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D−1
エントリーNo.054
ライジングブルー

漫才/結婚
青:どうもよろしくお願いします!ライジングブルーと申します。

昇:最近結婚というものに憧れてまして。

青:確かにいいですよね結婚て。 憧れる気持ちわかりますよ。
  ちなみにあなたは結婚を考える相手とかいるんですか?

昇:うーん…残念ながら今のところウィダー話は無いんですよね…

青:浮いた話だろ! ウィダー話はほとんど誰にも無いよ! 10秒チャージ2時間キープぐらいしか言うことないわ!

昇:あと結婚といったら不安もあるんですよ。 例えば相手の両親への結婚のあいさつとか。「娘さんを下さい!」みたいな。
  あーいうの緊張しそうで不安なんですよね。

青:確かに緊張しそうだね。 じゃあちょっとやってみようか。



昇:初めまして、娘さんとほっつき合いさせてもらっている昇川と申します。

青:ほっつき合いってなんだ! ほっつき歩いてるみたいに言ってっけどよ。 お付き合いってことでいいのか? 
  まあとにかく娘がお世話になってます。 ところでその手に持ってる物は何かね?

昇:はい、こちら、はしたない物ですが…

青:はしたないならいらねぇよ! 父親に何いかがわしいもん渡す気だ!

昇:それとこちら、サタデナイ物ですが…

青:もう意味わかんねぇよ! サタデナイ物なんてフィーバーぐらいしか思いつかないよ!
  つまらない物ですがって言って渡せばいいんだろうが。 とにかく今日は何の用かね?

昇:はい、単刀直入に言います。 娘さんを…僕に下さい!

青:…はっきり言わせてもらう。 君に娘をやるつもりはないよ!!

昇:伏せカードオープン! 今の発言は無効だ!

青:無効になるわけあるか! 何カードゲーム感覚で結婚のあいさつしてくれてんだよ! とにかくお前に娘はやらんって言ってんだよ!

昇:僕の顔を見てもまだそのセリフが言えますか!!

青:言えるよ! 余裕で言えるわ! むしろお前に一番言いたいセリフだよ! そもそも君は何者だ! 仕事は何をやってるんだ!

昇:し、仕事はあれですよ、読モですよ! カリスマ読モですよ!

青:ウソつけ! お前読者モデルやってねぇだろ! 真実を言えや真実を!

昇:いや、読者モデルではありません、毒グモです!

青:そんな訳あるか! さらに完全なウソじゃねぇか! カリスマ毒モってなんじゃい! 

昇:読者毒グモですよ!

青:聞いたことねぇよ! 野生のクモが図鑑の表紙を飾ったみたいなもんか!? そんな職業あるかい!
  一体なんなんだ君は! 正気の沙汰じゃないな! そんな人間か否かもはっきりしない奴に娘をやれるか!

昇:正気の「沙汰でない者」ですが、どうか僕をよろしくお願いします…

青:あ〜これがさっきのサタデナイ物か〜ってやかましいわ! なんだこれ! 全然ダメじゃねぇか!

昇:ダメですか。やっぱり結婚は難しいんですかね…。

青:お前の場合結婚が難しいとかいう問題じゃなかったと思うけどね。
  もしかしたら一度他の人の結婚式とか出た方がリアルに感じられるかもしれないよ。 友達とか兄弟とかさ。

昇:なるほど。 結婚式だったらこの前親戚の結婚式に参加しましたよ。

青:あるんじゃないですか。 式はどんな感じでした?

昇:そうですね…あ、新婦のお父さんが酒を飲み過ぎちゃって、頭にネクタイ巻いて盛り上がってましたね。

青:だいぶはじけてんな。 まぁ愛娘が嫁ぐってことでかなり飲んだんだろうね。

昇:あと新郎のお父さんも酒を飲まれたようで、頭にループタイ巻いて盛り上がってましたね。

青:いやループタイは巻くなよ! 金具が頭にコツンコツン当たって痛いだろ! 父親二人してどんだけ深酒してんだよ!
  結婚式の思い出がそれってどうなってんだお前。 さすがにそんなんじゃ結婚へのイメージはわかないわな。

昇:うーん、でも僕あれですよ、結婚式の司会をやってみたいんですよ、って言ってみたいんですよね。

青:…じゃあもう叶ったよ!? 言うだけなら叶えたよたった今! 言うだけなの?「司会をやりたい」とかじゃなくて?

昇:まぁ、司会をやってみたくないと言えばクズになるんですけども。

青:言い過ぎだよ! そこまで自虐的にならなくていいよ! 言えばウソになる的なニュアンスで言ってたけど!

昇:ホントにやってみたいのは事実ですよ。 僕の雑な司会で夫婦の出鼻をくじかせられるんじゃないかとわくわくしますよ。

青:動機が不純すぎる! そんな理由だったんならホントにクズだよ!

昇:じゃあ今日はせっかくなので架空の結婚式を仮定して、司会の練習をやってみてもいいですかね?

青:良いですよ。 じゃあ僕は参加者の目線で見てますから。

昇:「ただいま新郎新婦が入場致します。 皆様、盛大な搾取でお迎え下さい。」

青:拍手でいいだろ! なんで式始まって早々にカツアゲだよ! 

昇:「新婦を新郎がエスコートし、程なく3番レジへお着きでございます。」

青:新郎どこにエスコートしてんだ。 結婚して早々パートタイマーか!

昇:「えーただいまより結婚式、むしろ披露宴を始めさせていただきます。」

青:接続詞考えろ! むしろ披露宴とか意味わかんないから。 結婚式並びに披露宴とかで良いんだよ。

昇:「今日は二人にとっての新たな門出の日ということで、まず始めに二人から誓いの言葉を聞きたいと思います。」

青:誓いの言葉ね。 盛り上がるところですよ。

昇:「それでは誓いの言葉をお願いします。
   …なるほど、夫婦で力を合わせて頑張りたいということでした。 まぁ昔から『三人寄れば文殊の知恵』って言いますからね」

青:…一人多いじゃねぇか! 謎の3人目が寄ってきちゃってるから!

昇:「ここで、あらためて新郎新婦の二人を紹介させていただきます。」

青:紹介ね。 これも恒例ですよ。

昇:「学生時代から交際していた二人ですが、新郎は現在会社員として日々ためらっております。」

青:何を? 何をためらってんの?

昇:「一方、新婦は学生時代からカリスマどくろとして雑誌等で活躍されています。」

青:だから読モだよ! お前さっきも毒グモがどうとか言ってたな! 読者モデルだろうが!

昇:「女子高生の間では『あの骨格あげぽよ〜』『この人カルシウム超ぱねェ』などと大人気であります」

青:どういう大人気だ! ホントにどくろとしての人気を確立しちゃってんじゃねぇか!

昇:「『月刊レントゲン』でも表紙を飾っております」

青:その雑誌知らねぇわ! 本格的にどくろとしてのモデルじゃねぇか! どんだけ骨格が売りなんだこいつ!

昇:「そんなオシャレコウベの新婦ですが、結婚後も活動は続けていくそうです」

青:そんな言葉ねぇよ! オシャレコウベがどくろ界の褒め言葉なのか知らんけどよ! もういいよどくろの話は!

昇:「続きまして、友人によります余興をお楽しみ下さい。」

青:余興か。 これも結婚式の欠かせない楽しみの一つではあるね。

昇:……はい、ありがとうございました。 新郎の友人によります「芝浜」でございました

青:落語!? 結婚式の余興に落語!? TPOが微妙すぎて作品の素晴らしさ霞まないか!?

昇:「それではここで、お色直しとなります。 皆様、しばし目をつぶってお待ち下さい。」

青:ここで着替えさすんかい! 新郎新婦が一旦退場とかした方がいいだろ! こういうのって大概何人か薄目あけてたりするぞ!?

昇:「プリーズ、クロージョァアイ」

青:いいよ急に英語版のナレーションとか! ネイティブっぽくクローズユアアイ言わなくていいんだよ!

昇:「ここで意識調査を行います!こっそり交際相手の携帯を見たことあがるという人、手を挙げて下さい!」

青:いらねぇよ匿名のアンケートみたいな企画! 盗まれた給食費的な雰囲気になるから!

昇:「ここで、お色直しが終わったようです! 皆様目を開けて下さい! …あ、奥さん手を下ろしていただいていいですよ」

青:新婦挙手してたのかよ! お前もお前だよ! このめでたい席で嫁が携帯覗いてたとか堂々と発表すんなバカ!

昇:「というわけで、皆様ご覧下さい! お色直しとして、二人に特殊メイクを施しました!」

青:どこをお色直ししてんだよ! 衣装だけ替えりゃいいだろうが!

昇:「今回は二人のたっての希望ということで、運慶・快慶をモチーフとしたお色直しとなっております。」

青:なぜその顔を選んだ!? なんで目つぶってる間に新婦の顔がごついおっさんになってんだよ!

昇:「続きまして、新郎新婦初めての共同作業に移らせていただきます。」

青:このままで行くんだね? ここも結婚式の大事なイベントよ?

昇:「準備が整ったようなので参ります、ウエディングケーズデンキへの入刀です!」

青:ケーキだよ! ズデンが邪魔だよ! なんだウエディングケーズデンキって!

昇:「それでは、ケーズデンキ新装開店記念のテープカットを新郎新婦のお二人が行います。」

青:どんな共同作業だ! そこはケーズデンキの店長とかにやらせとけよ! 

昇:「見事なテープカットでございました。 以上を持ちまして結婚式は終了となります。 引き続き、会場の外へ移動して下さい。」

青:外ですか。 なるほど、確かに外でもいろいろ恒例の儀式がありますね。

昇:「これから新郎新婦の二人が花道を歩いて参りますので、皆様はお持ちのエコポイントを二人に向けて投げて下さい。」

青:何を投げさすんだよ! 投げるっつったらライスシャワーだろ! さっきのケーズデンキ引きずってんじゃねーか!

昇:「最後に、新婦が皆様へ向かってドラム型洗濯機を投げます。 それを手にした女性が次に結婚すると言われております。」

青:だから何を投げさすんだよ! ブーケを投げろ! ケーズデンキの家電の使い方間違ってるぞ!

昇:「今、花嫁がすさまじい雄叫びと共に洗濯機を放り投げました」

青:怪力な嫁だな!! なんで花嫁が雄叫びあげてるとこ聞かされなきゃいけねぇんだ!

昇:「新郎新婦が扮する運慶・快慶はこの時の勇ましい姿を元に金剛力士像を作りだしたと言われております」

青:そうだった! お色直しで運慶快慶になってたの忘れてた! それにしたって何でお前はこぼれ話的に堂々とウソついてんだよ!

昇:(ゴツン)「おっと新婦の友人が洗濯機をキャッチ、しかし衝撃で転倒してしまいました!」

青:やっぱり事故起きちゃってんじゃねぇか! まず一旦キャッチしたっていうのも充分ミラクルだけどな!

昇:「少々出血があったようです。…せっかくの結婚式で血痕が残ってしまいました」

青:うるせぇな! そんなしょうもない感じで事態収まるかい! おい、ずいぶんひどい結婚式だな!

昇:でも司会できてたんじゃないですか?

青:できてねぇよ! あげく怪我人出してんだぞ!? 骨折れてたりしたらどうすんだよ!

昇:大丈夫。花嫁が表紙を飾る「月刊レントゲン」で骨折の対処方を調べます。

青:いいかげんにしろ。

両:どうもありがとうございました。













D−2
エントリーNo.059
チキンハートブレイカーズ

トトロ2013
妹:あーあ、全然知らないところに来ちゃったなぁ。早くお姉ちゃん迎えに来てくれないかな?





少し時間は遡る。
とある姉が、迷子になった妹を探していたが見つからず、藁にもすがる思いでトトロのいる森へやって来て、
トトロのお腹の上に落下するシーン2013。





(―――――ヒュウウウウ、ドスンッ)

姉:あっ本当にいた! 伝説のトトロだ! マジでトトロだ! マジトロだ!!

トトロ:グゥッ、ウゥ〜ッ・・・。ウゥ・・・。みぞおち・・・。

姉:あっ、ごめんねマジトロ! いやでも驚いた、日本語喋れるんだね!

ト:ウゥ・・・腹痛ぇ・・・。そりゃ日本に50年以上住んでたら嫌でも喋れるようなるわグフゥ・・・。

姉:はいはいそれはそうと私の妹が迷子になっちゃったの! お願い、なんとかして!

ト:知るかそんなもん・・・。ウゥ、腹痛ぇ・・・。

姉:腹はまぁ置いといて、妹を探して早くマジトロ!

ト:そんな簡単に置かれたら気分悪いよ。君少しは謝るっていうもんが無いのかい・・・。

姉:それでは早速妹を探しに行ってもらいます。あとごめんちょ。

ト:謝ることより妹のことの方が先行してるじゃないか。
  しかしなぁ、私ももう歳なんだ、動くのも辛いんだよ。悪いけど他あたってもらえる?

姉:えーっ、何それ!トトロなのにそんなのアリなの!?

ト:なんで君の中で「トトロ=迷子探し」になってるんだい。

姉:猫バス呼べば簡単に見つけられるんでしょ!? 空港並みの騒音を誇る、その迷惑な叫び声で猫バス呼べるんでしょ!?

ト:猫バスかぁ、懐かしいなぁ。でもだいぶ前に天寿を全うしたんだ。てか君、私の声をそんな風に見てたのかい・・・。
第一、 今の時代警察に頼んだ方がよっぽど早いんじゃないかなぁ?

姉:グスッ・・・警察には何度も捜索依頼を出したけど、相手にされなかったの・・・。

ト:本当かい、このご時世にそれ本当なのかい?

姉:それでどうしたらいいか分かんなくなっちゃって・・・。

ト:でも普通、迷子だったら警察で捜索してくれるはずだけれども。ううむ・・・。

姉:オラッこれ以上拒むと泣くぞ!! 大声で泣くぞ!! 誰か人呼んできてから泣くぞ!!

ト:性格悪いお嬢ちゃんだなぁ・・・。

姉:あっ今悪口言ったな、録音したぞ! 今度訴えて賠償金たんまりむしり取ってやるからな! 覚悟しろよ!!

ト:さっきから私を普通の人間のように扱うのやめてくれないかい。
  裁判所行ってどうするの。職業なんて答えればいいの。森の守り神なんて通用するの?

