上尾直毅(うえおなおき)
 チェンバロ、クラヴィコード、
   フォルテピアノ、ミュゼット奏者

京都市立堀川高校音楽科(ピアノ)にて故吉田輝子氏に師事。
東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻において辛島輝治氏に師事し、91年に卒業後、幼少から興味を持っていたバロック音楽にさらに近づくためチェンバロを本格的に学び始める。

東京藝大在学時より、チェンバロを山田貢、鈴木雅明、渡邊順生の各氏に師事。
92年、山梨の第6回古楽コンクール旋律楽器部門で「通奏低音賞」を受賞する。

同年92年アムステルダム・スウェーリンク音楽院に入学し、チェンバロを故グスタフ・レオンハルト、アンネッケ・アウテンボッシュの両氏に師事し、95年ソリストディプロマを得て卒業。

続いてデン・ハーグ王立音楽院にてフォルテピアノをスタンリー・ホーホランド氏に師事し、97年に室内楽ディプロマ、98年にソリストディプロマを得て卒業。

同98年、フィリップ・ヘレヴェーヘ指揮、デン・ハーグ王立音楽院の古楽オーケストラとベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番を共演し、たまたま居合わせたハンガリー出身の現代作曲家で古典音楽にも造詣の深いジェルジ・クルターク氏に絶賛される。

翌99年にはフランスのサント音楽祭にソリストとして招かれ、フィリップ・ヘレヴェーヘ指揮、ジューン・オーケストラ・アトランティークとモーツァルトのピアノ協奏曲第24番を共演し好評を得る。
99年よりデン・ハーグ王立音楽院古楽器科の正式伴奏員(通奏低音奏者)を勤め、2000年から帰国する01年まではオランダ室内管弦楽団のチェンバロ奏者も勤める。


鍵盤楽器のみならず18世紀フランス宮廷で大流行した小さなバグパイプ「ミュゼット」を独自に研究し習得し、ミュゼット奏者としても活動する。
ミュゼット奏者としては、97年にM・ハゲット指揮、デン・ハーグ王立音楽院の古楽オーケストラによるラモーの管弦楽組曲版「優雅なインドの国々」に参加。
2000年には、日蘭400周年記念事業の一環として公演された音楽劇「出島の頃」において鍵盤楽器及びミュゼット奏者として来日。
2000年、2001年にはミュゼットを含むフランスバロック音楽のコンサートを自らが率いるバロックアンサンブル「Spiritus Novus」と共に開催し好評を博す。

2001年に帰国した後、国内にて演奏会、レコーディングなど活動している。
2003年2月、6月に「ハートフェルト・コンサート」シリーズ(境企画)で、ミュゼットを含むフレンチカンタータ(日本初演を含む)の公演を行う。
同年「北とぴあ音楽祭」におけるラモーのオペラ「イポリートとアリシ」の公演(指揮:寺神戸亮)でミュゼットのパートを担当した。

2006年から「北とぴあ国際音楽祭」でのオペラ上演(指揮:寺神戸亮)において
コレペティトール兼通奏低音奏者として参加している。
(鍵盤楽器)
 ハイドン「月の世界」(2006年)
 モンテヴェルディ「オルフェオ」(2007年)
 ハイドン「騎士オルランド」(2008年)
 グルック「メッカの巡礼」(2009年)
 モーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」(2011年)
 シャルパンティエ「病は気から」(2012年)
 モーツァルト「フィガロの結婚」(2013年)
 ラモー「プラテー」(2014年)
 パーセル「妖精の女王」(2015年)
 モーツァルト「ドン・ジョバンニ」(2016年)
 グルック「オルフェオとエウリディーチェ」(2017年)
 
2007年、2008年に開催したクラヴィコードリサイタルは成功を収めた。
2010年4月にリリースされたフォルテピアノによるCD
「ベートーヴェン:61鍵の時代」
(共演:荒木優子(ヴァイオリン))と
2014年2月にリリースされた2台の異なるクラヴィコードを使用したCD
「静寂の語らい」C.P.E.バッハ作品集
の2枚はそれぞれ
「レコード芸術」誌で特選盤、及び優秀録音と評価される。
その他、鍵盤楽器のソリストとして
鈴木秀美(指揮)オーケストラ・リベラ・クラシカと共に
C.P.E.バッハ:鍵盤協奏曲ホ短調Wq.15をオリジナルのタンゲンテンフリューゲル、
モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番K.459をフォルテピアノでそれぞれCDがリリースされている。

2017年10月21日にタンゲンテンフリューゲルを用いた
モーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジェノミー」
(指揮:鈴木秀美、オーケストラ・リベラ・クラシカ)
の公演模様は、NHK Eテレ「クラシック音楽館」にて放映された。

現在、日本国内を中心に
「レ・ボレアード」(指揮:寺神戸亮)、
「オーケストラ・リベラ・クラシカ」(指揮:鈴木秀美)、
声楽アンサンブル「ラ・フォンテヴェルデ」(リーダー:鈴木美登里)
などの古楽オーケストラやアンサンブルで活躍している。
2012年より雑司ヶ谷「拝鈍亭」にてハイドンの鍵盤作品全曲演奏会のシリーズを進行中。
桐朋学園大学音楽学部講師。


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