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A−1
エントリーNo.054
ライジングブルー

漫才/なまはげ
青:どうもライジングブルーです! よろしくお願いします!

昇:よろしくお願いします。!

青:前から思ってたことなんですけども、もし自分が親になったら子どもには良い子に育ってほしいですね。

昇:そりゃそうですよね。 でも生まれてずっと良い子のまま成長するなんてなかなか無いですよ。

青:まぁ確かに反抗期とかあるもんね。 実際自分にもそういう時期がありましたし。

昇:そうでしょ? 反抗期の無い子どもなんてほんの一人きりですからね。

青:一握りね。 絶対もっといるだろ。 下手すりゃウチの近所だけで数人出てくるぞ。

昇:とにかくちょっとぐらい悪い子になる時期もあるんですよ。

青:あるだろうな。 でも実際どうしたら良いんだろうね。 なんだか不安になっちゃうんですよ。

昇:そういう時はあれしかないね、なまはげしかないね。

青:…なまはげ? あの秋田の?

昇:そう、あの米をすりつぶして棒状にして鍋とかに入れるやつ。

青:それきりたんぽだろ。 なまはげってあれでしょ、「悪い子はいねがー!」って言って家をまわっていくやつでしょ?

昇:そうですそれそれ。 だってもう「悪い子はいねがー」って探してるぐらいですからピッタリでしょう。
  彼らをもってすればどんな悪い子もイチコロなわけですよ。

青:いや確かに間違ってはないっちゃあ間違ってないんだけど、お前のなまはげに対する期待が高すぎて若干戸惑ってるよ。

昇:絶対なまはげが良いですよ! だって悪い子を探し求めて民家に不法侵入して、悪い子たちを脅迫し、泣かせてまで改心させるんですよ?
  なまはげ自身も不法侵入、そして脅迫までしてるのにそれを差し置いて悪い子をこらしめてるんですよ!? 素晴らしいじゃないですか!!

青:お前もちょっとバカにしてねぇか!? 不法侵入とか人聞き悪いよちゃんと親に許可もらってやってんだから。
  まぁなまはげを推薦してるのはわかったけどあれって秋田の伝統でしょ? 秋田に住んでない俺はどうしたらいいの?

昇:いや、もうなまはげというのを秋田だけの文化にするのはもったいないですよ。
  もう全国的なものにすべきなんです。 なまはげにはそれくらい素晴らしいロマンが詰まっていねがー!

青:何で急に語尾なまはげに寄せたんだよ! その方言が正しいのかどうかもわかんねぇわ!
  大体そのなまはげをどうやって全国展開させるつもりなのよ。 そういうの考えてる?

昇:当然ですよ。 なまはげを広める手っ取り早い方法はやはり…ドラマじゃないかと。

青:無理でしょう。

昇:却下早くない!? 何で!? なまはげに青春を捧げる男女の恋模様を描く月9はどうなんの!?

青:そんな月9あるか! そういうストーリーはもっとポップなスポーツでやるもんだろうが!

昇:なまはげに打ち込む男子部員とそれを見守るマネージャーを主人公に「もしハゲ」っていうタイトルで行こうかなと

青:最低なタイトルだな! 変なニュアンス出してるし思いっきり他所の作品から取ってるし! あるのは悪意だけじゃねぇか!

昇:悪意なんか無いですよ! あなたがそういう目で見てるだけでしょうが!

青:誰が見ても同じだよ! 大体もしハゲって何の略だよ!

昇:「もしハーゲンダッツを冷凍庫に入れないままうっかり外出したら」の略ですよ!

青:なまはげどこ行ったんだ! 本題ずれてんじゃねーか! アイス溶けるに決まってんだろそんなもん!
  アイスを放置して外出したのが悪いんだから現実受け止めろって感じだよ!

昇:とにかくそういう作品を作りたいんですよ。
  せっかくなんであなたにはドラッカー役をお願いしてもいいですか?

青:嫌だわ! なまはげなんてマネジメントできるかい! そもそも本家にもドラッカー本人出てこねぇだろ!

昇:それがダメなら青澤さんには恋となまはげに奮闘する部員を横目にしながら
  「けっ、あいつらも恋にうつつを抜かすなんて…悪い子だよなぁ…!」って呟く部員Aの役をお願いしようかと。

青:絶対嫌だわ! なまはげ要素入れてひがんでるだけじゃねぇか!

昇:ダメなの!? 

青:ダメに決まってんだろ! そのイヤミな役を俺に打診してきたことも含めて気に入らねぇよ!

昇:お前…せっかく俺が頼んでるのに断るなんて…もしや悪い子だな!?

青:そのノリやめろ! 会話になれなれしくなまはげ持ち込むな! 
  こんなドラマで誰も「なまはげ素晴らしい!」とか思わないだろ!

昇:そうですか…でも他にもいくつか考えてきたのでちょっと聞いてもらっていいですか?

青:どんだけ真剣なんだよ。 どうせろくなアイディアじゃねぇんだろ?

昇:まず推理ものですね。『なまはげはディナーの後で』

青:また完全にタイトルよそから拝借してんじゃねぇかよ! 食後になまはげやってきてもおかしくも何ともないけど!

昇:「ひょっとしてお嬢様、悪い子でございますか?」

青:うるせぇよ! ずいぶん上品ななまはげだな! こんなん誰も見ねぇよ!

昇:そうですか…じゃあもう一つとっておきのストーリーあるんでそっちも聞いてもらえますか?

青:あと一つあるんですか? どうせ却下でしょうけど一応教えて下さい。

昇:ずばり、テーマは親子愛です。 父と子の絆をなまはげを軸に描きましょう。

青:親子愛。 感動できる気がしないですけどね…

昇:いいじゃないですか、「ナマとハゲと時々オトン」。

青:東京タワーみたいに言うな! タイトルに子ども出てきてねぇじゃんか! 
  あとなんで間に「と」挟んだの!? さっきからタイトルに込められた悪意どうにかならんのか!

昇:悪意なんかないですよ! タイトルにつっかかってないでストーリーを聞いて下さい!

青:いやいやいや! こんなタイトルで親子の絆描けるわけがないもの!
  まぁ確かにここでいちいち詰まってても仕方ないか…じゃあどんな話なんですか? 

昇:主人公である父親はサラリーマンとして働くかたわら地域のエースなまはげとして活躍していた。

青:なんかすげぇさらっと出てきたけどなまはげにエースとかあんの?

昇:自分がなまはげであることに誇りを持っていて、息子にもなまはげの良さを教え込んでいた。

青:これって親がなまはげだって教えるものなんですかね? サンタみたいに子が察するものだと思ってたんですけど。

昇:まだ子どもが母親のお腹にいる時から「悪い子はいねがー!」とお腹に叫んだりしていた。

青:ずいぶん変わった胎教やってるな! そこは無難にクラシックとか聞かせた方が良いと思うよ!
  なんか生まれてくる前から悪い子呼ばわりされてすげぇかわいそうなんだけど!

昇:成長して小学生となった息子は、なまはげとして活躍する父親を尊敬していた。
  同級生がなまはげに次々と襲われていく様を、高みからほくそ笑んで眺めていた。

青:結構な悪い子じゃねぇか! 親父もひとんちのことに夢中で自分の息子はないがしろかよ!

昇:そんなある日、息子の通う小学校で授業参観があった。 主人公は息子が頑張る様子を見ようと学校へ向かった。
 
青:まぁ確かに同級生をほくそ笑むような息子の学校生活は是非とも見に行った方がいいね。

昇:だが入り口付近で職員らしき男に止められた。 正装であるはずのわらとお面がどうやら良くないらしい。

青:なまはげの格好で行ったの!? 止められて当然だよ! 正装とか関係ねぇよ!

昇:通してもらおうとするが通してもらえず、そうしている間にも授業は始まってしまった。

青:お前が衣装変えればいいんだろ! あんたがただの悪い子じゃねーか!

昇:「その格好で学校に入れるわけにはいきません」
  「そこまでして入れないなんてお前…もしや悪い子だな!?」
  「いや、そういうのいいんで…」

青:なまはげノリ失敗じゃねーか! 面倒くさい奴の扱いされてんじゃん!

昇:着替えてようやく教室に着くと、ちょうど生徒が作文を読む授業だった。 まだ息子の番ではないないようだ。
  作文のテーマは「僕のお父さん」。 息子がどんな作文を読むのか、とても楽しみだった。

青:最初から普通の服装で来ればいいのに…。まぁなんやかんやで間に合って良かったじゃないの。

昇:すると息子の番になった。 
  「僕のお父さんは、なまはげをやっています。 町内会の行事で定期的に民家を廻っています。」

青:おお、ちゃんとなまはげのことしゃべってくれてるじゃないの。

昇:「しかし僕のお父さんは、なまはげを家庭内にまで持ち込むのでとても困っています。
   他の民家と同じ温度で我が家に入られるとどういう表情で接して良いのかわかりません。どうしても苦笑いをせざるをえません。
   また些細なことに対しても『悪い子はいねが』などのフレーズを用いて注意してくるのも興ざめです。
   あくまで伝統は伝統、家庭は家庭と割り切って接してほしいものです。
   また、ある日『言うこと聞かないなんて…もしや悪い子だな!?』と言われた時にはもう鳥肌が止まりませんでした。  
   普通に注意した方が効率的なのにどうしてわざわざ非効率的な教育を行うのか、残念でなりません。
   これらの理由を基に、以下私見を述べます。そもそも親の役割というのは

青:もうやめたげて! 何だこのガキめっちゃ言うじゃん! 日頃の鬱憤をすげぇ晴らされちゃったよ! 
  つーか論調も小学生の作文っていうよりもはや小論文とかに近いものがあったぞ!?

昇:「そんな作文を読むなんて、もしや出来の悪い子だな!?」
  「お父様、ちょっと授業中なんで黙っててもらえますか」

青:もうそのノリ諦めろ! だんだん痛々しくなってくるわ! 先生にまでたしなめられちゃってさ!
  つーかさっきの「父親を尊敬し」って部分ずいぶんな大ウソだったな!

昇:いたたまれなくなった父親はそっと床にきりたんぽを置いて引退を決意した…。

青:おいそれ何もかっこよくねぇぞ! 勝手に山口百恵さんみたいに引退してるけどよ!

昇:それ以来、父親は毎日酒をあびる優のように飲んでばかりいた…

青:「浴びるように」だよ! 別にあびる優が普段どうやって酒飲んでるかは知らねぇよ!
  待って、いくらなんでも悲しすぎやしないか? 親子の絆どうなるのこれ?

昇:いや、最終的には絆を取り戻そうとやる気になった父の後ろで妻が「あの人の目、高校生の時に戻ったみたい・・・」
  と小さな声でつぶやくシーンがクライマックスなんだけど。

青:さっきのスポ根モノじゃねぇか! 青春をなまはげに捧げたとかなんとか言ってたやつの続編じゃねぇか!
  なんだこれ! やっぱりこれで親子愛は無理だよ!

昇:あーわかったわかった。最後はその夫婦を横目に見ながら「けけけ、大人のくせに相変わらず…悪い子だよなぁ…!!」
  ってつぶやく男のカットを入れるから。

青:そこが不満なわけじゃねぇよ!! さっき俺が役をオファーされた部員Aじゃねーか! いつまでひがんでんだ! 
  だからドラマ化すること自体無理があるって言ってんだよ!

昇:いや、僕はあきらめません! 例えこの身がなまはげに引き裂かれようとも諦めません!

青:どんな決意だ! なまはげそこまで残忍な拷問やらねぇだろ! 逆にそこまでされるってお前どんだけ悪い子なんだよ!

昇:えぇ、僕は悪い子ですよ。 往生際の悪い子です。

青:いいかげんにしろ。

両:どうもありがとうございました。













A−2
エントリーNo.003
灯風

禁断の…
ゴウ:フフフ……やっと手に入れたぞ。コレを飲めば、俺も……

ナオ:……待て!待つんだゴウ!!

ゴウ:!!……ナオ、どうしてここに……。

ナオ:お前がブツを手に入れたという話を聞いてな。

ゴウ:もう噂は出回っているのか……フフ、だが、俺がコレを飲むことは止められない。

ナオ:お前……考え直せ!取り返しの付かないことになるぞ!!

ゴウ:俺が決めたことだ、お前には関係ないだろう!

ナオ:関係あるさ!お前がそんな、危険なモノに手を出すと聞いたら……それを止めるのが親友ってもんだろ!?

ゴウ:いくら親友のお前が止めたって無駄さ!俺はコレを……(牛乳瓶を取り出す)牛乳を飲むことに決めたんだよ!!

ナオ:そんなのダメだ!!

ゴウ:俺は牛乳を飲んで……大きくなるんだ!!

ナオ:そんな……

ゴウ:……牛乳はカルシウムのみならず、たんぱく質、糖質、ビタミンB2などをバランスよく含んだ、高水準の飲み物だ。

ナオ:そんな言葉に踊らされるんじゃない!

ゴウ:それだけじゃないさ……これをよく見てみろ。

ナオ:なっ……まさかそれは!?

ゴウ:そう、この牛乳は……びん牛乳だ!!

ナオ:お前……よりによって、びん牛乳に手を出すなんて……その瓶は

ゴウ:牛乳をより美味しく感じさせる。そういうことだ。

ナオ:知っているならどうして……!

ゴウ:もっと強い刺激が欲しいからさ!!普通の牛乳?ヘッ、高温殺菌だなんて、下らないね!!

ナオ:まさかその牛乳……低温殺菌なのか!?

ゴウ:そうさ、65度で2分間。牛乳の魅惑的なうまみはそのままさ……これこそ俺が求めているものだ!!

ナオ:そんな……そんなものを知ってしまったら、もう他の飲み物が飲めなくなるだろ!?

ゴウ:そうだな。牛乳本来の味、これを知ってしまったら元には戻れないだろうな。それでも俺は……この牛乳を飲むんだ!!

ナオ:お前ッ……お前なんか、乳牛に魂を売った最低な人間だよ!!

ゴウ:そうさ俺はホルスタインに魂を売ったのさ!!何とでも言うがいい!!

ナオ:どうして……どうしてそこまでして、牛乳が飲みたいんだ!?なにか、理由でもあるのか……?

ゴウ:…………世界を滅ぼしたいのだ。

ナオ:な……なにを言ってるんだお前!?

ゴウ:こんなクソみたいな世界、もうコリゴリさ……だから、牛乳を飲んで、大きくなって、10mぐらいになって!!自らの手で街を壊す!!

ナオ:お前…………いくらなんでも牛乳を過信しすぎじゃないか!?

ゴウ:大丈夫だ。俺には、コレもある……(懐から赤い袋を取り出す)

ナオ:なっ!それは、まさか……

ゴウ:そう…………ミルキーだ。

ナオ:お前!?そんなものどこで……

ゴウ:不二家組の幹部から買い付けてやったさ。

ナオ:そんな……乳力団に関わるなんて!身を滅ぼすぞ!

ゴウ:そこまでする価値が、この一粒にはあるんだ……なんたって、ママの味だからな……

ナオ:そんなコクの強い甘み……味わってしまったら……

ゴウ:ああ。舌がイカれちまうほどの刺激だろうな。

ナオ:そうだ、舌がイカれて、ペコちゃんみたいになってしまうぞ!!……舌を四六時中ペロっと出しておくのが、どれほど辛いことなのか分かってるのか!?舌の筋肉が死ぬぞ!!

ゴウ:うるせえ、俺の勝手だ!!……さっきからいろいろ口出ししやがって!まずは、お前から消してやる!!(ごくっごくっ)

ナオ:あ、お、お前……!?

ゴウ:ぷはー……

ナオ:牛乳ひげ……

ゴウ:……フハハハ、ハハハハハ!!みなぎってきた!!みなぎってきたぞ!!

