アロマ静かに天国へ


平成23年5月16日、アロマが盲導犬のお仕事を引退して鹿児島の老犬ボランティアの鵜戸様の所へ行きました。
実は、鵜戸様はアロマのパピーウォーカーをされた方でアロマは私の所へ来る前に約一年間お世話になっていました。
ですから、アロマにとりましては里帰りをした事になります。
鵜戸様は鹿児島市内にご夫婦とモウリンと言う名前の犬と三人暮らしでした。
モウリンはアロマより二歳若い犬でアロマが盲導犬になった後、鵜戸様がパピーウォカをされた犬です。
モウリンは盲導犬のテストに落ちて盲導犬になれなかったので鵜戸様がペットとして6年前からかっていたそうです。
そんな暖かい家庭に引き取られ私たちも安心しました。
引退した犬が以前お世話になったパピーウォーカーさんの所へ戻れる確立は約一割との事、アロマはとても運の好い犬でした。
昨年5月、嬉野小学校でアロマの引退式をし、アロマが鹿児島に行ったあと私たち夫婦とても寂しく悲しい日々をおくっていました。
妻洋子は、すぐにでも鹿児島にアロマに会いに行きたいと言いましたが鵜戸様より(すぐにこないでください)と言われていましたので鵜戸様よりOKの連絡があるまで我慢して待っていました。
アロマと別れて約一ヶ月後の6月20日、妻と二人で鹿児島に行きました。
鹿児島駅まで鵜戸様のご主人に車で迎えにきていただきアロマの住む鵜戸様の家に行きました。
玄関のドアーを開くと同時にアロマが私と妻に飛びついてきました。
約5分間ぐらいアロマの興奮がおさまらず大変でした。
ようやくアロマの興奮がおさまりお部屋に入る事ができました。
妻は、アロマの大好物のおやつをたくさん持って行っていましたのでアロマに食べさせてやりました。
アロマも久しぶりに好物をもらって嬉しそうに食べていました。
約一時間半鵜戸様のお宅にお世話になって鹿児島駅まで車で送ってもらいました。
アロマも鹿児島駅まで見送りに来てくれました。
久しぶりにアロマに会えて私たち夫婦安心して帰ってきました。
それから、半年後の12月、娘と孫二人をつれて新幹線で鹿児島にアロマに会いに行きました。
鹿児島駅には鵜戸様のご主人がアロマを車に乗せてつれて来てくださいました。
アロマは娘の美香と孫の友亜が大好きで二人の顔を見ると嬉しそうに飛びついてきました。
その後、鵜戸様の車で桜島を案内してもらいました。
約3時間のアロマとのふれあいでしたがとても嬉しい時間でした。
アロマも盲導犬を引退して普通の犬になっておりましたので妻と二人で安心して帰ってきました。
平成24年10月2日、午前11時30分鹿児島の鵜戸様のご主人よりアロマの訃報を知らせる電話がありました。
内容は本日午前11時にアロマが急死したとの電話でした。
鵜戸様の話では昨日の夕方まで元気で庭で遊んでいましたが夜になって食べた物をはいたとの事、翌日朝からアロマがひきつけをおこしたので動物病院につれて行き入院をさせたそうです。
アロマを病院に預けて自宅に帰ったら病院より午前11時にアロマが死亡したとの連絡があったそうです。
そして鵜戸様が私に電話をかけてくださいました。
妻は、私と鵜戸様の電話の会話でアロマの訃報を知り泣き崩れました。
妻は、近くのお店に行き、お花とアロマが大好きだったメロンやリンゴなどの果物を買ってきてアロマに送ってあげました。
私は、アロマの訃報を嬉野市の谷口市長と佐賀新聞の本社に電話をしました。
すぐに佐賀新聞の記者が取材に来てくださり翌日の新聞で大きくアロマの訃報を掲載してくださいました。
また、嬉野の谷口市長からもお悔やみの電報をいただきました。
また、アロマの訃報を知った沢山の人よりお悔やみのメールを頂きました。
平成14年11月初めてアロマに会って約十年、私たち夫婦アロマから沢山の素晴らしい贈り物と思い出をもらいました。
今、改めてアロマの偉大さを知りアロマに心より感謝しております。
また、アロマを育ててくださいました財団法人 九州盲導犬協会様、繁殖ボランティアの船越様、アロマのパピーウォーカー、老犬ボランティアの鵜戸様、私にアロマをくださいました長崎ライオンズクラブ様、東京虎ノ門ライオンズクラブ様に心よりお礼申し上げます。
また、アロマを可愛がってくださいました全ての皆様へ心より感謝申し上げます。
また、アロマの使命でありました盲導犬の普及と育成支援にご協力頂きました全ての皆様へ心より感謝申し上げます。
平成24年10月2日、盲導犬アロマは多くの人様の心に愛と感動を残して静かに天国へ旅立ちました。
私たち夫婦、心からアロマの冥福を祈っております。
アロマ、今日まで沢山の夢と感動を贈ってくれてありがとう
また、次の世でも私たち夫婦の子供に成ってください。
アロマ ありがとう ありがとう ありがとう 
さようなら アロマ

