
3. You Like Me Too Much
4. Think for Yourself
5. If I Needed Someone
6. Taxman
7. Love You To
8. I Want To Tell You
9. Within You Without You
10.Blue Jay Way
11.While My Guitar Gently Weeps
12.Piggies
13.Long, Long, Long
14.Savoy Truffle
15.Only a Northern Song
16.It's All Too Much
17.Something
18.Here Comes the Sun
19.I Me Mine
20.Fore You Blue
21.The Inner Light
22.Old Brown Shoe

これで全てでしたっけ?なんか漏れがあるような・・・。でもちょうど1枚のCD(78分以内)に収まりそうすよね。しかしこうして眺めてみると、超個性的な2人の天才に1人で挑むには、これくらいヒネクレまくらないと埋没してしまったんじゃないかと思えるような曲ばっかりですなあ〜


【思い入れレコ2枚 その33】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回もサザン/ディープ・ソウルの2枚です(どちらもCD)。上がローラ・リーの「The Chess Collection」、下がアーマ・トーマスの「Something Good」です。

なぜこの2枚がセットなのかちゅうと、実はこれもほとんど前回と同じ理由です。二人とも67年〜69年にかけてチェス・レコードに在籍していたんですが、そのオーナーだったレナード・チェスの指示により、二人が南部マッスル・ショールズのフェイム・スタジオ録音を敢行した時の音源集というわけです。

同時期にフェイム録音を行なった女性シンガーには、同じチェスのエタ・ジェイムスや、フェイム・レーベルのキャンディ・ステイトンらがいましたが、彼女たちは当時LPを制作してそこそこのヒットを飛ばしました。しかしこちらの二人はLPを作るほどのヒットには恵まれず、多くの音源は倉庫で眠ることになってしまいました。そして長い年月を経て、80年代後半に日本が誇るヴィヴィッド(かPヴァイン)から編集LPとして日の目を見ることになったちゅうわけです。

そのCDヴァージョンがこの2枚です。ローラの方は2枚組だったLPより数曲少ないし、アーマの方は90年制作なので、CDのフォーマットとしてはかなり初期にあたります。というわけで英エースあたりに二人のコンプリート・リマスターCDをそろそろ作っていただかなくてはイカン!ということです。


【思い入れレコ2枚 その32】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はサザン・ソウルの2枚です。上がウィルソン・ピケットの「Hey Jude」、下がクラレンス・カーターの「Testifyin'」です。

この2枚がセットなのはなんでか!というと、今回もヒジョーにマニアックで偏った理由からです。実はどちらのアルバムも69年のフェイム録音なんです。この69年というのがミソで、アレサ・フランクリンやエタ・ジェイムスのバッキングで最も有名な白人のリズム・セクション(ロジャー・ホーキンス、デヴィッド・フッドら)が独立するためにフェイムを去ったあとにハウス・バンドとなるフェイム・ギャングのバッキングが多くのトラックで聴ける2枚なんです。

ベースは私にはサウンドやプレイから判断できず、黒人のジェシ・ボイスがどれくらいプレイしているのかは分かりませんが、ドラマーは黒人のフリーマン・ブラウンで間違いないと思います。この人がロジャー・ホーキンスをさらにパワフルに、さらに手数を多くしたドラミングなので、大変迫力のある作品に仕上がっています。このハウス・バンドも69年のほんの短期間(数ヶ月か?)のはずで、70年代に入るとフェイムのサウンド自体もやや洗練されていくので、この2枚以外でこれだけまとめてフェイム・ギャングの地響きバッキングが聴けるアルバム(オリジナル作品単位)はそうないと思います。


【思い入れレコ2枚 その31】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はアシッド・フォークロックの2枚、上がウェールズの小林よしのり、マイク・スティーヴンスの「Outlander」、下が反対にジ・アクションを前身とするイングランド左派、マイティ・ベイビーの「A Jug Of Love」です。

なぜこの2枚かというと、実は内容の共通性というよりもっと下世話でオタクで個人的な事情からです。まずこの2枚、未だにUKオリジナルの現物を拝んだことがありません。中古レコ屋さんも行かなくなってしまったので、おそらくもう一生見ることはないでしょう。昔「ラビリンス」やレココレなんかで見かけて、「聴いてみたいな〜」と思っても再発レコ歴はなし、現物があったとしても5万は下らない代物でした。

なので大変価値あるCD化でしたね。英フォーク/ロック系の作品は90年代半ば〜2005年くらいにかけてたくさん初CD化されてきましたが、その中で再発レコなし、オリジナル盤は激レア、あっても超高額、そしてついに初めてCDで聴いた時に内容的にも大当たりだった個人的ベスト2がこの2枚ということです。次点がウィズ・ジョーンズのレイジー・ファーマーあたりですかね。

ちなみにマイクの方は2003年の米ライノ・ハンドメイド製、マイティは2006年の英サンビーム・レコからのCD化です。これらCDさえプレミアつく可能性ありなので、英フォーク・ファンで未所有の方!見つけたら買いでっせ〜。


【紙ふうせん2】

で、紙ふうせんについていろいろ調べてみました。したらば紙ふうせんとハイファイ・セットに枝分かれする前のフォーク・グループ、あの「翼を下さい」で有名な赤い鳥についてこういう記述を発見しました。

『今は紙風船、ハイ・ファイ・セットの2組に別れてしまった赤い鳥のラスト・アルバム。民謡を捜し出してきて歌った6などは彼ららしさのにじむところ。またアレンジにブリティッシュ・トラッドをほうふつさせるものもあったりして興味をそそる。
内容(「CDジャーナル」データベースより)』

赤い鳥のラスト作「書簡集」(写真)に対するコメントなんですが、いやあ、興味をそそりますなあ。もともと赤い鳥にもっていた自分のイメージは、アメリカン・フォークに強く影響を受けたグループというものでしたが、このラストが出たおそらく70年代半ば頃の時期に至るまでどんどんとブリティッシュ寄りになっていったとかあったりして。

ハイファイ・セットがシティ・ポップに向かう一方で、紙ふうせんは日本の民謡に接近していったそうです。ちょろっとYouTubeで見てみましたが、例えばのちの宇崎竜堂や沖縄民謡を歌う人達とは違って、たしかになんとなくブリティッシュ風な解釈なんですよね。しかしこのCD、今はプレミアついてえらい高いんす。オリジナルの国内LPだともっと高そうだし・・・どうしたものか。


【紙ふうせん】

ガロの「学生街の喫茶店」という曲は昔からロイ・ウッドのムーヴぽいなと思っていたのでYouTubeで確認してみましたら、シングル盤のヴァージョンてこんなにストリングスバシバシだったんですね。

おまけにオーボエか何かによる間奏がやたらと凝っていて、ちょっとアバンギャルドすぎやしないかと思いました。他にないかと探してみたら、アコギ2本のバックでのライヴ映像を発見したので見てみたら、これが大変すばらしかったです。絶対こっちの方がいい!と思いましたね。

で、ちらっと一覧のオススメ動画を見たら、紙ふうせんの「冬が来る前に」がありました。「ああ、そういえばこういうヒット曲もあったなあ〜」と、何気にポチっとクリックしたら、こんれがまたすんばらしかったんです。

ほとんどプログレ・フォークの世界というか、メロとアレンジを聞いていると、本当にそのへんを狙ったんじゃないかと思えてきました。しかも女性シンガーの横には後藤悦治郎という人がアコギを弾きながらコーラスをとっているじゃないすか。私の頭の中では完全にサンディ・デニーのフォザリンゲイとつながってしまいましたね。

もしかするとこれが入っているらしい「再会」という70年代後半のアルバムはもろあの世界なのか?!と思ってアマゾンで調べてみたら、中古CDが80円から売っていました。送料の4分の1です。逆に送料がもったいなくて二の足を踏んでしまいました。ただ試聴で他の曲を聴いてみると、やっぱりこの頃(70年後半)の歌謡曲らしくオーヴァープロデュースなサウンドが多いような印象なんすよね。どうしたものか。中途半端におわり!


【困ったアルバム その9】

魚眼ジャケがカッコいい後期ネオ・モッズ・バンド、ザ・プリズナーズのラスト作「In From The Cold」(86年)が今回の困ったアルバムです。

ただあくまで前の3枚と比べての話です。彼らの最初の3枚は本当にグレード高いですから。なのでこれ単独として聞けば、のちに出てくるオアシスを代表とする、ブリット・ポップと呼ばれたできそこないモッズ・バンド崩れの連中のアルバムなど足元どころか足の裏にも及ばないことはたしかです(そこまでいいたい)。

では何が不満か?というと、ひと言でいえば全体にわたって「カッコつけすぎ」なんです。とりわけグレアム・デイの歌い方にそれを感じるんす。歌い方が明らかに変わりましたよね。ちょっと演出が過ぎて不自然な印象を受けます。前作までの自然さがなくなってしまいました。ジミヘンのカヴァーがいけなかったか?

あとはホーンやリズムにソウル色を打ち出そうとして無理してしまったかなという気がします。そこはザ・ジャムのラスト「The Gift」に近い印象をもってます。本人たちは具体的にどのへんが気に食わなかったのかは分かりませんが、ラジオかなんかでファンに向けて「今度のニュー・アルバムは買うな」みたいなことまで発言したそうです。やっぱりこの80年代的なサウンド/ミックスも気に入らなかった1つなんですかね?特に前作の「The Last Fourfathers」は60sサウンドを奇跡的に完全再現してましたから。


【思い入れレコ2枚 その30】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。その死がまだあまり実感のわかないバート・ヤンシュの2枚です。上が74年の「LA Turnaround」、下が76年の「A Rare Conundrum」です。

今回は思い入れというよりも、ニール・ヤングやレッド・ツェッペリンなどの若いファン(20〜30代)にぜひオススメしたい2枚です。下はほんの最近初めて聞いてハマってしまったので、えらそうに「オススメ」などというのはおこがましいですが、ホントにいいですから!

上はプロデューサーが元モンキーズのマイク・ネスミスで、ジェシ・デイヴィスやベースにはあのクラウス・フォアマンなどが参加していて、バートにしてはロック色濃い目です。下にもいろいろとセッション・ミュージシャンが参加していて、多くのトラックでドラムスが入っています。このへんがポイントっす。

ギター1本の弾き語りアルバムに突入する前に(決めつける)、特に若い人たちはここからバートの世界に入ると、すんなりいくような気がします。73年の「Moonshine」というアルバムもバンド形態が多いですが、「Conundrum」の方がきっかけとしてはいいように思います。

そしてバートの深い世界を堪能したあとは、デイヴィ・グレアム、マーチン・カーシー、ロイ・ハーパー、ジョン・マーチン、ニック・ジョーンズという地獄の入り口が待ってまっせ〜。ぜひドップリはまって社会からドロップアウトしていただきたい!(悪魔の囁き)


【違和感ジャケ その7】

76年に再発されたモップスのファースト・アルバムのジャケです。何でもありだったGSファッションとして昔はそれほど気にしなかったですが、改めて見るとすごいすよね。

スパイダーズのサージェント・ペパー・ファッションやオックス(だったけか)の王子様ルックなどありましたが、このインパクトにはなかなか勝てないでしょうね。コンセプトは何でしょうか?西遊記か?独自のアジアン・サイケか?

私の場合、メンバーは鈴木ヒロミツと星勝しか分からないですが、一番右のメンバーのファッションはもはやサイケでもなんでもないっす。ヘアスタイルはヘタするとちびまる子ちゃんじゃないですか。ただみんなカッコいい靴はいてんですよね。

しかしある意味、この再発レコのジャケはオリジナルを超えてしまってます。67年デビュー当時の頃の写真であることは間違いなさそうだし、タイトルの「あの日の若者」ってのもまたいいじゃないですか!おわりです。


【完全内向き自己完結型暇つぶし的気持悪人気投票】

今度は自分の所有するパンク/ニュー・ウェイヴ系のライヴ盤に順位をつけてみました。ダイア・ストレイツはパンクでもニュー・ウェイヴでもなく完全にオールド・ウェイヴですが、デビューが78年ということで勘弁してもらいました(誰に)。こんなです。

10位:Dire Straits / Live In Germany

9位:U2 / Under A Blood Red Sky

8位:Raincoats / The Kitchen Tapes

7位:Johnny Thunders & The Heartbreakers / D.T.K.

6位:Slits / The Peel Sessions

5位:Smiths / 'Rank'

4位:Siouxsie & The Banshees / Nocturne

3位:Damned / Live At Shepperton '80

1位:Stranglers / Live X-cert

1位:Jam / The 100 Club 1977

なんと1位が2つです!どっちかには決められませんでした。スリッツは77年のBBCライヴです。ダブ/ファンクに走った頃のライヴ盤もありますが、やはりオリジナル・ドラマーのパルモリブ(のちのレインコーツ)が叩いてるちゅうことでこれです。U2は収録曲のNew Year's Dayでずぼらかまさなかったら、もっと上だったかもしれませんな〜。

ニュー・ウェイヴらしく勢いで勝負のライヴが大半ですが、さすがストラングラーズはそれプラス、テクニックも兼ねそろえていました。ダムドはこの中で唯一ドラム・ソロが出てくるライヴ盤です。この人たちは本当はうまいくせにライヴではわざと荒っぽく演奏してましたね。

演奏のスピードでダントツなのは1位のジャムすね。BPM800はあるでしょう(あるか!)。おしまい!


