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Mike Heron/Smiling Men With Bad Reputations/2003 A Wing & A Prayer Ltd.FLED3041



マイク・へロンは一緒に仕事をする前はロックンローラーだったんだ。ロビン、クライヴとインクレディブル・ストリング・バンドを結成する前だね。そのエジンバラのグループはロックボトム・アンド・ザ・デッドビーツいう名だった。ISBの成功はマイクのポップな側面を抑えるようなことは何もしなかったんだけど。1970年には私はISBの方向性にがっかりしてたよ。で、マイクをロックへ駆り立てるのに何ら支障はないと思ってね、そうして“Smiling Men with Bad Reputations”が生まれたんだ。

当時は楽しんで作れるレコードがほとんどなかったんだ。で、私たちはいろんなミュージシャンを集めることにした。ある晩ピート・タウンゼンドがキース・ムーンとロニー・レーンを無理矢理連れてきた。ピートの様子を見てたら意外な新発見をしたね。ピートはマイクを部屋の隅に連れて行って、30分ほどかけて曲を教わった。で、ピートはそれをメンバーに伝えた。それからみんながミスをするところまで曲の頭から演奏するんだ。彼はどこが間違ってるかみんなに説明して、もう一度やってみるともうノーミスだった。彼のプレイもパーフェクトだったね。スタジオではこのことが一番印象的だった。アルバムで彼らは“トミーとビジュー”とクレジットされている。

ジョン・ケイルはロンドンで私と一緒にニコのレコードを制作していた。彼は僕に、僕がやっていた他のプロジェクトの音源を聞かせてくれないかと言ったんだ。僕は自分が参加した中から、間奏の参考になりそうな3曲を選んだ。ニック・ドレイクの‘Fly’と‘Northern Sky’、マイクの‘Feast of Stephen’だ。マイクの曲の最後のジョンのピアノと、それにベースをオーヴァーダブしたことは今でも鮮明に覚えている。

レコーディング中お気に入りだったのは‘Flowers of the Forest’だ。この曲はマイクとローズ・シンプソンの性的関係を開けっぴろげに歌ったものだ。ISBでのローズはほとんどミュージシャンとはいえなかった―彼女は戦略上ベースを覚えたんだ。ISBでパーカッションとコーラスを担当してたリコリスとバランスを取るためにね。でも彼女はマイクが彼女のために書いた曲では完璧にこなしていた。Flowersはグレイトだね。難しくて完成された曲なんだが。彼女はISBとずっとレコーディングしてたけど、この時はスティーヴ・ウィンウッドがオルガンでデイヴ・マタックスがドラムだった。彼女は苦悩を抑えながら完璧にプレイした。ウィンウッドは驚いて私に電話をかけてきてね、翌日の彼のセッションに彼女を呼びたいと言ってきた。彼女は用事があるからと言って断った―本当はマイクがついてないとベースを弾けないことが分かってたんだ。

残念ながら“Smiling Men”は売れなかった。マイクはプロモーションのためのソロツアーもしなかったし、ISBはこの頃から下降線を辿っていった。でも僕にとってこれは宝物だ。魔法のような時間の中の魔法のような瞬間だったね。

ジョー・ボイド 2003年5月 ロンドンにて


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