ナオ:よ、よせ、なにをする気だ!?

ゴウ:ハハハハハ!!(パチッ)

牛乳売りのおばさん:牛乳はいらんかねー、牛乳はいらんかねー

ナオ:…なにぃ!?牛乳売りのおばさんを、呼び寄せただと!?

おば:牛乳はいらんかねー

ゴウ:では頂くとしようかねぇ……(ごくっごくっ)

ナオ:お前……続けて2本も……

おば:(ごくっごくっ)

ゴウ:ハハハ、怖気づいてるようだな!!

ナオ:クッ……

おば:(ごくっごくっ)

ゴウ:しかし、それだけじゃないぞ!!(パチッ)



(モーーーーーーーー)
(ドドドドドドドド!!)



ナオ:ホ、ホルスタインを召喚した!?……まさか、乳搾りをこの場で……!?

ゴウ:(ぴゅーぴゅー)ハハハ!!殺菌もなにもされていない!……これがホンモノだ!!これが力だ!!

ナオ:くそう……コイツを止めるには……(懐から拳銃を取り出す)これしかない!



(バキューーーン!!)





(カキーン!!)



ナオ:な、なに!?どうして……

ゴウ:フハハハハ!!カルシウムで強化された私の骨には、銃弾など効かぬ!!

ナオ:そんな……!!

ゴウ:これも、頂くことにしよう。

ナオ:お、お前、ミルキーまで……!!

ゴウ:……ベロベロベロ〜〜〜!!!(舌をペロッと出した状態で動き回る)

ナオ:ああ、ついにイカレちまった……どうすれば、どうすればいいんだ!?

ゴウ:フハハハハ!!ハハハハハハ!!…………うっ!?

ナオ:……どうした!?

ゴウ:腹が……痛い……!!

ナオ:……ほら見たことか!!牛乳を大量に飲んだら、腹を下すんだよ!!

ゴウ:ぐわああああ!!(バタッ)

ナオ:死んだ…………またしても、牛乳によって取り返しのつかないことになってしまった…………
   "It's no use crying over spilt milk."覆水盆に返らず、というわけか……

おば:(ジャーーーーージャーーーーー)





(牛乳おばさんが倒れたゴウの上から牛乳を注ぎ続けながらフェードアウト)













A−3
エントリーNo.033
安物鬼

コント:日本震撼
時は2013年、日本を揺るがしたあの大事件が現代に今、よみがえる!!
絶望の淵に立たされた人々に差し出されるは希望か?それとも絶望か?
全世界で記録的大ヒットとなったあの名作が再び・・・!!










マツイ:松井です。

ゴジラ:ウグオワアアアアアアアアアアッ!

マツイ:2人合わせて「モスラ」です!

ゴジラ:(東京ドームの天井に向かって放射能火炎をゴオオオオッと吐く)
    コンビ名よりによってソレかよ苦手意識あるわ!
    普通に「ゴジラ松井」とかでもよかったんでない?

マツイ:ゴジラは、後ろ。
    「ゴジラ松井」でなく「松井ゴジラ」。

ゴジラ:おうおうおう別にどうでもいいわ!(天井へゴオオオオッ)
    こういう細かいトコに見栄とこだわりを見せる人類絶滅しろ!!!!!

マツイ:あわわわわ、天井が燃えちゃったよ。

ゴジラ:知らんわボケ!オープンドームになって綺麗な星空見ろや!
    ・・・・・・東京の空、汚いんじゃァ!!(夜空にゴオオオオオッ)

マツイ:今日のお客さんラッキーですよ、ゴジラくん普段は1回しか炎吐かないのに今日はもう3回目。

ゴジラ:けっこうエネルギー使うからね。腹減ったわ。
    今日のお客さんも端から美味しそう美味しそう、一つ飛ばして美味しそう。飛ばしたアナタも美味しそう!!

マツイ:食べないんでね、大丈夫ですから。

ゴジラ:コラそういうこと言うな!せっかく少しオリジナル性出したのに全然目立たなかったわ!

マツイ:最近ゴジラくんはお野菜ばっかり食べてるもんね。草食系ゴジラって・・・もしかしてモテたい?

ゴジラ:別にそういうわけじゃないけど、野菜食べるようになってから調子よくなったわ。ヒザとか痛くならなくなった!

マツイ:ここは宿敵モスラと野菜早食いバトルなんてね。

ゴジラ:ウオオオオオッ完勝したるで完食したるで!!

マツイ:まあ最近モスラさんは鬱憤貯まってんのか、よく人間を喰ってるんですけども。

ゴジラ:あいつ敵やん人類の敵やん!そしてゴジラが味方の雰囲気!?

マツイ:ゴジラくんは作品によって敵だったり味方だったりするからね、とんだお調子者だ。

ゴジラ:気分で動いてるわけじゃねえわ!ゴジラいじりいい加減にしろ!
    そろそろ松井さんの話題を、なんか国民栄誉賞を貰えるようで。

マツイ:そんなことより頑固なプリッツで2ベース打った時の話をしたいなあ。

ゴジラ:何それ気になるけど、どうでもいい!!なんだよ頑固なって!堅いってこと?

マツイ:改めまして、国民栄誉賞をいただき・・・

ゴジラ:あっ話し戻された!!ここまできたら頑固なプリッツの詳細情報聞きたいわ!

マツイ:ガンプリについてはね、私のツイッターのほうに載せておきますから。マツイッターに。

ゴジラ:・・・もしかして頑固なプリッツを略した!?ガンプラ感覚で言うな!
    そしてマツイッターて!絶対世の中の松井さん誰か先にやってるわ!二番煎じ!!

マツイ:はい、情報をフェイスブックにアップしました。実はツイッターやってないの。

ゴジラ:もはやマツイッター言いたかっただけじゃねえか!

マツイ:最近はSNSが発達してきてどれを始めたらいいのかわからなくなりますよね。
    たとえばブログのことをあんまり解っていないんですが、つい先日ブログを5つ開設しました。

ゴジラ:使用目的をしっかり考える必要があるな5つ多っ!!初心者がいきなりそんなに開設するかね!

マツイ:記事を5回投稿したつもりだったの。

ゴジラ:あーなるほどいや理解できたものじゃないけども!そんなに乱発しちゃいかん国債かよ。

マツイ:ゴジラくんがテレビ塔を破壊した時もたくさん発行されたね国債。

ゴジラ:むぐぐ・・・ハリウッドデビューして国際色豊かになったと天狗になってたスマン。
    まだまだ国債色のほうが強かったスマン。

マツイ:一方の松井は、世界の松井!!

ゴジラ:自分で・・・

マツイ:引退してしばらく経つしそろそろ映画の1つや2つ撮ろうと思ったりね。

ゴジラ:第2の人生というわけだな。どういうジャンルの映画撮りたいの?

マツイ:ロマンポルノとか、そういうの。

ゴジラ:AV収集家としての顔がちょっと出てきた!
    ウィキペディアでも書かれては消され書かれては消されてる「松井秀喜氏はAV収集家として有名である」の項目まんまだ!

マツイ:ったく誰だよ消してるの・・・

ゴジラ:本人はまんざらでもない様子!?ま、まあ生き物の本能に忠実なだけだからね、はいゴジラはフォローもできます。

マツイ:帰ったらフェイスブックでゴジラくんをブロックするよ。

ゴジラ:やめて!!せっかくヨイショしたのに恩を仇で返すこの感じ!!人類絶滅しろ!!

マツイ:野球選手は引退してからの人生を失敗してると言わざるを得ない人が割と多いからね。
    そこあたりはしっかり見極めて計画を立てたいね。Mr.ゆでたまごがいい例だよ。

ゴジラ:おい大先輩だぞ!!包み隠さずフルスイングやめろ!!
    え、えーと、映画と言えばゴジラもですね、

マツイ:そうだゴジラの続編を撮ろう!!

ゴジラ:(それは勘弁してくれと首を振りながらゴオオオオッ)

マツイ:なんか照射光みたいでカッコイイねその首振り機能。

ゴジラ:照射される側はたまったもんじゃないけどな!あと扇風機みたいに言うな。

マツイ:ただね、今度のゴジラは放射能火炎でなくて、服だけが溶けちゃう液体を吐いて、

ゴジラ:それ結局AVじゃねえかいい加減にしろ!!
    どうもありがとうございましたー。

マツイ:さ、そろそろ時間ですし行きましょう。

ゴジラ:うむ。

(ゴジラの着ぐるみを脱ぐとそこには雄大なる 長 嶋 茂 雄 の姿が・・・!)

マツイ:受賞記念パーティの会場はあちらです。

長 嶋:ンンン〜こうもパーティが多いとねェ、ボディがもたんよねェ〜ハッハッハ・・・













A−4
エントリーNo.001
リーベルパウンド

漫才 隣人崇拝
古城:俺ねぇ、最近運動しようと思ってるんだけど。
   どんなスポーツやるか迷ってるんだよね、何が良いと思う?

氷谷:いやいや、古城さんがスポーツ?御冗談を。

古城:御冗談をってなんだよその言い回しは。バカにしてんの?

氷谷:むしろ尊敬してるからこそですよ!
   古城さんが凄過ぎて皆さん面白くないんじゃないかと思ってですよ。

古城:どういうことだよ。

氷谷:例えば古城さんがバスケットボールをやるとしましょう。相当なハンデが必要です。

古城:ハンデとかいらないって。こちとら初心者ですよ。

氷谷:先ず、古城さん一人対相手チーム5人。

古城:初心者なんですけど!?こっち初心者なのに5人はおかしいわ!

氷谷:リングにはコンクリを流しこんで完全に塞ぎます。

古城:そんなコンクリを破壊する腕力も根気もねえよ!買い被り過ぎだわ!

氷谷:そしてリングは元あった箱に梱包します。

古城:俺、リング出すとこからやんの!?待て待てどういう絵図だよこれは!

氷谷:それだけ古城さんの能力が優れているという事ですよ。
   これでも全然ハンデ足りないくらいですけども。

古城:俺は至って普通だと思うんだよね。

氷谷:いやいや凄いですよ。運動神経だけならまだしもIQも1万じゃないですか。

古城:うん。桁外れが過ぎて信憑性がないんだわ。逆にバカにされてる気がする。

氷谷:いやいやバカにしてるだなんて恐れ多い!

古城:じゃあ、逆の立場でお前IQ1万じゃんスゲー!って言われたらどう思うよ。

氷谷:それこそ恐れ多いですよ!僕のIQなんてせいぜい5千!

古城:謙遜してる割に数字エゲつねぇな!相当高いよ!
   ともかく俺はスポーツがしたいんだわ。

氷谷:古城さんがスポーツだなんて!号外が出ますよ!

古城:出ねぇわ!どこの世界にちょっとスポーツしただけで号外になる人物がいるんだよ!

氷谷:見たい番組も緊急2時間特番に変わっちゃうかもしれないんでやめてください!

古城:だからそんなに影響力ねぇから!
   俺がちょっとスポーツしただけで2時間特番作れるTV局はこの世に存在しねぇ!

氷谷:東京大学古城さん研究学部の教授が出て来ましてね。

古城:俺オンリーの学部って!時間の無駄!

氷谷:古城さんはホント自分の器量の大きさをわかってない。

古城:お前が一番理解できてねぇよ。驚愕するわ。

氷谷:古城さんがもしゴルフなんかやったらですよ。
   そのオーラだけで周りから水が一気に噴き出してコースのほとんどは池になっちゃいますから。

古城:それ何の神話なんだよ!なんにせよともかく俺はスポーツがしたいわけ。

氷谷:まぁ、運動すること自体はいいですけどもね。今のうちに運動しといてあとで老人になった時に足腰が持つようちゃんと鍛えておかないと。
   あるでしょう。車を運転してたら老人がタラタラ歩いて来て危ないとかあるじゃないですか。

古城:確かに、ああいう風に迷惑をかけたくはないわな。

氷谷:今の内に鍛えて老人になっても道から道へジャンプ出来るようになりたいですね。

古城:そんなもん今でも無理だわ!まぁ、でも俺なら余裕だけどもな。

氷谷:愚問。

古城:愚問。じゃねえよ!否定をしろよ否定を!
   俺へのハードルが絶望的に高くなって来てるからやめて!

氷谷:そんなハードルなら指を一振りして消してしまえばいいじゃないですか。

古城:いいか!俺は!そんな!選ばれし者では!ない!

氷谷:古城さんは凄いですからね一目見ただけで誰がどんな病気を持っているかわかりますから。
   
古城:誰が歩くレントゲンだよ!

氷谷:右から大腸がん、大腸がん、一人飛ばして大腸がん。

古城:なんだこのガン患者の多さ!何処の老人ホームの営業だよ!

氷谷:だが安心して下さい。古城さんの御手に触れればたちまち治ってしまいます。
   さぁ、僕らリーベルパウンドのグッズを買って古城さんと握手をしましょう。

古城:いつの間にか宗教的な商法に巻き込まれている!
   だからやめろって。お前だって触れるだけで病気を治してしまうなんて言われたらどうよ。

氷谷:恐れ多い!僕が治せるのなんてせいぜい肉離れくらいなものです。

古城:それなら今すぐスポーツドクターになれ!
まったく…そういう俺にまで迷惑をかけるようなのはやめろよ。

氷谷:迷惑ですと。古城さんに迷惑をかけてしまうなんて一生の不覚。
   天地がひっくり返っても古城さんに迷惑かけるまいと思っていたんですけど。

古城:それならスポーツをやらせろよ。

氷谷:それはダメです。万が一古城さんが肉離れの怪我をしたらどうするんですか!

古城:お前が治せよ!その時はお前が率先して治せ!出来るもんならだけどな!

氷谷:大体、古城さんがスポーツしたら運動能力がどんどん離されてしまうじゃないですか。
   僕は古城さんに追いつき追い越したいんです!古城さんは僕にとってのダーツの的なんです。

古城:それハードルの流れだろ!ダーツの的とか完全に厄介者扱いじゃねえか!

氷谷:頭脳も少しずつ古城さんに追いつけるように頑張ってます。
   IQを1年に1ずつ上げるよう今必死にやってます。

古城:まさか5000年以上生きるつもりだったとはな!

氷谷:10年で追いつける計算ですね。

古城:計算間違いが酷い!IQ5千のクセに!
   …ってお前IQ5千じゃねえよ!俺もIQ1万じゃねえ!!

氷谷:10年で追いつきます。

古城:まぁ、実際離れててもそれくらいだと思うけどな!

氷谷:これから家帰って頑張って…あ、そういえば一週間前に借りたDVD返してなかった。
   返すのめんどくさいなー。古城さん返しといてくれます?

古城:はっ!?さっき天地がひっくり返ってもとか言ってたじゃねえか!!
   いい度胸じゃねぇか…本気で天地ひっくり返してやろうか!!

氷谷:や…やめて下さい!それだけは!やめてつかぁさい!

古城:何本気でビビってんだよ!
   心配しなくても天地はひっくり返らねぇよ!

氷谷:で、でも古城さんスポーツしたいみたいな事言ってたじゃないですか。
   これを返しにいけばいい運動になるかもって思ったんですよね。これぐらいの運動なら周りにあまり影響出ないかと思って。      

古城:おうおう、IQ5千らしい理屈の通った返しじゃねえか。
   しょうがねぇな、返しに行ってやるか。それでどこのレンタルショップに返しにいけばいいんだ。

氷谷:TSUTAYA月面支店です。

古城:月面にTSUTAYAはねぇよ!!
   どうやって月まで返しに行けと言うんだよ。

氷谷:古城さん程のオーラがあれば月の方から地球めがけて突っ込んで来ると思います。

古城:なんで月が突っ込んでくるんだよ!大惨事だわ!