姉:いっつも森に引きこもってるだけだし、無職でいいじゃない。

ト:いやそうかもしれないけど・・・これでもちゃんと木を植えたりしてるわけだし・・・。

姉:まるで老後の楽しみねハハッ!

ト:お嬢ちゃん、今君は私にお願いごとをしてるわけだろう? もう少し丁寧な言葉喋れない?

姉:そうよ、思い出したわ!! 私の妹が迷子になったのよ!! 話逸らそうとしたって無駄よ!!

ト:話戻したの私だし、逸らしたの君だし。

姉:妹を探さないって言うのならもう一度ここで跳ねるぞ!! オラッオラッ!(ボスンボスン)

ト:ウゥ〜ッ肝臓付近もやめて! 最近弱ってきたんだって! じゃあ話聞いてあげるからもう・・・。
  ほら、妹さんの特徴言ってごらん? ったく・・・。

姉:身長は170センチくらい。

ト:今の子は成長早いってよう言うけど、それにしても凄いなぁ。まぁ、スラッとしてるのは良いこと良いこと。

姉:やだこの未確認生物、会ったことも無い人に対して欲情してる・・・。

ト:もういちいち会話止めなくていいよ。他、特徴は?

姉:んで頭に大きな兜をかぶっていて、あとは鎧の中に入ってるわ。

ト:・・・お嬢ちゃん、それじゃ警察も取り扱ってくれないよ。今まで長く生きてきたけど、そんな子一度も見たこと無いわ。

姉:何やら流行っているやつらしいのよ。

ト:だから見たこと無いよ。そんな恰好してるんなら、簡単に見つかるんじゃないの?

姉:見つからないからここに来てやったんだろうがボケッ!!(ボスッ)

ト:ウゥッ来てやったってどういうこと・・・。最近の子どもは恐いなぁ・・・。

姉:とにかく、これで妹の外見は分かったでしょ! さっさと探しに行ってよこの豚! まったく使えないわねっ!

ト:太ってるけど豚じゃないもんトトロだもん。みんなこの柔らかさがたまらない言って、ぬいぐるみとか買っていくもん。
  しかしなぁ、その目立ちまくった物騒な外見で見つからん、ってことはだ。今さら私が探しに行っても見つからないんじゃないかなぁ。

姉:うーん、黒の兜に銀色の鎧だから、確かに地味っちゃ地味ね。それが原因かも。

ト:いやだから、兜と鎧の時点で大分異質なわけだし、その際色はどうでもいいのであって・・・。

姉:言い訳ばかりでとことん使えない豚ね。探せない豚はただの豚よっ!

ト:それ私と君との間で言っちゃって大丈夫かなぁ・・・まあいいや。他に妹さんの特徴は無いの?

姉:インナーは鎖かたびらね。あと大きな剣を携えているわ。

ト:妹さん今から銀行でも襲うのかい。

姉:銀行は襲わないわよ。

ト:「銀行は」て。私妹さんを見つけたら逆にやられるんじゃないかと思えてきたよ。おぉ恐い。

姉:毛皮を全て刈り取られる可能性はあるわね・・・!

ト:駄目だやっぱ探すのやめよう。私冷え性なのは知ってる? 毛皮無いと生きていけない体質なんだよ?

姉:知るかヘドロ。

ト:君一度くらいちゃんとトトロって呼んでくれてもいいんじゃない・・・?
  まぁ歳とれば分かるよ、冷え性の恐ろしさってもんが。

姉:そして貴様は妹の恐ろしさを知ることになるっ・・・!!!

ト:何だいそのフラグ。そんなこと言われて妹探す奴どこにいるんだい。

姉:ここ。

ト:だからどっか他所に行けと言ってるのに! これだけ恐い情報もらって探しに行くのはただのアホだろう。

姉:だからアホ。

ト:お嬢ちゃん少しは自重ってことを知ったらどうだい?

姉:まっ大丈夫よ、実際はちっちゃくてかわいい子よ。

ト:170センチって言ったら君よりずっとでかいけどな。

姉:とにかく、探してくれるまで私はここを動かないからね!!

ト:もう何なの・・・。このままもし私が寝返りうったら君落ちるぞ。下手すりゃ潰されるぞ。

姉:そんなことしてみなさい、警察呼んであんたを撃ち殺してもらうわ。

ト:君警察から相手にしてもらえなかったんじゃないの?
  ったくもう、面倒臭くなってきたよ。ちょっとだけだよ? 30分探して見つからなかったら他をあたるって約束してくれる?

姉:ちょっとケチ臭いけど、まぁ妥協してあげるわ。

ト:妥協って言葉を君が言うか。

姉:じゃあ早速私の家に来て。

ト:ん? 探しに行くんじゃないの?

姉:だから探しに行くのよ。





妹:あーあ、全然知らないところに来ちゃったなぁ。早くお姉ちゃん迎えに来てくれないかな?
  このエリア、敵も強いし、回復所も無いからなぁ。
  あっ、罠にかかって死んじゃった。あーもう、またスタート地点からやり直しじゃないの、もう。

姉:ただいま! 今すぐパソコン付けてそっちのエリアに行くから待っててね!
  身代わり用のユーザーも手に入ったし!

妹:あー・・・ごめん、ついさっきゲームオーバーになっちゃった。
  まぁまた最初からやり直していくよ。

姉:えっ!? このオンラインゲーム、一度ゲームオーバーになるとパーティ全体にペナルティが課されるのよ!!
  ったく、この糞トトロ、お前が遅いせいで!! いい加減にしてよもうっ!!

ト:君らがな。













D−3
エントリーNo.098
カッターズ

Fighter, the family restaurant
(竹下、山尾、向かい合って机に向かい座っている)

竹下 本当にいいんですか?

山尾 おう、久しぶりに後輩に合ったんだ。ファミレスで飯おごるくらいいいだろ。決まったらボタン押してくれ。

竹下 ありがとうございます!じゃあ・・・これにしようかな。(カチッ ピンポーン)

(辻田、登場)

辻田 お待たせいたしました。御注文お伺いいたします。

竹下 えっと、僕はイタリアンハンバーグのデミグラスソースで。

辻田 イタリアンハンバーグ、デミグラスソースをお一つ。セットはいかがなさいますか?

竹下 どうしようかな〜。

山尾 日本人なのにイタリアンハンバーグか。

竹下 そこは気にしなくていいじゃないですか!

山尾 まあ、セットだったらこれつけろよ。ご飯とサラダとスープとドリンクバーつくやつ。

竹下 何かすみません・・・じゃあこの4点セットで。

辻田 かしこまりました。

山尾 あと、アイスコーヒー、以上で。

竹下 ・・・!?

辻田 アイスコーヒーは食後でよろしいでしょうか?

山尾 はい。

辻田 かしこまりました。ご注文繰り返させて頂きます。イタリアンハンバーグをデミグラスソース、ライス、シーザーサラダ、コーンスープにドリンクバーの4点セット、食後にアイスコーヒー。以上でよろしいでしょうか?

山尾 はい。

辻田 かしこまりました。少々お待ちくださいませ。

(辻田、退場)

竹下 ・・・。

山尾 ・・・いやぁ〜・・・それにしても久しぶりだよな!

竹下 いやいやいや!!!なんで!?え!?なんで!?・・・なんで!?

山尾 ちょ、いきなり大声出すなよっ!

竹下 先輩何でアイスコーヒーだけしか頼まないんすか!?僕だけがっつりセットまで注文しちゃったんですけど!?

山尾 気にするなよ。あんま食欲ないし、俺の口に合いそうなのないからなあ。

竹下 いや、気にするでしょこれ!?大体「食後にアイスコーヒー」って、先輩食事とらないから食前も食後もないでしょ!?伝票だけ見たら僕が一人で食べに来たみたくなってますって!

山尾 あのな、ドリンクバー頼んだやつがわざわざ単品でアイスコーヒー頼むと思うか?

竹下 そ、そうですけど論点がぶれてますって!

山尾 それより、ドリンクバーで何か取ってこいよ?

竹下 わ、分かりました・・・何か悪いことした気がするなあ・・・。

(竹下、退場)

山尾 やれやれ・・・いちいちそんなこと気にしなくてもいいのに・・・でも、傍らから見たら変な光景かもしれないかな?

(辻田、登場)

辻田 失礼します。こちら、セットのライスでございます。

山尾 ありがとう。そっち側に置いておいて。

辻田 はい・・・あの〜・・・違っていたら申し訳ないんですけど・・・山尾さんですよね?

山尾 ・・・そうだけど。

辻田 や、やっぱり!ボクシングの山尾選手ですよね!凄い!生で見ちゃった!!後でサインください!!

山尾 お、おう・・・あ、でも、今日の支払いは現金のつもりなんだけど・・・。

辻田 いや、キャッシュカードのサインではなく!この色紙をお願いします!

山尾 あ、そっちか・・・別にいいよ。何で接客中に色紙を持っているのかは聞かないけど・・・。

辻田 わぁ!ありがとうございます!僕もここの店長もボクシングファンなんですよ!後でお店のカウンターに飾っておきます!

山尾 ファミレスチェーン店のカウンターに似つかわしくないぜ!ラーメン屋とかじゃないんだから・・・。

辻田 それより、さっきご注文をお伺いした時に、アイスコーヒーしかご注文されていませんでしたけど・・・大丈夫ですか?

山尾 まあ、今減量中だからね。

辻田 なるほど・・・あ!そういえば、もうすぐ世界タイトルマッチなんですよね!?凄いなあ!頑張ってくださいね!

山尾 おう。ありがとな。あ!そうだ、ちょっと頼みってわけじゃないんだけど・・・。

辻田 なんですか?

山尾 俺と一緒に来てる男いるだろ?あいつは俺がボクサーっていうことを知らないから、そのことを隠してくれないか?

辻田 分かりました・・・でも、何で隠す必要があるんですか?

山尾 まあ、簡単な話ドッキリをしたいんだよ。今度の世界戦の観戦に誘ってさ。

辻田 ・・・なるほど。当日試合を見に行くって誘って、実は選手として登場するっていうことですか?

山尾 そうそう!世界戦に誘う俺、なにも知らず観客席に座る竹下、選手登場でさっそうとリングに上がる俺!この流れを実践してみたいんだよ!

辻田 なるほど・・・分かりました!協力させて頂きます!

山尾 ありがとな!

辻田 では、スープとサラダ持ってきますね!

(辻田、退場)

山尾 俺にもファンというか、知ってくれている人がいるっていうのは驚いたなあ・・・。

(竹下、登場)

山尾 お、何を選んだのさ?

竹下 コーラにしました・・・あ、ライスがもう来てる・・・。

山尾 そっか。(プルルル・・・プルルルル・・・)お、電話・・・?会長からか・・・先食べてていいぞ。(ピッ)もしもし、山尾ですが・・・。

(山尾、退場)

竹下 先に食べてろって言っても、先輩は食べるもの頼んでないからな・・・も、もしかして生活に困窮しているのに、僕におごろうとして自分は食べないようにしているのかも・・・!?

(辻田、登場)

辻田 失礼いたします。こちらセットのサラダでございます。

竹下 ・・・すみません!追加の注文いいですか?

辻田 追加・・・?

(竹下、メニューをみる)

竹下 えっと・・・このジューシー唐揚げ、山もりポテト、あと・・・このミックスピザをお願いします!

辻田 か、かしこまりました・・・お、お客様よく食べますね・・・。

竹下 へ?いやいや・・・二人で食べるつもりですよ・・・。

辻田 あ、いやその・・・ちょっとこちらをお持ちすることはできないというか・・・その・・・。

竹下 え?無いの!?

辻田 は、はい!唐揚げなんですが、丁度鶏肉が切れておりまして・・・。

竹下 何だよ〜・・・じゃあ、他の二つなら持ってこれるのね?

辻田 いや・・・丁度山もりとミックスも切らしておりまして!

竹下 どういうこと!?山もりとミックスが無いってなんなのさ!?

辻田 兎角、こちらはお出しできません!申し訳ございません!!

(辻田、退場)

竹下 あ!ちょっと!・・・なんだよそれ!?・・・ちくしょう!絶対に追加で注文して、実費でも何でも先輩に飯を食べてもらうからな!!

(山尾、登場)

山尾 はい・・・会長のためにも絶対やってやりますよ。はい、失礼します。(ピッ)悪い、待たせちまったか?

竹下 い、いえ全然・・・。

山尾 あ、何だよ全然食べてないじゃないか・・・早く食わないと冷めて美味くなくなるじゃんか。

竹下 サラダは元から冷めてますけどね・・・じゃあ頂きます・・・。

山尾 ・・・あ、そういえばさ、さ来週の日曜日って空いてるか?

竹下 え?さ来週ですか・・・まだ予定は行ってないですけど。

山尾 そうか!じゃあさ、一緒にこれ観に行かないか?

(山尾、竹下にチケットを渡す)

竹下 ・・・ボクシングのタイトルマッチ?何でまた?

山尾 知り合いに譲ってもらったんだよ。リングサイド席だぞ?なかなかないぜ?

(辻田、登場)

辻田 お待たせいたしました。こちらスープでございます。

竹下 あ、どうも・・・う〜ん・・・基本的にボクシングなんて興味ないんですよね〜。

山尾 え・・・マジかよ・・・?

竹下 むしろスポーツとはいえ、人を殴ったりするようなことをする人はあんまり好きになれないなあ・・・。

山尾 ・・・そうか・・・。

辻田 ・・・お客様、失礼ですが言わせて頂きます。

竹下 え?

辻田 ボクシングは紀元前4000年のエジプトで生まれたと言われている、歴史のあるスポーツなんです。

竹下 はぁ・・・。

辻田 その長い歴史の中で進化を続けてきました。確かに暴力的なスポーツにも見えますが、数多くの反則があり、正々堂々とした「勝負」をしているんです。

山尾 て、店員さん・・・もういいから・・・。

辻田 ですから竹下さん、野蛮なスポーツだなんて考え・・・僕は捨ててほしいです!

竹下 ・・・はぁ・・・。

辻田 では、失礼します!

(辻田、退場)

竹下 ・・・先輩、あのウェイターさん知り合いか何かですか?

山尾 え?い、いいや!?今日初対面だけど!?

竹下 本当ですか!?じゃあなんで僕の名前知ってたんだ!?

山尾 な、何なんだろうなあの店員!!

竹下 よっぽどボクシング好きなんだな〜・・・いや、好きなだけじゃあバイト中に客に対して説得なんかしてこないよなぁ・・・もっと深い理由がありそうな気がするけど・・・。

山尾 そ、そんなことないって!!そ、それより、ドリンクバーもっと飲まないと損だぜ?

