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The Byrds/The Columbia Singles '65-'67/2002 Sony Music Entertainment Inc. SUNDAZED LP 5130



テリー・メルチャー:モノ・マスターの思い出

僕はラジオでモノ・レコーディングを聴いて育った。もちろん当時買ったシングルは全てモノラルで、ほとんどのアルバムもモノだった。当時のトップ40ラジオの99パーセントはAMモノラル放送だった。ステレオでトップ40のロックンロールをかける放送局なんてほとんどなかったね―いや、考えてみると全くなかったかもしれない。

みんな車の中でモノ・ラジオを聞いていたし、レコードを売るターゲットはラジオのリスナーである車に乗った少年たちだったから、僕は当然モノラルを優先していた。みんながモノを聴いていたから僕はほとんどステレオのことなんて気にかけていなかったね。

僕はモノをミキシングしたり、リミットをかけたり、正しい回転にしたりと本当に忙しく働いていた。僕は通常モノ・シングル盤ではちょっとだけテンポを上げていた。僕はアセテート盤をかけてもらうために、KRLA(カリフォルニアのAMラジオ局)に出かけて行った―あそこにいるDJたちを全員知っていたんだ。それで彼らをランチに連れ出してこう言う。“ラジオでどういう風に聞こえるか確かめたいんだ。”ってね。そして僕は30分ほどパサディーナ方面にラジオを聴きながらドライヴする。すると彼らがそのアセテート盤を3〜4回かけてくれるんだ。そうやって僕はキッズたちが車の中で聞くサウンドを吟味していた。

僕は聴くことによって学んだ。どうやってマスターにパワーを注入するのかをね。とにかくラジオでフィル・スペクターのレコードを聴くだけだった。それから僕はレコードを選定して、できる限り大きなレヴェルでヴィニール盤に入力する。時々トラブルもあった。一度、僕がリップ・コーズのレコーディングをした時も、めいっぱいのレヴェルで録音した。そしてCBSの品質管理工場で、テストのためにレコードに針を下ろしたら最初から最後まで針飛びを起こしてしまったんだ。

チーフ・エンジニアが僕を呼んでこういった。“見なよ。これはリマスターしなきゃいけないぞ。このレコードがかけられる針なんて私たちは持ってないからな。” それで僕はいった。“ラジオ局はどうなの?局はどんなの使ってる?”ってね。すると彼は、“ああ、彼らは強力なオーディオ装置を持ってるから、ラジオ局では針飛びを起こすことはないんだ。”といった。僕は、“オーケー、じゃあこれをそのまま持っていこう。僕はラジオから聞こえてくるサウンドに興味があるんだ。ここで聞くサウンドじゃなくてね。” といった。僕がしたことはストラヴィンスキーとは全く違うけど、それに関しては本当に完璧主義者だったね。
-TERRY MELCHER
Beverly Hills, CA-August, 2002


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