氷谷:では、返しておいて下さい。

古城:待て待て待て!このまま終われるか!DVDもどうしたらいいんだよ!

氷谷:それこそスポーツの出番じゃないですか。月がこっちに来なければ円盤投げの要領で月までヒュっと投げて。
   アレですよね。土星の輪っかも古城さんが投げたヤツじゃなかったでしたっけ。   

古城:誰が宇宙の創造主だよ!その説どっから出て来たんだよ。

氷谷:それは京大の古城さん研究学部の教授が言った説ですね。

古城:京大にもいたのかよ!そいつらは俺の何を見て来たんだよ!お前も含めて!!
   バカにしやがってもうDVDなんか返さねぇわ!お断りだよ!

氷谷:いやいや、頼みますよ。じゃあ、いいスポーツを紹介します。それはマラソンです。
   古城さんにはマラソンが似合っていると思います。古城さんは今のまま突っ走って下さい。

古城:突っ走ってたのお前の方じゃねえか!!いい加減にしろ!














A−5
エントリーNo.098
カッターズ

Complication in Room #701
(辻田、紙を取り出し電話をしている)

辻田 これからこの依頼書の通り部屋の電話台の引き出しの物を回収する・・・了解した。至急向かう。(ピッ)701号室か・・・。

(暗転)

(明転、竹下、山尾、ソファーに座っている)

山尾 いよいよ今日が旅行の最終夜だし、ぱぁ〜っと飲もうな!

竹下 そうですね!じゃあ酒を準備します!冷蔵庫〜っと(ガチャ)・・・ってあれ?無い・・・昨日飲みきっちゃったみたいです!

山尾 マジか?それじゃあ売店に買いに行くか!

竹下 あ!僕が行ってきます!何飲みますか?

山尾 お、悪いな!それじゃあ・・・お前と過ごしたこの旅行にぴったりな・・・この夜景よりも輝いている・・・そんなカクテルを頼むよ。

竹下 ビールでいいですね〜?一応カギだけ持ってきますね。どこに置きましたっけ?

山尾 ・・・電話台の引き出しに入れておいたよ。

竹下 え〜っと・・・(ガラッ)あ、ありました。じゃあ行ってきますね。(ガチャ バタン)

(竹下退場)

山尾 俺の気の利いたセリフをスルーしやがって!
しかし、いよいよ今日で旅行も終わりか・・・何か竹下の思い出に残るようなことをしてやりたいな!
   あ!そうだ!部屋の電気消して、あいつが帰ってきた所で・・・へへへっ!面白そうだ!
   とりあえず冷蔵庫(ガチャ バタン)・・・そんで、電気を消したらベッドに入って・・・よし!

(暗転)

(明転、辻田、登場)

辻田 この部屋だな・・・(ガチャガチャ)・・・鍵がかかっているが・・・
この針金があれば・・・(ガチャガチャ カチャ)・・・
よし、長居は無用だ。早く例の物を回収しなければ・・・。(ガチャ バタン)

(山尾、ベットから飛び出す)

山尾 おらぁぁああー!このホテル名物のワンホールケーキを味わえー!!

辻田 (べちゃあ!)っ!!?

山尾 だははー!!驚いたかー!!顔面にヒットしたぜ!

辻田 ・・・。

山尾 まあ・・・ホテルのケーキも素敵だが、その後のお前の笑顔の方が素敵なはずさ・・・さあ、そのケーキをぬぐって顔を見せてごらん!

辻田 ・・・。

山尾 ・・・え?あれ?怒ってる?あ〜、怒ってるなこれ・・・うん、ごめん、ちょっとテンション上がっちゃってさ・・・ほら、タオル渡すからさ・・・。

辻田 (ゴシゴシ・・・)・・・ふぅ。

山尾 悪い悪い・・・あれ?竹下って、眼鏡かけてたって?かけてなかったよな・・・
髪の色そんな黒かったっけ?茶髪だったよな・・・
黒ずくめの服だったっけ?浴衣だったよな・・・
俺、この人と旅行に来てたっけ?竹下とだったよな・・・
あんた誰!?

辻田 騒ぐな。(スッ)

山尾 な、ナイフ!?うぉ!?首に・・・!?な、何をするんだ!?あんた何者だ!?名を名乗れ!無理ならあだ名を!あだ名を教えて!

辻田 ・・・。

山尾 (プツッ)痛っ!!ちょっとナイフ刺さった!分かりました!もう詮索しないですから!!勘弁してください!

辻田 用件が終わり次第すぐに帰るさ。ただ、お前が俺の邪魔をするのも無しだ。それから、静かにしていても、生理的にさっきみたいなキザなセリフも無しだ。

山尾 ラジャー!!

辻田 びっくりするくらい聞きわけがいいな。さて、早速例の物を・・・電話台はそこか(ガラッ)・・・無い・・・?貴様っ!

山尾 な、何でございましょうか!?わ、私はお金のない貧乏人ですよ!たまたま福引で当たってこの高級ホテルに来ちまった場違いな男です!!

辻田 さっきのきざなセリフと同じやつとは思えない雑魚なセリフだな。それより、この引き出しに入っていた物をどこにやった!?

山尾 ・・・!?あ、あぁ!あれは私の連れが持って行きました!!今1階の売店にいます!!

辻田 ということは放っておけばすぐに戻ってくるか・・・いいか?僕はこの部屋の中に隠れるけど、お前は連れが帰って来ても僕がいないように普通にふるまうんだ。そうすれば命は助けてやる。

山尾 わ、分かりましたぁ!!・・・で、でも、一体どこに隠れるんだ・・・?

(辻田、カーテンの裏に隠れる)

山尾 そこでいいの!?かくれんぼのクオリティ!

辻田 上手く誤魔化せよ。

山尾 誤魔化せったって・・・。

(竹下、登場)

竹下 (ガチャ バタン)お待たせしました。とりあえず数種類あったから適当に買ってきましたよ。

山尾 か、帰ってきたか!ありがとな!帰って来てくれてありがとうな!!

竹下 帰ってくるのは当然っすよ!?うわっ?なんか床汚れてません?

山尾 うぇっ!?あ、ああ!そうだった!さっき、ケーキを食べようとしたら転んじまったんだよ!

竹下 うわぁ、勿体ないなあ・・・っていうか、向こうの壁にまでケーキが飛んでますけど!何かに投げつけたかの如くクリームが散乱しているじゃないですか。

山尾 ぐほぉ!何だそのお前の勘の良さ・・・!?あれ?そう言えばお前・・・鍵・・・鍵は!?部屋の鍵!!

竹下 あれ?無い・・・あ!売店に置いてきちゃったかな?

山尾 っ!!?バカ!お前バカ!!本当にお前バカっ!!

竹下 せ、先輩どうしたんですか!?いきなりそんな大声出して!?

山尾 引き出しに入ってた鍵を置いてくるとか!バカっ!本気でお前は・・・バカっ!!!

竹下 この短いスパンで5回もバカって言われた!

山尾 売店!売店に置いてきちまったのか!?取ってくるから待ってろ!ただ、部屋の詮索はするなよっ!?(ガチャ バタン)

(山尾、退場)

竹下 なんか・・・一人で忙しい人だな・・・あ〜あ〜・・・あっちの方までケーキ飛んじゃってるし・・・。
   カーテンの方にまでケーキが飛び散っているじゃないか・・・とりあえず軽く掃除するか・・・。
   とりあえず、タオルタオル・・・(ずるっ)うわっ!!(シャーッ)

辻田 !?

竹下 おっつ・・・ケーキで滑って転ぶとか・・・カーテン破けてないだろうか・・・っ!?

辻田 ちっ、ばれちまったら仕方ない・・・!

竹下 だ、誰だあんた!・・・ってあれ?・・・辻ちゃん?

辻田 え?な、なぜ僕のあだ名を・・・?

竹下 やっぱり!ほら、俺だよ!高校の時の同級生だった竹下光男だよ!

辻田 ・・・竹ちゃん!?うわぁ、久しぶりだなあ!高校卒業して以来だ!

竹下 いや〜、懐かしいなあ・・・いや、辻ちゃん何で俺の部屋に入ってるの!?鍵かかってたよね!?さっきまで先輩が部屋にいたのにどうやって入ったのさ?

辻田 せ、先輩?・・・あいつのことか・・・よし、ここは・・・じ、実はあの先輩は僕の昔のバイト先の先輩でさ!さっきこの部屋の前を通りかかったときに部屋に招かれたんだよ!

竹下 そうだったの!?いや〜、世の中狭いなあ!でも、何でカーテンの裏に隠れていたのさ?

辻田 え!?いや、その・・・竹ちゃんが帰ってきたら、いきなりカーテンから飛び出して驚かそうって言われたんだよ!

竹下 そうだったんだのかぁ!でも、ドッキリ作戦をつぶしてしまった・・・。

辻田 う、うん。急な話だったし・・・。

竹下 それにしても驚いたなあ!あの真面目な辻ちゃんがホストやってたなんてなあ!

辻田 うん・・・?えぇ!?ホスト!?

竹下 え?だって山尾先輩って去年までホストやってたんだよ?その時の癖でたまに誰かれ構わずキザなセリフを吐くっていうのがあるし。さっきもスルーしたけど。

辻田 さっき僕に言ったのはその癖だったのか・・・っていうかその割には全然決まってなかったぞ・・・!?

竹下 あ、源氏名とかってあった?ホストだし、いかした名前ついてたんでしょ?

辻田 あ〜っと・・・潤一!「一番潤う」って書いて潤一だった!

竹下 えぇ〜?何で同じお店に同じ名前のホストがいるのさ?

辻田 んん!?

竹下 潤一って、ホストにしては地味な名前だよねえ。それが被るってどういうことだよ?

辻田 いや、ええっと・・・その・・・!

(山尾、登場)

山尾 はあっ!はぁっ!!勢いのまま飛び出してしまったけど、竹下を部屋に置いてきてしまった!無事だろうか!?(ガチャガチャガチャ!)あれ!?開かない!ま、まさか既にやつに!?・・・あ、オートロックなんだった・・・(ガチャ)竹下ー!!

竹下 あ!先輩わざわざすみません取って来てくれて・・・っていうかあんな勢い良く行かなくたって・・・。

山尾 よ、良かった、とりあえず無事か!いや、慌てるだろ!あの引き出しに入ってたものを売店に忘れるなんて・・・ぁああああ!?何で二人で!?

竹下 ちょ、先輩どうしたんすか急に奇声を発して!?

辻田 違和感に勘づくの遅っ・・・竹ちゃん、ちょっと先輩と二人で話していいかな?

竹下 え?う、うん。いいよ。

辻田 ちょっと来てもらえますか?(ガチャ バタン)

山尾 な、なんですかぁ!?竹下とお知り合いなんですかぁ!?ということは、竹下は悪人なんですかぁ!?

辻田 何か金八先生みたくなってるぞ?事情が変わった。僕は彼と知り合いだ。そして、お前と僕は知り合いで、僕はホストっていうことになってるから。

山尾 何でこの数分の間に何でホストになっちゃってるの!?

辻田 説明がめんどくさいから自分で考えろ・・・それより、竹ちゃ・・・お前の連れが忘れてた物を取ってきたんだろうな?

山尾 あ!はい!これです!

(山尾、辻田に鍵を渡す)

辻田 ・・・本当にこれか?

山尾 はい!引き出しの中にはこれしか入っていなかったです!

辻田 一見したらただのルームキーだが、まあいい。物は回収した。長居は無用だ。

山尾 え!?帰っちゃうの!?これだけ散らかしておいて!?

辻田 ケーキをぶちまけたお前にだけは絶対に言われたくなかったな。

(ガチャ)

竹下 二人とも何の話しているの?

二人 うわぁ〜!!!!?

山尾 いきなり出てくるなっ!バカ!!

竹下 またバカって言われた!!そ、それよりこの紙、辻ちゃんのポケットから落ちたみたいだけど・・・。

(竹下、紙を取り出す)

辻田 !?

竹下 この、「901号室の電話台の引き出し」って何?

辻田 見られちまったか・・・あれ?901?

山尾 うわぁ・・・すっごい汚い字だな・・・ここの9なんて7にも読めるぞ?

辻田 ・・・やっべ、間違えてる。

竹下 え?

(辻田、山尾に鍵を渡す)

山尾 ・・・いやいやいや!!何だお前!?部屋を間違えて入って来てさんざんあーだこーだ言って帰って行くって!!

竹下 え!?部屋を間違えたの?あ、もしかして、得意のピッキングの技術をまた使ったなぁ〜?

辻田 !?あ、相変わらず勘が鋭い・・・。

山尾 昔からの知り合い何だ・・・っていうか、なんだその特技!?そんでそれを普通のこととして受け止めてんじゃねえよ!

辻田 と、とにかく僕はこれで失礼します。じゃあね、竹ちゃん、潤一先輩!

山尾 何で俺の源氏名知ってるんだ!?

(辻田、退場)

竹下 あ!ちょっと!辻ちゃん!・・・行っちゃった。

山尾 あいつのあだ名辻ちゃんっていうのか・・・。

竹下 あいつと何の話してたんですか?そんで、さっきから首から出血してますよ?

山尾 気づくの遅えな!?ま、まあ、色々あるんだよ・・・あ!そういえば聞いておきたいことがあるんだけどさ・・・。

竹下 なんですか?

山尾 お前、悪の組織の一員か、ホストクラブのオーナーが知り合いにいたりしないか?

竹下 ・・・は?













A−6
エントリーNo.057
血華美人は愛の華

heart⇔convert
みるく:………ゴホ、ゴホ………。

キヨミ:もしもし?私。うん、今病院の中庭。そう、ユウ君のお見舞いでさ。
    順調にいけばすぐ退院して学校通えるって。うん、良かったよ。

みるく:…………。(にやり)

キヨミ:うん、それじゃすぐ向かうね。はーい、はーいはーい、はーい、はーい……。(ぴっ)
    ふぅ……急がないと……。

みるく:……すみません……そこのおひつじ座っぽい貴女……。

キヨミ:……はい……?え、私ですか……?

みるく:はい……どっからどうみてもおひつじ座であろう貴女です……。

キヨミ:どっからどう見たら見た目で星座がわかるんですか。てんびん座ですし。

みるく:フフッ……てんびん座なんて星座ありませんよ……。

キヨミ:ありますよ。何なんですかいきなり、ていうか誰ですか貴女。

みるく:申し遅れました……私、みずがめ座の者です……。

キヨミ:誰だよ!!さっきから何なの、何で名前より星座を優先するの!?

みるく:生まれつき体が弱く、現在もこの病院に入院している、18歳の、みずがめ座の者です。

キヨミ:さっぱりわかんないよ!情報結構くれたけどわかんないよ!

みるく:好きな鳥はハト、好きな魚はボラ、好きな虫はオンブバッタ。みずがめ座の者です。

キヨミ:どーでもいい情報流し始めた!そういうのいいから名前教えてよ!

みるく:名前ですか……ならば今はみずヶ崎がめ子とでも名乗りましょうか。

キヨミ:ダメだ、もう手に負えない! ナ―――ス!!精神科のナ―――ス!!

みるく:ちょ、ナースを呼ばないでください!
    今度騒ぎを起こしたらまたガッツリした病室に戻されるんです!

キヨミ:しょっちゅう騒ぎ起こしてんの!?ガッツリした病室って何よ!

みるく:もう窓の外からコンクリートしか見えない部屋はまっぴらです……!!

キヨミ:自業自得でしょうが!いいから名前言ってよ、ふんじばるぞ!

みるく:ふんじばられてはたまりません……私、桜浦みるくと申します……。

キヨミ:桜浦……?桜浦って、まさかあの桜浦コンツェルンの……!?