竹下 そうですね。じゃあ行ってきます。

(竹下、退場)

山尾 ・・・。

(辻田、登場)

辻田 山尾さん、イタリアンハンバーグ持ってきました。

山尾 いやいやいや!?何やってんの!?割とあんた何やってんの!?急に砕けた感じで接してきたし!

辻田 あ、失礼しました。こちら、イタリアンハンバーグでございます。鉄板熱いのでお気を付けください。

山尾 そうじゃねえよ!スープ持ってきた時の件だわ!熱く語りすぎだって!!この鉄板以上に熱かった!

辻田 で、でもあれくらい言わないと竹下さんは山尾さんの試合見に来てくれなさそうじゃないですか!

山尾 そうかもしれないけど!絶対変な印象を与えたって!なんで名前呼んじゃうの!?

(竹下、登場)

辻田 でも、困りましたね。これじゃあ竹下さんが試合を見に来てくれないじゃないですか。

山尾 そうだな・・・せっかくの俺の晴れ舞台なのに・・・。

竹下 あ、ハンバーグ来てる・・・え!?晴れ舞台!?

山尾 おう、なんてったって俺の初めてのタイトル挑戦だからな・・・ん?

辻田 あ・・・。

山尾 ・・・っ!?

竹下 先輩・・・ボクサーなんですか?

山尾 ・・・聞いていたのか・・・。

竹下 聞いていたっていうか、聞こえたっていうか・・・。

山尾 はぁ・・・驚かすつもりが、お前がボクシングとか興味ないっていうのに驚かされてしまった・・・。

辻田 切なっ。

竹下 ・・・だから食べ物注文しなかったんですね・・・僕は・・・ボクシングとかよく分からないんです。

山尾 ・・・。

竹下 でも、・・・山尾さんのカッコいい所・・・見てみたいです。

山尾 ・・・え?ってことは・・・?

竹下 ・・・見に行きますよ!先輩の一生懸命な姿、見たことないですもん!

辻田 それはそれで凄いな・・・。

山尾 あ、ありがとう!絶対タイトル獲ってやるから!

竹下 はい!

辻田 一件落着かな・・・それではアイスコーヒーお持ちしますね。山尾さん、ぜひタイトルを母国に持って帰ってくださいね。

(辻田、退場)

竹下 ・・・母国?

山尾 ・・・いよいよチャンピオンベルトが南アフリカに渡るのか・・・!

竹下 ・・・!!!?













D−4
エントリーNo.094
みるくちょこれーと

漫才/あいてぃーかくめい
ユウスケ:いえす!いえす!みるくちょこれーと、いえす!!

ユミ  :うっさい、チビザクロ

ユウスケ:ザクロってなんか渋いからラッキー!
     そんなことよりユミザクロ!

ユミ  :誰もがザクロに対して良い印象を持ってるとは限らないのよユウくん。
     むしろユミはザクロを憎んでいるわ。ザクロを、憎んでいるのよ。

ユウスケ:ユミちゃんの短い人生に何があったの!

ユミ  :ザクロに親を食べられたのよ

ユウスケ:信憑性のかけらもない話はこりごりだ!
     さてさて、ユミちゃん!時代はスマートフォンだよ!ユミちゃん!親ザクロ食べられユミちゃん!

ユミ  :悪意しか感じない呼び方やめなさいよ。
     まぁ、そうね。ユミたちはまだ子供だから、持たせてもらえないけどいずれは使いこなさねばならぬときが来るかもしれないわね。

ユウスケ:でしょ!
     スマートフォンってのにはたくさんのアプリってのがあるってのってのよ。

ユミ  :てのってのうるさいわね。
     響きが似てるからテクノポップでもしてなさいよ、手軽に。

ユウスケ:テクノポップは手軽に始められるものじゃないよ!ナめてたらパフュームに袋だたきにされるよ!
     スカイラブハリケーンみたいなポジションで!

ユミ  :それは怖いわね、ユウくん代わりに謝っておいて。

ユウスケ:わー社会の縮図ー!
     親ザクロ食べられパフュームのみなさん!ごめんなさい!

ユミ  :ユウくん、そんなに世の中親をザクロに食べられた人ばかりじゃないわよ。
     もっといえば、別にユミの親だって食べられてないし、ザクロに人を食べる獰猛さはないわ。

ユウスケ:そうなのかよ!ビビって損したぜ!200円損したぜ!

ユミ  :そんな簡単に経済は動かないわよ。
     で、結局何の話してたんだっけ、親ザクロ食べられユウくん?

ユウスケ:ユウくんの親も別に食べられてないよ!家の親だけ例外なんてことありえないよ!
     で、えっと…何の話だっけ…寿司に乗った戦士がハマグリおじさんと対立する話?

ユミ  :そんな魚々したファンタジーな話してたかしら

ユウスケ:あ、違う違う。スマートフォンのアプリの話だ。ハマグリおじさんで思い出したよ。

ユミ  :ハマグリおじさんとスマートフォンにいったい何の共通点があるっていうのよ。

ユウスケ:あるわけ無いだろ毒スパゲッティ!

ユミ  :もう、お互い悪口のセンス無いんだからやめましょ。

ユウスケ:でも皆がスマートフォン使ってるんだからさ、画期的なアプリを思いついちゃえばガッポガッポなわけだよ!
     お金!!お金!!!お金!!!!

ユミ  :お金お金うるさいわよ、前菜モグラ。

ユウスケ:悪口のセンス無いからやめようってそっちが提案したことなのに!
     女心とハマグリおじさんの皮膚の色は変わりやすいなぁ。

ユミ  :ハマグリおじさんの生態が気になって仕方ないわね。

ユウスケ:じゃあハマグリおじさん図鑑とかどう?
     ハマグリおじさんの餌から習性、好きな色や今日の運勢が分かるの!

ユミ  :ハマグリおじさん図鑑で今日の運勢は知りたくないわよ

ユウスケ:ハマグリおじさんが囁き声で今日の運勢を読み上げてくれるんだ!

ユミ  :せめて普通に言ってほしかったわよ。
     生態を知る前の生き物の囁き声で言われたら結果どうあれ良い一日にはならないわよ。

ユウスケ:そんな時はハマグリおじさん拡声アプリを使って大きくすれば良いんだよ!

ユミ  :囁き声のまま大きくなっても仕方ないわよ。
     より、吐息が聞こえて不快感が増すだけじゃない。
     全く、マイナスドライバーでグリグリするわよ。

ユウスケ:結構深刻に危ないや!
     ん〜じゃあ、ハマグリおじさんの〜…

ユミ  :ユウくんはハマグリおじさんから離れるつもりはないの?
     ユミそんなにそこに興味ないんだけど。

ユウスケ:仕方ないじゃない、もう後には引けないんだよ!

ユミ  :まだハマグリおじさんはなにも動き出してないわよ!

ユウスケ:動き出すよ!特許取るよ!特許!

ユミ  :日本の特許なめないほうがいいわよ。

ユウスケ:「親ザクロ食べられハマグリおじさん」で特許取るよ!

ユミ  :もう色々足し過ぎてワケわかんなくなっちゃってるじゃないの

ユウスケ:特許取ったらもう「親ザクロ食べられハマグリおじさん」は使い放題だから
     色んなアプリ作るぜ〜!

ユミ  :特許取らなくったって誰も使わないわよ。
     それ使うくらいなら死んだマグロとか使ったほうがギリギリ引きがあるわ。

ユウスケ:生きてるのに!生きてるのにツナに負けた!!
     いや、そんなことユウくん案を聞いても言えるかな…!?

ユミ  :聞いたら尚自信満々に言えると思うわ。
     死んだマグロが流れるプールで流されてるのを眺めるだけのアプリのほうがまだ引きがあるわ。

ユウスケ:ウソだ!死体が流れる映像にそんな引きはない!
     ユウくん信じない!ユミちゃんの親がザクロに食べられてないことも含めて信じない!

ユミ  :ユウくんはどれだけユミの冗談を真に受けるのよ。
     もう良いから、そのユウくん案とやらを聞かせなさいよ。早くしなさい、サンドイッチではさむわよ。

ユウスケ:挟まれたかぁないから早速ユウくん案行くぜ!
     まずはね、アプリゲーム「親ザクロ食べられハマグリおじさんブラザーズ」!!

ユミ  :新しい要素足すんじゃないわよ、名前ぐっちゃぐちゃじゃないの。
     しかも、ハマグリおじさん兄弟居たのね。

ユウスケ:名前はルイーズだよ!

ユミ  :パクり感満載だし、兄と名前がかけ離れすぎてるわね。

ユウスケ:まぁマリオとかルイージだって親をザクロに食べられてるワケだしそういう意味じゃ同じようなもんだよね!

ユミ  :あのヒゲ達も親をザクロには食べられてないわよ。
     そろそろこの親をザクロに食べられた冗談を忘れてくれないと、元凶のユミですら強めに飽きてるんだから。

ユウスケ:まぁ簡単に説明すると、親を食べたザクロを狩るためハマグリおじさんが駆け回るアクションゲームだよ!

ユミ  :おじさんのザクロ狩りの話なのね。凄く興味がないわユウくん。

ユウスケ:ジャンプ、キック、砂吐き。ファイヤー、アイス、砂吐きを駆使して敵たちと格闘だ!

ユミ  :嫌よ得体のしれないおっさんの砂吐き見るの。
     ファイヤー出すのですらちょっと気持ち悪いのに。

ユウスケ:ラスボスはもちろん寿司に乗った戦士だよ!

ユミ  :結果、寿司に乗った戦士とハマグリおじさんが対立する話になっちゃったわね。って誰が覚えてるのよそんな前のくだり。
     しかも、ラスボスザクロじゃないのね。

ユウスケ:ザクロはラスボスを倒した後ミニゲームでさっくりと狩れるよ。

ユミ  :本題それだったはずよね、ミニゲームですませていいの?

ユウスケ:良いんだよ、所詮果物だもん

ユミ  :誰もがずっと思い続けてきたことを今さらになってぶり返すのね。
     ユウくん、このアクションゲームビックリするくらい面白そうじゃないわ。
     ドーベルマンが二足歩行で全力ダッシュしてるところより面白くないわ。

ユウスケ:ユウくんそれ結構面白いと思うけどね!
     分かったよーじゃあ次のユウくん案行くね。

ユミ  :政治より期待できないわね

ユウスケ:急にどうしたのユミちゃん。この話題あんまり触れたくないから気にせずユウくん案行くね!
     その名も「親ザクロ食べられハマグリおじさんブラザーズ2」!

ユミ  :1をアレだけ否定したのに良く2に行く勇気が出たわね。
     政治より勇気あるわ。

ユウスケ:さっきから急にどうしたのユミちゃん。ユウくん政治には触れたくないよ。
     でも大丈夫!2は1より面白いから!

ユミ  :じゃあそれを1に出しなさいよ。

ユウスケ:ごもっともだけど、正論は受け付けないよ!
     なんと2ではハマグリおじさんの攻撃パターンが変わるよ!
     ジャンプ、パンチ、砂吐き。サンダー、ミルク、砂吐きを駆使して敵たちと格闘だ!

ユミ  :砂吐きを取り換えなさいよ、と言いたいところだけど
     さらっと言った「ミルク」ってなによ。

ユウスケ:牛乳を口からどんどん吐く大技だよ!

ユミ  :ハマグリおじさんは何かを吐かないと特殊な攻撃できないの?

ユウスケ:サンダーも吐くからね!

ユミ  :化け物じゃない。多分そうなるとさっきのアイスとかファイヤーも吐くんだろうから化け物じゃない。政治家かよ。

ユウスケ:ユウくん、アイスとかファイヤー吐いてる政治家見たことないよ。

ユミ  :で、それ以外のところはどうなってるのよ。

ユウスケ:ストーリーはまず、ハマグリおじさんがザクロに食べられるところから始まるんだけどね

ユミ  :ついに食べられる瞬間目撃しちゃったわよ。
     っていうかいきなり主人公が食べられちゃったじゃないの。

ユウスケ:食べられた後ハマグリおじさんは思うんだよ。
     「畜生こんにゃろばい〜。今度はこっちが食べてやるべさ。」ってね。

ユミ  :ハマグリおじさんどこの生き物なのよ。

ユウスケ:後はボタン連打でザクロをただただ食べつくすミニゲームだよ!どうだ!

ユミ  :1をも上回る衝撃のつまらなさだったわよ、ユウくん。
     第一、変化した攻撃パターンいつ使うのよ。

ユウスケ:連打するごとに砂とかミルクとかをどんどん吐くんだよ!

