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Nick Drake/Time Of No Reply/1986 Hannibal Records Ltd HNBL 1318



依然解けないミステリーは、時が経つにつれてますます私たちを引きつけていった。何かが私たちに再検討するよう手招きしていた。私たちはそれらの謎を解くため、あるいは理解するための際限のない試みの中で、あらゆる角度からの分析、証拠、手がかりを調査した。

ニック・ドレイクは永遠に解けないミステリーだ。事実上、彼の音楽は彼の存命中に無視されたが、現在まるで初めてであるかのように再発見されている。新しいリスナーたちは、この不確かなミステリーを引き継いでいる。

ニックの人生に関するストーリーはそれを語る人の数だけ存在し、多岐にわたっている。ある話では彼は幸福であり、ある話では悲しみに満ちている。ある人たちは楽天的で誇らしげに語るが、少数の者は憂うつと自責の念をあらわにする。またある者たちはほとんど怯えてしまうか、姿をくらましてしまう。

ニック・ドレイクとは何者なのか?彼は一度聴くと頭から離れなくなるような歌を書く素晴らしいミュージシャンだった。彼の歌は私たちにストーリーの一部を垣間見せる。私たちは残りのギャップを埋めねばならない。

彼はRivermanでは信者であり、Hazy Jane 兇任狼診阿諒飮者だった。

彼はPlace to Beでは物乞いであり、Clothes of Sandでは浮浪者だった。

彼はHazy Jane 気任藁人であり、Which Willでは失恋者だった。

彼はPoor Boyでは喜劇であり、Flyでは悲劇だった。

彼はFrom the Morningでは再生、Black Eyed Dogでは破滅、Voice From the Mountainでは抑揚、そしてPink Moonでは叫びだった。

彼は歌の中で苦悩し、歌の中で期待していた。ある歌は痛々しいほどに洞察力と率直さを保持し、しかしある歌の中で彼はその人生を思わせるような煮え切らなさを見せる。ニックの音楽の魅力は今も増し続ける。そのミステリーは私たちをとらえて離さない。このアルバムはミステリーの謎を解くためのさらなる手がかりを提供している。

歌について

しばしばレコーディング・アーチストはファースト・アルバムに全身全霊を傾けるといわれる。ニック・ドレイクはFive Leaves Leftのレコーディングの前に多くの曲を書いた。そのアルバムのセッションは1968年初頭から1969年半ばまで、1年以上にわたって続けられた。ニックとプロデューサーのジョー・ボイドが最終トラックに完全に満足するまでに、多くのテイクとアレンジメントが施された。ニックは最初のセッションのアレンジャーの仕事に満足せず、大学の友人だったロバート・カービーに引き継いでもらうことを提案した。LPの全ての曲はカービーのストリング・アレンジメントあるいはセッション・ミュージシャンがフィーチャーされていた。

その時のセッションでは5曲の未発表ヴァージョンが存在し、うち4曲はアレンジやオーヴァーダブが施されていなかった。それらは生のニックであり、ワン・テイクからスリー・テイクの間で録られていた。何らかの理由があったのかもしれないが、ニックはそれ以上のテイクを重ねることはしなかった。ギターと歌のみのテイクは、まるでPink Moonのアウトテイクのようなサウンドだった。Time of No ReplyとClothes of Sandは、そのアルバムをさらにリリカルにしたような風味が漂っている。それらの曲は、1985年の夏まで当事者含む全ての人たちに忘れ去られていた。

アイランド・レコーズのアーカイヴを調査していた時に、ジョー・ボイドと私はニックのセッションの大部分のオリジナル・マスター・テープを発見した。ここに収録されているJoeyは3テイクのうちの1つだが、わずかにギターにミスがあるもののベストな出来だ。Clothes of Sandはセッション中、New Song No. 2としかいわれていなかったが、ニックの元々のリリック・シートからそう名付けられた。あるいはニックはそのタイトルを使うことをためらっていたのかもしれない。誰もその曲のことは覚えていなかった―ニックの両親もかつてその曲を聞いたことがなかった。これが唯一存在するレコーディングだ。Mayfairはおそらく母親のモリー・ドレイクからインスパイアされたものだろう。これは1970年にミリー・スモールによってカヴァーされた。Time of No Replyはライヴで取り上げられ、1969年8月のジョン・ピールのBBCラジオ番組用にプレイされていた。

ここに収録のMan In a ShedとThe Thoughts of Mary Janeは、Five Leaves Left収録ヴァージョンよりも前の初期ヴァージョンだ。LPのヴァージョンよりもリラックスしたダイレクトなアプローチが見られる。I Was Made To Love Magicはすでにアレンジメントが施されていた唯一の曲だ。この曲とJoey、そしてMayfairはおそらくニックが最初に書いた曲だろう。

Strange Meeting 兇Been Smoking Too Longは1967年後半にさかのぼり、彼の両親のためにテープ録音されたものだ。後者を書いたのはニックの友人だった。Flyのヴァージョンは“work tape”と記されたテープからのものだ。これは演奏と歌部分に少しの損傷が見られる。その他に入っていたのが、Parasite、Place to Be、そしてVoice From the Mountainだ。最初の2曲がBryter Layterのレコーディング前に存在していたPink Moon収録曲であることが興味深い。

Bryter LayterあるいはPink Moonのセッションでのアウトテイクは存在しなかったようだ。ジョー・ボイドは、ニックが気に入っていた3曲のインストゥルメンタルの代わりに、ジョーがヴォーカル入りの曲を選ぶことを恐れ、Bryter Layterのセッションで他の曲を披露することを彼が嫌がっていたことを覚えている。Pink Moonがレコーディングされた時、ニックはそれ以上の手持ちの曲はないと断言した。

ニックが1974年にレコーディングしたここに収録されている最後の4曲は、オリジナルのFruit Treeボックス・セットのPink Moonの最後に収録されていたものだ。

フランク・コーネルセン


Side One

1. TIME OF NO REPLY
2. I WAS MADE TO LOVE MAGIC
3. JOEY
4. CLOTHES OF SAND
5. MAN IN A SHED
6. MAYFAIR
7. FLY

Side Two

1. THE THOUGHTS OF MARY JANE
2. BEEN SMOKING TOO LONG
3. STRANGE MEETING
4. RIDER ON THE WHEEL
5. BLACK EYED DOG
6. HANGING ON A STAR
7. VOICE FROM A MOUTAIN


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