みるく:そうです、日本のほとんどの会社を傘下に置いている組織、桜浦コンツェルン。
    その会長の娘こそが私、桜浦みるくですわオーッホッホッホ!!手を斜に構えてオーッホッホッホ!!

キヨミ:急に金持ちっぽくなった!正体を明かした途端に!

みるく:じいや、じいや!日本中のシュークリームを今すぐ買い占めなさい!

キヨミ:金持ちっぽい!漫画に出てくるアホな金持ちっぽい!
    ちょっと待って、そんな大金持ちが何でこんな市民病院に入院してんの!?

みるく:ここ以外に入院するともう即座にがっつりした病室に移されるのです……。

キヨミ:今まで何度もなんかやらかしてきたんだ!渡り歩いてきたんだ!

みるく:さて、私のことはいいでしょう。本題にうつりますよ、おひヶ原つじ代さん。

キヨミ:てんびん座だっつーの。もう何よ、ぶっちゃけ関わりたくないんだけど。

みるく:貴女は見たところ、休日はマックで悪口とメールをローテーションするような普通の女子高生ですね?

キヨミ:それが普通とは思わない。まぁ普通の女子高生ではあるけど、それが何?

みるく:単刀直入に申し上げます。私と人生を交換していただけませんか?

キヨミ:……………は?

みるく:……………。(にこっ)

キヨミ:……………。(にこっ)

    ……ナ―――――――ス!!!ベテランのナ――――――ス!!!

みるく:やめてください!もう壁中のベートーベンの絵画と目が合う部屋はまっぴらです!

キヨミ:怖いながっつりした病室!え、何なの!?人生交換ってどういうこと!?

みるく:私は今まで大金持ちの娘として何不自由ない生活を送ってきました。
    600人のじいやに囲まれながら何不自由ない生活を送ってきました。

キヨミ:じいや多っ!!新手の老人ホーム!?

みるく:しかし私は令嬢。厳しい教育の下、自由なんてほとんどありません……。
    なので私は普通の女子高生になって、友達とクレープ食べ比べたりしたいのです……!

キヨミ:普通ってなんだろう……いや、気持ちはわかったけど意味わかんないよ……人生交換って何なのさ……。

みるく:ああ、簡単な話です。この『イレカワリミンX』を一気飲みしていただくだけですから。

キヨミ:何それ何それ何それ!?なんか怖い薬が飛び出した!

みるく:この薬を異なる2人が同時に飲むと、その精神が入れ替わりみん。

キヨミ:何だその奇薬!何でそんなファンタジーな薬持ってんの!?

みるく:なんか大正製薬がノリで作ったらしいですよ。

キヨミ:どんなノリだよ!製薬会社がノリで動いちゃダメだよ!

みるく:ちなみに世界に4セット8本しかありません。

キヨミ:ドラゴンボールみたいな設定だ!で、それで私と入れ替わりたいってこと……?

みるく:お願いです、1日だけで構いません!都内のクレープ屋を巡り終えたらすぐ戻ります!

キヨミ:多分1日じゃ済まないよ!いや、なんか怖いし、用事あるし……。

みるく:もちろんお金は払います!じいやも使い放題です!

キヨミ:そそられない!じいやにはそそられない!

みるく:お願いです!!ここで断ったら、私のためなら何でもする427番目のじいやが割腹自殺しますよ!?

キヨミ:脅しじゃん!!わかったよ、これを一気飲みすればいいんでしょ!?

みるく:やってくれるのですか!ありがとうございます、やはり金の力は偉大ですね!

キヨミ:金というよりじいやの力だからね!?あと、私の代わりに用事やってよ!?

みるく:ええ、何でもやりましょう!テーブルクロス引きでも、チューボーですよでも!

キヨミ:私は堺正章か!ていうかこれ飲むの……?赤潮みたいな色してるよ……?

みるく:安心してください、味は限りなく花の蜜に近付けてあります。

キヨミ:逆に気持ち悪いよ!同時に飲むんでしょ、「せーの」で合わせる?

みるく:いや、ここは「せれぶ」で合わせましょう。私セレブなんでしゃなりしゃなり。

キヨミ:逐一ムカつくな!せーので行くよ!?せーの……!!(ぐびっ)

みるく:フフッ……。(ぐびっ)

キヨミ:(「うぇー」みたいな表情でぐびぐび)

みるく:(「にやり」みたいな表情でぐびぐび)



(ぴきーん)



みるく:(「うぇー」みたいな表情でぐびぐび)

キヨミ:(「にやり」みたいな表情でぐびぐび)

みるく:……っぷはっ!!んえーっ、小学校の帰り道みたいなのどごしがする……。

キヨミ:……うふふ……どうやら成功したみたいですね……。

みるく:え?うわっ、目の前に私が!?ちょっと待って、マジで入れ替わったの!?怖っ!

キヨミ:やりましたわ、普通の女子高生になれましたわ!オーッホッホッホ!!

みるく:うわぁ、私がセレブ笑いしてる!知り合いに見られたくない!
    まぁ良かったじゃん、早くクレープ食い荒らしに行きなよ……。

キヨミ:オーッホッホ、ホホフ、フーッフッフ、ヒャーッハッハッハッハッハッハッハ―――――っ!!!

みるく:なんか凄い悪い笑い方してる!恥ずかしい!

キヨミ:うふふ、ありがとうございます……まんまと私の策に乗ってくれて……!!

みるく:……え……?どういう意味……ガフッ!!
    ハァハァ、な、何よ……ちょ、え……!?口から、血が……!!

キヨミ:すいません、黙っていましたがその体、不治の病でもう3ヶ月も保たないんですよぉ……!!

みるく:ふ、不治の病!?

キヨミ:普通の人の体には4つしかないものが、その体の中には8億あるそうです……。

みるく:ピンとこないよ!ちょっと待って、まさかアンタの目的って……!!

キヨミ:その通り!私は生きたかった、地位も金もじいやも要らない、ただ生きたかった!!
    そこで私は427番目のじいやに命令して、イレカワリミンを2本調達させた!
    そして探してたんですよ!新しい人生を送るための健康な体、そう、貴女をね!!

みるく:そ、そんな……返してよ、今すぐ体を返してよぉ!!

キヨミ:あらあらお嬢様、またご乱心ですか?がっつりした病室が必要ですねぇ。
    ナ―――ス長―――!!ムキムキのナ―――ス長―――!!

みるく:ナース長ムキムキなの!?嫌だよ、がっつりした病室で余生を送りたくないよ……!!(がくっ)

翔太郎:(きょろきょろ)

キヨミ:うふふ、それでは私は無茶なくらいクレープを食べに行きましょうか……。

翔太郎:(きょろりきょろり)

キヨミ:うふふ………ん?

翔太郎:(キヨミと目が合う)

キヨミ:……………。

翔太郎:……見つけたでヤンスよ、番長!!!

キヨミ:ん  ぁ  っ ! ! ?

翔太郎:何してるでヤンスか、雄二郎のお見舞いが終わったらすぐ河原に行くはずでヤンしょ!?
    さぁさ行きやしょ、河原には既にケバブ高の奴らが集結してますぜ!

キヨミ:え、いや、え!?え、え、え!?おろおろ!!

翔太郎:さぁさ雄二郎の敵討ち!ケバブ高の奴らを血という名のケチャップで味付けしたりやしょ!
    番長なら余裕でヤンス、「ふんじばりのキヨミ」として市内の不良をふんじばりまくってきた番長なら!
    もちろんオイラ、「昭和の翔太郎」もお供するでヤーンスー!!

キヨミ:ストォォォォォォォォォォップ!!!
    ………え、誰!?セレブとして生きてきて初めて見るタイプ!

翔太郎:なーにを言ってるでヤンスか、この昭和の翔太郎を忘れたとは言わせやせんぜー!えんがちょー!

キヨミ:わかりませんよ!昭和であろうことは痛いほど伝わってきておりますが!

みるく:ぐすぐす、何の騒ぎよ……あ、昭和の翔太郎だ。

キヨミ:知ってる人がいた!!すいません昭和さん、大事な話があるのでちょっと待っていてくださいな!

翔太郎:了解でヤンス!番長のためならこの昭和の翔太郎、剥製になるまで待ち続けるでヤンス!南極物語!

キヨミ:……誰!?ねぇアイツ誰ですの!?教えてくださいまし余命3ヶ月!

みるく:余命で呼ぶな!元々アンタの余命だろ!
    何って、何の変哲もない私の舎弟だけど……。

キヨミ:変哲まみれですわ!ちょ、舎弟!?待って待って、貴女何者ですの!?

みるく:あれ、言ってなかったっけ。私がここら一帯のヤンキーを束ねる女番長だって。

キヨミ:初耳ですわよ!こちとら普通のJKだと聞いておりましたけれども!

みるく:私だって人よりたくさんの不良をふんじばってるだけの普通の女の子だよ。

キヨミ:とんだ発注ミスですわ!!てことは、貴女がお見舞いに来た「ユウ君」って……。

みるく:私の舎弟の1人、「目潰しの雄二郎」。

キヨミ:君付けするようなキャラじゃない!!ちょっと待って、じゃあ、用事って……!!

みるく:私の代わりに雄二郎を病院送りにしたケバブ高の不良50人をふんじばってきてよ。

キヨミ:シミュレーションと違う!!死なないために入れ替わったのに、これはこれで死にそう!!

みるく:あ、ケバブ高番長の「指折りのジャック」はスピードが遅いから、素早く後ろに回って……。

キヨミ:アドバイスしないでください!実行に移せる気がしませんわ!
    ま、まぁいいですわ……3ヶ月後に間違いなく死ぬ身と比べたらマシですわ……。

翔太郎:あ、そう言えばさっきムキムキのナースが話してたんすけど、不治の病を治す薬が完成したらしいヤンスよ。

キヨミ:べぇらぼくら!?

みるく:私が今まで発音したことないような驚き声が!!

翔太郎:なんか、体にある8億のなんかを2に減らす特効薬が出来たっぽいでヤンス。
    いやー、医療の進歩は素ん晴らしいでヤンスねー。大阪万博大阪万博。

キヨミ:(わなわなわなわな)

みるく:(にやり)

翔太郎:……と、そんなことこれから死地に赴く番長には関係ナッシングでヤンしたね!
    さぁ行きヤンしょ!オイラが馬場チョップするんで、番長はオイラごと……。

キヨミ:シミュレーションと違ぁぁぁぁぁ―――――――――――う!!!
    こんなはずではぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――――っ!!!

翔太郎:きゅ、急にどうしたでヤンスか!?持病の癪でヤンスか!?

キヨミ:もうそれ昭和以前の話じゃないですか……すいません昭和太郎さん、またお待ちくださいな……!!

翔太郎:合点だ!番長のためならたとえ火の中水の中!がんばれゴエモン!

キヨミ:……………。(顔面蒼白)

みるく:……………。(どやーっ)

キヨミ:………やはり、人生を交換しようなんて間違った考えですわよね……。(にこっ)

みるく:じいやぁ―――――っ!!!出来る限り武闘派のじいやぁ―――――っ!!!

キヨミ:やめてぇ―――っ!!!65番目のじいやは虎を素手で殺してるんですのぉ―――っ!!!

みるく:愚かな庶民が!私と口をきこうなんて100万光年早いですわよオーッホッホ!!

キヨミ:オーッホッホが寝取られた!!完全に物にした!!

翔太郎:おっ、よくわかんないけど戦争でヤンスか!?
    かかってこいでヤンス!番長なら都民全員を8分でふんじばれるでヤンスよ!?

キヨミ:期待しないでぇぇぇぇぇっ!!私にそのノウハウは無いのォォォォォっ!!
    返してください、私はやっぱりお金持ちとして生きていきたいんです!

みるく:素直だな!?ふざけないでよ、アンタ私を殺そうとしたんだよ!?自業自得だよ!

キヨミ:そ、そんな……こんな、こんなはずでは……私は普通の女子高生になりたかっただけなのに……。

みるく:私の何が不満なのよ。ちょっと戦闘力に長けているだけじゃん。

キヨミ:もうムキムキのナースとベートーベンに囲まれた病室からおさらばしたかっただけなのに……。

みるく:これは病院側もおかしいね。どんなセラピー効果期待してんだ。

キヨミ:何より、何よりも生きたかった、長生きしたかっただけなのに……!!
    そのために人を殺す覚悟もしたのに……私、何のために、こんな……!!(ぽろぽろ)

みるく:………。

翔太郎:……あ、ひょっとして……すんませんそこのみずがめ座っぽい人、ちょっといいでヤンスか?

みるく:……え、私?

翔太郎:そうでヤンス、ぱっと見でみずがめ座だとすぐわかるアンタでヤンス。

みるく:どんな風貌よ!?だいたい私はてんびん座、いや、今はみずがめ座であってるのか……。

翔太郎:さっきここに来る途中、モヒカンのじいさんに会ったんでヤンスけど。

キヨミ:ひぐ……え……?昭和さん、427番目のじいやと……?

みるく:パンチきいてんな427番目のじいや!

翔太郎:そのじいさんに頼まれたんすよ。
    患者服着たみずがめ座っぽいお嬢様に、この瓶を渡してくれって。

みるく:!!これは、イレカワリミンX!

キヨミ:な、何で!?残りのイレカワリミンは全て国立国会図書館に厳重に保管されてるはずなのに!

みるく:保管場所おかしくない!?図書じゃねえし!

翔太郎:なんかよくわかんないでヤンスけど、セキュリティが甘いとかピッキングとか言ってたでヤンス。

みるく:盗んだ!見た目から何までとことん世紀末なじじいだな!?

翔太郎:そんで、じいさんから伝言も貰ってんでヤンスよ。
    えーと、「もしも貴女がお嬢様と入れ替わった方なら、お嬢様を許して差し上げてください」とか……。

キヨミ:!!

翔太郎:「お嬢様は死の恐怖に襲われ、一時的に道を誤ってしまっただけなのです」とか……。
    「病さえ治れば、また元の心優しい堺正章に戻るはずです」とか……。

みるく:色々ごっちゃになってない!?この体から堺正章になるの!?

翔太郎:あと何だったかな、確か「アルシンドになっちゃうよ」とか……。

みるく:後半は確実にお前の昭和ワードだろ!お前はそういうヤツだよ!

翔太郎:で、それを渡した直後にじいさんは屈強な男達に連れて行かれたでヤンス。

みるく:捕まった!!そりゃそうだよね窃盗罪だもんね!!
    そうか、じいやは自分が捕まることを見越して翔太郎に託したのか……。

キヨミ:じいや、じいや……!!ごめんなさい、話のノリでモヒカンに刈ってごめんなさいじいや……!!(ぽろぽろ)

みるく:……急に体奪われて、死ぬとか言われて……挙げ句許せねぇ……。

キヨミ:あ………。(びくびく)

翔太郎:(シェーッ)

みるく:……そんなに震えないでよ。瓶取り損ねて落としても知らないよ?(すっ)

キヨミ:……!?お、おひヶ原つじ代さん……私を、私を許して頂けるのですか……!?

みるく:正直未だにつじ代を引っ張り続けるのはムカつくけどね!?

翔太郎:おひヶ原つじ代……!?何故オイラの母ちゃんの旧姓と名前を知ってるでヤンスか!?

みるく:どーでもいい奇跡が起きた!!
    いや、考えてみたら私もいざ死ぬとなったら何しでかすかわかんないなって……。

キヨミ:……ふんじばりのつじ代さん……。

翔太郎:なんかよくわかんないけどオイラの役目は終わった感じでヤンス!五時から男!

みるく:それにモヒカンにされたり捕まったりしても、それでも慕ってくれるじいやさんがいるわけだし……。

キヨミ:……つじ代ちゃん……。

翔太郎:話についていけないので昭和の歌を歌うでヤンス!オバタリアン!