ユミ  :多分だけどそれ見たら手、止まるわよ。
     やっぱりダメよユウくん。ユウくんごときにがっぽがっぽは無理なのよ。

ユウスケ:ちぇー、ダメかー。

ユミ  :だったらユミ案の「親戚一同ミョウバン飲み込まれウナギ骸骨先生」の方がいいわよ

ユウスケ:わぁ、多分泥試合の予感。














D−5
エントリーNo.007
センチメンタルゼリービーンパニック

漫才/グリムにも告ぐ
高岡「どうもセンチメンタルゼリービーンパニックですけども」

国立「洗濯機ずきんちゃんってのを考えたんだけど…」

高岡「ごめんちょっと状況が読めないんだけど」

国立「いやだから、赤ずきんちゃんってあるじゃん?
   頭巾の代わりに、洗濯機をかぶってもらうのね」

高岡「……は?」

国立「そもそも赤っていう色、なんか怖いでしょ。
   っていうかあんな色のもんかぶらせて森に子供一人で行かせるとかどうかしてるだろ。
   闘牛とか突っ込んできちゃうよね」

高岡「何その発想!そもそも森に野生の闘牛がいねぇよ」

国立「赤よりも白の方がいいんだよね。白の方が純情そうでしょ。
   どうしても赤使いたいなら白い頭巾を最後のシーンで狼の血を使って赤に染め上げるとかね」

高岡「武骨だな!なんだそのラストシーン!そっちのほうがだいぶ怖いよ!」

国立「一人前になるために狼の血で染め上げるんだよ」

高岡「どこの部族なんだよ赤ずきんは」

国立「赤はダメなんだよ。物騒だから。だから白…白物家電をかぶらせるんだよ」

高岡「なんだその発想!なんで白物家電なんだよ」

国立「昔、家電ができた時に白を基調にした洗濯機や炊飯器とともに…」

高岡「あ、いわれを聞いてるんじゃなくて!決してそっちではなく!
   なんで家電をかぶる必要があるんだって話を聞いてんだよ!」

国立「あ、そっち?
   ……まぁ白物家電をかぶった方が面白いことになるんだよ。今から読むから」

高岡「いやまぁ面白いことにはなるだろうけど」

国立「むかしむかし、あるところにそれはそれはかわいい女の子がおりました。
   ある時、女の子のおばあさんは、白い白い素材を使って洗濯機を作ってくれました」

高岡「業者なのかな?おばあさんは家電業社の人なのかな?」

国立「女の子は、その洗濯機を大変気に入り、ついにはかぶりはじめました」

高岡「やっぱりおかしいよ!どう考えても無理があるだろ!
   かぶるまでの動向が不明すぎるもの!」

国立「片手で持ち上げ、かぶりはじめました」

高岡「豪傑か!なんなんだその力持ちの設定!
   体の動向よりも心の動向が知りたいよ」

国立「その様子から、女の子は、『洗濯機ずきんちゃん(笑)』と陰で呼ばれはじめました」

高岡「バカにされてんじゃん!陰で悪口として言われてるじゃん!」

国立「ある日、洗濯機ずきんちゃんのお母さんは言いました。
   『おばあさんが病気になってしまったのよ。お母さんは用事があっていけないけど、
    おばあさんはあなたを大変可愛がってくれたのだから、
    お見舞いにいってあげなさい。あとそれ脱ぎなさい』」

高岡「俺も同じ気持ちだよ。脱ぎなさい早く。首折れちゃうから」

国立「多少の沈黙のあと『それじゃあ、このケーキと葡萄酒をもっていきなさい』
   お母さんはケーキと葡萄酒の入ったかごを洗濯機ずきんちゃんに渡しました」

高岡「脱がなかったねこれ。相変わらず洗濯機ずきんちゃんだもんね」

国立「お母さんは不安でした。
   洗濯機ずきんちゃんが一人で外に出るのは初めてだったからです。あと脱がなかったからです」

高岡「不安なのは初めて一人で外に出ることよりも脱がなかった方がでかいだろうね」

国立「『いいですか?道草を食ってはいけませんよ。
    オオカミにあっても、知らん顔をするのですよ』」

高岡「オオカミすら近寄らないと思うけどな。完全にヤバいヤツだもん」

国立「『いってきまーす』洗濯機ずきんちゃんは、お母さんから渡されたケーキ、
    葡萄酒が入った箱、バッテリーを大事に抱え、家を出ました」

高岡「完全に余計なもん持ってる!絶対出掛け先で頭のやつ動かすつもりだろ!」

国立「洗濯機ずきんちゃんがスキップをしながら歩いていると」

高岡「首が強すぎるな。なんで洗濯機かぶっててそんなに軽快なんだよ。
   なんなんだよそのヒロインの豪傑ぶりは」

国立「向こうの方からオオカミが歩いて来ました。
   『こんにちは。洗濯機がかわいい洗濯機ずきんちゃん(笑)』
   オオカミはニヤニヤしながら言いました」

高岡「オオカミにもバカにされてんじゃねぇかよ!
   絶対『こいつが噂の…』的な感じで近づいてきてるじゃん!」

国立「赤ずきんは言いました。『すいません、顔見えないんですけど誰ですか?』」

高岡「そんなもんかぶってるからだよ!脱げ!早く脱げ!」

国立「『ぼ、僕はこの森の精さ!』」

高岡「見えないのを良いことにめっちゃ嘘つかれてるよ」

国立「森の精にしてはダミ声が過ぎましたが、顔も確認できないことですし、
   それに『森の精なら…』ということでちょっと話を聞いてみることにしました」

高岡「ちょっと疑ったなら脱いで確認しろよな」

国立「『こんな森を一人でどこに行くの?』洗濯機ずきんちゃんは答えました。
   『あのね、おばあちゃんの家よ。ここから30分くらいなんだけど、
    病気だからお見舞いに行くの』」

高岡「まぁ洗濯機かぶってるお前も相当な病気だけどな」

国立「オオカミは、おばあさんを食べてしまうことにしました。
   それには少し時間がいります。
   そこで、オオカミは洗濯機ずきんちゃんに寄り道をさせることにしたのです」

高岡「お母さんが寄り道すんなって言ったのになぁ…」

国立「狼『この辺の森は小鳥がいっぱいいるんだ!』
   洗『…』
   狼『……あ、あっちの方に綺麗なお花畑が…』
   洗『………』
   狼『……あそこにコインランドリーが』
   洗『マジすか?!』
   洗濯機ずきんちゃんは食い気味にはしゃぎました」

高岡「それしか興味ねぇのかよ!洗濯機大好きだな!」

国立「洗濯機ずきんちゃんはオオカミの話もそこそこにコインランドリーに走っていきました」

高岡「何て言う病気なんだろねこれ」

国立「洗濯機ずきんちゃんがコインランドリーで乾燥機の魅力にとりつかれている間に、
   おばあさんを丸飲み、おばあさんに変装し、シャワーを浴び、
   一通りゴールデンタイムのバラエティを見て、一眠りしました」

高岡「なかなか来ねぇな!魅力にとりつかれすぎだろ!
   30分くらいの距離にいたんだよね?!」

国立「『へぇ、こんな感じで回るんですねぇ…あ、こんな形も…へぇ…あっ!』
   洗濯機ずきんちゃんは管理人に靴用の洗濯機の説明を受けてる辺りで
   おばあさんの用事を思い出しました」

高岡「興味津々だな!コインランドリーにあるもん一通り見せてもらってるだろこれ!」

国立「急いでおばあさんの家に向かい、到着した頃には
   オオカミは起きてから食事を2回、シャワーを1回終えていました」

高岡「長いんだよ!どれだけ待たすんだよ!おばあさん消化しきっちゃうよ!」

国立「洗濯機ずきんちゃんが家に到着し、家に入ろうとすると、
   頭がつかえて入れませんでした」

高岡「物騒なもんかぶってるからだよ!」

国立「そこで洗濯機ずきんちゃんは、脱水のボタンを押し、
   脱水時の揺れで少しずつ押し込む作戦をとりました」

高岡「脱げ!脱いで入れ!なんでそこまでするんだよ!」

国立「15分かけてガタガタ言いながら入りました」

高岡「またそこそこ時間かけたな!」

国立「『あらよく来たね洗濯機ずきんや。よく、よく来たね!洗濯機ずきんや!
    ちょっと!聞いてる?!あーもううるさいな!おい!ちょっと!!』」

高岡「脱水切れよ!ガタガタ言って全く聞こえてないじゃん!」

国立「オオカミは大きく揺れる洗濯機ずきんちゃんを押さえ込み、
   なんとか脱水のボタンを切り、バッテリーからコードを抜き、言いました。
   『はぁ…はぁ…よく来たね洗濯機ずきんや…』」

高岡「もう大仕事だな。業者のサービスみたいだもん」

国立「洗濯機ずきんは明らかに毛むくじゃらのおばあさんに言いました。
   『元気そうね。じゃああたし帰るわね。お大事に』」

高岡「全く見えてないなこれ!」

国立「なんか寂しくなったオオカミは言いました。
   狼『あの…手とかどう?』
   洗『見えないわ』
   狼『じゃあ耳は?!』
   洗『見えないわ』
   狼『口は?!』
   洗『全然見えないわ』」

高岡「脱げよ!あとこんだけわけわかんない質問してることに疑問を持て!」

国立「オオカミは我慢が出来なくなりました。
   『この口はっ、おっ、お前を食べるためだよぅ!』」

高岡「強引に突破したな!」

国立「その時です!洗濯機ずきんちゃんは洗濯機のコードをバッテリーに繋ぎ、
   素早く脱水のボタンを押しました!」

高岡「匠かこいつ!小慣れてんな!」

国立「オオカミは脱水の揺れで喉の粘膜を刺激され、
   思いっきりおばあさんと洗濯機ずきんちゃんを吐いてしまいました」

高岡「まぁ揺れるからな。かなり刺激されるよな」

国立「おばあさんはびっくりし、悲鳴をあげました。
   それに近くにいた猟師が気づき、駆けつけました」

高岡「え、もう助かってるよな?どうすんだよ」

国立「『どうしました?!ばっ、化け物!』
   洗濯機ずきんちゃんに向けて思いっきり発砲しました」

高岡「そりゃそうなるわ!見るからにヤバいヤツだもん!」

国立「その弾が跳ね返り、オオカミに命中。オオカミは息絶えてしまいました」

高岡「もうオオカミ不憫だわ…ついには流れ弾で死んじゃったよ…哀れすぎるよ…」

国立「おばあさんが猟師に言いました。『この子は人間です!』おばあさんが説明している間に、
   洗濯機ずきんちゃんは洗濯機をオオカミの血で赤く染め上げました」

高岡「武骨な部族のしきたりきた!
   もう最後赤くするなら布でいいだろ!布のやつかぶれよ!」

国立「一人前になった洗濯機ずきんちゃんは、ついに洗濯機を脱ぎ……」

高岡「脱いだ!ついに…」

国立「乾燥機付きのドラム式をかぶりましたとさ」

高岡「コインランドリーの乾燥機に憧れてただけかよ!もういい加減にしろ!」













D−6
エントリーNo.016
みやこ

コント/FUSAKO疾風伝
【ある日、俺はデパートで買い物をしていた。すると、友人から電話が来た。電話の内容は不思議なものだった。
 友人によると、俺の住んでいるアパートから呼びかけると、俺が手を振っていたのが見えたので玄関の前に来てあげようとしたら、鍵が閉まっていたらしい。
 チャイムを鳴らしても出なかったそうだ。ちなみに俺は一人暮らしで、同棲相手などもいない。出かけていたから、部屋には誰もいないはずである。
 俺が電話で今は買い物中だと答えたら、友人は気味悪がっていた。俺もなんだか気持ちが悪くなり、急遽住んでるアパートに帰ることにした。】



宮尾:ったく相沢のやつが変な電話するから買い物の気分じゃなくなっちゃったよ。これでいたずらとかだったら許さんからな。
   (ガチャ)ただいまー……っと。おーい。誰かいるのか?いたら返事しろー。
   ………誰かいる様子でもなさそうだな。部屋も綺麗なままだし。

   でも、相沢は確かに「俺」って言ってたよな。どういう事だろう………ん?


??:………。


宮尾:部屋の奥に誰かいるな…。おい、お前。誰だ?


??:………。


宮尾:!? 全身が…真っ黒?何だコイツは……人の姿だけど、まるで人じゃないみたいだ…。
   もしかして……ドッペルゲンガーというやつか?自分の分身のような影が出て、見ると死んでしまうという……。


??:ギャッハッハッハッハ!!そのとおりやがな!!


宮尾:……あ?


野崎:ドッペルゲンガー参上やで!!ワイがドッペらってやったるがな!!感謝しいや!!
   それにしてもアンタの冷蔵庫にある辛子高菜めっちゃ旨いな!!サトウのごはん5パックいってもうたがな!!
   そうそう、アンタの持ってるスカルプDでワキ洗ったからな!!脇毛鍛えられてまうわ!!おおーう!?おおーう!?







宮尾:アザー、他人です。

野崎:そやそや、自己紹介せんとあかんな。今回お前さんのドッペルゲンガーをやらせてもらう野崎フサコや!!

宮尾:ドッペルゲンガーが別名持ってるってどういうことだよ。やらせてもらうって何だよ。何通販で買った辛子高菜食ってんだよ。

野崎:今回はワイがアンタのドッペルゲンガーとしてしっかり殺してあげるからな!!おばさんが優しく介抱したるわ!!ギューッホホーウ!!

宮尾:何で俺の分身がババアなんだよ。怪奇現象がここまで間違ってることってあるのかよ。

野崎:何をそんなに不満がってんねん。分身なんやから、ワイはアンタやねんで。

宮尾:逆に合致していること一個でも言ってみろ。

野崎:大好物はビーフシチュー。

宮尾:俺肉アレルギーだよ。

野崎:高3の頃に初体験。

宮尾:俺高校中退だよ。

野崎:猛牛並みに息が臭い。

宮尾:テメエのポテンシャルだろうが。

野崎:コンクリートに足を踏み入れた。

宮尾:じゃなきゃ社会を歩けねえよ。

野崎:1ポイントやー!!!おおーう!?おおーう!?

宮尾:こんな遠回りでやっと1ポイントならゴリゴリの他人だよ。はいご苦労さん。早く家に帰って黒いの落とせ。

野崎:何を言うとんねん!!アンタのドッペルゲンガーやねんから、ここが家にきまっとるやろ!!

宮尾:こんな形の居座り方があってたまるか。帰れ。帰って一人寂しく大根の葉のおひたし食ってろ。

野崎:残念でしたー!!旦那と15歳の子供いるもんねー!!

宮尾:何で影の方が所帯持ってんだよ。そんな裕福な分身はいらん。

野崎:旦那は今ホタテの殻をこすった音に合わせて全身を脱臼する商売をやっとるからな。

宮尾:夫婦そろってドタマかき混ぜられてんのか。

野崎:でもそれだけじゃ収入が少ないから、ワイがドッペルゲンガーとして稼いで家計を助けてるわけや。どうや!!ハンカチ貸そか?おばさんの口紅ついてんで!!おおーう!?おおーう!?

宮尾:完全なる他人だな。コイツを俺だといった相沢を後でぶん殴ります。

野崎:まあアンタが死ぬまでここに住むんやけどな!!その間はワイも宮尾や!!
   おい宮尾、宮尾のおっぱいの谷間がかゆくなってもうてん!!宮尾の手で宮尾の女神を癒してくれや!!ギューッホホーウ!!

宮尾:これ斬新な形の人権侵害だよね。

野崎:アンタもつれないもんやな!!なんや、女を知らんのか?ん?フサコからスタートするか?ロケットスタートやで?

宮尾:10mでコースアウトだよ。ちょ、べたべた触るなって、黒いのつくだろうが………あれ、つかない。

野崎:当たり前や!この色は日焼けやからな!

宮尾:人間って墨汁みたいな色に日焼けできたっけ?

野崎:そこはプロの美容皮膚科に頼んで医療レーザーでこの色にしてもらったわ!Vラインはすずりみたいやで!品川美容外科バンザイ!!