【思い入れレコ2枚 その29】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はグレイトフル・デッドの2枚です。上が70年6月にリリースされた「Workingman's Dead」、下が同年11月にリリースされた「American Beauty」です。

これはファンの間では常識ですよね。どちらもデッドがカントリー・ロックに挑戦した唯二つの傑作です。誰ですか?デッドはスタジオ盤よりライヴ盤の方がおもしろいなんていった人は(すいません、あたしです)。こんな素晴らしいスタジオ作品があるじゃないですか。

個人的にはブルース色の薄い「Beauty」に軍配が上がりますが、おそらく一般的にもこちらの方の人気が高いと思います。しかし「Workingman」には決定的な“Uncle John's Band”が入っています。

膨大に出ているライヴ盤は、あくまでこの2枚を押さえてからの話ですよ。それにこのあとのグレイトフル・デッド・レーベルから73〜75年にかけて出た3枚―「Wake Of The Flood」「Mars Hotel」「Blues For Allah」―がまた同じくらい素晴らしいスタジオ作品なので、少なくともこちらも押さえてからライヴ・シリーズの深い森に突入すね。


【完全内向き自己完結型暇つぶし的気持悪人気投票】

今度は女性ソウルシンガー、あるいは女性ソウル・シンガーを含むグループのフェイヴァリット・アルバム・ベスト10を集めてみました。自分にとってはソウルといえば、圧倒的にサザン・ディープ・ソウルになってしまうので全て南部録音になりました。順位はつけられませんなあ〜。

アン・ピーブルズの「Straight From The Heart」と、キャンディ・ステイトンの「 Stand By Your Man」は泣く泣く外しました。エタ・ジェイムスの「Call Me」とソウル・チルドレンのファーストも入れたかった!ローラ・リー(60年代)とアーマ・トーマス(フェイム録音)とクワイエット・エレガンスは当時アルバムを発表しなかったので編集盤です。声として一番好きなのはローラ・リーですかね。その次が女スティーヴ・マリオットのメイヴィス・ステイプルズかな〜。

Ann Peebles / I Can't Stand The Rain

Aretha Franklin / Aretha Now

Candi Staton / I'm Just A Prisoner

Etta James / Tell mama

Irma Thomas / Something Good : Muscle Shoals

Laura Lee / The Chess Collection

Quiet Elegance / The Complete

Soul Children / Genesis

Staple Singers / Be Altitude : Respect Yourself

Sweet Inspirations / Sweets For My Sweet


【完全内向き自己完結型暇つぶし的気持悪人気投票〜Best Neo Psychedelic Album Of The オレ編〜】

今回は80年前後の英米ネオ・サイケデリック・バンドの個人的ベスト10を選んでみました。それほどこのジャンルに深くはハマらなかったので、限られてきます。アメリカ物はプラスチックランドのみです。なんかネオ・サイケデリックとして括るには無理のあるようなバンドばかりのような気もしますが、あくまで自分の中で共通する匂いをもったサウンドを集めました。勝手ながらコンピ盤もありです。ジョイ・ディヴィジョンは「Love Will Tear Us Apart」がなければ話にならない!ということっす。順位はつけられませんでした。

Echo & The Bunnymen / Crocodiles

Gang Of Four / Entertainment!

Joy Division / Substance

Monochrome Set / Westminster Affair

Plasticland / Make Yourself A Happening Machine

Prisoners / Wisermiserdemelza

Siouxsie & The Banshees / Juju

Siouxsie & The Banshees / A Kiss In The Dreamhouse

Smiths / Queen Is Dead

U2 / Boy

スジバンは2枚ですが、「Kaleidoscope」も入れたいくらい好きです。ライヴの「Nocturne」もいいんすよね。スジバンはNew Waveバンドとしては、最も息が長くて安定した作品を作り続けたうちの1つですね。おしまい!


【完全内向き自己完結型暇つぶし的気持悪人気投票〜Best British Male Duo Folk/Folk Rock Album Of The オレ編〜】

今回は英フォーク(・ロック)男性デュオのフェイヴァリット・アルバムを10枚選んでみました(一部アイリッシュあり)。スウィーニーズ・メンはアンディ・アーヴァインが抜けてトリオからデュオになったセカンド最終作です。ほんの数年前に初めて聞いて感動しまくったのが、アンディ・アーヴァイン&ポール・ブレイディでした。ABC順です。こげな感じです。

Andy Irvine & Paul Brady / Andy Irvine Paul Brady

Bert Jansch & John Renbourn / Bert & John

Gallagher & Lyle / Seeds

Incredible String Band / 5000 Spirits Or The Layers Of The Onion

Keith Cross & Peter Ross / Bored Civilians

Martin Carthy & Dave Swarbrick / Prince Heathen

Morin & Wilson / Peaceful Company

Robin & Barry Dransfield / Lord Of All I Behold

Sweeney's Men / The Tracks Of Sweeney

Tennent & Morrison / Tennent & Morrison

そういえば女性デュオってのはあまり思いつきませんね。マッガリグル・シスターズはカナダだし、シャーリー・コリンズと姉のドリーは普通イメージするデュオとはいい難いし。マディ・プライアとジューン・テイバーのシリー・シスターズは未聴です。いつか聴いてみたいです。


【完全内向き自己完結型暇つぶし的気持悪人気投票〜Best British Folk Album Featuring Female Singer Of The オレ編〜】

今回は女性シンガーのいる英フォーク・グループとデュオの生涯フェイヴァリット・アルバムを選んでみました(一部アイリッシュあり)。さすがに月並みになってしまったうえに、どうしても10枚にはしぼれず、順位もつけられませんでした。ABC順です。こんな感じです。


Fairport Convention / Unhalfbricking

Fairport Convention / Liege & Lief

Fotheringay / Fotheringay

Gay & Terry Woods / Backwoods

Gay & Terry Woods / The Time Is Right

John & Beverley Martyn / Stormbringer

Pentangle / Basket Of Light

Richard & Linda Thompson / I Want To See The Bright Lights Tonight

Richard & Linda Thompson / Hokey Pokey

Shirley Collins & The Albion Country Band / No Roses

Spirogyra / Bells, Boots, And Shambles

Steeleye Span / Hark! Village The Wait

Steeleye Span / Please To See The King

Trader Horne / Morning Way

Woods Band / Woods Band

ゲイ・ウッズはスティーライの「Hark!」とウッズバンドにもいますから、この15枚中、4枚に絡んでるんですね。なんとサンディの3枚を上回っています。「なんと」ってアンタが選んだだけだろうが・・・おわり!


【内向き自己完結型暇つぶし的気持悪人気投票〜Best British Female Solo Folk Album Of The オレ編〜】

フェイヴァリット・アルバム・ベスト10をご紹介します。今回は英女性フォーク・ソロ・アルバム編です。いかにも昔やったことがありそうな企画ですが、実はないんです。

聴き始めて10年以上は経っているものばかりなので、「今の気分」で選んだのではなく自分の中でほぼこれで永遠に決定!という重い重いベスト10です(順位はアレですけど)。あくまでソロ名義のアルバム対象で、トラッド・シンガーとSSWの区別はなしです。
ではいきます。

第10位:Anne Briggs / Anne Briggs

第9位 :Bridget St. John / Thank You For...

第8位 :Vashti Bunyan / Just Another Diamond Day

第7位 :Shirley Collins / The Sweet Primeroses

第6位 :Barbara Dickson / Do Right Woman

第5位 :Sandy Denny / The North Star Grassman And The Ravens

第4位 :Anne Briggs / The Time Has Come

第3位 :Shelagh McDonald / Stargazer

第2位 :Barbara Dickson / From The Beggar's Mantle Fringed With Gold

第1位 :Shelagh McDonald / Album

デュオやグループを含まないと、けっこう限られてくるんですね。67年作のシャーリー・コリンズ以外は70年と71年に集中しています。おわり!


【思い入れレコ2枚 その28】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は英New Waveの2枚です。上が77年にリリースされたワイヤーのファースト「Pink Flag」、下が80年リリースのギャング・オブ・フォーのファースト「Entertainment!」です。

この2枚のテーマは「すき間」です。どちらもギタリストは1人ですが、レコードでもギターのオーヴァーダブとリヴァーブは極力少なめ、サウンドのスカスカ感でこれに勝てるレコは、(このジャンルでは)ないといってもいいくらい「すき間」の生かされた音楽です。すき間すき間!すき間が一番大事!音楽よりすき間の方が大事!というくらいスカスカです。ジャケまでスカスカ!

この両者、音楽スタイル的にはかなり異なるんですが、演奏はヘタクソなのに、これだけスカスカで不足感なく何度聴いても気持ちのいいところが共通しています。技量不足だと、テクニック的なギミックやごまかしが利かないので、ほとんど本人たちのセンスのみにかかってくるし、いかに過去の音楽と差別化を図るか!という難しさがあります。

その意味で成功した2枚だと思います。ワイヤーの方がトボケた味があって、聴いているうちにジワジワと笑いがこみ上げてきます。音楽的にはどちらも同時期の多くのバンドと同じように、ベルベット・アンダーグラウンドからの影響はところどころで感じられますが、質感的には、やはり75年のドクター・フィールグッドのファースト「Down By The Jetty」がヒントになってるんでしょうかね?


【思い入れレコ2枚 その27】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は基本中の基本、多くの人が同意してくれるであろう2枚です。上が68年のザバのミュー、下が69年のフェのリーです。これで分かりますよね。飽きもせずこんなことばっかりやってますが。

下の「リー」制作中のフェのメンバーが、ずっと上のアルバムを聴いていたことは、ファンの間では有名な話です。以来、「リー」は英国版「ミュー」としてルーツ・ミュージックの代表的な1枚とみなされるようになりました。というのも有名な話です。

ところが、リーのエンジニアだったジョン・ウッドがおもしろいことをいっています。特にリチャード・トンプソンのギターについてですが、リーのハードなギター・サウンドは、リーのあとにリリースされたザバのセカンドに近いと。

思い切り穿った見方をして、「ミュー」の影響を受けた「リー」を聴いたザバのロビー・ロバートソンがリチャードのギターに影響を受け、結果、ザバのセカンドのギターに反映されたと考えたくなりますが、そのセカンドのレコーディング・セッションは「リー」よりも早く始まっているので、やっぱり因果関係はないみたいです。

ビーの「ラ」に感銘を受けたビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンが「ペ」を作り、それに感動したポールが「サー」の制作を主導したという話とかぶってくると思ったのに残念です。まあ、それでもこういう夢想をするのは楽しいものです。おわリー


【思い入れレコ2枚 その26】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。上がリチャード&リンダ・トンプソンの「I Want To See The Bright Lights Tonight」(74年)、下が同じくリチャリンの同年の「Hokey Pokey」です。

一般的には、翌年の「Pour Down Like Silver」と合わせて彼らの三部作とされていると思いますが、自分の中ではちょっとそのアルバムは毛色が違っています。聞けばすんばらしいと思うのは間違いないです。しかし特に前作の「Hokey」と比べてしまうと、ちょっと重すぎるような気がしてしまいます。

やはり2人がイスラム教のスーフィー信仰に傾倒したのが大きいでしょうね。リンダによれば、リチャードは以前とは別人のようになっていたそうですから、それが「Pour Down Like Silver」のジャケだけでなく、音楽に反映されないはずはないでしょう。前2作でのサウンドの重さとメロのポップさの絶妙なコンビネーションはやや崩れて、少しだけ重さのほうに傾き過ぎてしまったような印象です。

スーフィー信仰はイスラム教の中では、かなり本流から外れていて、いかがわしい面もあったようなないような、まあ、そのへんは断定することは難しいですから一概にいえませんが、このあと2人がそこから卒業したのは彼らの音楽にとってはよかったと思います。


【サイン・レコ】

自分の所有する数少ないサイン・レコの中から、1枚ご紹介したいと思います。

元フェアポート・コンヴェンションのイアン・マシューズと元リヴァプール・シーンのアンディ・ロバーツが中心となって、70年代初めに活動していたプレインソングというバンドがあって、当時唯一「In Search Of Amelia Earhart」というアルバムを残しました。

ちょうど5年前、その頃英フォークのアーチストをたくさん呼んでいたヴィニール・ジャパンが2人を呼んだので、新宿アンチノックに観に行きました。ヴィニールはいつもコンサート後にサイン会を催してくれたので、私はサインをもらおうと思い、持っていた「In Search Of...」の英国オリジナル盤持参でライヴに臨みましたよ。

写真は、サインをしてもらったレコ付属の歌詞付き二つ折りインサートです。上がイアン、下がアンディのサインです。温厚なイアンと豪快なアンディの性格がそのまま字に表われてますよね。

この時、個人的な忘れられないエピソードがありました。サインをもらう時に、私がアンディにカタコトで「このレコ40ポンドもしたんです」というと、アンディは驚いて私の名前のあとに「A very rich man!」と書きました。で、私はまたカタコトで「でもそれは昔の話で、今は貧乏です」というと、アンディは「ああ、そうなのか・・」という表情を浮かべ、頭に「Once-(かつて)」と付け足しました!うまい!と思いましたね。


【思い入れレコ2枚 その25】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。上が71年にリリースされたコリン・ヘアの「マーチ・ヘア」、下が同じく71年のピート・デロの「イントゥ・ユア・イアーズ」です。

なぜこの2枚がセットなのかというと、2人ともハニーバスという60年代後半のビート・ポップ・グループに在籍していたからです。当時は2人ともそれぞれこの1枚だけソロ・アルバムを出したのみでした。

内容的には、ずっと前に【思い入れレコ】で取り上げたムーヴとアイドル・レースそれぞれのファーストの関係に近いですね。コリンはややロック色強いムーヴ、ピートはよりメロウなアイドル・レースといった趣があります。

どちらも似通った音楽性ですが、時代を考えると、SSW全盛の当時にフィットするのはコリンの方ですかね。どっちも好きな作品に違いないですが、個人的にはちょっと甘すぎる「イントゥ・ユア・イアーズ」より「マーチ・ヘア」に軍配が上がります。前者がフォーク色強い側面の60年代後半のキンクス、後者がロック色強い側面の60年代後半のキンクスといえば分かりやすいかもしれません。

よけいややこしいですか。まあ、どちらも英フォークロック・ファンにとっては宝物アルバム!