みるく:ま、それでも完全に許せたわけじゃないんだけどさ。
    やっぱ私にはセレブ生活より、屈強な不良共をふんじばってる毎日の方が合ってるんだよね。(にこっ)

キヨミ:……つじっぺ……!!(ぶわっ)

みるく:なんで徐々に馴れ馴れしくなってるのよ!?本名とかすってもいないから感動出来ないよ!

翔太郎:きょーうーかーらーいーちーばーんーかーあーっこーいーいーのだー♪
    バーリーバーリーさーいーきょーうーナーンーバーアーワーン♪

みるく:うぅぅぅぅぅるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!
    今現在そんなおちゃらける空気じゃねぇだろふんじばるぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!

翔太郎:なるほどー♪

みるく:歌詞に合わせるな!大体それ平成初期の歌じゃん!昭和キャラ守れよ!
    まぁそんなわけだから戻ってあげるよ!私の手でケバブ高を血祭りにあげたいしね!

キヨミ:ありがとうございます、ありがとうございます!私の戸籍をてんびん座に変えます!

みるく:必要が無いよ!出来るかどうかしらないしさ!?
    とにかく飲むよ!?せーのでいいよね!

キヨミ:いや、ここはやっぱりせれぶで合わせましょうゴージャスゴージャス。

みるく:そういうとこも治せよ!!いくよ!?せーの!!(ぐびっ)

キヨミ:(ぐびっ)

翔太郎:(ガチョーン)



(ぴきーん)



翔太郎:そんなこんなで2人は元に戻り、オイラは全てを理解したでヤンスよポケベル!

みるく:本当にすいませんでした!お詫びにばあやを300人差し上げます!

キヨミ:持て余すわ!ばあや300人収容出来るキャパ無いよ!

翔太郎:そのばあや全員を舎弟にしたら相当の戦力でヤンスよ!?

キヨミ:流石にばあやを闘争には駆り出せないよ!良心が痛むわ!
    とにかく、もう二度とこんなサイコな真似したらダメだよ?

みるく:はい、今後はいいお金持ちとして生きていきます!町中のギャルにクレープを配り歩きます!

キヨミ:それはいいお金持ちなのか!?まぁ、改心してくれたならそれでいいよ!!

翔太郎:今度また同じようなことを繰り返したら、上半身を重点的にふんじばるでヤンスからね!

キヨミ:お前生き生きしてるな!?状況を理解した途端に!

翔太郎:そんなことより番長、さっさと河原に向かいましょうぜ!
    相手方には「指折りのジャック」だけじゃなく「ひじのエマニエル」もいるそうでヤンス!

キヨミ:それもそうだね、だいぶ待たせちゃってるもんね……じゃあお嬢様、私達は行くね?

みるく:はい、お達者で、おひヶ原つじ代さん。いや……てんヶ島びん香さん……!!

キヨミ:やっとまともに呼んだ感出してるけどそんな名前じゃないからね!?
    まぁいいや、行くよ翔太郎!アタイの凧糸をナメたらあかんぜよ!(たっ)

みるく:じいや、待っててくださいな!お金の力で貴方を警察署から救ってみせますわー!!(たっ)

翔太郎:……………。
    ……ふぅ……なんとかなったか………。

(プルル、プルル、ピッ)

翔太郎:……もしもし、「昭和の翔太郎」さんですね?ええ、全て終わりました。成功ですよ。
    ご安心ください、すぐに警察署に向かいますので、そこで戻りましょう。
    今回はありがとうございます、貴方が私と入れ替わって代わりに捕まってくれたおかげで、お嬢様を救えた。
    特効薬も完成しましたし、これでもうお嬢様はがっつりした病室から解き放たれます。道を踏み外すことも無いでしょう。
    全て貴方と、お嬢様を許してくれた番長さんのおかげです。お礼として今から65番目のじいやを加勢に……。
    え、私ですか?……ふふっ、ただの427番目のじいやですよ……。

    ……ていうか、なんで捕まってるはずなのに電話かけてこれたんですか……?
    いや、秘密でヤンスジュリアナジュリアナじゃなくて……。













A−7
エントリーNo.013
月影連盟

汝、愛国心に呑まれる事勿れ
官僚:君がアメリカーノ公国より派遣された外交官か。

レイ:レイ・ハーブルと申します。
   本日は同盟国であるイタリアーノ王国の危機という事で、こうしてやってまいりました。

官僚:うむ、既に電報で内容は把握しているだろうが、もう一度簡潔に説明しよう。
   この国を拠点に活動する山賊のリーダーが、早朝我々に「国民の命が惜しかったら、政府の役人を全員島流しにしろ」と、こう言うのだ。
   そこで、同盟国の外交官である君に来てもらった。政府側としても、国民の命を最優先にしたいと思っている。
   是非山賊の怒りを沈め、国民を解放してもらうのだ!

レイ:成程、現状は全てこちらに伝わった通りのようだ。
   我がアメリカーノ公国では既に、イタリアーノ王国での襲撃事件や反乱の噂は耳に入っている。
   さぞ農村などの食物の被害が著しいと思い、
   今我が国では政府が国中の畑に輸出用のプチトマト栽培を始めている。これで心配はない。

官僚:いや心配だよ! 我々はプチトマトを大量輸入するために君を呼んだわけではないんだ!

レイ:確かにそちらが心配する理由も分からなくない。
   だが大丈夫だ、我らが国を代表する農村ママさん集団「アメリカーノ・オバハンズ」の活躍によって、
   見る見るうちにプチトマトが急成長しているのだ。

官僚:知らねぇよ!! 今は国の農業具合とかどうでもいいの!!

レイ:何なら、プチトマトが育ちすぎるあまり、他の野菜類が育たなさすぎて問題が深刻化しているのだ。
   我が国がプチトマトによって侵食されるのも時間の問題なのだ!! 助けてくれ!!

官僚:ある意味そっちのが大問題じゃねぇか!!
   野菜に浸食されそうな国を助けるマニュアルは持ち合わせてねぇよ!!

レイ:……それはそうだが、しかし我がアメリカーノ公国は代々プチトマトを中心に文化が栄えてきたのだ。
   もはやプチトマート公国と言っても過言ではない。我が国のプチトマトに文句を言った事を謝罪して頂きたい。
   そもそも我が国のプチトマトは……

官僚:やかましいわ! プチトマトプチトマトやかましいわ!
   私はプチトマト文化を愚弄しているのではない、一刻も早く国民を救いたいのだ!

レイ:おっとそうでしたな、それではそろそろ仕事を行うとしますか。
   ではまず、その山賊のリーダーとやらの情報を頂けますかな?
   情報が無ければ動こうにも動けまい。

官僚:やっとやる気になってくれたか! うむ、それでは。
   山賊のリーダーは指名手配中である1億5000万の賞金首である「リベリオン・グスタフ」という男だ。
   数千もの山賊を率い、反乱軍を結成した凶悪犯だ。とても放ってはおけん。

レイ:グスタフゥゥゥッッッーー!!!??

官僚:!?

レイ:グスタフ! いやぁ、懐かしい! 何年ぶりだろうな!
   官僚さん、そのグスタフって昔の親友ですよ!

官僚:はぁ!?

レイ:本当に懐かしいなぁグスタフ! ぐっさん、って呼んでたっけなぁ!

官僚:ぐっさん!? 山賊のリーダーがぐっさん!?
   国内規模の反乱因子が、ぐっさん!?

レイ:元々ぐっさんはアメリカーノ公国の出身でね、幼い頃会ってすぐに意気投合してそれ以来ずっと親友だったんですよ!
   でも、決別してからよその国でこんな事をやってたなんて、やはりあの事件が彼を変えたのか……

官僚:あの事件、だと……!? まさか、この襲撃の動機となるような事件があったのか!
   そのような原因があるなら、是非とも話して頂きたい。

レイ:その通りさ。話は遡るが、元々俺たち二人が仲良くなった頃にプチトマトの文化は始まっていった。

官僚:またプチトマトが絡んでくるの!?

レイ:アメリカーノ公国にプチトマト文化が迷い込んだ当時、人々はそれを有毒植物のベラドンナと信じて疑わなかった。

官僚:確かに外観が似ているが……。

レイ:人々はそれを観賞用とし、誰一人として口にする者は居なかった。
   が、その概念を打ち砕き、貧しく飢えた末にベラドンナを口にした者が現れた。
   それこそが現在のアメリカーノ公国国王、クラウド・プチトマッティなのだ。

官僚:誰だよ!! そこは話の流れ的にグスタフじゃないの!?

レイ:グスタフはその頃、当時全世界に轟いてたゲーム、ボンバーマンに夢中だったのだ。

官僚:知らねぇよ!! その話が本当にこの事件に繋がるの!?

レイ:続きを話そう。
   ベラドンナを国で初めて口にしたプチトマッティは物体に毒が無いことを証明し、
   全国民に、健全な食べ物であることを主張したのだ。
   国民達はそのベラドンナを恐る恐る口にし、実感したのだ。プチトマッティの言う事は正しかったと。

官僚:それから皆が食べるようになっていったのか……

レイ:そう。そして当時の国王は彼に敬意を表し、そのベラドンナらしき食べ物に、
   彼の名前をもじって「プチトマト」と名付けた。もはや、それに誰一人逆らう者は居ないと思われていた。
   だがしかし、国民の中で一人だけそれに逆らった者がいた。
   それこそが現在のアメリカーノ公国参謀長官、ベンジャミン・ミニトマットンなのだ。

官僚:だから誰だよ!! そこはどう考えてもグスタフの流れだろ!!

レイ:グスタフはその頃、ボンバーマンをやりすぎて視力が下がったことに絶望していたのだ。

官僚:バカか!! 小学生にありがちだけども!!

レイ:ミニトマットンは、そのプチトマトが口に合わなかったようなのだ。
   ミニトマットンは国を変える為、「反プチトマト連合」の旗を掲げ、国に猛抗議をした。

官僚:もうトマトが何なのか解んなくなってきた……

レイ:その行動に感銘を受けた国民は一人、また一人と連合に寝返り、
   やがて国は真っ二つに分裂され、「プチトマト美味しい派」と「美味しくない派」に分かれてしまった。
   それまで盆暗だった国民たちは、自分の意見を持って行動することの素晴らしさを痛感したのだ。

官僚:そんなとこで痛感すんなよ!!

レイ:しかしだ! この国の現状を見て、国を元に戻そうと自ら中立を名乗って立ち上がった人物がいた。
   それこそが現在のアメリカーノ公国一等書記官、アーノルド・フルーツトマトンプソンなのだ。

官僚:だから何なんだよその次々湧いてくるトマト軍団は!! グスタフ出てこいよ!!

レイ:グスタフはその頃、眼科で視力検査をしていたのだ。

官僚:もう勝手にしてろよ!!

レイ:トマトンプソンは互いに威嚇し合う国民の真ん中に立ち、
   「人間の感性なんて、人それぞれやん?」と言い放ったのだ。

官僚:プチトマトに正論持ち込んじゃったじゃねぇか!

レイ:しかし自分勝手な国民たちはトマトンプソンの論に耳を傾ける事などなかった。
   特に反プチトマト連合の持論は激しく、あらゆる理由付けでトマトの不味さを主張した。
   「グルタミン酸の濃度が高すぎて美味しくない」
   「最近肌寒い日が続いてるから美味しくない」
   「女房に逃げられたから美味しくない」

官僚:本当にあらゆる理由付けだな! 理不尽にも程があるだろ!

レイ:結局トマトンプソンの賛同者は現れず、分裂は深刻化する一方だった。

官僚:こんな国が同盟国だったとは……。

レイ:話は一転して、それから数日経ったある日だ。ゲームのやりすぎで眼科通いとなったグスタフだが、
   そこの眼科の先生が突然グスタフに愚痴を漏らしたのだ。
   「わい、プチトマトの仲介やってんねんけど、賛同者現れへんねん……」

官僚:トマトンプソン! 眼科医だったのかよ!
   この際強烈な関西弁には触れないことにして、肝心のグスタフはどっち派だったんだ?

レイ:グスタフはそこで初めて国が抱えるプチトマトの問題を知ったのだ。

官僚:バカか!! 国を上げての対立に気付かないとかどんなだ!!

レイ:グスタフはその頃ボンバーマンのゲーム開始直後に爆弾を置いて自爆してしまう癖を直すのに必死だったのだ。

官僚:初歩の初歩じゃねぇか!! 圧倒的なセンスの無さだな!!

レイ:双方の仲介を背負って立つフルーツトマトンプソンは、一人でも多くの中立者を見つけるため、
   プチトマトを食べたことがないと言うグスタフにプチトマトを食べさせた。
   そう、初めてのプチトマトは、プチトマトの味だったのだ。

官僚:「初めてのキスはレモンの味」みたいに言ってんじゃねぇよ!

レイ:しかしグスタフはプチトマトを好きになれなかった。どうしても。
   そこからだ。現国王クラウド・プチトマッティと、彼の息子であるグスタフ・プチトマッティの間に壁が出来始めたのは。

官僚:予想だにしない所で話が繋がったな! プチトマッティの息子がグスタフだったのか!
   っていうかグスタフ名前可愛いな!! ぐっさんの上にプチトマッティて!!

レイ:俺はプチトマトの味が好きだったため、グスタフとは折が合わなくなった。
   それまで仲が良かっただけに、辛かった。
   俺が左と言えばグスタフは右。
   俺がメソポタミア文明と言えばグスタフはインダス文明。
   俺がアンジェリーナ・ジョリーと言えばグスタフは3匹の子ブタ。

官僚:どうやったら日常でそんな会話になるんだよ!!

レイ:俺がゴールキーパーをやりたいと言えば、グスタフは三塁のランナーコーチをやりたがる。

官僚:そもそも競技が違うじゃねぇか!! しかも三塁コーチャーやりたいって稀有だな!!

レイ:反プチトマト連合は、そうした地道な抗議活動を続けていたのだ。
   相変わらずの理由付けも含めてな。
   「酸味が強すぎて美味しくない」
   「隣に座ったおっさんに携帯の液晶覗かれたから美味しくない」
   「ボンバーマン勝てへんから美味しくない」

官僚:最後グスタフじゃねぇか!!

レイ:しかしある日を境に、グスタフをはじめとする反プチトマト連合は姿を現さなくなった。

官僚:……何があったと言うのだ?

レイ:彼らは水面下で密かに計画を立てていたのだ。大きな計画をな。
   そしてそれはある日動き出した。リーダーであるベンジャミン・ミニトマットンが公国本部に、
   とある企画書を持ち込んだのだ。
   それこそがボンバーマンの爆弾をプチトマトに置き換えたゲーム、「ボンバートマトン」だったのだ。

官僚:はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

レイ:概要は、爆弾をトマトに置き換え、トマトが次々と爆発していく様を楽しむだけのゲームだ。

官僚:つまんねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ

レイ:このゲームは反プチトマト連合軍の間で大好評、たちまち一世を風靡することとなった。
   グスタフですら、「これなら視力が下がってもいい!」「自爆万歳!」が口癖になったほどだ。

官僚:なんだこの低レベルな犯罪者……

レイ:しかし! 当時の国王はプチトマト美味しい派の人間だった為、ゲームは廃盤。法律でゲームの使用を禁じてしまったのだ。

官僚:もっとマシな方向に権力行使しろよ!! まともな官僚はいなかったの!?