宮尾:なんで若干プロ意識高いんだよ。ドッペルゲンガーのプロ意識って何だよ。
   そこ気合入れるんならもう少し俺を研究しやがれ。されても困るけどよ。一番の願いは帰れ。特急で割高で帰れ。

野崎:そうかそうか、一人暮らしやから家庭的な料理に餓えてるんやな。

宮尾:お前耳の穴にヒグラシ飼ってんのか。

野崎:まかせとき!このワイが殺す前にアンタに手料理振舞ってやるわ!ドッペルゲンガーの料理なんてめったに食えへんで!

宮尾:本業を全うしないババアだな。いいよ、怪奇現象が作る料理なんか食いたくねえよ。

野崎:何を言うとんねん!ワイの手にかかれば一本のにんじんを2本に出来るし、パスタも2倍の量に増やせるで!全部黒いけどな!

宮尾:食材もドッペルゲンガーかよ。そもそもみんな息を引き取った段階だよ。

野崎:さあ作るで!(ドサドサ)さあ食材ちゃんたち!おいしい料理に大変身やで!!おおーう!?おおーう!?ぅおおおおおおーうッ!!??

(カピカピカピカピ)

宮尾:干からびすぎてみんなかんぴょうみたいになったぞ。お前の奇声が一番怪奇じゃねえか。

野崎:まあまあ、ここからや!!食材ちゃんたちに水分を与えるで!!さあ、レッツスタート!!

   ハッ!!ハッ!!ホッ!!ホッ!!おおーう!?おおーう!?おおーう!?マッスル!!おおーう!?マッスルマッスルぅおおおおおおーうッ!!??
   よっしゃ!!汗かいてきたで!!生きとし生けるナイアガラや!!ぅおおーーーーーーーん!!!!!(ボタボタボタボタ)

宮尾:湿気で部屋の木の部分が毟れるようになったぞ。これ住宅保険降りるよね。

野崎:さあ…食材ちゃんたちが一気に新鮮になるで!!フサコ、食材を、抱く!!!ギューッホホーウ!!

宮尾:いっとくけどまだ下ごしらえの段階にも入ってないからね。

(ジュワジュワジュワジュワジュワ)

宮尾:うわー、食材がどんどん山奥の岩みたいな色になっていくー。

野崎:………腐っちゃった☆フサコリン、大失態☆ お・お・うー☆お・お・うー☆

宮尾:レミパンで鼻吹っ飛ばすぞ。

野崎:まあしゃあないな!!宮尾は料理できへんからな!!ワイは今宮尾やからな!!
   おう宮尾、宮尾のフケをピンセットで集めてくれや!!シャーレに乗せてな!!シャーレはオシャーレ!!THE 化・学・処・理!!

宮尾:どうしよう。生きてるのが辛い。

野崎:シ   ャ   ー   レ   は   オ   シ   ャ   ー   レ      資生堂

宮尾:TV局のベテランディレクターみたいな顔でキメんなババア。帰れ。資生堂と松崎しげるに謝りながら帰れ。

野崎:ちょいまちまちまち!!まだアンタを殺してへんがな!!

宮尾:あいにく俺は死ぬつもりはないんだよ。つーかもう俺の分身の可能性は微塵もないから安心してるよ。さあ帰れ。

野崎:ワイを完全に舐めとるな。言っとくけどな、これはワイがパートでやってるビジネスドッペルゲンガーや。しっかり任務をこなしてから帰るで。

宮尾:ビジネスの怪奇現象って何だよ。どこに金が発生するんだよ。

野崎:殺した後に財布奪えばしまいや。

宮尾:強盗殺人じゃねえか。「おおーう!?」とか「ギューッホホーウ!!」って叫ぶ犯罪者っているんだね。

野崎:そんなこというてるけどな、このビジネスをやってるのはあの誰もが知ってる超大手企業やねんで。

宮尾:……どこだよ。

野崎:フジフィルム。

宮尾:社会に喧嘩売ってんのか。

野崎:本当やねんて!このチラシを見てみい!

宮尾:チラシ?

野崎:『カメラ製品だけでなく、化粧品・サプリメント製品の開発を行ってきたフジフィルムが、長年培ってきた開発技術を駆使しドッペルゲンガー事業を開始致しました。』ほらな!!

宮尾:フィルム開発技術の付け入る隙がどこにあるんだよ。

野崎:『盗撮だけでなく、強盗にも幅広い手法を取り入れて事業を広げてまいります。』どうや!!間違いないやろ!!

宮尾:全社員ドタマ発酵してんのか。日本って何。日本ってなんだろう。

野崎:そしてワイはパートの仲でも実力者や。ワイのビジド成功率は100%やで。お前はもう逃げられんということや。

宮尾:ミスドみたいな略し方すんな。大体どう殺すって言うんだ?お前が行動する前に俺は警察呼ぶぜ?

野崎:何もせえへんよ。

宮尾:え?

野崎:ドッペルゲンガーは見たものが自然に死んでいくという現象やからな。つまり、ワイにあった時点でアンタは死ぬで。後は見守るだけやな。

宮尾:……言っとくけど全然似てない時点で信憑性ないからね?性別も出身地も履き違えてるし。

野崎:果たしてそうやろか?(スーッ)

宮尾:……!?

野崎:アンタはさっきから似てないと完全に(スーッ)油断してるみたいやけど(スーッ)ワイは完全にあんたの動きを(スーッ)知っているんやで。

宮尾:……。

野崎:アンタはな(カリカリ)すっかり(ガサゴソ)ワイの(どすこい)手の中や(ふみふみ)

宮尾:……それ、何の動きだよ。

野崎:あんたがいつもやってる動きやがな。漫画を描いて使用済みのものを集めて四股の要領で妻の背中をマッサージして…。

宮尾:ものの見事に心当たりがないんですけど。

野崎:あれ?……ああ、間違えた。これ、次のターゲットのやくみつるの動きやったわ。

宮尾:あの人も狙われてんのかよ。気の毒でならないよ。

野崎:この仕事はたまに芸能人に会えるから楽しいんや。過去のターゲットは志茂田景樹に蛭子能収に村松利史に坂田利夫に……。

宮尾:全員生きてるわ。微妙に狙われてもおかしくないようなチョイスすんな。

野崎:みんな鋼鉄の心臓で全然効かへんかったけどな!!蛭子にいたっては「あんた暇だねぇ」って頭かかれながら言われたわ!!あの競艇ジジイめ!!

宮尾:俺はどっちの味方もしねえぞ。

野崎:まあそういうわけやから、ワイはアンタが死ぬまで居候させてもらいますー。
   あ、生活費は払わへんよ。払わへんよ。払わ・J・へんよ。タダ住まい・オブ・ザ・フューチャー!!!

宮尾:はらわたが燃え盛ってるわ。もう二度とマイケル・J・フォックスの映画は見ねえ。

野崎:さーまずは寝転がりながらきょうの料理でも見るd……ん?何やアンタ。

宮尾:え?何だよ。

野崎:アンタやない、このソファに座ってる薄黒いやつや。TVディレクターみたいな岩顔のコイツや。

宮尾:………お前、それ、本物じゃないか?ビジネスじゃない……本物の……。

野崎:……なんやて?



フサコドッペル:おおーう!?おおーう!?おおーう!?おおーう!?おおーう!?おおーう!?おおーう!?おおーう!?



野崎:な、そのキメ台詞は……ほ、本当にワイのドッペルゲンガーなんか!?

宮尾:キマってねえからな。騒音だからな。

野崎:ワ、ワイはドッペルゲンガーなんて信じないもんね!!フジフィルムのビジドだけが本物や!!おおーう!?おおーう!?



(ウゾウゾウゾウゾウゾウゾ)


フサコドッペル1:ヴオオオオオオオオオオオオオゥ!?!?!?
フサコドッペル2:ヴオオオオオオオオオオオオオゥ!?!?!?
フサコドッペル3:ヴオオオオオオオオオオオオオゥ!?!?!?
フサコドッペル4:ヴオオオオオオオオオオオオオゥ!?!?!?
コモリドッペル1:暑中見舞い申し上げます。



野崎:ぞ、増殖したやとぉっ!?

宮尾:最後のおっさん何よ。増殖を霞ませる暑中おっさん何なのよ。

野崎:なあ、アンタ何とかしいや!!ワイの性感帯は首筋や!!首筋を攻めていけ!!

宮尾:ドッペルババアに手を出してたまるか。自分のドッペルゲンガーは自分で解決しないとどうしようもねえよ。

野崎:そ、そんな殺生な!!ひ、ひいっ…ドッペルゲンガーが近づいてくる…。わ、ワイを舐めるんやないで!!
   ワイはミナミのドッペル貴婦人、野崎フサコやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(バタバタ)



フサコドッペル1:ギューッホホオオオオオオオオオオオオオウ!!
フサコドッペル2:ギューッホホオオオオオオオオオオオオオウ!!
フサコドッペル3:ギューッホホオオオオオオオオオオオオオウ!!
フサコドッペル4:ギューッホホオオオオオオオオオオオオオウ!!




野崎:ギャ、ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!






【野崎フサコは本物のドッペルゲンガーたちに捕まり、その薄暗い影に覆われてしまった。
 しかし、これだけでは終わらなかった。
 その影の中から、勢いよく何かが現れ、窓ガラスを突き破った。
 部屋から出たものが、空を漂っている。それは、異常な姿だった。







 体は龍。顔はフサコ。











 D  R  A  G  O  N  F  U  S  A  K  O      降       臨











 空が      臭くなった。】









ドラゴンフサコ:私を呼び出したお前に、フォトブックの上手な整理の仕方を教えてやろう。

宮尾:結構です。

ドラゴンフサコ:どててーーーーーーーーっ!!!(ててれれってれっててれれってれってって♪)



【吉本新喜劇の小気味いい音楽と共に、浦和が壊滅した。】





ドラゴンフサコ:いやあこの体なんか便利そうやし、肩こりもなくてええわ!!気に入ったで!!
        よっしゃ、この体ならドッペルゲンガーの仕事の効率も良くなるやろ!!きょうはもう帰るで!!
        おい宮尾、きょうは見逃したるから達者で暮らせよ!!また辛子高菜食わせてな!!おおーう!?おおーう!?ぅおおおおおおーうッ!!??



(ビューーーーーーーーーーーーン)






【こうして、ドラゴンフサコは去っていった。




 空に、『FUJIFILM』という雲文字だけを残して――――――。】









コモリドッペル1:世界のどこにもない独自の技術で、




         多くの人々を幸せにする。




         一つ一つの技術に、




         人間の思いを込めて。





         世界は、



         ひとつずつ



         変えることができる。




         富士フィルム













宮尾:財布とスカルプD返せCEO(バキッ)

代表取締役会長 古森重隆:ア・ス・タ・リ・フ・トッッッ!!!!!













D−7
エントリーNo.073
あかつき

おしゃべり/リードル・アイ
 水戸:アイドルになりたい。

 前橋:……急にどうしたの?

 水戸:アイドルになりたい。

宇都宮:なりたいのね?アイドルになりたいのねミトゴリくん。

 水戸:うん!

 前橋:なんか知ってるガソリンスタンドでこんな会話聞いた事ある。

宇都宮:そう…………でも昨日まであんなに
    「あたい、お師匠の演歌で天下とったるねん!」
    って声高に宣言してたのに、どうしてアイドルに?

 前橋:音楽性の違いパネェな。

 水戸:昨日ね、NHKのクローズアップ現代見てたの。

宇都宮:うんうん。

 水戸:そしたらね、コンコルドに乗った長山洋子が巨大化したトリンドル玲奈に突っ込んで英霊になったからアイドルっていいなぁって。

宇都宮:それは仕方ない。

 前橋:仕方なくなくね!? え?どこに納得する要素あったの!?

宇都宮:長山洋子は元々アイドル歌手だものねー。わかるわー。

 前橋:絶対着眼点そこじゃないよ!
    長山洋子は戦闘機乗らない!トリンドル玲奈はでっかくならない!
    そしてこんな番組をクローズアップ現代は放送しないッ!!

 水戸:だからね、アイドルになりたいんだけど、どうすればいいのかなぁ……?

宇都宮:だったら私に任せなさい。デビュー当時からFolder5に目をつけてた実績あるから。

 前橋:だいぶ不安な慧眼だよ。ワンピースのOPで一発当てただけで、3年で解散したグループじゃん。

 水戸:うわぁい!あたい、宇都宮プロデューサーの曲で天下とったるねん!

宇都宮:ふふふ、ありとあらゆるすんごいテを使ってトップアイドルにしてあげるわ…。

 前橋:どうしようこの暴走特急、どうレールを敷き直しても無視して突っ走るーわ。

 水戸:ねーねー、アイドルになるには何から始めたらいいの?

宇都宮:そうね。アイドルになるには、まず大塚美容外科で診てもらえばいいんじゃないかしら。

 前橋:ハナから裏口入学狙いかよ!最初くらい持ち前の素質で頑張ろうよ!

 水戸:声帯をジェロモデルにしてもらったよ。

 前橋:展開早ッ!

宇都宮:素晴らしい……キュートなルックスに日本人離れした歌声、今までいなかったアイドルの誕生よ。

 前橋:そら今までに声帯なんか整形した人いないし、モデルがアメリカ人だからね! …いやいやジェロモデルてオイ。

宇都宮:下準備が出来たら、次は事務所選びね。

 前橋:下準備て。…まあ事務所は大事だよね。そこで方向性とか売り込み方が大きく変わるし。

 水戸:事務所かぁ…………あたし北島音楽事務所しか知らないの…。

 前橋:さっきから演歌への未練たらたらじゃない!まだ戻れるよ!

宇都宮:大丈夫、事務所なんて知らなくたってなんとかなるから。

 水戸:そうなの?

宇都宮:原宿の竹下通りでも闊歩してればひょいひょい事務所からスカウトされるシステムだから安心しなさい。

 前橋:竹下通りにそんなシステム無いから!たしかにそういうデビューよく聞くけど!

宇都宮:あとお兄さんがいたらAKBとかハロプロに勝手に応募されてデビューできるシステムもあるからね。

 前橋:それたぶん男子専用ルートだよ!姉持ちのジャニーズとかジュノンボーイ出身がよく言うやつ!

 水戸:湯浅卓弁護士の事務所にスカウトされたよ!