【困ったアルバム その8】

以前、トレンブリング・ベルズというスコットランドのバンドのアルバムを取り上げた時に書いた感想と完全にダブるんですが、このサンディのセカンド・ソロ、「サンディ」も自分にとっては困ったアルバムなんです。いちおうサンディの中では名盤てことになってると思いますが。

基本的にフォーク系の作品は、くり返して聴くうちにだんだん良くなっていくようなスルメ・タイプが多いんですけど、これだけは何度聴いても印象に残らないんです。ポップなのに何度聴いてもメロディが覚えられないし、聴き終わった時に耳に残るのは楽曲自体ではなく、ストリングスやリチャード・トンプソンのちょっとしたギターなんかの装飾部分です。

で、過去これをアルバム・レビューで取り上げた時の自分の感想を見てみるとけっこう媚びたこと書いてますなあ。この中で第一印象からビビビッときて、以来サンディのオリジナルでは自分にとってベスト10に入るほど好きなのが、「It Suits Me Well」です。ただし残念ながらホントにこれ1曲のみなんです。あとはこれの足元にも及ばんくらいです。

サンディの同僚だったフィドラー、デイヴ・スウォーブリックの80年代初頭のソロ・アルバム「スミディバーン」では、これがカヴァーされているので、スウォーブにこのアルバムの感想を聞いてみたいもんです。「プロデューサーが悪いんだ」とほのめかしたのはジョー・ボイドでした。トレヴァー・ルーカスのことです。


【思い入れレコ2枚 その24】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。上がセックス・ピストルズの「勝手にしやがれ」、下がクラッシュの「動乱」です。

個人的に疎いジャンルとして、ハード・ロック/へヴィ・メタルがあります。なんとなく持っている自分の定義としては、「へヴィ・メタル」は「ハード・ロック」に含まれる一形態で、ある決まった様式を持ったよりテクニカルなスタイルです。たとえば、ギター・ソロで必ず速弾きが出てくる、ヴォーカルは超高音、どの曲もテンポが同じ、黒っぽいグルーヴが皆無、などです。後半は偏見に近いですが。

対して「ハード・ロック」は決して演奏は上手くなくてもよく、ヴォーカルはソウルフルだったりブルージーだったり、テンポはいろいろで時にはハチロクもあり、リズムにはグルーヴがあったりするというものです。なので70年以降のザ・フーはヘヴィメタではなく、ハード・ロックということになります(自分の中で)。ステイタス・クォーのようにギターやベースのネックを揃えて上下に振るというのはどっちでもありそうすよね。

ということで70年代UKパンクの「ハード・ロック」アルバムは自分にとってこの2枚になります。クラッシュの方は実際、ブルー・オイスター・カルトのプロデューサーだったサンディ・パールマン・プロデュースで、当時一部のファン、批評家からバッシングを受けたそうです。

そして70年代UKパンクのヘヴィメタといえば!ザ・ダムドの「マシンガン・エチケット」すね!もちろん全曲じゃないですけど。


【違和感ジャケ その6】

またまた今回もザ・ジャムです。これは77年リリースのセカンド「This Is The Modern World」のジャケです。内容はともかく、ジャケ自体はザ・ジャムの全6作品中、一番カッコいいと思います。3人とも面構えがいいですよね。

で、今回はジャケというよりも被写体の方の違和感なんです。なにかというと、このウェラーの着ている白のポップ・アート風「↓↑」セーターです。この↓↑、CDでもはっきり分かりますが、どうみてもセーターの柄でなくてパッチ・ワークすよね。それもかなり雑な・・・。さすがに77年当時はまだ本格的なネオ・モッズ・ムーヴメント以前ということで、しょうがなかったのかもしれませんが、彼女のジルにでも編んでもらえばよかったのに、と思いませんか。だってレコード・ジャケットの衣装ですよ。

しかし恥ずかしいですが白状します。実は私、高校生の時このセーターに見事にやられてしまい、自分で黒の布をハサミでちょん切って2本の矢印を作り、(なぜか)おばあちゃんにセーターに縫いつけてもらいました!しかも洗濯時取り外し可能のボタン式で!!

そらもう「どうだ」とばかり、意気揚々と外出時には着ていったもんでした。さぞ、すれ違った人たちは気持ち悪かったでしょうね。でも当時は本気でウェラーになりきってましたよ。それから数年たって、イギリスの「メランディ」か「ミランディ」という、東京でいうと梅ヶ丘の並木のようなその手のブランドから出たこれと全く同じデザインのセーター(紺地に白矢印)を買った時は、これまたどれだけうれしかったことか。まだ持ってるはずです。


【思い入れレコ2枚 その23】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はおそらくビートルズ・ファンの誰もがセットとして考えていそうなベッタベタの2枚です。上が「サ」、下が「マ」です。略しすぎですか。めんどうなんじゃい!

下はイギリス・オリジナルの2枚組EP盤ではなくて、アメリカ編集のLPの方です。もしかしてこの2枚で、シングル両面含めたビートルズ67年度リリース作品全てがカヴァーできるんですかね?67年の3枚のシングルは「マ」に全て入っているので、できそうな気がするんですが。

「サ」の個々のナンバーの出来については、評論家とファンの間で「ビートルズにしては今ひとつ」な評価がありそうですが、その点「マ」にはビートルズ最強シングルの両面である“ス”と“ペ”が入っているだけで、こちらに軍配を上げる人も多そうですね。思い切り反則ですけど。

私も実際よく聴いたのは「マ」の方かもしれません。先の“ス”と“ペ”以外にも、ポール印の“ユ”、“フ”、“ハ”とかジョン印の“ア”、“ベ”とか入ってますからね。そして「サ」に大きく差をつけているのが、ジョージ・ナンバーなんです。「サ」のジョージはイン度高すぎて個人的には今ひとつです。その点「マ」の“ブ”のカッチョよさったらたまらないですね。この暗号みたいな文章を、レコなんかを引っ張り出さずに一瞬で理解してしまった人は、かなりのビートルズ通だと思います。私はレコ見ながら書きました。おわり!


【思い入れレコ2枚 その22】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は変名バンドの2枚セットです。上がプリティ・シングスの変名バンド、エレクトリック・バナナの「Blows Your Mind」、下がダムドの変名バンド、ナッズ・ノーマッド&ザ・ナイトメアーズの「Give Daddy The Knife Cindy」です。

以前、上のアルバムは同じプリティーズの「SF Sorrow」とセットにして載せたことありますが知ったことかい!すいません、こういうのもありということでお願いします。

本当はナッズ・ノーマッドとセットにするなら、XTCの変名バンド、デュークス・オブ・ストラトスフィアのレコあたりの方がしっくりいきそうですね。実はデュークス、大昔聴いたことはあるんですが、ピンとこずに手放してしまいました。今聴くと分かりませんが。

エレクトバナナ(←縮めると意味が若干・・・)の裏ジャケにはライナーがびっしりと書かれてあるんですが、ディック・テイラーとかフィル・メイといったメンバーの名前は出てくるのに、いっさい「プリティ・シングス」の「プ」の字も出てきません。これ90年代になって出た編集盤だし、別に本家の名前を出しても問題ないと思うんですが、故意にそうしたんでしょうか。わざとらしいような気もするんですが、もともとの出版社が違うので、グループ名だけは版権に関わる問題があるのかもしれませんね。

ナッズ・ノーマッドの方は80年代のオリジナル盤なので、当然本家の名前はどこにもありませんが、レコのラベルにある“Just Call Me Sky”という曲の作者クレジットが、思いきり(Vanian, Jugg)となってます。つまりデイヴ・ヴァニアンとローマン・ジャッグのことです。さすがに印税だけは欲しかったんでしょうか?そりゃ欲しいでしょうね。


【困ったアルバム その7】

今回はリック“カマキリ”オケイセック率いるカーズの「Candy-O」です。たしか邦題は「キャンディ・オーに捧ぐ」だったじゃないかしら。

もうお分かりかと思いますが、このジャケットのおかげで困りました。70年代の終わり頃は(中学2〜3年にかけて)、FM雑誌(週刊FMやFM-Fan)なんかでビルボードやレコード・ミラーのシングル・トップ100を追いかけては、欠かさずFMでエアチェックする日々を送っていました。そのころ大ヒットしていたのが、このアルバムに入っている彼らの“Let’s Go”でした。

何といってもお金のない中坊ですから、よっぽど気に入ったヒット・シングルでないと、当然ながらLPまでは手が出ませんでした。ビートルズだけは別格だったのでこつこつと集めていましたが、他にシングル・ヒットを聞いてどうしてもアルバムがほしくなって買ったのが、“悲しきサルタン”のダイア・ストレイツでした。

で、当時この“Let’s Go”もけっこう気に入ったのでアルバムがほしくなったんですが、困ったことにこのジャケですよ。オカンに見つかるのも気恥ずかしかったですが、レコはエロ本(エロトピアとか)みたいに自販機で買えるもんじゃないですから、レジのお姉さんのところにこのエロジャケを抱えて持っていくのがまず恥ずかしいじゃないすか!チン毛はすでに生えてましたが、自分の場合まだまだウブな中坊でした。

結局買わないまま、パンク/ニュー・ウェイヴに出会ってしまい、カーズははるか彼方へ飛んでいくことになりました。おかげで未だにこのアルバム聴いたことないじゃないか!でも考えたらロキシー・ミュージックにハマッた中坊よりはまだマシかもしれませんね。


【困ったアルバム その6】

今回の困ったアルバムは、奇才アーサー・リー率いるLAロック・バンド、ラヴの67年のセカンド・アルバム「ダ・カーポ」です。

フォークロックからガレージ・パンク、サイケ、ポップ、ブルース、ハード・ロック、そして前衛まで幅広い音楽的要素を持った、大変個性的でイカれた名バンドでした。彼らの中では「フォーエヴァー・チェンジズ」が名盤として有名です。デビュー作ではバーズ風なフォークロック全開で全体にややモノトーンな印象でしたが、このアルバムではメンバーが増え、ドカーンと飛躍、色彩豊かで曲良し演奏良しのすんばらしい作品となりました。

が!たしかに素晴らしいんですが、それは主にレコでのA面になります。実はこのレコのB面は、20分のジャム・ナンバー1曲で占められています。これがまたデッドやマンのようなユルさと緊張感のバランスの上に成り立った長尺ナンバーというわけではなく、どちらかというと惰性で20分間ジャムってしまった感がどうしても拭えないトラックなんです。

ガルシアやフィル・レッシュのような気持ちのいいギター、ベースが聴けるわけでもなく、ある程度はプログレに近い構成を持ったマンのような側面があるわけでもなく、かといって超絶テクニックが聴ける、というわけでもないんです。レコのみでの所有なので、A面が終わって、さあレコひっくり返しに行こう!かな・・・どうしようかな、と迷ってしまう困ったアルバムなんです。

もちろんリーの雄叫びがタマラン!という人やこのカオスがタマラン!という人もいるかもしれませんが、きっと少数派だと思います。


【思い入れレコ2枚 その21】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はレコというより、2つの60sモッズ系グループです。上がクリエイション、下がアクションです。

どちらも当時、英本国ではアルバムをリリースせずじまいだったので、ここに挙げたのはもっとも充実していると思われるコンピCDです。どちらもおそらくネット通販で今でも簡単に手に入ると思います。

クリとアクは自分の中で、それぞれ2大モッズ・バンドのザ・フーとスモール・フェイシズの子分的バンドです。実際、クリエイションはサウンドからルックスまでかなりザ・フーを模倣していましたし、プロデューサーも同じシェル・タルミーでした。

一方のアクションは、フロントにソウル色の強いすぐれたヴォーカリスト(レジー・キング)がいたという点で、スモール・フェイシズの子分なんす。クリもアクも80年代に入ってから再評価されましたが、もしかしてアクション再評価のきっかけはポール・ウェラーのライナーが載った80年のエドセル盤なんですかね?そして個人的にはザ・フーよりもスモール・フェイシズに軍配が上がるのと同じく、クリエイションよりもアクションなんです。

そういえば、スティーヴとロニーがすでにこの世にいないスモール・フェイシズと同じように、アクションは去年(2010)、ベーシスト(マイク・エヴァンス)とヴォーカリストが亡くなってしまいました。なにか寂しく終わり。


【違和感ジャケ その5】

今回はザ・ジャムの「オール・モッド・コンズ」のジャケです。このジャケに違和感を持つようになったのは、実はここ数年のことです。

私の大好きなオアシスなどのように、近年(注:自分にとっては90年以降が「近年」になります)の英国ミュージシャンの体型には「ずんぐりむっくり」なイメージを持っているんですが、70年代後半のパンク・バンドは、たいていはメンバーみなガリガリで足が長くてカッコよかったですよね。特にメンバー全員がバッチリ決まってたのは、やっぱりザ・クラッシュですかね。

ザ・ジャムの場合も一見それに当てはまりそうです。しかしネオ・モッズらしいパツパツのスーツを着ていたせいもあって分かりにくかったですが、実はポール・ウェラー兄貴はイギリス人にしては珍しく(?)胴長短足です。もっともそれがよく分かるのは、「Tube Station」のシングル盤ジャケだと思います。私はスタカンの来日公演でバミューダをはいた兄貴を正面から見て「足みじけえなあ〜」と思ったことを覚えています。

そしてこのジャケです。なんとなく兄貴の下半身部分から写真が横に微妙にグイ〜ンと引き伸ばされているような気がするんです。左側のブルースを見てもそんな気が・・・。(右側のリックのバッシュには最初から違和感ありましたが・・。何でスーツにバッシュやねん!) 考えすぎか・・・お持ちの方は一度ご確認を。

そういえばプリンスのジャケには、あまりにやり過ぎなこの手法が使われてましたね。おわり!