レイ:これに腹を立てた連合の怒りはピークに達し、国内の作物を荒らしたり、と、大掛かりな襲撃をやり始めた。
   そして遂に連合のリーダーであるミニトマットンが、
   「国民の命が惜しかったら、プチトマト美味しい派の政府の役人を全員島流しにしろ!」と要求してきたんだ。

官僚:…………あれ? そのセリフどっかで……

レイ:政府は同盟国である当国、イタリアーノ王国から交渉官を呼び、ミニトマットンと交渉。交渉は成立し、政府軍と反乱軍は和解した。
   最後の最後まで関西弁で中立を貫いたトマトンプソンの協力もあって、国は一歩一歩和解の道を歩んで行ったのだ。
   だがしかし、そのような状況に置いてもなお、反プチトマトの思想を貫いた男がいた。
   それこそが現在のアメリカーノ公国唯一のアナーキスト、グスタフ・プチトマッティなのだ。

官僚:いやグスタフかよ!! ……ん? いやいや、グスタフで正しいんだ。やっと来た、グスタフ。

レイ:アメリカーノ公国がプチトマトの国として、「アメリカーノ・オバハンズ」などの団体が出来る中、
   グスタフは一人だけ、ある二言を延々と呟いていた。
   「国を変えたイタリアーノ王国は絶対許さない」「俺もミニトマットンさんみたいになりたかった」
   そう呟いていた自らを裏切った一族「プチトマッティ」の名を捨て、「反旗」の意味を持つ「リベリオン」を掲げて国を去っていったのだ。
   
官僚:…………

レイ:…………な?

官僚:「な?」じゃねぇよ!! 若き頃の恨みつらみ、全て今の状況じゃねぇか!!
   この国が狙われてんのも、全部思いも寄らぬとばっちりじゃねぇか!!

レイ:馬鹿野郎!! 何を寝ぼけた事言ってやがる!
   最初の小さないざこざがあった時点で国民の生活にもっと目を向けてりゃ、こんな事にならなかったんじゃねぇのか!

官僚:………

レイ:政府ってのはどこの国でもそうだ、国民の事を第一に考えてると綺麗事を並べ立てて、
   実際は自分たちのことしか考えてないんじゃないか!

官僚:……!!

レイ:官僚とは何たるべきか、俺が1から教えてやる!
   まずどんな野菜も好き嫌いなく食べることが大事なのだ!

官僚:官僚の心得としてそれはずれてない!?
   ……だが確かに、我々が間違っていた! もっと国民と一体化せねばならなかったのだ!
   我々はもっと国民一人ひとりの生活に関心を持っているべきだったのだ……!

レイ:分かったか! 分かったら早速、プチトマトの栽培を始めるのだ。

官僚:分かってないのお前の方じゃないの!? この期に及んでプチトマト文化に巻き込むなよ!!

レイ:同盟国外交官として、本国の農業発展を祈って政府直属組織「イタリアーノ・オバハンズ」の設立を要求する!

官僚:やめとけよ!! そんな胡散臭い集団で発展さそうとすな!!

レイ:そういうわけで、相手が昔の友人と分かっては業務に支障が出るのでな。私はこれにて失礼する

官僚:えぇー!? いやちょっと! 確かにこの状況作った責任は我々にあるけども!

レイ:我々にあるけど、何だ!? 自国の問題は自国で解決する、これ政府の心得なり!!

官僚:プチトマトの反乱もまとめられなかった国のお前が言うのはどうだよ!!

レイ:そういうわけだ。どうしてもと言うなら、他国の外交官を呼んでくれたまえ。では失礼(バタン)

官僚:……うむ、いや確かに、他国の政府とその友人、彼に交渉をさせればグスタフ側に寝返る可能性もあり得る……





- 1時間後 -





(政府本部の窓にプチトマトがベチャベチャと張り付いてる)


官僚:君がドイツンダ帝国より派遣された外交官か。

ドレーク:チャールズ・ドレークと申します。
     本日は同盟国であるイタリアーノ王国の危機という事で、こうしてここに。
     しかし、色々と荒れてるようですね。建物がトマト塗れだ。

官僚:うむ、簡潔に話そう。アメリカーノ公国出身のグスタフ・プチトマッティが、国民を人質に取っているのだ。
   「政府の役人を島流しにしなければ、プチトマトの乱打をやめぬ」と頓珍漢なことを言っている。
   それを君になんとかしてほしい。

ドレ:グスタフゥゥゥッッッーー!!!?? 懐かしい!!
   いやぁ、僕もアメリカーノ公国の生まれでね、そういえばあいつプチトマト大嫌いだったなぁ!!
   そもそもアメリカーノ公国ってのはプチトマトの国と呼ばれるほどのプチトマト大国でしてね!?

官僚:お前もかよ!! もういい、帰れ!!!













A−8
エントリーNo.077
偽りPercussion

巌流テレフォン
剣術家・宮本武蔵との決闘を申し込んだ佐々木小次郎は、巌流島にて武蔵の到着をひたすら待っていたのだった。



佐々木小次郎:ええい遅い!武蔵はまだか!

       もう約束の時間はとっくに過ぎている!決闘に遅れるとは何事だ!本当に遅い!


       ・・・ていうか、マジで遅せえなあのヤロウ。ホント何してんだよ、二時間以上過ぎてんぞ。

       えっ、もしかして、風邪とかひいたりしたのかな・・・だとすると心配だなー。

       うーん、どうすっか。どうしよう。(砂浜をウロウロする)

       ありゃ、こんな所に電話機があるぞ。ちょっとアイツに電話してみよう。(受話器を取る)

リーン リーン ガチャ


宮本武蔵:ファァ・・・ハーイ、宮本でーす。どちら様でしょうか・・・ねむっ。

小次郎:あ、いや、小次郎なんだけどさ・・・あれ、お前今どこにいんの?

武蔵:・・・ああなんだ小次郎か。どこって・・・家だけど・・・んで今起きたとこだけど・・・痛っ、少し寝違えた。

小次郎:・・・なあさ、お前、今日が何の日か分かってるか?

武蔵:ふぇぇ・・・?・・・・・・3月のライオンの発売日?

小次郎:俺と決闘の日だよバカっ!!

武蔵:・・・・・・・・・えっ、それ今日だっけ!?

小次郎:今日だよ今日!!今日!今ナウ今日!えっ、何、寝違えたとか言ってくれちゃってるの!?俺もう巌流島に着いちゃってるんですけど!?

武蔵:ふぇえ、マジかぁ・・・来週かと思ってた。うわ、パッチリ目ぇ醒めたわ。めんごめんご。

小次郎:めんごとかいいからとっとと来いよこの野郎!!俺とっとと決闘して、お前倒して最強の剣士になりてえんだからよ!!

武蔵:いや、そんなこと言われてもね・・・今日の僕、全然調子出ないと思うよ。昨日友達と明け方までサーフィンやっちって、全身筋肉痛なんだよね。ハハ、サーフィンって思ったよりキツいんだよ。もうサーフィンなんて二度とやりたくないね。

小次郎:サーフィンサーフィンウルセえよチキショオ!泳げない俺への当て付けか!前日きっちり8時間以上寝た俺の睡眠時間を返せ!

武蔵:ハイハイ、今準備しているよ・・・。ええと刀と鞘と・・・あれ、僕の携帯どこだ?

小次郎:今お前が手に持ってんだろうがっ!!アホかお前は!!

武蔵:ああホントだ。うわ恥ずかしいっ。でもこういう事ってよくあるよね。僕の友達のよっさんなんかこの前深夜に電話した時にね・・・。

小次郎:ああもうお前喋るなっ!!一生その場から動かない気がするわ!!目の前の準備に集中しろよこのクソがあっ!!

武蔵:もう、小次郎落ち着いてよ。決闘前にそんな無駄に体力使ってどうすんのよ。

小次郎:む、むう・・・お前にだけは言われたなくなが、それもそうだな。

武蔵:それに、もしもこの状況が、僕が小次郎をわざと煽らせるための作戦だったら、どうするつもりなのさ?まんまと罠に嵌ってるってことになるよ。剣士はちょっとぐらいのことで怒っちゃダメだよ。

小次郎:・・・そうだな、すまん、反省するよ。

武蔵:まあ、僕は本当にただ日付間違えちゃっただけだけどね。ぶひゃああああああははははははっ!!!

小次郎:・・・落ち着け、今こんなヤツに言いくるめられたばかりだろ・・・でも本当に早く来てくれよ、こんな人っ子一人いない無人島で待ち続けるって、さすがに退屈すぎるよ。

武蔵:ぶひゃああああああははははははっ!!!こ、小次郎おお!今小次郎がいるって事は、そこはもう無人島じゃないじゃん!!「無人」じゃないじゃん「有人」じゃん!!ぶひゃああああああははははははっ!!!

小次郎:斬り殺してぇ・・・何で電話越しの相手を斬れるアプリが開発されねえんだよ・・・。それで、行き方とかは分かるよな!?

武蔵:うん分かる分かる。電車で海まで行ってそこから船でしょ。そんじゃ、後4時間後くらいに着くと思うから。何かあったらそっちに電話するからねー。

ガチャン

小次郎:あっ、切られた。四時間か・・・なげえな。はあ・・・こんなことになるならもっと吉野家でガッツリしたメニュー食べてくれば良かったな・・・。

    ホント有り得ねえよアイツ・・・。でもアイツは相手が油断したところを斬りつけるようなタイプだからな・・・気は抜かねえでおかねえと・・・。

(しばらくして)

リーン リーン リーン

小次郎:あっ、電話が鳴ってる。武蔵からかなっと。

ガチャ

霜山:心もカラダも前科もキレイにサッパリ!シモヤマ洗剤株式会社でございます!

小次郎:・・・・・・はい?・・・・・・えっ・・・誰?

霜山:心もカラダも前科もキレイにサッパリ!シモヤマ洗剤株式会社でございます!我が社の洗剤のご案内に参りました!!

小次郎:うわ、洗剤の押し売り来た!!こんな辺境の無人島にまで押し売りが来た!!

霜山:つきましては今回ご入会されますと、なんと入会金8千円で普通の洗剤からちょっと豪華な洗剤にご変更が出来るというサービスを行っていまして・・・。

小次郎:いや・・・ちょっと、すみません。

霜山:なんでしょうか!?即入会ですか!!やりましたさすが私!!

小次郎:いや、違います。あの・・・今洗剤とかいらないので、もうかけてこないでもらえますか・・・。本当に、自分今から決闘なんですよ。

霜山:決闘!?けけけ決闘!?はあー凄いですねえ!!今からそんな人生に関わる大一番なのですか!!

小次郎:まあ、相手側がアホなせいで一体いつになるのか分からないですけどね・・・。

霜山:いやはや、これは失礼いたしました!!しかし、決闘の時こそ我が社の洗剤がお役に立つと思いますよ!!

小次郎:どんな時に役に立つんですか!まあ、確かに相手の返り血で服が汚れたりするとは思いますけど・・・。

霜山:いえ、武器として使っていただきます!

小次郎:親会社が薦めてるとは思えない用途!!

霜山:相手がこう斬りかかって来たところに、懐から取り出して相手の目に塗りたくってやるのです!!

小次郎:ただの目暗ましじゃないですか!いやですよ卑怯ですし!それにそんなのその辺の砂や塩水でもできますし!!

霜山:いえいえ目暗ましとは違います!!我が社の洗剤は、目に塗っていただくことで、目の中にある邪悪な覇気というものを全て洗い落としてしまうのです!!

   そして覇気を失い純粋な瞳を取り戻したら、今度は胸のところに我が社の洗剤をそっと塗りたくってやるのです。

   するとどうでしょう!相手の心からドス黒い邪念が消え去り、なんでもあなたの言うことを聴く心優しい良民へと生まれ変わることでしょう!

小次郎:あなたの会社って宗教法人なのですか。

霜山:そして通帳から全財産を引き下ろさせてゴメンなさいした所を斬り殺せば、あなたの完全勝利ですよ。ワッハッハ。

小次郎:下衆すぎる結末!まず己が心に洗剤塗りたくれって話ですよ!

霜山:という訳で入会金8万円のお支払い方法なのですが・・・。

小次郎:勝手に話を進めないでください!入会しませんしさっきより高くなってますし!

霜山:どうしてですか!まだ我が社の洗剤の素晴らしさを理解されてないのですか!

   我が社の洗剤はもの凄く汚れが落ちるんですよ!洗濯機に少量入れただけでTシャツについた頑固な油汚れが一瞬で落ちるのですよ!凄いとは思いませんか!

小次郎:いや、それは凄いとは思いますけど・・・。

霜山:なんてったってTシャツそのものまでキレイさっぱり消えて無くなりますからね!!

小次郎:溶けてるじゃないですか!洗濯機の中でTシャツ溶けてるじゃないですか!!

霜山:我が社の洗剤は最強酸性プロダクションを売りとしておりますので!Tシャツみたいな布切れを溶かすことなんざ屁でもありませんよ!ワッハッハ。

小次郎:最早普通の意味で武器じゃないですか!!せめて洗剤の意義は果たしてくださいよ!!

霜山:という訳で入会金80万円のお支払い方法ですが・・・。

小次郎:だから入会しませんって!!というか絶対買ってやるかそんな洗剤!!また入会金値上がりしてるし!

    もう何なんですかあなた!そんな洗剤絶対売れるわけ無いでしょ!さっきから暇つぶしで聴いていましたが!もう切りますよ!いいですね!

霜山:ああそれと、今回入会されていただくと、女の子が一人ついてくるんですよ。

小次郎:(電話に食らいつく)ちょ、ちょっとその話詳しく聞かせてもらえますか・・・!!

霜山:えっ、ああ、いいですよ。今回ご入会されていただいた方には、各お客様に一人づつ、ウチのマスコットガールの「石鹸娘」をプレゼントすることになっているんですよ。

小次郎:そ、その、石鹸娘というのは、どういった方なのでしょうか・・・!?

霜山:そうですね、個体差はありますが、まあ概ねは背か高くてナイスバディな若い女の子で、それと特徴として・・・。

小次郎:と、特徴として・・・!?

霜山:・・・こすると、泡が出るんですよ。

小次郎:えっと、じゃあ、つまり・・・・・・こすりたい放題ですか・・・!?

霜山:ええ、こすって出てきた泡で泡風呂なんかもいいでしょう。

小次郎:ほぅ・・・。ほぇ・・・。

霜山:・・・今回は体験入会されたお客様にも、サービスで石鹸娘を配布しますが、いかがでしょうか?まず体験入会されてみますか?

小次郎:あっ、えっ・・・まあ・・・体験なら・・・体験ならいいですよ!うん、入会してあげてもいいですよ。

霜山:ありがとうございます!それでは今から石鹸娘と我が社の洗剤をそちらに送りますので、しばらくお待ちになってください。

ガチャン

小次郎:あっ、切れた。・・・うわぁ・・・まさか決闘前に女の子をこすれるとはなぁ・・・。び、敏感な部分もこすっていいのだろうか・・・。(手を素早く動かす)

(しばらくして)

小次郎:おう、コシコシさせろやあ!・・・ダメだ、これだと怖がって逃げちゃうかもしれない。

    こ、コシコシさせてもらえますか・・・?(もみ手)よし、これだ!これぞベストコシコシ!!

泡沫町ヨスミ:あー・・・体験入会した人って、あなたっすよね。

小次郎:(振り向く)うおういつの間に!!えっ、じゃああなたが、石鹸娘さん・・・!?

ヨスミ:はいまあそうっすね・・・あっ、全身ジャージ姿なのは気にしないでください。

小次郎:は、はあ・・・(まじまじと見る)えっ、えっと・・・じゃあ。

ヨスミ:はい?なんっすか?

小次郎:こ、コシコシさせてもらえますか・・・?(もみ手)

ヨスミ:何しようとしとんじゃいこのエロサムライがあっ!!(ボディキック)

小次郎:ブグフォ!!ブホッォ・・・えっ・・・なんで・・・話と違う!!

ヨスミ:こんな汗臭い男に何が楽しくてコシコシされなきゃあかんのじゃいっ!!!(蹴り続ける)

小次郎:ゴブゥオッ!やっ、やめ・・・ビブリィッ!!(泡を吐く)

ヨスミ:ホラホラ、そんなにこすりたいなら地面でもコシコシしてなこのエロ武者が!!それでハァハァすればいいじゃろうが!!