●以下はアロマへのお悔やみのメールの文面と佐賀新文の記事です。

●北海道のアロマのファンの方から
こんばんは。岸川様。
メール見てびっくりしました。
アロマが天に召されてしまったとは信じられません。
昨年引退してあとはのんびりとボランティアさんの家庭で幸せな生活送っていたのに
…・
思わず涙出ました。
7年前、有田陶器市でお知り合いになってアロマに会えて。
それ以来、九州行くのが楽しみでした。
昨年引退の時は陶器市に行けませんでしたが、10月にお邪魔したときには色々お話し
聞いて私も安心しました。
それが訃報とは。
いまだ信じられません。
私もアロマに会えたこと、誇りに思っています。
良き思い出、アロマありがとう!
謹んでアロマのご冥福、お祈り申し上げます。

アロマ号の突然の悲報に驚いております。
生前、アロマ号は岸川様の目の代わりとして日々の生活を支えるだけでなく、心の面
でも支えになり、よきパートナーとして共に過ごされた8年余りの年月は、何ものに
も代えがたいものであったと思います。
 私どもにとっても、岸川様御夫妻とアロマ号とで、盲導犬を育成するための募金活
動等や盲導犬への理解普及のために全国ツアーを行っていただいたことは、多くの障
害のある方々に希望を与えていただいたと感謝しております。
 日本初の「町民愛犬証」を授与されるなど、すばらしい盲導犬であり、その役割を
全うし、視力に障害のある方々のかけがえのない光であったアロマ号に、心からご冥
福をお祈りいたします
 
 
岸川様 わざわざご連絡いただきありがとうございます。
岸川さんと一緒に盲導犬の普及活動を行ったアロマに対し、心よりご冥福をお祈りい
たします。
私もアロマを見習い、社会に貢献せねばと改めて思いました。
アロマに感謝するとともに、本当にお疲れさまと言いたいです。
また、岸川様の今後のご活躍にもご祈念申し上げます。

●10月3日の佐賀新聞

先天的に強度の弱視の岸川美好さん(64)=嬉野市嬉野町=とともに、盲導犬への
理解を求める全国行脚で活躍した「アロマ号」が2日、引退後の余生を過ごしていた
鹿児島県で急死した。11歳7カ月だった。岸川さんは「かわいがってくれた子ども
や支援の手を差し伸べてくれた人に感謝したい」と話した。
アロマ号は、雌のラブラドルレトリバー。訓練を経て、2002年12月に岸川さん
に貸与された。
盲導犬への社会的理解が低かった当時、妻洋子さん(63)の運転で全国を回り、4
7都道府県の知事らに公共施設などで盲導犬の同伴拒否がないよう求めた。その後も
盲導犬育成資金の募金や県内小中学校訪問などの啓発活動を続け、昨年5月に老齢の
ために引退した。
 引退後は鹿児島県の里親の元に戻ったアロマ号。1日夕方までは元気だったが、容
体が急変して2日午前に息を引き取った。美好さんは「昨年末に鹿児島まで会いに行
った時は飛びついて甘えてきたので、ようやく普通の犬に戻ったんだと安心していた
が…」と沈痛な表情。
洋子さんは「また、一緒の家族になりたい」と言葉を詰まらせた。