 前橋:だから展開が早いっつーの!朝ドラの総集編並みに駆け足じゃないの!そして相変わらずのチョイスよ。

宇都宮:これで知性派アイドル路線が敷かれたわね。

 前橋:んなマトモなレール敷けるかぁ!声帯の時点でキワモノ路線しか残ってないよ。

 水戸:事務所に入れたけど、あたし上手くやっていけるかな……歌もダンスも債務整理も得意じゃないし……。

 前橋:債務整理できるアイドルとか天賦の才を持て余してるわ。

宇都宮:歌もダンスも要らないわ。
    芸能界には事務所のゴリ押しっていう能無しでも一流に成れるシステムがあるから安心しなさい。

 前橋:言葉の陰に敵意が見えるんだけど!主にオスカー方面に!オスカー方面に!

 水戸:ゴリ押しかぁ……うちの事務所にそんな力あるかなぁ…………。

宇都宮:なーに言ってんの。だって、法律事務所よ?

 水戸:そっか!

 前橋:……こわいよ!弁護士が本気出したらたぶん芸能界牛耳れるよ!

 水戸:でも、実力が伴わないのに売れたらアンチからの非難が恐いよ……。あたし親にも炎上させられた事ないのに…。

 前橋:うん、みんな無いから。

宇都宮:そこで弁護士のゴリ押しでしょ?

 水戸:そっか!

 前橋:弁護士の本気再び!軽はずみに悪口の一つも言えないよぉ…。

 水戸:商法抵触スレスレのCDセールス、法律を盾にアンチを徹底排除、
    スネに傷のあるライバル達を脅迫した結果、トップアイドルになれたよ!

 前橋:手口が真っ黒ってレベルじゃねえぞ!!

宇都宮:まさかこんな順風満帆なアイドル路線を歩むとは…………さすが私が手塩にかけた子だけあるわ。

 前橋:9割方弁護士のおかげだよ!宇都宮は何もしてねーわ。

 水戸:トップアイドルになったら、いっぱいお金がもらえるんだよね?

宇都宮:そうよ、ちゃんと事務所が脱税寸前まで節税してくれるわ。

 前橋:うわー最近の弁護士は税理士も兼ねてるのかすごいなー。

 水戸:でもなぁ…………そんな大金持ったら調子に乗って株や先物取引に手出して大損しないかなぁ…。

 前橋:獲らぬ狸の皮算用もほどほどにしなよ…。

宇都宮:大損?その時の債務整理でしょ?

 水戸:そっか!

 前橋:日本テレビさん、これを最強弁護士軍団って言うんですよ!!

 水戸:これで借金を恐れないでお買い物できるね!

宇都宮:そうよ、ファンが生活を犠牲にして貢いでくれたお金で遠慮なく浪費しなさい。

 前橋:そろそろ宇都宮は黙ろうか。さっきから火の粉飛び散らしまくりなんだわ。

 水戸:何買おうか悩んだけど、試しに金髪のお兄さんから違法じゃないお香を買ってみたよ!

 前橋:脱法ハーブゥーーー!!ダメー!似たようなヤツで潰れた芸能人いっぱいいるからぁー!!

宇都宮:あらあら、ダメじゃない。ちゃんと事務所通してから買わないと。

 前橋:事務所通したら買ってい…………まさか!!

 水戸:法律を改正して、正真正銘の合法なお香にしてもらったよ♪

 前橋:天下無敵かよ!!誰か湯浅弁護士の暴走を止めて!
    ん……てかさ、弁護士じゃ法律は変えられないんじゃないの?

宇都宮:言われてみればそうね……今の事務所じゃ活動にも限界が見えてきたところだし…。

 水戸:法廷でゲリラライブも飽きたからねー。

 前橋:おめーら無法者かよ。

宇都宮:よし、このあたりで政治家の事務所に移籍しましょう。

 前橋:「ア イ ド ル」はどこいったああぁぁーーー!!

 水戸:政治家かぁ…………あたしザ・グレート・サスケ先生しか知らないの…。

 前橋:ねえ、水戸の中のタレント名鑑どうなってんの?黒人演歌歌手に国内無資格弁護士に覆面岩手県議員て。

宇都宮:残念、その人もう議員辞めてメキシコ人と結婚してつけ麺屋を開店して閉店したから。

 前橋:サスケの補足情報要らないよ!!つけ麺屋に関してはムダもいいとこだよ!

 水戸:そっかぁ……じゃあもう法律は変えられないんだね……。

 前橋:そもそもアイドルは法律を変えられないし、変える必要も無いから。

宇都宮:政治家になれないならローマ法王になればいいじゃない。

 水戸:そっか!法の王なら法律をいっぱい変えられるね!

 前橋:色々と違ぁーう!!ローマ法王はその流れで出る職業違ぁーう!

宇都宮:偉大なる先人はこう言ったわ。「すべての道はローマに通ず」

 前橋:そういう意味じゃないからァー!ローマは世界の受け皿じゃないからァー!

 水戸:あたい、法王系アイドルになってファンと「サブちゃんの科学」って新興宗教を開祖したるねん!

宇都宮:その意気よ水戸。これからの時代、高齢者層から人気を博せば食いっぱぐれることはないわ。

 前橋:うーん、元の鞘に収まったような、余計ヘンな路線に走ったような……たぶん後者。

宇都宮:そうと決まれば善は急げ、早速アイドルへ偉大な一歩を踏み出すのよ!

 水戸:うん!

 前橋:結局この2人にとってのアイドルとはなんだったのかなぁ…最後までわかんなかったわ。

 水戸:とりあえず司法試験受けてくる。

 前橋:アイドルとはぁーーーーー!!













D−8
エントリーNo.015
kissしてシクラメン

漫才/アックス・ボンバー・ミュージカル
峰岸:どーもー、kissしてシクラメンだよー!

花笠:ハッハッハッ、春風と共にやってくる花笠オトコマエだ!

峰岸:オトちゃんの季節感ほんとどうしちゃったの……? 前からずっとだよ……?

花笠:それはそうと峰岸よ、私は女神になりたいんだ!

峰岸:うわ、いきなり高度な願望聞かされた! え、何!? 女神!?

花笠:そうだ。私は、女神になって泉の中からざばざば現われて、正直者に金の斧を授けたいんだ!

峰岸:あ、何かと思ったら金の斧銀の斧の話? あの泉の女神様になりたいってことかな?

花笠:ああ、見ず知らずの相手にポーンと金の斧と銀の斧を渡してしまえるような、気前の良い豪快な女になりたいと思っているんだ!

峰岸:あの童話をそう捕えちゃうんだ!? 女神の器のでかさがテーマの話では無いと思うんだけどな!?

花笠:だって、金って1gで5000円近くするんだぞ!? 1kgで500万円だ!

峰岸:知らないよ金の相場は!

花笠:いやーあの斧は一体何kgあるんだろうな! 絵本で見る限り、持ち手すら金だからね! 相当な重量だぞ!
   しかも金の斧、銀の斧、鉄の斧をいっぺんに授けているということは、少なくともその三本を難なく持つ腕力があるということだ! 心も身体も男前とは、女神様は男の中の男だな!

峰岸:おかしな日本語になってきてるよオトちゃん!?

花笠:そう言うわけだ峰岸よ、今日の私は泉の奥底に潜む女神様だぞ!

峰岸:女神様が潜むとか止めてよ……。何かサンショウウオみたいじゃん……。
   でも分かったよ。私は正直者の木こりをやるから、オトちゃんは男前な女神様やってね。

花笠:よし分かった! では、私は泉の底に沈んでいよう!

峰岸:今度はダム建設された村みたいだね……。
   カコーンカコーンカコーンあっボチャーン! しまった、手を滑らせて斧を泉に落っことしちゃったー!

花笠:ハッハッハッ……ハーッハッハッハッ!

峰岸:な、何この高笑いは!?

花笠:私はここだっ! ざばざばざばー!

峰岸:うわっ、泉の中から男前な女の人が現われた! 何この人!

花笠:この泉に斧を落としたのは偶然でも奇跡でもない……君と私が出会うための運命だったんだ、女神だぞ!

峰岸:出会った早々口説かれたよ!? 神に対面したというのに全然嬉しくない! むしろ怖い!

花笠:君、さてはこの泉の中に斧を落としてしまったね?

峰岸:あ、そうなんです。実は大事な斧を落としちゃって……。

花笠:そうか! ならば、そんな握力の足りない君にはこの金のグリッパーを授けよう!
   毎日両手で二百回ずつやって、しっかり握力を鍛えるんだぞ! じゃあな! ぶくぶくぶく……。

峰岸:え、ちょっと待って!? ちょっと待って!?

花笠:ざばざばざばー、何だい?

峰岸:いや斧! 斧! どうして今ピンチ力を鍛える筋トレグッズを授けられたのよ!?

花笠:もう二度と過ちを繰り返さないように……さ。

峰岸:ちょっと手が滑っただけだってば! 握力が足りないんじゃないのよ!
   それに、斧返してくれないと木を伐れなくなっちゃうじゃん!

花笠:大丈夫、そのための握力だ!

峰岸:どのための!? めきめきめきと!? 樹木を折れと!?
   いやいや、そんな馬鹿な事ばかり言ってないで、何はともあれ斧を返してよ。私そろそろ泣きそうだよ。

花笠:あばよ涙、よろしく勇気! 前を向いて生きるんだ! ぶくぶくぶく……。

峰岸:戻ってきて! 戻って! 沈むな!
   もう何これ職務放棄!? 心意気ばかり説いてきて、斧の話題に一向に触れてこない! いや斧! 斧をさ!

花笠:ざばざばざばー! そんなに斧が欲しいのかい?

峰岸:大事な斧なの! もう、早く返してよ!

花笠:そうか、ならば泉の底に斧が200本沈んでいるから持って来てやろう。ぶくぶくぶく……。

峰岸:そんなに沈んでるの!? 斧の不法投棄でもあったの!? でもやっとこれで返してくれるなー。

花笠:ざばざばざばー! ハッハッハッ、とりあえず全部持って来たぞ!

峰岸:いや腕力! オトちゃんの中の女神様が腕力のインフレを起こしてる! それと、200本の斧携えた女神って、絵が想像出来ないよ!

花笠:では聞いて行こう。君が落としたのは、この金の斧かい?

峰岸:ああやっと斧について聞いてきてくれた……。いいえ、違います。

花笠:ならば、この銀の斧かい?

峰岸:いいえ、その斧も違います。

花笠:じゃあこの198本の普通の斧のうちどれなんだい……?

峰岸:あっ、逆に迷惑なパターンだった! 凄い嫌そうな顔されてる! 斧に目印とか書いておけば良かった!

花笠:この目と鼻がついてて持ち手に「おのプー」って書いてある奴かい……?

峰岸:全然違うよ!? 斧にそんな情けない名前つけたりしないよ私!?

花笠:正直者のあなたには、この斧200本セットを差し上げましょう。

峰岸:何でこのタイミング!? どうして自分の斧もまだ見つかってないのにくれるの!?

花笠:これ邪魔なんだ……。

峰岸:でしょうね! 私も斧200本が自分の家にあったらと思うと身震いがする!
   それでも、いきなり沢山斧渡されて、どうやって持ち帰れって言うのよ!!

花笠:ああ! それならば、腕力の足りない君には金のダンベルを授けよう! 5kg、10kg、20kgの三点セットだぞ!

峰岸:また荷物増えた! 何なの!? この女神様はどうして筋肉で解決しようとするの!? それとも私を圧死させたいの!?

花笠:ではダンベルはここに置いて行くと良いだろう! 毎日ここまで来て鍛えると良いぞ!

峰岸:えぇ、嫌だよ! 何ここ、筋トレの泉かよ!

花笠:筋トレの泉とは失礼だな! 「健全な精神は健全な肉体に宿る泉」と呼んでくれ!

峰岸:方向性はそのままで良いんだ!?

花笠:呼びづらかったら、「健全な泉」と呼んでくれ!

峰岸:逆に呼びづらいよ! 頭おかしい人が「私は正常な人です」って言ってるような不安感を覚える!

花笠:そして、筋トレに疲れたらこの泉の水を飲むと良いぞ!

峰岸:えっ、と言う事は、この泉の水には人を癒す力があるってこと?

花笠:ポカリだ。

峰岸:ポカリなんだ!? ……この泉ポカリなんだ!?

花笠:土曜日は青汁で、日曜はプロテインだ。

峰岸:スーパー銭湯かよ! 日替わりで成分変えてるんじゃないよ!

花笠:日曜の夕方くらいになると、屈強な男達がプロテインを求めて泉に列を成すぞ!

峰岸:何そのどうしようもなく暑苦しい絵! 土日を仕事休みにしてて良かった! もう二度と来るもんか!
   ちょっとオトちゃんストップ! ストップ! ストーップ!!

花笠:ざばざばざばー、どうした峰岸よ。問題発生か?

峰岸:泉から出てくるとこまで再現しなくてもいいよ!
   いや、そうじゃなくてさ。オトちゃんの女神様は何の神様なの? ボディビルの神様?

花笠:違うよ?

峰岸:そうだよね! 筋肉の女神を演じたかったわけではないんだよね!

花笠:「ざばざば」とか「ぶくぶく」とか言わなければ正気ではいられない心の病気の神様だよ。

峰岸:あれ心の病気だったんだ!? 泉から出てくる擬音だと信じてた! 狂気の沙汰だったんだ!
   ……今までのやり取りが急に超怖くなった!! 何この後から来るタイプのホラー!

花笠:では峰岸! 続けて、木こりがボディビル界に颯爽と登場するシーンを始めよう! ざばざばざばー!

峰岸:やっぱボディビルの女神じゃない! もういい加減にしてよ!

二人:ありがとうございましたー!














D−9
エントリーNo.009
言霊連盟

コント/楽しい娯楽
スプー:NHKのおともだちー! こーんにーちはー! スプーだよー!

槍沢:……どういうことだよ! なんなんだよお前は!

スプー:スプーだよー!

槍沢:そういうことじゃなくて!
   いいか、状況を確認するな。
   俺、テロリストです。仲間とNHKに立てこもりました。要求を出すと警察に言いました。警察、交渉人呼びました。で、やってきたのが……

スプー:スプーだよー!

槍沢:おかしいだろ!

スプー:今日は朝からこの事件のニュースばかりで子供たちがつまらない思いをしているんだ。
    Eテレだっておともだちが立てこもってるから放送できないし……。
    だからスプーが交渉人になったらきっとテレビの前のちびっ子も楽しんでくれると思うんだ!