小次郎:いっ、いい加減にしろおぉ!!(立ち上がる)お、俺をなめるなよ!俺は剣士佐々木小次郎だぞお!!(剣を抜く)

ヨスミ:ああなんだやるってのかっ!?いい度胸じゃねえかやってやんよ!!くらうのじゃい!(洗剤を投げる)

小次郎:ぐおおおお!!服が溶けたああ!!!ヤバイ、あの洗剤強い!!(逃げる)

ヨスミ:ああ待てこのヤロウ!!逃げるんじゃねえよ!!(洗剤を砂浜一体に撒き散らす)

小次郎:ぬあああ!!あちこちの貝殻がみるみる溶けていやがるっ!!てっ、俺の船にもかかってるじゃねえか!!うおおおおお俺の船が溶けていやがるっ!!まだローン残ってるのに!!

ヨスミ:よそ見してんじゃねえよこの野郎!!(足元に洗剤を投げる)

小次郎:ぐおおおおお!!靴が溶けたから転んだああ!!!

(小次郎の上にヨスミが立つ)

小次郎:ゴメンなさい洗剤かけないでくださいゴメンなさい洗剤かけないでください。

ヨスミ:じゃあ地面コシコシしろよ。お前こするの好きだろこのエロニンジャが。

小次郎:は、はい!そうさせていただきます!(全力で地面をこする)

ヨスミ:どうだい、楽しいかい。

小次郎:は、はい・・・とても楽しいでございます!

ヨスミ:ほうほうそれはよかったじゃんよこのエロニンジャが!(蹴飛ばす)

小次郎:ブックフォウッ!!(泡を吐く)

ヨスミ:あっ、やべっ、もう体験時間終了だ。じゃあなエロニンジャ。楽しくコシコシしろよ。(船に乗って帰る)

小次郎:グボッ!あの女、モーターボートで帰りやがった!!

    もう・・・なんだよこれ・・・俺泣いていいよね、泣くよ俺。ウオオオオオオオオンン!!!!

    えぐっ、えぐっ、なんで決闘前にこんな酷い目に合わなきゃならねえんだよ・・・!!決闘前にこんな酷い目に合ったやつ俺聞いたことねえよ・・・!!

リーン リーン ガチャ

霜山:心もカラダも前科もキレイにサッパリ!シモヤマ洗剤株式会社でございます!

小次郎:あの・・・えぐっ・・・なんなんすかこれ・・・えぐっ・・・全然話違うじゃないですか・・・。

霜山:ああ、石鹸娘届きましたか!どうです、たくさんこすれましたか!?

小次郎:たくさんこすったよ地面を!!なんなんですかあの女!なんか好きにこすって良いことを伝えられていなかったみたいですし!!

    それに口は悪いし洗剤はバラ撒くし!!全身ジャージですし!泡を出したのは俺の方ですし!!

    それになんなんですかナイスバディとか言ってたクセにあのどえらく平たい胸は!!メッチャこすりやすそうな胸してましたよ!!

霜山:個体差があると言ったじゃないですか。それと彼女は全然仕事が覚えられない人間なのですよ。だから彼女のことは問題があっても我が社のことは問題がありません!ワッハッハ。

小次郎:そんな社員を雇うアンタの会社が問題なんでしょうがあ!!とにかくこっちはあの女のせいで酷い目にあったんですからね!

霜山:あっ、そうそう。入会金の80億円ですが、なるべく早急にお支払いくださいね。

小次郎:なんで入会したことになってるんですが!!そしてなんですかそのべらぼうな金額はぁ!!

霜山:急に値上がりしちゃったんですよ。TPPとかそういうアレのせいですね。

小次郎:アンタの場合はただの自己申告でしょうがあああ!!なんでもかんでも社会のせいにするんじゃない!!とにかく払いませんよそんな大金はぁ!!

霜山:えー、それは困りますよ。もうウチ80億円先取りして全部使っちゃったんですから。

小次郎:行動早すぎるでしょアンタの会社はぁ!!何で立ち止まって考えることをしないんですか!!大体80億も何に使ったんですか!!

霜山:テーマパークを作るんですよ!もっと多くの皆様に我が社の洗剤の素晴らしさを知ってもらうためにシモヤマ洗剤ランドを開発するのです!!

   そのために瀬戸内海の無人島をいくつか買収したのです。そしてまずその島々を我が社の洗剤色に染めるために、今から洗剤を空中から散布してやる所なのですよ!!

小次郎:えっとすみません、ツッコミどころ満載なんですが、とりあえずその瀬戸内海の無人島ってどんなのが含まれてるんですか・・・?

霜山:えっ、そうですね・・・大きいところだと巌流島とかですね。

小次郎:・・・・・・自分、今その巌流島にいるのですが。

霜山:ああそうなんですか!それはちょっとヤバいですね。じゃあ今すぐ逃げてください。さもないと洗剤に溶かされて死にますよ!

ガチャン

小次郎:・・・えっ?えっ、えっ、えっ!?(電話を持ったままウロウロする)

    えっ、今すぐ逃げないと死ぬ!?洗剤に溶かされて!?嘘だろ・・・うわ、なんかヘリコプター来た!!

    ヤバイヤバイヤバイ!!もうすぐ洗剤バラ撒かれるぞ!!今すぐ逃げなきゃ!!急げ急げ急げ!!

    って俺の船溶けてんじゃん!!何で!?何で!?そうかあの女に溶かされたからかチクショウ!!

    じゃあどうする!?どうするどうするどうする!?他に船を探すか!?ああダメだここは無人島だ!!

    早く!!早くしないと死んじゃうのに!!ヤバイヤバイヤバイどうしようどうしよう!!どうしよう!!

    (海をじっと見つめる)・・・えええもう行くしかないか!?もう泳いで向こう岸に渡るしかないよな!!そいや!!

    (電話を抱えたまま海に飛び込む)

     ブブブ・・・ガバッア!!ガババババ!!そういや俺!ガバババババ!!!泳げねえんだった!!沈むガバババアバババ!ガバババババ!!!!

    (必死にもがいたが、やがてゆっくり海底に沈む小次郎)


     
     えっ・・・俺・・・死ぬの・・・こんな所で・・・?


  
     ウソだろ・・・マジかよ・・・。














リーン リーン リーン ガチャ







小次郎:・・・・・・・・・誰?



武蔵:僕の勝ちだね、小次郎。



小次郎:・・・・・・・・・。






武蔵:(電話の奥で)いやーご協力ありがとうございました霜山社長!!お礼に洗剤20箱買わせていただきます!!

          あっ、よっさんもナイス船クラッシュ!!またフットサル行こーぜ!




小次郎:・・・・・・・・・。


  
    ・・・・・・・・・。



    ・・・・・・・・・。




ガチャン       














A−9
エントリーNo.073
あかつき

コント/トライアングル・トラジティー
偶然にも警邏中に崖から落ちたアタシ(前橋)と先輩(宇都宮)は、谷底にあった異人館を訪ねた。

そこには、明治時代の貴重な品々が所狭しと展示されており、
更にその日は偶然にもオークションが催されており、多くの資産家が館を訪れていた。

オークションは無事終了し、あたしと先輩、それと遠くから来た3人の客は、
館の主である水戸さんの好意で異人館で一夜を明かすこととなった。

しかしその晩、水戸さんが何者かによって殺害された。

施錠された部屋に窓はなく、この部屋の唯一の鍵は水戸さんの上着の右ポケットの中にあった。

莫大な骨董を巡った陰謀渦巻く異人館の密室殺人。事件の真相は… そして犯人は…





宇都宮:―――という訳ですから、県警の応援が到着するまでは皆さん食堂で待機して下さい。
    くれぐれもこの現場に入らないように。いいですね?

 水戸:…………(へんじがない ただのしかばねのようだ)

 前橋:さっきまで…あんなに元気だったのに……。

宇都宮:全く……こんなところでコロシの現場に立ち会うなんて……。

 前橋:アタシたち、死神でも憑いてるのもしれませんね。

宇都宮:それにしても、一体犯人はどうやってこの密室を作り上げたのかしら……。
    唯一の出入り口である扉には鍵がかかっていて、その鍵は室内に……。

 前橋:うーん…………。







 水戸:すごいですよねー。隙間なんてこのドアの下くらいですよ。

宇都宮:でも鍵がやっとこ通るくらいの幅なのよ……。ここからどうやって被害者のポケットに入れたのか……。

 水戸:うーん、やっぱりテグスとか釣り糸とかじゃないですかー?あれ便利ですしー。

 前橋:そんなまどろっこしいことしますかねぇ……推理小説やドラマじゃあるまいし……
    んん!!!???

 水戸:えー。でも被害者側としてはなるべく手の込んだトリック使って殺されたいって思いません?
    あたしイヤですよ、衝動的にプレステ3で撲殺されて死亡とか。

宇都宮:あのー、死体は黙っててもらえますかね?今私必死に推理してるところでして。

 前橋:それじゃない! 先輩、今返す言葉は絶対それじゃないです!

 水戸:えー、でも床冷えてますし、うつぶせだと息苦しいんですよぉ。

宇都宮:じゃあ布団か何か敷いて仰向けでいいから死んでてください。

 水戸:はーい。

 前橋:え!?生きてる!?もしかして水戸さん、実は生きてます!?

 水戸:まっさかー、死んでるに決まってるじゃないですかー。

宇都宮:前橋も随分おかしい事聞くのね。死体は死んでるから死体なんじゃない。

 前橋:あ、あれ!?おかしいな!アタシが正しいはずなのに1対2で仲間外れだ!

宇都宮:さて……後で鑑識が来るでしょうけど、まずは私達で現場の写真撮りましょうか。

 前橋:え、あ、は……はい!! なんか調子狂うなぁ……。

宇都宮:カメラある?

 前橋:えー……スマホなら…。

宇都宮:フィルムがいいんだけどねぇ……やむ無しか。

 水戸:あのー…写ルンですでよろしかったら、そこのキャビネットの中にありますよ。

宇都宮:あ、ありました。ちょっとお借りしますね。

 水戸:どうぞー。

 前橋:また喋りましたよね!?何気ない物の貸し借りが成立しましたよね!?

宇都宮:さっきから何訳の分からない事言ってるの?死人に口無し、死体が喋るはずないでしょ。

 前橋:先輩こそ何言ってるかわからないですよ……。いや言ってることはもっともなんですけども…。

(パシャッ パシャッ)

 水戸:(アヒル口)

(パシャッ パシャッ)

 水戸:(女豹のポーズ)

(パシャッ パシャッ)

 水戸:(死に顔Wピース)

 前橋:死体がポーズ決めてんじゃねえー!!動く度に血がぽたぽた落ちてっからー!

宇都宮:いいわよー。次は振り向きざまの流し目から、唇に人差し指を当てて悩ましい表情してー。

 前橋:先輩も悪ノリしないでくださいッ!んでもって指示が本格的だなオイ!

(パシャッ パシャッ)

 水戸:(悩ましいのポーズ)

宇都宮:はーいじゃあそのまま人差し指を右耳の穴に突っ込んで左耳から出して見ようかー。

 前橋:んなモン死ぬわ! いやもう死んでるんですけど!死んでるんですけども!

(パシャッ パシャッ)

 水戸:(右耳に入れたハンカチを左耳からマッハ2の速度で発射するマジックを披露)

 前橋:マギー一門のお家芸っぽいどなんかちげぇ!!なんだその左耳カタパルト!

宇都宮:ふぅー……これで発見直後の様子はだいたい保存できたかしら。

 前橋:いや荒れましたねー。事件と無関係な血痕があちこちに飛散しましたねー。

宇都宮:現場検証は終わったから、次は関係者への事情聴取ね。

 前橋:そ、そうですね…。容疑者は私たちを除けば、昨日からこの館に泊まってる3人でしょうか。

宇都宮:そうね。通りから離れた郊外にある館だから外部犯の線は薄いし。

 水戸:あ、一応あたしもいますよー。

 前橋:あなた容疑者っつーか被害者じゃないの。

宇都宮:いえ、被害者の話が最も信頼できる情報よ。お願いしてもいいですか?

 水戸:どうぞどうぞ。

 前橋:先輩、最初に「死体は黙って」って言ってたじゃないですか…。

宇都宮:事件解決に協力してくれるなら、おしゃべりでもいいじゃない。

 前橋:おしゃべる死体とか聞いた事ないんですが!?

宇都宮:じゃあよかったじゃない、今経験できて。

 前橋:経験したところで役立つ場面皆無ですけどね!!二度も死体とおしゃべりしたくはないです!

 水戸:え、えーっと……あたし、もいっぺん死んだ方がいいですか……?

宇都宮:下っ端の言う事は気にしないでくさい。この人死体を前にすると興奮する性癖なんで。

 前橋:誤解生むような言い方しないでください!

宇都宮:じゃあちょっとお時間頂きますね。

 水戸:はぁい。

 前橋:この人はもっと死体の自覚持てよ。生き生きしてるじゃないですかもう…。

宇都宮:事件についてはご存知かと思いますので、早速お尋ねします。

 前橋:先輩も先輩で全然ブレねえなぁ!もうちとこの状況に動揺してもらわないと不安になりますわ!

宇都宮:昨夜午後11時から11時半頃、何をしていましたか?

 水戸:死んでました。

 前橋:でしょうね!!じゃないと事件が始まりませんもん!

宇都宮:それを証明できる人物は?

 水戸:いません……が、誰かはわからないんですが、背後からミズノ社製のビヨンドマックスで後頭部をジャストミートされましたので……。

 前橋:「誰に」は分からないのに「何で」はバットのブランドまでわかるんですか!?何その無駄過ぎる特技!

宇都宮:なに言ってんの?おかげで容疑者の中でビヨンド所持してる人が犯人だってわかったじゃない。

 前橋:あ…………でもまあ、もう捨てられてるかもしれないですけど…

 水戸:バットならここにありますよー(部屋の隅から取ってくる)

 前橋:……ってことは誰が所持してるかはわからなくなって…

宇都宮:バカじゃないの?グリップから指紋採れば誰が触ったか特定できるでしょ。

 前橋:…………でもぉ!犯罪を及ぶ時ってフツー手袋つけますしぃ!指紋がついてない可能性もありますしぃ!

 水戸:一緒にバッティンググローブもありましたー。

 前橋:ほらあああぁ!!してるんですよおおおぉ!なんで野球用具で合わせてるのかわかりませんけどぉ!!
    あーあ指紋ついてないなぁ!残念だなぁ!!

宇都宮:グリップに付いてなくても合皮製のバッティンググローブ自体には指紋ついてるよね?邪魔だからもう死ねばいいのに。

 前橋:なんか急に突き放されてません!?死んで詫びなきゃいけないくらい邪魔してますかねコレ!?

 水戸:死ぬのも悪くないですよー。最初ちょっと痛いですけど、今はもう色んなシガラミから解放されて清々しい気分ですよー。

 前橋:「ちょっと」の痛みじゃ済まないでしょうが!!

宇都宮:ま、後はこのバッティンググローブを鑑識に回せば犯人は分かるから、これで大体かしらね。

 前橋:そっすねーよかったっすねー無事解決できそーでーあーこれでゆっくりできるわー。

宇都宮:では私達はこのへんで。

 水戸:あ、すいません。夜は冷えるんで、毛布掛けて死んでてもいいですか?

宇都宮:出来ればその上からブルーシートも掛けていただくと手間が省けて助かります。

 前橋:いやたしかに遺体運ぶ時に使いますけども!

 水戸:わかりましたー。

宇都宮:では失礼しま…わぁ!



 ズコガンッ!!



 水戸:ひゃぁっ!