【思い入れレコ2枚 その20】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。といいつつ今回は特に自分の中で対になった印象はなかったりしますが、上のフェアポート69年の「リージ&リーフ」から下のスティーライ70年の「ハーク・ザ・ヴィッレジ・ウェイト」に至る経緯を考えてみれば、この2枚にはある連続性があって、カップルであるといえるでしょう。

「リージ」リリース後、ベーシストのアシュリー・ハッチングスとヴォーカルのサンディ・デニーの間で、今後のグループの方向性について対立があった。アシュリーはトラディショナル・ソングのエレクトリック化へのさらなる追求を主張し、サンディはグループ(あるいは自身)のオリジナル作品への追求を主張した。しかしそれぞれの主張の決着点を見出せなかった結果、2人ともグループを脱退することになってしまった。

アシュリーは一からバンドを結成することにし、サンディに代わる女性シンガーとしてマディ・プライアとゲイ・ウッズの2人を新グループのフロントにおいた。内容は全てエレクトリック化されたトラディショナル・ソングであった。サポート・ドラマーにはフェアポートからデイヴ・マタックス、サンディのフォザリンゲイからジェリー・コンウェイの2人が起用された。

つまりスティーライ・スパンのデビュー作「ハーク」は、アシュリーにとって「リージ」の発展形であり、(本来の)フェアポートの5作目ともいえるアルバムである。真の意味でのスティーライのデビュー作は、ドラムレスとなり新たなステージを開拓した次作「プリーズ・トゥ・シー・ザ・キング」といっていいだろう。

ライナーノーツ風に断定的に書いてみました。恥ずかしい。


【違和感ジャケ その4】

下のロッドと同じパターンのジャケ3連発いきます。

まずはキンクスの65年のセカンド「Kinda Kinks」です。パイ・レーベル傘下のたしか廉価レーベルのマーブル・アーチというところからリリースされたレコで、これはカナダ盤になります。

ジャケは完全に「Village Green」のフォト・セッションなので、調子狂いまくりです。中古レコ屋さんで昔からよく見かけたレコなんですが、エサ箱から抜き出すたびに「なめとんか〜」と思いながら即行で戻してましたね。オリジナル・ジャケでは分からなかったレイとデイヴの上着の色が分かったりして、ジャケ自体はとてもすばらしいので、これがそのまま「Village Green」の内容だった方がうれしいすよね。

これは83年に出たレコで、ザ・フーの66年から68年までのレアリティーズです。

このジャケの彼らはどう見ても70年代後半ですよね。昔はこのロジャーを眺めながら、「ボーダーのTシャツに赤のサスペンダーやめてほしいなあ」などと思ってましたが、今では・・・やっぱりやめてほしいです。もしかして「Who Are You」の頃か?だとすると10年の開きがあります。内容的には当時これでしか聞けなかった初期のレア音源満載でそりゃうれしかったものです。

レコ・レビューでも取り上げたスモール・フェイシズのイミディエイト時代のベストです。

彼らは65年後半から68年いっぱいまでのたった3年強の活動期間でしたから、ほとんどこの類の違和感ジャケは存在しないです。なのでこれはかなりマニアックというか上級編というか重箱の隅に近い話になります。このジャケの彼らはおそらく66年中期〜後半あたりではないでしょうか。

もっといえば66年の9月から10月にかけての写真だと思います。すいませんこれはウソです。そこまで分かるかい!とにかくデッカ時代なのは間違いないので、ジャケと内容がちぐはぐということです。このジャケに違和感持つ人はかなり病的なSFファンだということです。私だ!


【違和感ジャケ その3】

ロッド・スチュワートの「A SHOT OF RHYTHM AND BLUES」というレコです。今回はよくある類の違和感ジャケです。上の写真が表ジャケ、下が見開いたジャケを縦にしたものです。下の写真の左上にある白いポチはあなたのパソコンの画面についたホコリではなくて、ドリルホールの穴なのだあ。

ジャケはどちらも、どう見てもフェイシズ以降の派手派手ロッドなんですが、実は内容が64年から66年までの間にレコーディングされた渋渋ロッド・ザ・モッド時代なんです。サム・クックの「シェイク」やジミー・リードの「Ain’t That Lovin You Baby?」「Bright Lights Big City」など、R&Bやブルースのカヴァーばかりで、完全にブリティッシュ・ビート/モッズ愛好家向けです。

このレコが出たのは76年ですから、どちらもリアルタイムのロッドかと思ったら、下の写真は71年のロッドみたいです。76年のロッドといえば、前年の米南部録音の「アトランティック・クロッシング」とともに人気の高い「ナイト・オン・ザ・タウン」のころですが、なぜそのころにこのレコが出たのかはよう分かりません。

リリース元はニューヨークのPRIVATE STOCK RECORDSという聞いたこともないレーベルです。裏ジャケにEMIからライセンスを借りたと書いてあるし、どう見てもブートレグではなく正規ルートでリリースされたレコに見えますが、実は巧妙に作られたブートだったりして。失礼な。


【違和感ジャケ その2】

写真は40代以上の世代にはおなじみのビートルズ旗帯国内盤「リヴォルヴァー」の裏ジャケです。これを買ったのは中学生の頃ですから、70年代の終わり頃です。

今回の違和感はジャケのこの部分です。特に嫌というわけでもなかったのですが、買った時から何となく「不思議だなあ」と思っていたのが、なぜかジャケのレコ取り出し口が揃っていないところです。裏ジャケに当たる部分が弧形にカットしてあるんです。表ジャケとの差が一番広い部分で、5ミリあります。旗帯「リヴォルヴァー」って全てこうなってんでしょうか?お持ちの方は確認してみてクサイ。

しかも他の旗帯盤とジャケの紙質も違っていて、若干薄いんです。このペラペラ感は60年代の国内盤と同じ感触ですね。いちおうこのジャケは雑にカットしてあるということで、「ラバー・ソウル」の英オリジナル盤にある“ラウド・カット”に対抗して、“ラフド・カット(roughed cut)”と名付けました。
ダメか!



【違和感ジャケ その1】

テーマだけ変えて同じレコばかり登場させて恐縮です。でもやるんだよ!

初めてジャケを見たときに違和感を覚えたレコってありませんか?そういうシリーズです。私の場合、まずはこれでした。最初に見たのは英ニュー・ウェイヴ全盛の80年か81年頃だったと思います。当時音楽雑誌やラジオからの知識で、パンクの元祖的なバンドとして初期のザ・フーにはムラムラと興味がわき始めていました。

タイミングよく英ヴァージン・レコから再発されたこのジャケを見た時に、全く時代的な古臭さを感じなかったことに逆に違和感を覚えましたね。しかもアメリカ盤「マイジェネ」のジャケが英米共通のオリジナル・ジャケだと思い込んでいたので、これはジャケ違いで再発されたものだと思ったくらいです。

デザイン的なところから改めて眺めてみると、まず上下の「THE WHO」と「MY GENERATION」が65年としてはあまり他のレコで見かけないようなロゴのような気がします。逆にこれを模した80年前後のパンク・バンドのロゴがけっこうあったような気がします(クラスとかクラッシュが採用していたような)。赤と水色ってのも印象的です。これに比べると、スモール・フェイシズのファーストの弧形にグニャ〜となったロゴの方に古臭さを感じます。

裏ジャケに関しても、こんなシンプルで余白部分の多いデザインなんて、同時期のブリティッシュ・グループのレコの中でも珍しいんでないでしょうか。たいてい当時のデビュー・アルバムの裏ジャケには、くどくどとグループの紹介文が載ってますもんね。このデザインのせいで裏も再発別ジャケかと思いましたよ。全く先進的なジャケでした!おわりです。


【困ったアルバム その5】

今回はリリースされた当時困ってしまったレコを集めてみました。

考えてみたら、リアルタイムのアーチストのレコを継続して新譜で買っていた時期は高校生まででした。それ以降30年近くずっと過去にさかのぼって音楽を聴いてきたことになります。何と後ろ向きなリスナー人生か!

高校生だった80年代初期というのは新譜のレコは最低でも2500円、途中で2800円に値上げされたという、高校生にとっては大変なぜい沢品でした。それだけ大枚はたいて買ってきたレコを聞いて面白味が感じられないというのは大問題でしたよ。

「このレコの良さを分からねば2500円をドブに捨てることになってしまう!」

という思いで必死で繰り返し聴いてましたね。その結果、本当に気に入ってしまったのもあれば、やっぱりダメだったのもありました。では覚えている限りではありますが、当時の率直な感想つきでいってみます。以前取り上げたクラッシュの「サンディニスタ」は省きます。

ギャング・オブ・フォー/ソリッド・ゴールド

ファーストの軽快さはどこへ行ったんじゃあ〜。

ジャム/サウンド・アフェクツとザ・ギフト

兄貴日和りやがったな。

ストラングラーズ/メニンブラック

暗すぎる!いきなりヒッヒッヒって。

U2/ウォー

ポップじゃない!ボノのヴォーカルを聞いているとこっちが息切れしてくる。

以上です。ダムドとスージー&ザ・バンシーズに関してはほとんど困った経験はなかったですね。おしまい!


【思い入れレコ2枚 その19】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は前回の続きみたいなもので、少しマニアックなフォークロックの好盤2枚です。

このたび73年にイギリスからアメリカへ渡ったのは、アラン・テイラーとラブ・ノークスです。上がテイラーのサードでナッシュヴィル/ロサンゼルス録音の「アメリカン・アルバム」、下がノークスの同じくサードでナッシュヴィル録音の「レッド・パンプ・スペシャル」です。

どちらにもカントリー/ソウル系のおそらく黒人ミュージシャンも混じっていると思いますが、多数のスタジオ・ミュージシャンが参加しています。どちらにも参加しているのは、ゴールドワックス・レーベルのソウルでおなじみのギタリスト、レジー・ヤングとベーシストのトミー・コグビルです。

ノークスの方はもともとアメリカ志向の音楽をやっていたので納得の展開ですが、テイラーの方は前の2枚で一部フェアポートのメンバーが参加していたりと、やや英トラッド色強めだったので、意外といえば意外な展開です。しかも前2枚のジャケではいかにも頑固そうな英国オヤジ風に写ってましたから、一気に反動がきたのか何かに吹っ切れたのか、ここではノークス以上に陽気なジャケになってしまいました。

よく聴いたのは「レッド」よりまだ少しだけ英国臭の残る「アメリカン」(ややこしい)の方ですが、「レッド」の数曲で聞けるメンフィス・ホーンズとノークスの人懐こい曲が融合したサウンドは、「アメリカン」にはない魅力です。この2枚を交互に聴くとどっちが歌っているのか分からなくなってきます。


【思い入れレコ2枚 その18】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は70年にイギリスからアメリカへ渡った二組のミュージシャンが制作したスワンプ/フォークロックの名盤です。

上がデイヴ・メイソンの「アローン・トゥゲザー」、下がジョン&ベヴァリー・マーチンの「ストームブリンガー」です。「アローン」はロサンゼルス録音で、参加ミュージシャンはレオン・ラッセル、デラニー&ボニー、ジム・ケルトナー、ジム・ゴードンその他、「ストーム」がニューヨーク(ウッドストック)録音で、参加ミュージシャンはリヴォン・ヘルム、ポール・ハリス、ジョン・サイモンその他です。ジョン・サイモンは「アローン」の方にも関わっています。

商業的には「アローン」が成功、「ストーム」は失敗に終わりましたが、内容的には自分の中でいい勝負でんな〜。かたやウィンウッドとタメを張った元トラフィックのロッカー、かたやトラフィックと同じアイランド・レーベルの達人フォーキーです。やかたひろし。

どちらのアルバムもまず当時最高のドラマーが揃ってますよね(ということは現在に至るまで最高かもしれません)。ジム・ケルトナーにジム・ゴードンにザ・バンドのリヴォンです。そして「ストーム」の方にはザッパのところのドラマーだったらしいビリー・ムンディ(マンディ?)という人も叩いていて、これまた最高のドラミングなんです。


【思い入れレコ2枚 その17】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はファンの間では常識といってもいいくらいの2枚です。もう別にアーチスト/タイトルは説明不要ですね。とりあえず上がキンサム、下がジャムコンです。どちらもこんなんで通じるくらいの名盤です。

正確な情報ではないんですが、どうやらポール・ウェラーはこのレコ制作前のアメリカ・ツアー中に、中古レコ屋で「サムシング・エルス」を購入したようです。ということはアメリカ・リプリーズ盤だったということか(そんなことはどうでもいい)。

とにかく故郷から遠く離れた地で、このレコによってそらノスタルジアを刺激されたようです。それでまずは“デヴィッド・ワッツ”をカヴァーしようと思ったのかもしれませんね。出来上がった「オール・モッド・コンズ」は、詞的にも音楽的にも「サム・エル」に通じる英国色強いアルバムとなりました。

ただ唯一のカヴァーである“デヴィッド・ワッツ”に関しては、キンクス・ヴァージョンに遠く及ばないのは明白ですよね。正直、個人的には最初に聴いた時もあまりピンとこず、それからしばらくして聴いたキンクスのオリジナル・ヴァージョンを好きになりました。ジャム・ヴァージョンはあまりにガサツすぎて深みに欠けるし、他のアルバム収録曲と比べても勢いだけのような気がします。


【困ったアルバム その4】

上から順に元ソフト・マシンのロバート・ワイアットと元キャラヴァンのデイヴ・シンクレアが結成したマッチング・モウルの72年のファースト「Matching Mole(邦題:そっくりモグラ)」、ロバート・スミス率いるザ・キュアーの79年のファースト「Boys Don’t Cry」、イアン・マッカロク率いるエコー&ザ・バニーメンの4枚目「Ocean Rain」です。

なしてこの3枚が自分にとって困ったアルバムかというと、上からそれぞれの目玉的収録曲である
“O Caroline”、“Boys Don’t Cry”、“Killing Moon”に他の曲が遠く及んでいないところなんです。

これはアルバムを買う時の経緯が大きく作用しますよね。もし3枚とも全く白紙の状態で買っていれば印象は全然違っていたでしょう。残念ながら私の場合、3枚とも上の3曲を先に聴き、全てそのイメージで臨んでしまいました。なんと一途で偏狭なことか。結果、「ア〜レ〜〜??」なんでした。

困ったことに今もそのイメージを払拭できていません。特にマッチング・モウルなんかは他に聞きどころがたくさんあるはずなんですが、“O Caroline”はあまりに自分にとってワイアットの好きな部分が凝縮された曲なんだと思います。

この3枚にキンクスのファーストを加えてもいいかもしれません。もちろん“You Really Got Me”のことっす!


