「闘牛士の死にオーレ!」


夏の夜に星がそっと消えていく頃のような静けさの中
大地に倒れた男は その瞬間息を引きとった
ろうそくの燃え尽きた夜のごとく空気はけだるく重い
悲報は街中、国中に飛ぶように拡がった
彼の心臓はもはや打つことをしない
人々が集まってきた 彼の元に

哀しみの夜は過ぎ のろのろと夜は明ける
ただの一度も ミゲールの過去を聞かされたことはなかった
幼い頃から持ち続けた夢、スターになろうと努力したこと
その愛情と勇気は今なお生きつづけているということ

Olé olé olé olé olé olé olé ola
Olé olé olé olé olé ola

ひとりの闘牛士の死のために

彼は両親を持たずに育ち 孤独な少年時代をすごした
ほんの小さな子供の頃から闘牛士になる夢を抱いていた
絶望に満ちたところから抜け出し 夢を手に入れた
マドリードへ向かう道の途中に手に入れたのは愛情、憎悪、そして優しい愛撫

Olé olé
ひとりの闘牛士の勇気のために

燃えるように熱い太陽のもと その闘いは始まった
悲運を間近に控えて彼はそこにいた
勝利を手にするまでの最後のほんの数秒
何がおこるのか 誰も予想だにしなかった
剣のきらめきが見え 客席にまで届いた
だが最後の瞬間 彼は刺し貫くことをしなかった
彼は上空を仰ぎ見 剣は大地に落ちた
白い砂は彼の血で真紅に染まった

Olé olé…ひとりの闘牛士の心意気のために
Olé olé…ひとりの闘牛士の死のために

(原詩・
Bernd Meinunger