 前橋:せ、先輩!?今転がってたバット踏みつけてすっ転びましたけど大丈夫ですか!?

宇都宮:…………。

 水戸:?

 前橋:先輩……?

宇都宮:…………。

 前橋:あれ?先輩?せんぱーい?起きてくださーい。

宇都宮:…………。

 前橋:せ、先輩……?あのー…………。

宇都宮:…………。(血がじゅわわ〜)

 前橋:!!

 水戸:あらぁ……。

 前橋:ま、まさか……これって…………。

 水戸:はい。



宇都宮:痛ぁ……あーあ、制服に血がべっとりついてる…。

 水戸:これは死んでますね。

 前橋:ええええええええええええ!!???














A−10
エントリーNo.004
天体観測

デート
ミヤ:最近の若い子はTKOが出来てない、なんてよく言われるよね
 
 翔:TPOですけどね。あなたは誰と戦っているんですか

ミヤ:あとは最近の若い男性はレディーフィストの精神も忘れている!

 翔:フィストはこぶしだぞ。ついに野生の血が目覚めたのかよ

ミヤ:つまりは女性の腕力を舐めるな、ということですよ。舐めたらあかん

 翔:天童さんおった

ミヤ:しかし、もてねぇ

 翔:いきなりどうしたんですか

ミヤ:全然もてねぇ

 翔:口調からしてすでにもてそうな雰囲気ありませんよね

ミヤ:でも私だっていつかは結婚するじゃない!

 翔:頷くことができないのを許してくれ

ミヤ:結婚といえば恋愛の過程が大事! 素敵な恋愛をしてみたい!

 翔:なかなか積極的だね

ミヤ:そうよ! 最近、肉系女子ってのが流行っているように、今は積極的な女子が多いんだよ?

 翔:肉食系な! それだとただのデブだから

ミヤ:というわけで今日は理想のデートプランを話します。翔ちゃんは恋人役をやってちょうだい

 翔:ありがたいお誘いですが、雑に断らせていただきます。やだよ

ミヤ:せめて丁重に断ってよ! なんで断るのさ!

 翔:ミヤのことは女性として見れないっていうか……まぁ、人間として見れないっていうか……

ミヤ:せめて人間としては見て欲しかった! まぁ、お願いだから恋人役をやってくださいよ

 翔:わかりましたよ。で、最初はどうするんですか?

ミヤ:まずは待ち合わせ場所からね。場所はベタだけど渋谷のハチ公像

 翔:あぁ、確かに定番ですね

ミヤ:を作った人の実家の前

 翔:場所知らんわ! ていうか作った奴も知らんわ!

ミヤ:作ったのは鹿児島出身の彫刻家、安藤照先生ですけどね

 翔:なんで知ってるんだよ! ていうか待ち合わせ鹿児島じゃねぇか!

ミヤ:で、そのあと空港で東京まで行きます

 翔:最初から東京で待ち合わせしとけや!

ミヤ:いよいよ東京に着いたら私と翔ちゃんと安藤照先生の楽しいデートが始まります

 翔:一人余計なのが付いてきてるよ! 彫刻家の方が!

ミヤ:大丈夫です。亡霊なんで

 翔:尚更おっかねぇよ! 全然恋人とのデートを楽しめそうにない!

ミヤ:翔ちゃんの背中に「アホ」って彫ってます

 翔:てめー、安藤この野郎! 中学生みたいなことすんじゃねぇ!

ミヤ:最初は映画館ですね。やっぱりデートの基本は映画ですよ。しかもラブシーンのある映画

 翔:あら、いいんじゃないですか。ムードも高鳴りますね

ミヤ:だから絶対におすもうさんが出てる映画にします

 翔:なんでだよ! ムードもへったくれもねぇわ!

ミヤ:だってラブシーンが

 翔:ラブシーン=裸で抱き合うじゃねぇから!!

   アレをラブシーンと呼ぶならNHKは夕方からとんでもない映像を流してるじゃねぇか!

ミヤ:少子化問題改善のためですね

 翔:ターゲットの中心はおじいさんおばあさんなの!?
  
ミヤ:おすもうさんの映画を見たらそこで私は号泣するから、その時は彼氏なんだからスっとポケットから出してね?

 翔:おすもうさんの映画で泣けるシーンは想像し難いけどなぁ

   まぁ、わかりましたよ。ハンカチですね?

ミヤ:いや、枕だけど

 翔:あくびしただけかよ! ポケットに枕を入れてる奴なんていないから!

ミヤ:7時間経ったら起こしてね

 翔:そしてガチで寝る体勢に入るのかよ! もう映画はダメだ! 次に行こう

ミヤ:じゃあ次はリンチにしましょうか

 翔:ランチでお願いします! 女性の腕力なめてないから絶対にランチがいいです!

ミヤ:私の理想だと、ここはオシャレにパスタなんか食べたいんだけど男性目線だとどうなの?

 翔:まぁ、大体の男性は女性に合わせますからパスタでいいんじゃないの?

ミヤ:彫刻家目線だと?

 翔:まだ安藤居やがったか! さっさと成仏してくれ!

ミヤ:大丈夫。実はさっき成仏したから。映画を見てる途中に急に成仏したの!

 翔:それってもしかしておすもうさんが塩を投げたからかな!? 思わぬ映画効果が出たよ!

ミヤ:ということでパスタを食べました! で次は何を食べるの?

 翔:おい肉系女子! ランチは1回なんだよ!

ミヤ:そっかそっか。うっかりしたわ。私周りからよく天然魚って言われるんだよねー

 翔:せめて天然で留めてほしかった! 魚が付くと哺乳類じゃなくて魚類になるから!

ミヤ:じゃあスポーツ観戦でもしましょうか

 翔:おっいいね。デートにスポーツ観戦は盛り上がりますよ

ミヤ:ちょうど鹿児島でサッカーの大会が

 翔:鹿児島行かねーよ

ミヤ:えぇ!? せっかく安藤照杯が行われるのに!?

 翔:大会名の由来にまでなりやがった! サッカーなら都内で見ればいいだろ!

ミヤ:だってせっかくなら強いチームの試合を見たいじゃない! 鹿児島アントラーズの試合を!

 翔:鹿島な! 「児」って入れるだけで茨城から九州まで飛んでしまうから気を付けて!

ミヤ:そしてスポーツ観戦をした後は軽くウインドウショッピングをしましょう。彼女は彼氏におねだりをします

 翔:よっしゃ。男の度量というのを見せてやろう

ミヤ:「ねぇ! あのまわし可愛くなーい?☆」

 翔:まわして! どの店のウインドウ見てるんだよ!

ミヤ:「冬になったらお揃いのまわしを着て外を歩きたいなぁ……♪」

 翔:セーターみたいな感じで言うなよ! まわし着て歩くカップルなんていねぇよ!

ミヤ:これは冬になったら最高のムードですよ。映画出来ますね。東京ラブスモーリー

 翔:スモーリーってなんだ!! 相撲引きずりすぎだろ!

ミヤ:織田裕二と江口洋介がガチで戦うのよ。パンツレスリングで

 翔:そこ相撲じゃないんだ!? ってかパンツレスリングって! 

ミヤ:さぁ、そしておまちかねのデートの締めくくり! 最後は模型の見える所で食事しましょう!

 翔:夜景の見えるとこで食おうぜ!

ミヤ:じゃあ模型の夜景の見える所で食事を!

 翔:なぜ偽物にこだわる! 夜景は本物で行きましょうよ!

ミヤ:そして食事をしながら愛の言葉を彼氏に向かって投げかける! これしかないっ! うへへへへっ

 翔:テンションあがってますね。気持ち悪いっ!

ミヤ:じゃあ、夜景の見える学習塾で食事にしましょう!

 翔:どこで飯食っているんだよ! 受験生にとって邪魔でしかねーよ!

ミヤ:翔ちゃん……私、恋の方程式が解けちゃったんだけど……

 翔:やかましい! 場所変えなさいよ

ミヤ:じゃあ、夜景の見える両国国技館で

 翔:おすもうさんはもういいわ! 両国国技館は夜景なんて見えないからな!?

ミヤ:翔ちゃん……私、恋の上手投げを決めちゃったんだけど

 翔:さっきから例え下手くそか! 普通に夜景の見えるレストランとかでいいじゃないですか

ミヤ:で、食べてる最中に私はこう言います

   ちょっと手を出してくれる?

 翔:おっ、指輪ですか!?

ミヤ:今から、相撲じゃあ! 張り手! 張り手! 張り手! 張り手!

 翔:女の腕力はもう勘弁!













A−11
エントリーNo.021
ミュートラル

コント「ホームステイ」
ノビッタ「えーと、ここの曲がり角の先の…、あったあった。ここがホームステイ先のペティットさん宅か。」

ドラ「緊張するなぁ。でもまぁ、何とかなるといいな。」

ノビッタ「日本が好きだからって、よく2人ものホームステイを許可してくれたなぁ。」

ドラ「まぁ、とりあえずインターホン押してみるか。ピンポーン。」

ペティット@母「(ガチャ) ハーイ、日本人サン、イラッシャーイ。」

ノビッタ「うわー、大の親日家とは聞いていたけど、三枝さんで迎えるとはなぁ。
     あっ、僕は日本から来たノビッタです。これから1ヶ月間よろしくお願いします。」

ドラ「ドラです。これから720時間よろしくお願いします。」

ノビッタ「なんでややこしく言い直したんだよ! いきなり自己紹介からボケてたら変な風に思われ…。」

ペティット@母「イエイエ、コチラコソ、720時間ヨロシクオ願イシマス。」

ノビッタ「…って、ペティットさんも乗らなくていいですから!
     もうなんだか、出だしからいやな予感がするなぁ。」

ペティット@母「ホラ、皆サンモ挨拶シナサイ。」


(ゾロゾロゾロ)


ノビッタ「…ん? 何だ、あの行列は。」

ペティット@母「コチラガ、ワガ息子タチデース。全部デ15人イマース。」

ノビッタ「ちょっと息子多すぎだろ! 珍しいカルチャーショックのパターンだよ!」

ペティット@母「ホラホラ、早ク挨拶シナサイ。」

ペティット@長男「アッ、ハジメマシテ。長男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「あっ、名前は名乗らないんですね。まぁ、こちらこそよろしくお願いします。」

ドラ「これから43200分間よろしくお願いします。」

ノビッタ「いや、だからさらに細かく分けなくていいって!」

ペティット@次男「ハジメマシテ。次男デス。コレカラ43200分間、ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「だから、次男さんも乗らなくて良いですから! 何だよこの家系!」

ドラ「これからあと…あっ、43199分ですね。」

ノビッタ「『いま1分経った』みたいなのもいらないから! 誤差だよ誤差! まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@将来の夢は課長補佐「ハジメマシテ。三男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「『@』の後を私物化している割には夢が小さいですよ! もうちょっと良い自己PRして下さい。」

ドラ「『打倒・第4課』辺りの目標を持ちましょう。」

ノビッタ「何の社内抗争だよ! まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@三連勝の後四連敗中「ハジメマシテ。四男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「何の成績なんですか! いきなり結果だけ教えてもらっても困るんですけど。」

ドラ「あー、あの小林幸子との熱湯風呂対決でしょ。インターネットラジオで聴いたよ!」

ノビッタ「小林幸子の仕事の幅どうなってるんだよ! まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@現場にブレーキ痕が無かった「ハジメマシテ。五男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「なんか危なっかしいですよ! 何があったんですか。」

ドラ「五男さんは、運転していた消防車のホースから出ていた水でスリップしたと聞きました。」

ノビッタ「途中で気付いて下さいよ! 走るスプリンクラーみたいになってるじゃないですか。まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@この辺りから寝るスペースがもらえない「ハジメマシテ。六男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「さらっと深刻な悩みを見ちゃいましたよ!」

ドラ「確かにこの家見たとき『せまっ!』って思ったけど!」

ノビッタ「失礼すぎるわバカ! ごめんなさい、そんなことないですよ。よろしくお願いします。」

ペティット@チャンネル権がほしくてテレビを「ハジメマシテ。七男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「テレビを、ってもしかして……。」

ドラ「分かった! テレビをたくさん買ったんですね。この玄関だけでも7台くらいありますし。」

ノビッタ「それだよ! 寝るスペースがない原因はそれだよ!
     申し訳ないけど、僕らが泊まる間はなんとかしてください。よろしくお願いします。」

ペティット@_@「ハジメマシテ。八男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「いやなんですか、その陽気なメガネみたいなの!」

ドラ「今度から陰気なメガネにしましょうよ。」

ノビッタ「それはそれで困るけど! まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@俺だけ血液型が違う「ハジメマシテ。苦難デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「いきなり挨拶で裏事情!? 妙にリアルですし。」

ドラ「そうだよね。『ペティット』って、略したら『ペィ』だもんね。読めないもんね。」

ノビッタ「それでヘコんでるんじゃないよ! まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@兄弟で野球のチームを作ったら、ここからが補欠「ハジメマシテ。十男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「そんな大家族特有の問題を言われても困りますよ!
     まぁでも、今の段階でしたらDH制にすればいいんじゃないですか?」

ドラ「あぁ、DHって『どこまでも補欠』制ね。」

ノビッタ「それだったら意味無いだろ! まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@プラスマイナス「ハジメマシテ。十一男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「いや、『十一』ってプラスとマイナスに見えなくもないですけど!」

ドラ「すごいホームステイ楽しみにしてたのに、この家見たとき『せまっ!』って思った、あの感情ですね!」

ノビッタ「お前のテンションのプラスマイナスは聞いてないわ!
     ごめんなさい、本当に狭いとかそんなことないですよ。よろしくお願いします。」

ペティット@プラスイコール「ハジメマシテ。十二男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「ほら十一男さん、何か弟が変な影響受けちゃってるじゃないですか!
     なんかあまり耳にしない記号ですし。」

ドラ「代わりに『プラスマイナスマイナス』って読むのはどうでしょう?
   すごいホームステイ楽しみにしてたのに、この家見たとき『せまっ!』って思って、挙句の果てに男が15人もいて…。」

ノビッタ「もうホントやめろ失礼だから! まぁあの、よろしくお願いします。」

ペティット@強いて言うなら医薬部外品派「ハジメマシテ。十三男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「何と比較しての医薬部外品なんですか!」

ドラ「んー、僕はどちらかと言うと夏が好きだね。」

ノビッタ「何でお前は季節と比べようとしたんだよ! まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@小林幸子とスズメバチを食べました「ハジメマシテ。十四男デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「また出てきたよ! 仕事選べよ幸子!」

ドラ「あー、それ見ましたよ! youtubeで20回くらい再生されてましたよね。」

ノビッタ「少ないな! ほぼペティット兄弟とお前の分じゃねえか! まぁ、よろしくお願いします。」

ペティット@名乗るほどの者では無い「ハジメマシテ。末ッ子ノ、デビット15号デス。ヨロシクオ願イシマース。」

ノビッタ「名乗るほどの者じゃ無いって言っておきながら、思いっきり1人だけ名乗ってるじゃないですか。
     しかも『デビット15号』って、これで他の兄弟の名前全員分かりましたよ。」

ドラ「全員『ペィ』でしょ?」

ノビッタ「勝手に略した苗字を定着させようとするな! まぁ、よろしくお願いします。…これで全員ですか。」

ペティット@母「ハイ、ソウデス。皆サント仲良クシテヤッテ下サイ。」

ノビッタ「はい。ものすごく自信ないですが、こちらこそよろしくお願いします。」

ペティット@母「自信ガナイ? 大丈夫デスヨ。全員日本語話セマスカラ。」

ノビッタ「そうですか、それなら安心だな……って、よく考えたらホームステイの意味すら無くなっちゃったよ! もういい加減にして。」