【Trailer Label その2】

しつこいですが、そのトレイラー作品を集めてみました。過去レコで聴いたことのあるものに限ります。もちろん全トレイラー作品のほんの一部です。ニック・ジョーンズの「From the Devil to a Stranger」だけトランスアトランティック・レーベルとなっていますが、レコを見てみると70年代後半あたりからトレイラーのディストリビューション(配給)をトランス〜がすることになったようです。「The Noah's Ark Trap」もトレイラーのレコ番号ですがトランス〜の配給となっています。過渡期だったんですかね。


Lal & Mike Waterson:Bright Phoebus
Trailer Records LES 2076 (UK, September 1972)








Robin and Barry Dransfield:The Rout of the Blues
Trailer Records LER 2011 (UK, 1970)









Robin and Barry Dransfield:Lord of All I Behold
Trailer Records LER 2026 (UK, 1971)









Nic Jones:Ballads and Songs
Trailer Records LER 2014 (UK, 1970)










Nic Jones:Nic Jones
Trailer Records LER 2027 (UK, 1971)










Nic Jones:The Noah's Ark Trap
Trailer Records LER 2091 (UK, 1977)










Nic Jones:From the Devil to a Stranger
Transatlantic Records LTRA507 (UK, 1978)










John Kirkpatrick:Jump at the Sun
Trailer LER 2033 (UK, 1972)










Peter Bellamy:Tell It Like It Was
Trailer LER 2089 (UK, 1975)










Ray Fisher:The Bonny Birdy
Trailer LER2038 (UK, 1972)











【Trailer Label】

いっこうにCD化の進まないビル・リーダーのトレイラー・レーベル作品の話です。

2010年10月にフォーク・ルーツ誌に載った記事によれば、リーダーは70年代終わりにマスター・テープごとレーベルをどこかの会社に売却したので、すでに自身の手許から完全に離れた状態にあるようです。その後さらに転売され、現在はハロゲイトのケルティック・ミュージックというレーベルか出版社を運営していたデイヴ・ブルマーという人の管理下にあるようです。そしてどうもこのオッサンが一筋縄ではいかないようです。リンクはこちらです。

http://www.frootsmag.com/content/features/the-70s-deleted/page06.html

全くの推測ですが、このブルマーという人もそれなりに老齢でしょうし、この世界不況、CD不況下でどう判断するかは分かりませんが、近いうちにリリースされる可能性は十分あると思います。ほとんど希望的観測ですね。


【思い入れレコ2枚 その16】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は大変な思い入れを持っている英頑固フォークの2枚です。上がロビン&バリー・ドランスフィールドのドランスフィールド名義での「フィドラーズ・ドリーム」、下がニック・ジョーンズの「ノアズ・アーク・トラップ」です。

ドランスフィールド兄弟もニック・ジョーンズも70年と71年にファースト・アルバムとセカンド・アルバムを発表しましたが、その4枚はいずれもフォーク界で評価の高い名盤です。堅いイメージをもたれがちなトラッド集なんですが、世代的にも時代的にも当時全盛だったシンガーソングライター的なところが微妙に感じられるんですよね。そこがたまらんのです。

初期のディランやポール・サイモンが「トラッド寄りSSW」だったとすれば、こちらは「SSW寄りトラッド」といったところです。ちなみに兄貴のロビンは44年生まれですが、弟のバリーとニックは同じ47年生まれです。そしてドランスフィールド兄弟は2枚の名盤を発表して5年後の76年になって上のサード・アルバムを、ニックは6年後の77年になって下のサード・アルバムを発表しました。よりによって76〜77年は、伝統などクソ食らえのパンク席巻の時代です。

しかしこれがまたどちらの作品も本人たちの中でワン・アンド・オンリーな傑作となりました。上はフィドラーと社会のかかわりをテーマにしたコンセプト・アルバム、下は「アビー・ロード」B面のように曲間がつながったトータル・アルバムです。ほとんど当時から10年前の主流ロックのアルバムのような作りですが、「フィドラーズ・ドリーム」の現行CDのライナーにあるように、「リリース・タイミングを外そうが売れまいが、いいアルバムは時代を超える」というわけですな!「アーク・トラップ」の方は残念ながら未だCD化されない英トレイラー・レーベル作品です。先の4枚もそうです。いい加減待ちくたびれました。


【思い入れレコ2枚 その15】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回も前回と同じ英スワンプ/フォーク・ロック系の2枚です。上が元T-ボーンズのゲイリー・ファーの「Strange Fruit」(‘70)、下がスコットランドのSSW、マーク・エリントンの「Rains/Reins Of Changes」(‘71)です。

なぜこの2枚がセットかちゅうと、どちらにもリチャード・トンプソンが全面参加しているからです。他にもリチャード参加のアルバムはニック・ドレイク、シェラ・マクドナルド、ジョン・マーチンなどたくさんありますが、フェアポート脱退直前/直後の時期(「Full House」期)で、元フェアポートのメンバーらのアルバム以外でこれだけ彼の最高のプレイがたくさん聞けるのは、自分の知る限りこの2枚です。

上のアルバムでは「Full House」どころか、それまでのフェアポートでさえ聞けないような彼のロックンロール・ギターを聞くことができます。例の糸を引くようなネチっこいストラト(多分)の音が最高に気持ちいいです。2曲目“Old Man Boulder”のロッキンな間奏がカッチョいいっす。

下では特に“Days Used To Be Warmer”のギターですね。季節感のあるリリカルなギター・ソロは、フェアポートの“時の流れを誰が知る”、“Crazy Man Michael”、サンディの“Late November”の間奏と並んで自分の中では5本の指に入るくらい好きですよ。弟に聞かせたところ「リズムがコケてるやん」と一蹴され、ムッとしましたが。(そういう耳で聞くなちゅうてね)


【困ったアルバム その3】

クラッシュの80年の超大作「サンディニスタ!」です。現行CDでは2枚組ですが、レコ時代の80年当時はLP3枚組でした。

最初に中身を聴いたのは、渋谷陽一さん担当のNHK-FMの音楽番組サウンド・ストリートでした。「クラッシュの新作が出た!」ということで、まず彼らの新機軸として、アルバム1枚目の頭に入っている“マグニフィセント・セヴン”がかかったんじゃないかと思います。

高校生のガキだった当時は「お〜、クラッシュがファンクに走ったのか〜」と思うほどの音楽的素養はなかったはずなので、「な〜んか今までのクラッシュとは違うなあ〜」程度の反応だったと思います。しっかり渋谷さんはそれまでのクラッシュ路線に当たる “ポリス・オン・マイ・バック”や“誰かが殺された”もかけてくれたので、ひょっとすると自分の頭の中では前作の「ロンドン・コーリング」のイメージを持ったのかもしれません。さっそくチャリンコをこいで近所のレコ屋に行き、実際にレコを買ってきて聴いてみたところ・・・

「クラッシュが壊れたあああ〜!!」

なんでした。クラッシュがクラッシュしました。当時、ダブやレゲエなどは全く素通りでしたので無理もありません。しかしかといって、これをきっかけにスリッツやレインコーツやポップ・グループに走ったというわけでもなくて、その3つはやっとここ数年でおもしろいと思うに至ったくらいです。じゃあ、この「サンディニスタ!」も・・というわけには行かないところが音楽のおもしろさというか、私の偏向バカ耳ですね。

「サンディニスタ!」はおそらくファンの間で賛否両論あった当時よりも、今の方が評価されているかと思います。ただ、詞は別としてどうしても思ってしまうのは、「多様な音楽スタイルとダブのギミック以外のプラスアルファが何かあるか?」と「もしこれがレコ3枚組でなくて、もっと選りすぐって2枚組だったらどうだったか?」です。そういえば後者については同じことをジョージ・ハリスンの「オール・シングス・マスト・パス」にも感じたことがあります。改めて天国のジョーとジョージに本人たちの感想を聞いてみたいもんです。「いやあ、ちょっとやり過ぎたかもしれんなあ」とか。


【思い入れレコ2枚 その14】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は英スワンプ/フォーク・ロックの2枚です。上が説明不要のロニー・レーン&ザ・バンド“スリム・チャンス”の「Anymore For Anymore」(‘74)、下がギャラガー&ライルの「Seeds」(‘73)です。

実はスリム・チャンスで一番好きなのは3枚目の「ワン・フォー・ザ・ロード」だったりしますが、まあこれもここでは3億6800万回くらい繰り返しているキンクスの「サム」と「ヴィレ」みたいなもので、どちらも同じくらい素晴らしいです。

「Anymore」の大半を占めるロニーのオリジナルは、その他のトラッドやデロール・アダムスの曲や“アメリア・エアハート”のようなスタンダード・ナンバーと比べても全く遜色ないすよね。このアルバム自体がスタンダード集のような趣きがあります。

一方、その「Anymore」にも参加しているギャラガー&ライルは、‘ブレイクアウェイ’以前のアルバム4枚の中でこれが一番スワンプ色強く、「Anymore」に近いサウンドです。おまけにこちらでも、元グリースバンドのブルース・ローランドがタイトなドラムを叩いています。個人的には彼らの中でこれが一番好きなアルバムですが、他の3枚も大きくは変わらない同傾向の音でサイコーです。もちろんソングライターとしても超一流っす!


【思い入れレコ2枚 その13】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回の2枚は上が68年のムーヴのファースト「ザ・ムーヴ」、下が同じく68年のアイドル・レースのファースト「バースデイ・パーティー」です。

アイドル・レースのジェフ・リン以外のメンバーは元々、バーミンガムのマイク・シェリダン&ザ・ナイトライダーズというバンドにいた時にロイ・ウッドといっしょに在籍していたので、ロイ・ウッドのムーヴとは兄弟みたいなものです。少しだけデビューの遅かったアイドル・レースが弟分です。

60s後半のサイケ・ポップな音楽性はほとんど同じ、強いて挙げればムーヴの方がよりハードで、アイドル・レースはジェフ・リンのビートルズ(特にポール)志向が強く出ていて、よりメローです。

今ではどちらのアルバムも60s好きには同等に評価されていると思いますが、当時両者の一番の違いはチャート上の成績でした。ムーヴがガンガン大ヒットを飛ばす一方で、全くヒットの出ないアイドル・レースは悪戦苦闘の末、ジェフ・リンがムーヴに加入することになってしまいました。

このムーヴのファーストはビートルズの「ペパー」よりも1年遅れてのリリースですから、一般的には「ポスト・ペパー・アルバム」として認知されていると思います。しかし実際は1年間前後、散発的にレコーディングされたものがまとめられたアルバムです。ビートルズのジョンは66〜67年当時、つまり「ペパー」の直前ごろにムーヴのギグを見ていたらしいので、逆にムーヴがビートルズに影響を与えた可能性は大いにあるようです。間違いなく彼らは当時のアングラ最先端サウンドだったんでしょうな!まあ、いずれにせよどっちも名作!


【困ったアルバム その2】

テーマだけ変えて同じアルバムばかり登場させてますが気にせず生きていきます。今回は前に「思い入れレコ2枚」でそのまんま出てきた2枚です。

この2枚の困ったところは、レコジャケのどこにも各トラックのタイトルが載っていないところです(CDにはあります)。下のオグデンはよくベスト盤なんかに入る曲が多いので自然に覚えたのもあるんですが、上はこれまで何千億回聴いてきたにもかかわらず、今に至るまでタイトル・トラック(Mr. Fantasy)と“Giving To You”以外さっぱり分からんです。おかげでアルバムの印象まで団子状態です。

レコを聞き始めた頃から、ジャケやタイトルを眺めながら聞くのが好きでした。さすがに今は何かのBGMにすることの方が多いですが、最初の1回だけはタイトルと曲をつき合わせながら聞くのが癖になっています。

「別に曲名なんてどうでもいいじゃん?」
「タイトルなんか見たためしあらへんわ」

と思われる方もいるかもしれません。しかし聞いてください。もしスティーヴ・ウィンウッドが来日した時に、「じゃあ、トラフィック時代のナンバーでもやろうかな。何かリクエストある?ドゥー・ユー・ハヴ・エニー・リクエスト?」なんて願ってもないこといわれた時にどうしますね?困るじゃないすか!「heaven is in your mind!」なんて言える人なかなかいないと思います。あ。今はCD時代なのを忘れてました。しかもそれも終わりそうです。大変悲しいです。これからCD眺めながら覚えます。おわり


【困ったアルバム その1】

例えばプログレやブリティッシュ・ビートや英フォークロックなんかにどっぷりハマり、思い入れに見境がなくなってくると、曲調やサウンドなんかのちょっとした共通点ばかりに耳がいってしまうことがあります。

たいていそういったアルバムは、しばらく間をおいて聴いてみると今まで都合よく見落としていた弱点なんかに気づいたりして、「ああ、今まで木を見て森を見ず状態だったんだな」と思うことがよくあります(自分のことだろうが)。まあ、しかしそれもひとつの聴き方、楽しみ方だし、そういった経験があとになって役に立ったり肥やしになったりしますから、否定するものではないです。

もちろんそのちょっとした共通点に耳が行く前の段階で、すでに退屈してしまうアルバムもたくさんあるわけです。しかしそこで困ってしまうのが、そのアーチスト自体が思い入れの強いファンに支えられる側面が大きく、同じく自分も強い思い入れを持っていながら、コアなファンの間でも絶賛されているアルバムになぜかついていけない時です。それがこのキンクスの「マスウェル・ヒルビリーズ」なんです。初めのうちは、キンクス・ファンとして意地でもこのアルバムのよさを分からねばならないと思い、くりかえし聞きましたが、結局ダメでした。