槍沢:よく、この状況でちびっ子への娯楽を最優先させられたな。

スプー:「警察への要求をテレビ中継しろ」っておともだちが言ってたから思いついたんだよ。

槍沢:さっきから、俺のこと「おともだち」って呼ぶのやめてくれる? ていうか、そんな格好して本当に交渉人なのかよ? 

スプー:安心して! スプーは国際的な事件をいくつも解決してきた超一流のネゴシエイターかつ立てこもり事件のプロフェッショナルなんだ!

槍沢:説得力の無さと格好との違和感が尋常じゃねえな! なんでもいいけど、まずはそのふざけた格好をやめろ!

スプー(栃城):(着ぐるみを脱ぐ)

槍沢:それでいいんだよ。

栃城:NHKのおともだちー! こーんにちはー! ともひろおにいさんだよ!

槍沢:!?

栃城:「ぐ〜チョコランタン」の時間が終わったからこれからはお歌の時間だよ!

槍沢:知らねえよ! 交渉どうなってるんだよ!

栃城:安心して! おにいさんがちゃんと交渉してあげるから。

槍沢:本当だろうな? じゃあまず、こっちの要求は……

栃城:さあ! お歌を歌おう。

槍沢:話、聴けや!

栃城:♪どんないろがすき あか あかい いろがすき いちばんさきに なくなるよ あかいクレヨン

槍沢:本当に歌いだしたよ。

栃城:次はおともだちも一緒に歌おう! ♪どんないろがすき?

槍沢:なんだよこいつ……。

栃城:♪どんないろがすき?

槍沢:え、もしかして俺に質問してるの?

栃城:♪どんないろがすき?

槍沢:えーと……。じゃあ、青!

栃城:青か……。赤ではないということは犯人グループは社会主義系の過激派ではないと思われます!

槍沢:プロファイリングが回りくどいな! それ判断するためだけに歌ってたの?

栃城:犯人の目的は一体なんなのか……。

槍沢:そんな悩まなくてもいまから言うから。

栃城:好きな色は青。青、青……。

槍沢:別に、青って適当に言っただけだから。そこ掘り下げなくていいよ。

栃城:青といえば、ももいろクローバー時代の早見あかりのイメージカラー。そうか! あかりんのももクロ復帰が犯人の目的だな!

槍沢:違うわ! ……でもって、青の引き出しにいれるものもっとあったろ。

栃城:あかりんは女優を目指して頑張っているんだ! 辛くても彼女の進んだ道を応援するのがファンじゃないのか!

槍沢:……どうでもいいけど、うたのおにいさんキャラはどこ行ったんだよ?

栃城:あ、いや、これは……。実は今度おかあさんといっしょで「行くぜっ!怪盗少女」を歌うんだよ!

槍沢:嘘をつけ! NHKもそこまで攻め込まねえよ。

栃城:じゃあみんな、大きな声で歌おうか! ♪Yes! Yes! We're the ももいろクローバー

槍沢:歌わなくていいよ!



槍沢:四分後



栃城:♪Go! Now! 君のハート めがけて Sing a Song!

槍沢:フルコーラス歌いやがったな!

栃城:この曲いいんだよね。ももクロ全員のパワーがはじけてて。

槍沢:どうでもいいわ! 交渉人の仕事どうなったんだよ!

栃城:安心して! 事前にEテレキャラで時間稼ぎしている間にNHK周辺にSWATを増員するよう要請していたんだよ!

槍沢:それ、犯人に喋っちゃまずい情報だろ!
   まあいい。増援が来たところで関係ない。いまから要求を出すぞ!

栃城:あ、ちょっと待って!(赤い帽子と丸眼鏡を身に付ける)やあ、わくわくさんだよ!

槍沢:「つくってあそぼ」の時間になったとかいいわ!

栃城:じゃあ、ゴロリ今日はなにを作ろうか?

槍沢:誰がゴロリだ! どっちかっていうとテロリストだからテロリだテロリ!
   ……………テロリってなんだよ!

栃城:じゃあ、今日はダイナマイトを作ろうね!

槍沢:また、物騒なもの作る気だな。

栃城:だって、テロリっていうからこれがいいかと思って。

槍沢:なんで架空のキャラに寄せに行ってるんだよ。

栃城:痩身クリニックから盗んだ人間の脂肪を精製して、表面に油脂を浮かせるんだ。
   それをかき混ぜて冷蔵庫で固めてグリセリンの層をすくい取ったら、それに硝酸を加えてニトログリセリンにして、
   硝酸ナトリウムとおが屑を加えたらダイナマイトの出来上がりだよ!

槍沢:……お前「ファイト・クラブ」からの知識だよな。

栃城:次の「おはなしの国」は「ファイト・クラブ」なんだ!

槍沢:嘘をつけって! どうやってまとめるんだよ!
   こんな話はどうでもいいから俺の要求を聴け! まず初めに……

栃城:その前にこちらから頼みがある! もうちょっとだけ……。時間稼がせてくれ。

槍沢:許可すると思ったか? 奇を衒ってないのに奇策すぎて度肝抜かれたわ。

栃城:ときには手の内をさらけ出すのもネゴシエイターのやり方なのだよ。

槍沢:いきなりもっともらしいこと言ってるんじゃねえよ。

栃城:実はさっき増員が来てくれるはずだったんだけれど、私の歌をきっかけにももクロ話に花が咲いてまだ到着していないんだよ。

槍沢:日本の警察は底知らずの馬鹿ばっかりか!

栃城:その前も子供のころのうたのおにいさん・おねえさんは誰だったって話で盛り上がって出発が遅れて……

槍沢:酒の席でやってろ! とにかく要求するから聴け! あと、そのふざけた格好と喋りもやめろ。

栃城:(赤い帽子と丸眼鏡を外す)

槍沢:ようやくわかったな。それでいいんだよ。
   我ら「反政府組織 言霊の連盟」からの要求はひとつ。国会を解散させ、すべての国会議員経験者は今後は政治職から身を引くと誓え。

栃城:なるほど。それが君たちの要求か。

槍沢:それだけじゃない。これは組織とは関係ない、俺個人の要求だ。現内閣総理大臣、遊馬秀臣をここに連れてこい!

栃城:そ、それはどうして……?

槍沢:……教えてやるよ。
   俺のおふくろには将来を誓い合った男がいた。ある日、おふくろは男に子供ができたとを告げた。
   しかし男はしつこく堕胎を迫り、おふくろが承知しないとなったら急に離れていった
   男が当時の有力代議士、遊馬修三郎の娘婿となったのはそれからすぐのことだった……。

栃城:じゃあ、君は遊馬秀臣の……

槍沢:実の息子だ。あいつは欲のためにおふくろを捨てたんだ。
   おふくろはそれでも必死になって幼い俺を育てくれたが、無理がたたってついに……。
   その日以来、俺はこの国とあの男に復讐することだけを目的に生きてきた!
   一流と呼ばれる大学を経て官僚になり、この国の中枢に近づいた。
   一方で政府に不満を持つ連中を探し集めてリーダーとなり、テロリスト集団を組織した。
   そして今日、ついに俺の悲願が達成されるのだ……。

栃城:……。

槍沢:……。

栃城:…………。

槍沢:どうした? 国民的な人気を誇るカリスマ首相の裏の顔に声も出ないか。

栃城:……………………。

槍沢:おい、なんか言えよ。

栃城:……………………いい話だなあぁぁ!

槍沢:はあ!?

栃城:いやあ、感動したよ! うん。これだけ感動したのは「オトナ帝国の逆襲」以来だよ!!

槍沢:いや、あの……。感動っておかしくない!

栃城:おかしくないよ! だって、お母さんのために大変な努力を重ねてきたんだろう。

槍沢:努力の結果はテロリストの首謀だけどね。

栃城:いやあ、大したものだよ。君はいま何歳だい?

槍沢:二十五だけど。

栃城:それだけの若さでこんな偉業を成し遂げるなんて。お母さん亡くなられたのは何歳のとき?

槍沢:五歳のときだけれど。

栃城:じゃあ、二十年間も努力してきたんだね! 大人ですらなにかを二十年間続けるのは難しいっていうのに……。立派な若者じゃないか。

槍沢:さっきから犯罪行為に偉業とか立派とか使うなよ!

栃城:お母さんが亡くなられてからはどうやって暮らしてたの?

槍沢:親戚のおじさんのところで育てられて……

栃城:じゃあ、たらいまわしや虐待で辛かったんだ。

槍沢:決めつけるなよ! 実の子と変わらずによくしてくれたわ。

栃城:殴られ、蹴られの連続でひどい虐待を受けてきたんだろうね。

槍沢:だから虐待なんてないって。

栃城:これはきっとテレビ中継を通じて孝行息子ぶりに全国も涙しているはずだよ。

槍沢:そんなことないと思うんだけどな……。

栃城:これだけ感動的ならきっと映画化されるな! そうなったら私の役は誰がやるんだろうな。ジャン・レノかなロバート・デ・ニーロかな。

槍沢:なんでいきなりハリウッドで映画化なんだよ。でもって、高望みしすぎだろ。
   ていうか、こんな世間話してる場合じゃないんだよ。要求はどうなったんだよ!

栃城:ああ、いま確認する。(無線でやり取り)ああ、こういうことなんだが……。そうか、わかった。
   おーい、喜べ! 君の話に感動したあかりんがももクロに復帰することを決めたそうだ!

槍沢:……求めてねえよ! そうじゃなくて解散はどうなってるんだよ!

栃城:せっかくあかりんが復帰したのに解散しろって、あなたいったいなにがしたいんですか!

槍沢:ももクロの話じゃねえよ! 国会だよ、国会!

栃城:ああ、そっちか。そっちの方はまだ調整がついていないみたいだが……。安心してくれ。私がなんとしても解散させてみせる!

槍沢:…………なんか、事前のイメージとだいぶ違ーう! こんな協力的だと調子が狂う。
   ……それから、総理をここへ呼べってのは?

栃城:ああ、それならさきほど官邸から連絡が入った。遊馬総理だが、君の話を聴いて感動のあまり涙が止まらなかったそうだよ。

槍沢:……どの面下げてだよ! 自分のせいだって自覚あるのか?

栃城:それで総理は国民栄誉賞を授与したいそうですけれど……。もらっていただけますよね?

槍沢:おかしいだろ! これから復讐しようってやつになに贈ろうとしてるんだよ。いらねえよそんなもん!

栃城:国民栄誉賞をあえて拒否……。これはもうイチロークラスではないですか!

槍沢:同列に並べるなよ! イチローに失礼だわ。

栃城:では、福本豊パターンでしたか。

槍沢:そっちでもねえよ! ……てか、そもそも福本豊パターンってなに!?

栃城:そうまでして立ち小便をされたいと……。

槍沢:福本豊が国民栄誉賞を辞退した時のおもしろ発言とかわかんないから!

栃城:それから、先ほど連絡が入りまして、テロリのキャラクターグッズの発売が決まりました!

槍沢:なに勝手にビジネス始まってるんだよ! グッズもなにも元になるキャラクターがいないだろ!

栃城:「テ」って書かれたシャツを着た熊の男の子のキャラクターですよ!

槍沢:元になるキャラいたわ! ていうか、もっと咀嚼してからパクれ! 中国でももうちょっと捻るわ!

栃城:さらに、ネコ型ロボットの「テロえもん」やカエルみたいな宇宙人の「テロル軍曹」などなど続々と仲間たちのグッズ化も進行中ですよ!

槍沢:パクリに見境ないね! そんなのどうでもいいから、要求ちゃんとやってるんだろうな!

栃城:はい。国会の解散と首相をここに呼ぶ。……この二つは鋭意動いています!
   そして、これまでの半生を映画化し、刑事役にモーガン・フリーマンを起用させる。

槍沢:それはお前の願望だろ! また大御所望んだな!

栃城:それから、咀嚼してパクれ。

槍沢:別にそこは要求じゃねえよ!

栃城:以上で間違いなかったでしょうか?

槍沢:後半二つは望んだ覚えがねえよ! ……ていうか、いつの間に敬語になってるんだよ!

栃城:やはり目上のお方には敬語を使うのが礼儀かと……。

槍沢:別に目上でもなんでもねえよ! もっと敵対心とか持って普通に犯人として扱って!

栃城:普通にと申されましても、どのようにするのが普通なのか私では判断がつきかねます。

槍沢:なんでわかんないんだよ! いままで散々犯人とやりあってきたでしょ? その時と同じようにすればいいの!

栃城:お言葉ですが、ここまで徳の高い犯人というのは私自身初めての体験でして、どのようすればいいのか判断がつきかねます。

槍沢:だから、普通だって! 刑務所に入れるようにすればいいんだよ!

栃城:刑務所!? なぜですか!

槍沢:犯罪者だからだよ! ……もう、埒あかないからそっち行って手取り足取り教えてやる。

栃城:お待ちしております。……移動用にロールスロイスは用意しなくてもよろしいでしょうか?

槍沢:入口まで行くのにそんなもの使うか!(栃城の元に向かう)

栃城:(槍沢が近づくのを確認して)上様のおなーりー。

槍沢:俺、何れん坊将軍だよ! とにかく普通にやって。

栃城:ですから、私のような下賤の身には普通というのがどのようなものか……

槍沢:だから普通だよ普通! 警察なんだから犯人がいたら普通に逮捕して! 逮捕!

栃城:(槍沢に手錠をかける)17時45分。容疑者確保!

槍沢:…………え? ど、どういう……。

栃城:最初に言っただろ。俺は超一流のネゴシエイターかつ立てこもり事件のスペシャリストだってな。














D−10
エントリーNo.021
ミュートラル

漫才「野球」
ノビッタ「どうも、ミュートラルのノビッタです。」

ドラ「はい、ドラです。」

ノビッタ「よろしくお願いします〜。」

ドラ「よろしくお願いします〜。…いやー、安倍政権の動向とか気になりますけど、
   僕らはそんな高尚な話題の漫才は出来ないので、大好きな野球の話でもしませんか。」

ノビッタ「ほう、さらっとコンプレックス出しましたね。僕も野球好きなんでいいですけど。」

ドラ「あっ、そうだったんですか。」

ノビッタ「昔はプロ野球選手になりたいとか思ってましたね。もう無理ですが。」

ドラ「まぁ大変ですからね。
   例えるならば…そう、まるで十和田湖を全部目薬で埋め尽くすぐらい大変ですよね。
   あのちっちゃいスポイトっぽい奴で、こう入れ続ける訳ですよ。
   雨の日も、風の日も…。

   …笑われることもあるだろう。
   泣きたくなるときもあるだろう。
   釣り人から苦情が来ることもあるだろう。
   でも! それが達成したとき!