もういいです分かりました。RCAレコ移籍第1弾としてのこれは、私が苦手とする以降のRCA時代の偏執的ロック・オペラ・シリーズに完全に属するアルバムである!と結論づけたいと思います。木を見ても森を見ても素晴らしいパイ後期のアルバム群とは全く別物の、あくまで「木を見て森を見ず的思い入れ作品」だと断言することにしました。

といいつつ、現在このアルバムくりかえし聴いてます。
あなたのよさが分かりたいの・・・気持ち悪いですか。



【思い入れレコ2枚 その12】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は80年度作品の2枚で、上がU2のデビュー・アルバム「ボーイ」、下がエコー&ザ・バニーメン(以下エコバニ)のデビュー・アルバム「クロコダイルズ」です。

現在30代以下のU2ファンの人たちの大半は、ダブリン出身のU2がUKネオ・サイケデリック・グループのひとつとして登場した時に、エコバニとライバル関係にあったことはおそらく知らないと思います。U2が3枚目の「ウォー」で全米大ブレイクを果たすまでは、両者は何かと比較されてましたね。

ついでに大口叩きのエコバニのイアン・マッカロクは、何かとU2のことを揶揄したりストレートに悪口をいっていたような気がします。一方で当時ボノがエコバニのことをどうのこうのいったような記憶はないです。その後マックにとってはちょっと皮肉な結果となってしまったようですが。これって、まるでバルサやメッシのことをよく引き合いに出すクリスチアーノ・ロナウドと、レアルとロナウドのことを全く意に介しないメッシの関係みたいすよね。

この2枚に関しては、当時はU2の方が好きでしたが、今ではどちらも同じくらい好きです。楽曲的にはU2、サウンド的にはエコバニですかね。今聞くとU2のプロデューサーだったスティーヴ・リリーホワイトの当時話題になったドラム・サウンドは、ちょっと色あせて聞こえませんかね。サウンド的には圧倒的にエコバニの方がクールでカッチョいいなあ。


【思い入れレコ2枚 その11】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はプリティ・シングスの2枚で上が68年の「SFソロウ」、下がプリティーズの変名バンド、エレクトリック・バナナの67〜68年の音源を集めた「ブロウズ・ユア・マインド」です。

ザ・フーの「トミー」にコンセプトをパクられたというかなり信憑性の高い話のある「SFソロウ」は、やっとここ10数年で一般のロック・ファンにも見直された名盤と思いますが、エレクトリック・バナナはまだそれほど認知度は高くないと思います。まあ、はっきりいって「SFソロウ」に比べれば、見直すところはそんなにないと・・・いや、そんなことをいったら身もフタもありません。

簡単にいいますと、「裏SFソロウ」のようなコンピ盤で、時期もほぼ同じ、推測ではバンドの金欠状態を何とかするために、バイトでB級映画の音楽を引き受けたということらしいです。しかしこれがたまたま、時代的なことと頂点に達していた彼らの創造力とが相まって、大変な楽曲集となってしまいました。

あくまで映画音楽用ですから、実際は10インチ盤で数種類作られて業界内で配られただけなんですが、その中から選りすぐりのナンバーを集めたこのコンピは、曲もパンクな演奏も「SFソロウ」以上に生な姿が表れたカッチョいい彼らをたっぷり聞くことができます。ただ、現在CDで入手困難なのが残念す。

「SFソロウ」はかなり重いアルバムなので、これといっしょに聞いてバランス取りましょう。個人的には「パラシュート」が一番好きだし「SF」よりも優れていると思いますが。今までの話は何だったのか。


【思い入れレコ2枚 その10】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は自分の中でというよりも、アシュリー・ハッチングスの中で対になった作品です。上がハッチングスを核とした71年の「Morris On」、下が同じく71年のシャーリー・コリンズ&アルビオン・カントリー・バンドの「No Roses」です。

実際レコーディングは、ほぼ平行して行われていたらしいです。「Morris On」の参加メンバー5人は、「No Roses」の参加メンバー20数人の中に全て含まれています。どちらもエレクトリック・フォーク作品で、「Morris On」はトラディショナル・ダンス(モリス・ダンス)曲のインスト集、「No Roses」はシャーリー・コリンズの歌うトラディショナル・ソングを集めたものです。どちらもハッチングス、英フォークロックの名盤/頂点として有名な作品です。

それぞれのコンセプトについてのハッチングスの説明によれば、「Morris On」は“十字軍”、「No Roses」は“慈悲深い労働者”だそうです。つまり前者は「オラオラオラ〜!今こそ伝統ダンス復活じゃ〜!」スピリット、後者は「ブロードサイド(タブロイド新聞の前身にあたる片面刷りの印刷物)に載っていたバラッドや、代々民衆の間に伝わってきた歌をご紹介します」スピリットということです。

まあ、あくまでそれぞれのアルバムの特徴として区別すればの話であって、どちらも出どころは同じ、切っても切れない伝統曲集として変わりはありません。ということで、どちらか一方だけ聴いて終わってはいけません!そうです、これはキンクスの「Someth・・・


【思い入れレコ2枚 その9】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はグレイトフル・デッドの2枚です。上が75年の「Blues For Allah」、下が04年(元々は91年)に出たライヴ2枚組の「One From The Vault」です。どちらもCDでの所有です。

なんでこの2枚がセットなのかちゅうと、「Allah」の全曲が「Vault」に入っているからです。無数にあるデッドのライヴ盤の中で、おそらく「Allah」全曲が入ったやつは知る限りこれだけです。時期的にも「Allah」リリース直後のライヴで、中でもタイトル曲はデッドがステージで取り上げた数少ないパフォーマンスのうちのひとつです。

「Blues For Allah」は個人的にスタジオ録音としては「American Beauty」と並ぶか、それ以上に好きなアルバムで、その時の気分によってどっちかに軍配が上がるほどっすね。キンクスの「Something Else」と「Village Green」みたいなものです(このフレーズこのサイトで多用してますが)。

ここでのジェリーのギターは、ギター弾きからいわせるとジャズのオルタード・テンションというのを多用していて、ツーファイヴやドミナント・アプローチを理解していないと、到底プレイできないようなことをやってるそうです。まあ、私自身はそのへん疎いので実際聴いて理解できないんですが、一見、音が外れて聞こえるのに、実は外れていないところが気持ちいいんでしょうね。それをライヴで完璧に再現してしまうギタリストとしてのジェリー、恐るべしっす。


【思い入れレコ2枚 その8】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はこの2枚のセットです。って今回もずぼらかまして単にシェラ・マクドナルドのオリジナル作品全2枚なんですが、ひたすら絶賛に終始したいと思います。上が70年リリースのデビュー作「アルバム」、下が71年リリースのセカンド「スター・ゲイザー」です。

当時、サンディ・デニーに次ぐ大物女性SSWとして期待された新人だったんですが、サンディと同じように神経のほっそいほっそい人だったようです。結局セカンドをリリースしたあと精神的やまい、薬などが原因で行方をくらましてしまい、30数年後に再び姿を現すまでずっと消息不明でした。

率直にいいますとこの2枚、今ではサンディのソロ時代よりもはるかに優れていると確信しています。あ、もちろんサンディのフェアポート時代に総合的に勝る女性シンガーは、ジャッキー・マクシー含めて英国にはいないのも確信していますが。

ファーストのバッキングを務めるのはキース・クリスマス(友人の)、アンディ・ロバーツ、キース・ティペット、そしてマイティ・ベイビー、フォザリンゲイの面々他です。シェラのオリジナル・マテリアル始め、トラッドもクリスマス、ロバーツ作品もバッキングもアレンジメント(ロバート・カービー)もアルバム・プロダクションも全てが第一級品、サンディとジョニ・ミッチェルを足して2で割らずにかけてしまったようなシェラの歌唱も非の打ちどころなしです。

セカンドのバッキングはファーストの面々にフェアポートのリチャードとマタックスを加えた布陣で、こちらは弾き語り率が高くなり、その分ややジョニ色が強まった印象ですが、ファーストと甲乙つけがたい出来です。この2枚、現在UKオリジナル盤は大変な値段がついているはずですが、2on1のボーナステンコ盛りCD「Let No Man Steal Your Thyme」で全て聴くことができます。もしサンディが抜けたあとにフェアポートに加入していたら・・・と思わせるほどの実力とついでに美貌も兼ねそろえた歌手です。オススメ!


【思い入れレコ2枚 その7】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はこの2枚のセットです。って当たり前でした。

最近リマスターCDが出たこの2枚、中学の時たっかい旗帯盤を死ぬ思いで買いましたが、のちに手放してしまいました。10年ほど前にUKオリジナル盤で買い直したんですが、どちらもビートルズのオリジナル盤の中ではミントでも安く、3〜4,000円台で見つけることができました。考えたら旗帯盤の2枚組って4,600円もしたんですよね。オリジナル盤より高いっちゅうのはどういうことやと思ってしまいます。東芝EMIめ、露骨な殿様商売しやがって。

内容はどうってことないですが、自分にとっては「ストロベリー・フィールズ」と「ペニー・レーン」のきれいなリアル・ステレオ・ヴァージョンが入っているということで今も手放せないレコです。じゃあ、赤盤はいらないだろうが、と思われるかもしれませんが、そこはその、あの、あれです。セットというか、はっきりいってレコ・コレクターの病的な部分です。

このセットは内容よりもジャケの勝利ですよね。よく解散間際にこんな撮影を思いついたもんだと思います。誰のアイデアなんですかね。同じ時期くらいにザ・フーとかストーンズとかキンクスとかスモール・フェイシズにも真似てもらいたかったです。想像してみると、ここでのジョン・レノンの変貌に勝てるのはキース・ムーンかもしれません。69〜70年頃のキースは20代前半にしてすでに腹の出たオッサンと化してました。


【思い入れレコ2枚 その6】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。しまいには所有のレコ/CD全部セットにしたろか思てます。今回は上が説明不要のキンクスのあれ(68年)、下が英80sバンド、マッドネスの4作目「Madness Presents The Rise & Fall」(82年)です。

キンクスは説明不要なので省きます。マッドネスのこれ、タイトルだけ見れば、「ヴィレッジ・グリーン」というよりむしろ「アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡」に近いですが、ジャケやノスタルジックな音楽/詞はまんま「グリーン」です。オリジナル・レコの裏ジャケもそうだったのか知らないですが、CDの裏ジャケに写っている原っぱは、「グリーン」ジャケの撮影場所と同じハムステッド・ヒース(ロンドン北部の公園)のような気がするんですが、間違ってたらごめんなさい。でも一度だけ行ったことあって、確かに丘陵になってました。

この2枚の大きな違いはというと・・これはもう決定的な違いなんですが、「ライズ&フォール」は当時大ヒットし、アメリカでもトップ・テンに入ったそうです。完全にレイ・デイヴィスの立つ瀬がなくなってしまったということです。ただでさえヒネくれたレイは、マッドネスの成功にますますヒネくれていくことになりました。と想像したくなりますが、同時期のキンクスもけっこうアメリカで成功してましたね。ああよかった。


【思い入れレコ2枚 その5】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回も前々回のフー/スモール・フェイシズと同じようにベタベタの2枚で、上が67年のトラフィックのミスター・ファンタジー、下が68年のスモール・フェイシズのオグデンです。

ポスト・サージェント・ペパーのアルバムにもいろいろありますが、この2枚、何となくカラフルなサウンド・イメージとトラッド色強いところがが似てませんかね?サージェントはもちろん、ゾンビーズのオデッセイやムーヴ、アイドル・レースのファーストと違って、個々の曲がアルバムの中に収まってこそ生きてくるようなところも共通するような気がします。まあ、はっきりいえば先のアルバム群と比べれば個々の楽曲としての魅力は若干弱いってことなんですが。

問題はオグデンのB面すよね。レコ/CDをかける度にこのナレーションを毎回聞くのは、例え英米人でも長年聞いてくれば退屈してしまう人も多いんじゃないかと思ったことがあります。例えばたしかにギンズバーグの「詩の朗読」レコなんて存在しますが、オグデンの場合はあくまで物語の語り手すからね。それに結局、詩の場合も本で読むのが一番イマジネーションが広がるような気がします。そう考えると、プリティーズのSFソロウやフーのトミーのようなオペラ仕立てが最も有効なんかもしれません。もしオグデンのB面もそういう作りだったらどう転んでいたか?神のみぞ知る!おわり


【思い入れレコ2枚 その4】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回はロジャー・モリスの‘ファースト・アルバム’(上:72年)と故アーニー・グレアムの‘アーニー・グレアム’(71年)の2枚です。

ザ・バンドが68年にデビューしてから数年の間、イギリスのフォークロック/パブ・ロック系のアンダーグラウンド・シーンでは、フェアポート始め、ブリンズリー・シュウォーツ、アンドウェラ、マッギネス・フリントらがザ・バンドにハマり、フェアポートを除いて英米折衷的なおもろい作品をたくさん残しましたが、その中で自分にとって最高なのがこの2枚の枯れ葉セットです。

同じザ・バンドに強い影響を受けたこの2枚、実はけっこう対照的な側面もあるんですが、共通するのはとにかくどちらもまず曲がいいことです。表面的なサウンドはロジャー・モリスの方が圧倒的にザ・バンドに近くて、この研究ぶりは一歩間違えればビートルズのパロディ・バンドのラトルズかトッド・ラングレンのユートピアのように、色モノか企画モノにとられかねないようなアルバムです。しかしその手前で踏みとどまって名盤とさえいわれる(一部からですが)理由は、やっぱり個々の楽曲のよさにあると思います。

下のアーニー・グレアムは正確にはアイルランドのベルファスト出身なんですが、こちらは詞を含めてもっと個人的な内容です。本編最後にはフェアポートの「マティ・グローヴス」を思わせるフィドル入りのもろトラッド調なナンバーが入っていて、これで締めくくったのはやっぱり自分のアイリッシュ・ルーツを最後に明確にしたかったんだと思います、というか思いたいです。


【思い入れレコ2枚 その3】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。今回は基本中の基本のペア2枚、上が65年のあれ、下が66年のあれです。あまりにベタなのでテキトーな紹介文になってしまいました。

モッズ族お気に入りの2大バンドのデビュー・アルバムですが、そのわりに音楽的にはそれほど共通点はないですよね。どちらかというと共通するのはそのサウンドだと思います。重いベースにハード・ロックの元祖的なギター・サウンドです。

もちろんどちらも同じくらい大好きなアルバムですが、ピートとスティーヴのライバル心むき出しの言い分としてはこんな感じでしょうか。

ピート:「あら、まだブルースやってたんすか?昔うちらもハイ・ナンバーズでそういうのやってたけど1年前に卒業しました。これからはオリジナルの新しいロックンロールをやってかないと、時代に取り残されるんじゃないでしょうか?」

スティーヴ:「ハイ・ナンバーズは見に行ってたけど、あれブルースだったんですか?違うんですよね。ブルースはこのレコのB面に入ってるようなやつをいうんです。本物の音楽をやったうえでオリジナル云々とかいってほしいものです」

どっちもすんばらしいんですから張り合わなくてもいいすよね。
自己完結型気持ち悪ネタでした。


【思い入れレコ2枚 その2】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。上がリチャード&リンダ・トンプソンの‘I Want To See The Bright Lights Tonight’、下がゲイ&テリー・ウッズの‘The Time Is Right’です。どちらも夫婦デュオ作品で、上のリチャード&リンダが74年のファースト、下のゲイ&テリーが76年のセカンドです。あ、今タイトルを眺めていて気づきましたが、Bright, Lights, Tonight, Time, Rightって全て韻踏んでるじゃないすか!ますますペアにふさわしい2枚になったような気がしました。ついでにどっちもジャケがイマイチなところまで似ています。

‘〜Lights Tonight’は英フォーク・ファンには定番中の定番だと思いますが、ゲイテリの方は2010年10月現在、CD化さえされていないです。これは非常に残念なことです。かたや英フォークロックの親分バンドの元ギタリストで、カミさんはサンディ・デニーの親友、かたやガクンと知名度が落ちて、スティーライ・スパンのそれも1枚目だけに参加した人たちですから、仕方のないことかもしれません。

しかし楽曲的には‘The Time Is Right’がまさってると本気で思ってます。個人的にではなくて絶対的にそう思ってます。奇跡のような作品がテンコ盛りですから。これホントすよ。76年度作品とはとても思えない泥臭いフォークロック・サウンドで、アイリッシュらしい秋冬哀愁メロ満載っす。バックにはデイヴ・ペグ&マタックス、テネント&モリソンのデヴィッド・モリソン、BJコールなどが参加、ドラマーのティミ・ドナルドは‘〜Lights Tonight’の方にも参加しています。

それにしても76年といえばザ・ダムド・デビューのパンクロック元年です。
こんなアルバム出すのに全然TimeはRightじゃないすよね。


【思い入れレコ2枚】

自分の中で対になった思い入れレコのご紹介です。上がニック・ドレイクの‘Pink Moon’、下がジョン・マーチンの‘Solid Air’です。ニックは74年に、ジョンは2年前に亡くなり、どちらも故人となってしまいましたが、2人は友人同士でした。

どちらのアルバムも録音は72年で、‘Moon’は72年中、‘Air’はおそらく73年の初めにリリースされたと思います。何となくジャケも似てませんかね。‘Air’のタイトル・トラックはジョンが友人のニックをテーマにして歌ったもので、原詞は抽象的でよく分からないのですが、ニックの佇まいや生き方を歌っているようです。

‘Solid Air’は、何となくジャケが表しているような‘固いかすみ’とか‘張り詰めた空気’とかいう意味なんですかね?それともAirは‘歌’の意味も含まれているんでしょうか。くりかえしで「僕は君の友人になれる」と歌われていて、涙を誘いますなあ。

最近、YouTubeはめったに見なくなりましたが(よくPCが突然落ちるんす)、たまに思い出したように、ここにも入っているジョンの73年当時の“May You Never”の映像を見たりします。何度見てもしびれますなあ。いちおうこれです。

http://www.youtube.com/watch?v=LOi_wxypeGc


【間違いさがしジャケ】

アシュリー・ハッチングス率いるアルビオン・ダンス・バンドの76年の名作、‘The Prospect Before Us’のジャケットです。実はこのジャケ、アナログ時代に2種類出回っていたんですが、それがパッと見よく分からないような違いがあるだけでした。どちらかが再発というわけでもなく、たしかレコード番号は同じだったはずです。なしてこんなことしたんでしょうかね?単なるお遊びか、アシュリー独特の変態ユーモアかもしれませんね。英BGOから出ている現行のCDは、おそらくこちらで統一されていると思います。矛(ほこ)の代わりにストラトキャスターを持ったブリタニア像の前には、現代の耕運機が、後ろには馬を使った昔の畑の風景が描かれています。アルバムのタイトルは「我々の前途にあるもの」みたいな意味で、つまり古楽とロックを融合したバンドの音楽を、この絵で表しているのだと思います。

こちらがもうひとつのジャケです。よく見て真っ先に気づきそうなのが、まず右側の畑の色の違いですよね。あとブリタニア像のサイズが微妙に小さくなっているので、ストラトのヘッド部分がバンド名から少し離れています。そしてその関係で耕運機の左側があいていて、背景の雲が多いです。左側の雲の形も微妙に違いますよ。あと、右と左の畑の溝の数が違います。上のジャケは左が8本の溝、右が6本の溝、こちらは左が7本、右は4本です。実物を見たらもっと細かい違いがあるかもしれませんが、昔1枚手放してしまったので、画像ではここまでしか分かりませんでした。溝を数えている時に何ともいえない空しさが襲ってきました。


【でかジャケ大会!】

見開きジャケ・レコの面積を競ってみました。我ながら相当ヒマだと思います。でもやるんだよ!まず第5位は、どこにでもある通常の見開きジャケです(→)。
たて31センチXよこ63センチで、面積は1953平方センチメートルでした。

第4位!デイヴ・メイソンの「Alone Together」です。これは難しいです。まずは右2枚分のジャケで、上と同じく1953平方センチメートルです。そして左端のジャケは、1枚分の31センチX31センチの面積の4分の3としましょうか。しましょうかってテキトーに見た目なんですが、そんなもんだと思います。31 X 31 X 3/4=約720平方センチメートルでした。これプラスさっきの1953で面積は2673平方センチメートル!

第3位!ロッドの「Every Picture Tells A Story」のアメリカ盤です。これはジャケ3枚分です。たて31センチ、よこは93センチでした。31 X 93 = 2883平方センチメートル!

第2位!マンの「Be Good To Yourself At Least Once A Day」です。これはジェスロ・タルの「Stand Up」と同じように飛び出す絵本方式になっていて、ウェールズのでっかい地図がこのように折りたたまれています。





完全に広げるとこのようになります。測ってみると、たてよことも63センチでした。63 X 63 = 3969平方センチメートル!








そして第1位です!やはりスモール・フェイシズの「Ogdens Nut Gone Flake」でしょう!円の面積は半径 X 半径 X 3,14です。測ってみると半径は15,5センチでした(31センチの半分)。15,5 X 15,5 X 3,14 = 約754平方センチメートルです。これが5つありますから、754 X 5 = 3770平方センチメートルでした。あれ?予想と違いました。優勝は上のマンでした!

オシマイ!


【おまけレコ】

写真は元祖ライオット・ガールズ・バンド、レインコーツのデビュー・アルバム「ザ・レインコーツ」です。キンクスの“ローラ”のとんでもないライオットガールなカヴァーで、当時少しだけ話題になりました。どちらかというと、現役時代よりも90年代初頭に再評価(カート・コバーンが大ファンだったそうです)されてからクローズアップされるようになったと思います。所有の国内盤CDは、デビュー・シングル、“スーパーマーケットのおとぎばなし”が頭に追加され、93年に再発されたやつです。

このCD、たしかオークションで手に入れた記憶があるのですが、ライナーといっしょに「大Zappaファミリー・ツリー RAINCOATS編」と題されたコピーが付いていました。手書きのファミリー・ツリーをコピーしたようで、オークション出品者が独自に作成したもののようです。76年のFLOWERS OF ROMANCEから始まって、SLITS〜RAINCOATS〜DOROTHY〜再編RAINCOATS〜HANGOVERSまで、全メンバーの名前が載っています。けっこうこういうの見るの好きなので、これは嬉しかったですね。しかもこのファミリー・ツリー、「Vol. 83」となっているので、作者は相当のツリー・マニアとお見受けしました。他のも見せてくれ〜〜。おわり


【レコ・ジャケ大会】

レコ・ジャケ・レコを集めてみました。ってなんのこっちゃ分かりませんね。つまりレコがジャケに登場したレコです。ってこれもよく分かりませんね。
見たら分かるわ!(逆切れ)

まずはこれです。72年にサンディやらリチャードやらアシュリーやらのフェアポート・ファミリーが集まって結成したザ・バンチによるロックンロール・カヴァー集‘Rock On’です。オリジナル盤はここに写っているレコと全く同じのソノシートが、オマケとして付いていました。中身はドラマーのジェリー・コンウェイをフィーチャーしたインストでした。ソノシートなので片面のみです。っていっても今の若い人にはなんのこっちゃ分からないでしょうね。だいたい昭和何年生まれくらいから「ソノシート」が通用しなくなるんでしょうね。誰もこんなくだらないことは調査しないでしょう!

これは多分70年代半ば〜後半頃に出たスモール・フェイシズのベスト盤‘オール・オア・ナッシング’です。もしかすると日本独自編集かもしれません。内容はたしか2枚組ベストの‘Autumn Stone’を1枚に編集したものです。なのでデッカ時代とイミディエイト時代の音源が混ざっていたと思います。それにしてもこのジャケのセンス・・・・ぱっと見よく分からないですが、上の‘Rock On’と同じようにターンテーブルのアームのカートリッジがレコの上を進んでいるところです。しかしなんとレコード針が溝をガリガリガリ!と切り裂き、レコから血がブワーッ!と吹き出ている図です。デザイナーは何を考えていたんでしょうか?スプラッターものが流行っていた時期なのかな?何となくレコ・ジャケに限らず、70年代半ば〜パンク前くらいの時期のデザイン・センスには凄いもんがあるような気がします。

これはヴァン・モリソンのいたベルファストのビート・グループ、ゼムの編集盤です。ヴァン在籍時のアルバム未収曲がけっこう入っています。実はこのジャケで70年代半ばくらいに、デッカからRock Rootsシリーズとして、ゼム以外にもスモール・フェイシズ、ゾンビーズらデッカのアーチストならたいてい出ていました。ストーンズはどうだったかよく覚えていません。しかしなぜかデッカ以外にもプロコル・ハルムやジェネシス(ジェネシスはデッカじゃないですよねたしか・・デッカ系列?)も出ていました。ジャケのレコ・プレーヤーはデッカ製で、かかっているレコももちろんデッカの7インチですが、ここでEMIのシングルを使うというシャレがほしかったです。さすがにそれはマズイか!

60年代半ば〜後半にかけて、ジョニー・モイニハン、アンディ・アーヴァイン、テリー・ウッズ、ヘンリー・マッカロウらが在籍し、あの伝説の美女アン・ブリッグスも絡んでいたという英/アイリッシュ・フォークロックの草分け的グループ、スウィーニーズ・メンのラスト作でセカンドに当たる‘The Tracks Of Sweeney’です(長かった)。見たとおり完璧なレコ・ジャケですね。このコンセプトはよくありそうな気もしますが、なかなかありそうで、ない部類かもしれません。中身はUK/アイリッシュ・フォーク・ファンにとってはたまらんものがありますよ。たしかファーストと2オン1でCDが出ていたような気がしますが、2010年現在では入手困難かもしれませんね。探してみる価値はあり!

以上、レコ・ジャケ大会でした!


【ロニー&スリム・チャンス その2】

ついでにBBC音源の2枚組決定版‘You Never Can Tell’も紹介しときます。まずこれはジャケがいいですね。タイトルはチャック・ベリー・ソングからですが、追悼ということで悲しみを誘うタイトルとなっています。






こちらはブックレット裏側ですが酒飲み過ぎです。焦点は定まってないし、前歯が1本見当たりません。でもサイコー!

以上‘You Never Can Tell’でした!










【ロニー&スリム・チャンス】

追悼の意味もこめて、ロニーが死んだ年('97)に再発されたスリム・チャンスとしてのファースト、‘Anymore for Anymore’('74)のCDの紹介です。ちなみに同じ時期に同じ英NMCレーベルからBBC音源の2枚組決定版‘You Never Can Tell’が出てました。ロニーの場合はどうしても感傷的になってしまうんですが、「あんたロニーの友達だったのか?」といわれようが、絶対いい奴だったに違いないロニーは、私にとって「いい人に限って早死にするんだなあ」と思ううちの1人です。

経済的には失敗に終わってしまったドサ回りザ・パッシング・ショーのステージ写真です。右側2人があのギャラガー&ライルさんです。そのすぐ左の奥でサックスを吹いているのがジミー・ジュエルさんだとすれば、この人はパッシング・ショーの期間中、「どうもこの企画はまずいことになりそうだ」と察したようで、残念ながら置き手紙をして去っていってしまいました。まあ、ひょっとするとこの人の感覚の方が普通だったのかもしれませんね。

踊り子さんたちです。真ん中の人はもしかしてロニーの奥さんか?いやあ、このショーの映像残ってないんですかね?火食い男、道化師さん、サーカス団たちがどんな風にステージを務めていたのか見てみたいものです。バンド以外で一番見たいのはもちろんダンサーですが。まあ、ついにDVD化!となったらなったで、うれしさ半分悲しみ半分で大泣きしてしまいそうです。気持ち悪いですか。ほっとけ!