   その感動は、いかなるものにとっても変えられない、
   一生ものの思い出となり…………あ、ごめん。続けていいよ。」

ノビッタ「続けづらいよ! いきなり長々と変な目薬ライフを語られても困るって。
     出来れば野球の話で統一していきましょうよ。」

ドラ「えーと、まぁそれでプロ野球選手は無理だと。」

ノビッタ「えぇ、でもプロ野球選手は無理だとしても、テレビの実況とかならまだ可能性もあるし、
     それなら僕もやってみたいなぁと思いまして。」

ドラ「なるほどね。じゃ、ここでやってみますか?」

ノビッタ「いいの? じゃあ僕がプロ野球の実況やるから、」

ドラ「僕が解説の林家パー子ね。」







ノビッタ「さぁ巨人対阪神、伝統の一戦。巨人1点のリードを守れるか。
     9回裏2アウト1塁2塁、バッターは阪神の4番、新井!
     一打出れば同点、そしてサヨナラのチャンス!」

ドラ「キャーッ! (カシャッ! カシャッ! カシャッ!)」

ノビッタ「ピッチャー西村、振りかぶって第一球を投げました、ボール!」

ドラ「アララララー、アハハッ。(カシャッ! カシャッ! カシャッ!)」

ノビッタ「さぁ息を整えて、第二球を投げました、あーっとデッドボール! 手首を押さえて痛そうにうずくまっ」

ドラ「キャハハハハハハハハハハハハハハハ!」

ノビッタ「うるせえな!」

ドラ「キャハ?」

ノビッタ「キャハじゃないよ! さっきから写真は撮りまくるし、デッドボールで爆笑するし。
     本当に野球好きなの?」

ドラ「もちろんもちろん。三度の目薬より好き。」

ノビッタ「そのちょいちょい出してくる目薬の価値もよく分からねえよ!
     昔よく野球したんだとか、そういう話しろよ。」

ドラ「昔よく野球した……
   昔4989した……
   昔四苦八苦した………………そんな話聞きたいの?」

ノビッタ「どうやったらそんな翻訳が生まれるんだよ! 野球好きなんでしょ? ちゃんとやって下さいよ。」

ドラ「いやねぇ、でもノビっちも夢が小さいんだよ。」

ノビッタ「そうかな? その呼び方に関してはつい違和感感じちゃったけど。」

ドラ「やっぱり、どうせなら実況じゃなくてプロ野球選手の役でもやればいいじゃん。」

ノビッタ「いいの? じゃあ、今度は僕がピッチャーやるから、」

ドラ「僕が実況ね。」






ドラ「さぁ横浜対ヤクルト、伝統の一戦。横浜1点のリードを守れるか。」

ノビッタ「絶賛最下位争い中の2チームだよねこれ。」

ドラ「マウンド上には『権藤、権藤、ノビ、権藤』と歌われたエースのノビッタ。」

ノビッタ「それ権藤さんがすごいんだろ! 僕投げたの1日だけになってるじゃん。
     ちゃんと場面をリードして実況してくれよ。」

ドラ「しかし溢れる気迫のせいか、マウンド上で燃えております。」

ノビッタ「そうそう、そういう感じ。」

ドラ「3回途中まで8失点。」

ノビッタ「大炎上ってことか!」

ドラ「ことごとく配球が読まれています。
   投げる直前に『じゃあ、ストレート行くよー』とか叫んでいるからでしょうか。」

ノビッタ「完全にアホだろ! キャッチャーの努力とか全部台無しにしてるよ。」

ドラ「現在2アウトでランナー2塁のピンチ。
   将来の二軍監督と期待されている逸材はこの場を凌げるか。」

ノビッタ「3回表でピンチとか言われても緊迫感ないんだよ。
     それに今の言い方だと、僕期待されてるのかどうか微妙だし。」

ドラ「さぁ、ピッチャー振りかぶって…、第一球を投げました。」

ノビッタ「よし、行け!」

ドラ「出た! 伝家の宝刀、高速スローカーブ決まってストライク!」

ノビッタ「…ただのカーブじゃねぇか! しかも僕、今『高速スローカーブ行くよー』って叫んだことになるんだよね?
     もう完全に、勝手に魔球の名前を付ける小学生と同じ思考回路じゃん。」

ドラ「これで1ストライク。…黄色いランプがまた1つ、輝きを取り戻しました。」

ノビッタ「いいよ、別にそのバックスクリーンにある『S』のランプを感動的に伝えなくても。
     とりあえず試合を伝えることだけに専念してくれ。」

ドラ「続いてピッチャー振りかぶって…、第二球を投げました。」

ノビッタ「行けっ!」

ドラ「出た! 伝家の宝刀、ストレートトゥーザタタミヤインナガサキ決まってストライク!」

ノビッタ「もう球種が訳分からないよ! 長崎の畳屋に向かうストレートって何だ!
     そして、そんなものを代々伝える家系って何なんだ! なぁ!」

ドラ「これで2ストライク。…黄色いランプがまた1つ、煌々と辺りを照らし始めました。
   例えるならば…そう、まるで十和田湖を全部目薬で埋め尽くしている3日目の夜の月のように。
   凍てつくような寒さの中で…。
   心無い人々の冷たい視線の中で、一滴一滴ずつ…」

ノビッタ「だから放送中に目薬について語るなって! 実況に戻れ!」

ドラ「いよいよバッターの林家パー子も追い込まれました。」

ノビッタ「打者パー子だったの!?
     なんと言うか、まぁとりあえず入団を快諾したヤクルトを心から褒め称えとくよ。」

ドラ「さぁ、ここで最後の一球となるか。重要な場面です。
   緊迫した球場。沸くスタンド。写真を撮りまくるバッター。」

ノビッタ「うわ、不思議と気合が入らないや。」

ドラ「ピッチャー振りかぶって…、第三球を投げました。」

ノビッタ「まぁいいや、とりあえず行け!」

ドラ「出た! 伝家の宝刀、フォークトゥートワダコウィズメグスリ決まったぁ! 三球三振!」

ノビッタ「結局、最後の決め球さえも謎の球じゃねえか!
     十和田湖へ目薬と共に向かうフォークって何だ! お前の変な野望を混ぜるな!
     とりあえず何度も言うけど、どう頑張ってもその目薬の価値が全く伝わってこないんだ。」

ドラ「いや、何言ってるんだよ。決め球に目薬があったお陰で三振に仕留められたんじゃないか。」

ノビッタ「……えっ? 何で?」

ドラ「ほら見てみろよ、スリーアウトになったのは、あの充血した両目に目薬をさしたからだろ。」

ノビッタ「…って、今度は消えたバックスクリーンの赤い『O』のランプのことかよ!
     もういい加減にしろ。」


ドラ・ノビッタ (__)(__) (お辞儀)













F−11
エントリーNo.008
インパク×インパク

コント/控えおろう
黄門様「助さん、格さん、もういいでしょう!
    ……もういいでしょう!ちょっ…もう…いいって!
    ストップ!ストップ!ストップ!」

二人「(手を止める)」

黄門様「あのね…えっと…やりすぎ」

二人「(首をかしげる)」

黄門様「まずね、格さん、手元見て」

格さん「(拳を見る)」

黄門様「血がすごいんだよね。あとさ、相手の顔がね、
    もう親も判別出来ないくらいなんだわ。やりすぎ」

格さん「(バツの悪そうな、顔)」

黄門様「んでさ、助さんさ。足元見て」

助さん「(下を確認)」

黄門様「刀ね。峰打ちにしろって言ったのは守ったね。うん。
    えらいえらい。でもさ、刀見て」

助さん「(刀を持ち上げる)」

黄門様「折れてるよね。五本。わかるね。刀が折れるほど峰打ちしたら人は…死ぬね?」

助さん「(ちょっと考えて、うなづく)」

黄門様「そうだよね。わかるね。そしたらこれは…やりすぎだよね?」

二人「(深くうなづく)」

黄門様「んでね、ヒャッハー!とか、ケケケ!とか、世紀末臭がするのは
    なんだかよくないよね?」

二人「(首をかしげる)」

黄門様「『懲らしめてやりなさい』って言ったのが
    『殺してやりなさい』に聞こえたのかな?
    だとしたらこっちにも落ち度があるのかな…」

二人「(申し訳なさそうな、顔)」

黄門様「いやね、怒ってるわけじゃないの!全然!
    今日が初日なんだから!次から気を付けて行こうって話なの!」

二人「(堪え切れず、肩を震わす)」

黄門様「(印籠を見せる)」

二人「(泣きやむ)」

黄門様「うんうんうん、これから末長く一緒にやっていくんだから。
    続きをお願いしますよ」

二人「(うなづく)」

助さん「静まれぇーぃ!」

黄門様「だいぶ前から静まってるよ。
    2本目が折れた時点で悪役引いてたからね」

助さん「(頭を抱える)」

黄門様「その後更に3本折られた時の悪代官の顔ったらなかったよ」

助さん「(顔を覆う)」

黄門様「まあその辺はこの後の反省会でってことで…
    とりあえず続けて」

助さん「この、どこで売ってるのかわからない、
    微妙なカラーリングの上下の服装が目に入らぬか!」

黄門様「ちょっと待って!」

格さん「どうだどうだ!サツマイモみてえだろ!」

黄門様「乗っかるんじゃない!
    なんだよ…そんなこと思ってたのかよ…」

二人「(首をかしげる)」

黄門様「………そう思ってたんなら言ってよ…
    スタイリストが『今年は紫色がアツい!』っていうの信じて選んだんだから…」

二人「(頭をかく)」

黄門様「うすうす感づいてはいたよ…?サツマイモみてぇだなって…
    誰が見たってサツマイモだよこんな色合い…」

格さん「(そんなことないです!という、顔)」

黄門様「そもそもさあ、サツマイモみたいだからなんなのさ。
    どうだどうだ!って言うほどのことじゃないでしょ…
    それ言われて、なんて思う…?
    きっと『確かに!』って思ったくらいのもんでしょ…」

助さん「(言われてみれば…みたいな、顔)」

黄門様「今更気付いたのかよお前!遅すぎるでしょ!
    このカラーリング見たらサツマイモ以外何だっていうんだよ!」

助さん「(恥ずかしそうな、顔)」

黄門様「今後はそういうの気づいたらすぐ言ってよ…
    俺これしか持ってきてないんだからさ…
    こんな恥ずかしい恰好で俺全国行脚しなきゃいけないのか…
    『噂のサツマイモジジイ』みたいな感じで取り上げられたら嫌だなあ…
    俺水戸光圀公なんだからさあ…綱吉の耳に触れたらなんて言われるか…」

二人「(申し訳なさそうな、顔)」

黄門様「いやね、怒ってるわけじゃないの!全然!
    今日が初日なんだから!次から気を付けて行こうって話なの!」

二人「(堪え切れず、肩を震わす)」

黄門様「(印籠を見せる)」

二人「(泣きやむ)」

黄門様「うんうんうん、これから末長く一緒にやっていくんだから。
    続きをお願いしますよ」

二人「(うなづく)」

黄門様「じゃあ、この印籠を見せようか。葵の紋が入ってるから、
    これなら迫力が出るよね?」

二人「(うなづく)」

黄門様「じゃあ、これを出して」

格さん「(印籠を受け取り)この紋所が目に入らぬか!」

助さん「入れてみろ!オラ!オラァアアア!!!」

黄門様「物理的にではなくて!」

助さん「(悪代官の眼に角を押しつけながら)
    なんぼのもんじゃい!なんぼのもんじゃい!」

黄門様「やめろよ!何だその大胆さ!子供見たら泣くぞ!」

助さん「(だって格さんばっかりズルい!みたいな、顔)」

黄門様「お前の見せ場はあとで作ってあるから。
    落ち着きなさい。続けて」

格さん「こちらにおわすお方をどなたと心得る!……あのー……あいつだぞ!」

黄門様「うろ覚えかよ!君主をうろ覚えかよ!
    覚えてよ!畏れ多くも!畏れ多くも!」

格さん「畏れ多くも、のちのEXILEのリーダーであらせられるぞ!」

黄門様「荷が重いよ!ジジイには荷が重いよ!あんな激しいダンス出来ねえよ!
    膝に来るし腰にも来るよ!」

助さん「ネスミス!ネスミス!」

黄門様「お前それ言いたいだけだろ!
    もっと他に言わなきゃいけないことあるだろ!」

格さん「……あっ!よっ!イモ将軍!」

黄門様「蒸し返すなよ!このタイミングで蒸し返すとかどういうつもりだよ!
    犬将軍みたいに言うな!ああいうのは綱吉で充分なんだよ!
    二人もそんな独特な将軍いらねえよ!」

助さん「蒸し返すとは!蒸し返すとは!イモだけに?!2度蒸し!2度蒸し!
    蒸かしイモ!蒸かしイモ将軍!」

黄門様「お前完全にバカにしとんなコラ!いい加減にしろ!
    もうお前らとは全国行脚できない!
    イモ呼ばわりされるわ名前も憶えてないわ挙句の果てに
    黒人の名前押し付けられるわ独特の将軍に任命されるわ!
    なんなの!もうなんなのこれ!お前らなんか連れてこなきゃよかった!
    黙って将軍の言うとおり右大臣と左大臣連れて来ればよかった!
    服も自分で選んだラグランのTシャツにGパンみたいなのにすればよかった! 
    後悔ばかりだよ!もう後悔しかない!なんでこんなに損するんだ!うわーん!!!」

格さん「………」

助さん「………」

黄門様「わーん!わーん!!うわーん!!!!」

格さん「…(申し訳なさそうな顔で印籠を差し出す)」

助さん「…(申し訳なさそうな顔で印籠を差し出す)」

黄門様「お…お前たち……」

格さん「(印籠を見せながら近づいてくる)」

助さん「(印籠を見せながら近づいてくる)」

黄門様「お前たち…すまん…俺!俺!(印籠を差し出そうとしながら)」

格さん「(よく見ると印籠の葵の紋の代わりに「おいも」と書いてある)」

助さん「(印籠を目に入れようとしながら)
    なんぼのもんじゃい!なんぼのもんじゃーぁああああい!!!!」

黄門様「もう行脚なんか行くかチクショォオオオオオーーーーー!!(印籠をぶん投げながら)」