CHIPPERFIELDS CIRCUSと題されたでっかいテントにPA機材、楽器、レコーディング設備搭載車、その他運搬用トラックにかかる費用、メンバー、ダンサー、サーカス団、ロード・クルーらに払うギャラ、人件費、食費など考えると、一回のショーでかなりのお客さん集めないとだめだったんでしょうね。そこのところはこの時期ガンガン儲けていたであろう親友のクラプトンのオッサン、どかんと太っ腹なところ見せたらんかい!
以上‘Anymore for Anymore’のご紹介でした。


【マンジャケ】

ウェルシュ・アンダーグラウンド・バンド、マンは当時レコジャケまでは時間的予算的に手が回らなかったようで、唯一気合い入りまくりジャケだった「Be Good To Yourself…」の飛び出すウェールズ地図以外は、いまひとつなアートワークが多いです。さらにあのグレイトフル・デッドで有名なデザイナー、リック・グリフィンについにデザインしてもらった!と思ったら、「はあ?」としかリアクションできないようなジャケが出来上がってきたりと、これはもう彼らの宿命なのかもしれません。今回はそれに追い討ちかけたいと思います。

まずは69年にリリースされたセカンド・アルバム、‘2 Ozs Of Plastic With A Hole In The Middle’の英国オリジナル盤のジャケです。もうすでにいまひとつな雰囲気が漂っています。表カヴァーに青と赤に顔をペインティングしたメンバーが2人、裏カヴァーには残り3人が同じような構図で載っています。アルバム・タイトルとも直接関係なさそうだし、何かモチーフがあるんですかね?例えば私が知らないだけで、実は有名な画家の絵のパロディーだとか。


そしてこちらがそのセカンドのドイツ・オリジナル盤のジャケです。ひどくないですか?こんなのレコ・ジャケじゃないですよね。なぜ上(↑)のジャケがこんなことになってしまったんでしょう。おでこにMANて。人間じゃないじゃないですか。本当はそこが笑うところなのかな?漢字で「男」と書いてあれば笑えるかもしれませんね。タイトルは長くて面倒だったのか、載せられていません。唯一おでこにMANです。よく見ると後ろにアヒルさんらしき動物が写っています。


オマケです。これはフランスでリリースされた“エロチカ”のシングル盤です。さすが寛容な国ですね。最初から最後まで女性のあえぎ声が入ったこのシングルはフランスで大ヒット、その他のヨーロッパの国でもヒットしたそうです。その数ヵ月後に、ジェーン・バーキンとセルジュ・ゲーンズブールのヒット、“Je T’Aime…Moi Non Plus”が生まれたそうですから、因果関係ありの可能性は大いに考えられますね。大ヒットしたのなら、ラジオかなんかでゲーンズブールの耳に入っていたと考えるほうが自然です。これeBayで出品されていましたが、19.99ドルでした。う〜ん、別に要らんです。以上マンジャケでした!


【おもしろジャケット】

ジェスロ・タルの飛び出す絵本仕様「スタンド・アップ」を超える飛び出すジャケを発見しました。マンの72年の‘Be Good To Youself At Least Once A Day’というアルバムで、前に友人のjamjamくんに聞いてはいたのですが、実物を見るとそのデカさ加減にジェスロ・タル以上の「おおーっ!」感があります。

飛び出してくるのは彼らの出身地ウェールズの地図で、そのデカさもさることながらデザイン的にも面白く、ウェールズ東側のイングランドとの国境(厳密には国境ですよね。ケルト民族であるウェールズ人、スコットランド人からすれば)のところで、兄ちゃんたちが棒を使って「よいしょ!」とイングランドからウェールズをバリバリバリッと引き剥がしているイラストが描いてあります。彼らはよっぽど独立したいようです。

しかしそのためにはまずメイク・スティーヴンスのようにウェールズ弁、もとい、ウェールズ語でロックせなあきませんな!まあただでさえ売れないのに、そんなことをしたらバンド活動さえままならなかったということでしょう(英語しか話せないのかもしれません)。地理的にアイルランド、スコットランドそしてフランスと手を組めば、イングランドなんて簡単に囲い込めそうな気がしますが、そんな単純な話ではないですか。


【インナーバッグ・ベスト10! 後半】

1位になっても誰も喜ばない(私さえも)史上最も地味なベスト・テン後半です。第5位はパイ・レコでよく見かけるやつです。なんでこんな地味なのが5位かというと内側に貼られているのがヴィニールでなくパラフィン紙だからです。実は完全に個人的なイメージで判断しているので、実際パラフィン紙がヴィニールよりも高価で希少なのかどうかは知らなかったりします。どこでも見かけるヴィニールと違って、パラフィン紙といえば子供の頃に見た、おばあちゃんのタンスの引き出しに入っていた着物がたいていそういう紙にくるまっていたので、何となく高価なイメージを持っています。それだけです。

第4位もパイ・レコです。これは内側パラフィン仕様で、パイのアーチストのレコが宣伝されているのでひとつ上の順位になりました。60sロック・ファンにとってパイといえば真っ先にキンクスが浮かんできます。ここには同じレーベル仲間であるサーチャーズのレコ・ジャケが載っています。英国以外のアーチストではフランソワーズ・アルディ、ボ・ディドリー、ディオンヌ・ワーウィックなどです。この人たちはイギリスではパイだったんですね。初めて知りました。



第3位はニューヨークのアトランティック・レコのインナーバッグです。フル・カラーで様々なアトランティック所属アーチストのジャケが楽しめます。ジャズ、ソウル、ブリティッシュ・ロック、アメリカン・ロックのレコが表裏合わせて108枚も載っています。昔はよく「次はこのレコが欲しいなあ」などとこれを眺めながらレコを聴いたりしたもんです。よく見るとアレン・ギンズバーグのレコまで載っています。多分最後まで朗読なんでしょうね。



第2位はレコ妖怪にはおなじみのグルグル・ヴァーティゴ・インナーバッグです。現存するヴァーティゴのオリジナル・レコに、これが付いているかいないかで値段に響いてくるくらい重要な内袋です。確かにインパクトありますね。これも下の方にアイランドと同じように「危険!赤ん坊、子供がかぶると窒息する恐れあり」と書いてあります。あと、シャレで「危険!赤ん坊、子供に見せると目が回る恐れあり」と書いてあったらおもしろかったのに。そんなにおもしろくないですか。悪かったな!


第1位です!やっぱりEMIのインナーバッグになってしまいました。例の内側パラフィン仕様‘Important’表記の内袋です。あまりにビートルズの印象が強く、正直いって名前負けしてしまいました。いかんですね。しかしこれだけじゃないでしょうか、単体でも売れそうなインナーバッグは。2位のグルグルも売れそうですが圧倒的な需要の差がありそうです。ビートルズはアップル・レーベルになる直前のサージェント・ペパーズまでがEMIのパーロフォンで、そのサージェントは赤白内袋でしたからアルバムでいうとリヴォルヴァーまでがこの内袋です(正確にはオールディーズ・バット・ゴールディーズ)。しかしなぜかリヴォルヴァーは広告付のEMIインナーバッグだったり10位の無地インナー初期版(PATENT NO.申請中)だったりすることが多いです。

以上インナーバッグ・ベスト10でした!


【インナーバッグ・ベスト10! 前半】

レコのインナーバッグ(内袋)は、EMIやデッカなどメジャーなレコ会社であればだいたい種類は特定されてきます。中古レコの場合、元の持ち主によって他のレコ会社の内袋と入れ替えられたと思われるものもよく見かけますね。そんなわけで突然インナーバッグ・ベスト・テンです!歌詞が印刷されていたり、「サージェント・ペパーズ」の赤白内袋のようなそのレコ専用のオリジナル・インナーバッグは対象外とします。それではいきます。


まずは第10位です。UK盤で一番よく見かけるのがこの白インナーバッグです。内側にヴィニールの貼られていない最も簡素な作りで最も味気ない、しかし最も親しみのある袋です。下左側にPATENT NO.、右側にMADE IN ENGLANDもしくはMADE IN GREAT BRITAINと印刷された何の変哲もない袋です。したがって最下位じゃ!






第9位はアイランド・レコでよく見かける内袋です。これは内側にヴィニールが貼ってありますが、経年によって糊が効力を失い、よくペロ〜ンと剥がれていたりします。下左側にPATENT NO.、右側にMADE IN ENGLAND、真ん中にPLASTIC BAGS CAN BE DANGEROUSの表記があって、その下に「赤ん坊、ガキがかぶると窒息するから気をつけろよ!」と書いてあります。




第8位はデッカ・レコ・インナーバッグです。これも内側ヴィニールありです。いろいろと細かい注意書が全面に書かれてあります。‘ステレオ’/‘モノ’表記について、レコード針の選び方、使い方について、レコの扱い方や保存の仕方、使用するレコプレーヤーについて、最後には「何か分からんことあったら電器屋に聞いてみてくれ」というようなことが書かれてあります。この堅苦しさと丁寧さとやかましさは、さすが正統派名門レーベルらしいところです(ビートルズ蹴ったくせに・・・)。


第7位。アメリカはメンフィスのソウル・レーベル、ハイのインナーバッグです。同レーベルからリリースされている他のレコがたくさん宣伝されています。時代を思わせる様々な可愛らしいジャケが素敵です。ここではハイ初期に活躍したビル・ブラックス・コンボのレコが載せられています。裏側にもエース・キャノン、ウィリー・ミッチェル、ボビー・エモンズなどのレコ・ジャケがたくさん載っています。アメリカ盤インナーバッグには、99.9%内側ヴィニール仕様はないと考えてよいでしょう。


第6位は、ステレオ盤とモノ盤両方をリリースしていた60年代後半において、デッカ盤でよく見かけるインナーバッグです。レコの裏ジャケ右上に直系1センチほどの穴が空いていて、そこから見えるインナーバッグの色によって、ステレオ盤かモノラル盤かを見分ける仕組みになっています。赤がモノラル、青がステレオです。この写真のインナーバッグの場合、赤色の部分(ほとんど紫ですね)がその穴の位置にきて「このレコはモノでっせ〜」と教えてくれるわけです。

以上前半でした!


【うるさいわ!】

この帯はどうでしょうか。78年にキング・レコードから出たSMALL FACESのセカンド、「フロム・ザ・ビギニング」なんですが、70年代までの日本盤の帯は太過ぎでした。おかげで肝心かなめの二人が見えません!計ってみたら(計ってみるな)幅10センチもあり、なんとジャケの3分1を占めています。

帯自体のデザイン・センスにも凄いものがあります。まず字がやたら多くてうるさいです。一番上にはこれぞ奇跡!と書いてあって、それぞれの文字の上に黒点のルビふってあります。その下にはこう書いてあります。

英本国でも入手困難な超貴重盤が完全オリジナルのまま、しかもこの特価で今、君の手に!

1800円です。帯右には縦に太字で全アルバム、完全オリジナル盤!!、その左には★歌詞、訳詞、詳しい解説付★ 監修=小倉エージ・大貫憲章・伊藤政則・三宅はるお・たかみひろし、その上にはちっちゃいちっちゃい字でしかも右上がり斜めに帯左右に2つ、“ブリティッシュ・ロックのルーツ”、“ロンドン・ロック名盤1800シリーズ”とあります。

一番デカくフロム・ザ・ビギニング、とアルバム・タイトルが直角にカーヴしていて、その左上にはこう書いてあります。

あのスティーヴ・マリオットとイアン・マクラガンとロニー・レーンとケニー・ジョーンズから君への過去からの強烈なメッセージ!

右下には、スモール・フェイセスのオリジナル第2弾!今はなきグレイト・ロックン・ロール・バンド、フェイセスのルーツ野郎たちが、ありったけの熱さを歌に託して君にたたきつける!これが本物の“ビート”ミュージックだ!

肝心なグループ名を載せるのを忘れていたのか、なぜかその横に思い出したかのように中途半端な大きさで、スモール・フェイセス、帯左下には全収録曲が邦題、カタカナで・・・なんとも読みごたえのある帯です。

ちなみにこの国内盤の音は非常に素晴らしいモノラル・サウンドです。しかし残念なことに同シリーズのファースト・アルバムの方はカッティング上のトラブルなのか、音がこもっていてかなり悪いです。70年代に擬似ステレオでなかったのは珍しいと思うのでヒジョーに惜しい!


【いかがでしょうか】

いかがでしょうかこの出来映えは

大昔アル・グリーンの‘Explores Your Mind’というUSオリジナル盤レコを買ったのですが、うちに帰って「アルってオットコ前やなあ〜」とジャケを眺めていると、何と私の嫌いな嫌いなコーナーカット盤だということが判明しました!角っこが僅かに7ミリ〜1センチほどカットしてあってずるいですこんなの。はい?そんなわずかだったら気にするなって?まあ聞いてください。

内容的に別にどうってことなければ、おそらくまあいいか・・・で終わっていたでしょう。しかしこれが最高のアルバムなんでした。私の場合、自分の気に入ったレコがこんな状態であるのは病的に許せませんでした。

そこで私はある病的な行動に出ました。なんともう1枚なるべく安く全く同じ‘Explores Your Mind’を買ってきて、そのジャケのコーナーを自分でカットし、木工用ボンドでくっつけ修理してしまいました!新たに安く買ってきた方はそっこうで売っ飛ばしました。上の写真がその完成品です。自画自賛弁当持参ですが完ペキです。はい?ジャケごと交換すればよかったんじゃないかって?まあ聞いてください。最初に買ったレコはジャケ盤ともかなりのミント状態だったんですわ。どうだコワいだろう。おわりです。


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