はじめに
若い人たちに、直接、話す機会が
ないので、
これを、書きました。
よく読んで、実行してください。


一、神様と仏様
朝晩、神様と仏様を拝みなさい。
人々が拝むから、神様仏様の
威力は増し、
また、神様仏様の力で、
人の運命は、ひらけます。
「正直に生きます。」と
祈りなさい。
そうすれば、人に
使っていただけて、
あの世では、極楽に行けます。


二、主人に奉公しなさい。
主人に奉公する時は、
その下の家来を、気にしないで、
いいのです。
主人・大事です。
労を惜しまず、命がけで、
仕えなさい。
たとえ、主人がボンヤリでも、
奉公を仏事勤行と思いなさい。
奉公は、勤行です。
勤行をしないで、主人の恵みを



期待するのは、
舟なしで、荒海に、
繰り出すのと、同じです。


三、坊様を、うやまい、なさい。
坊さんを敬いなさい。
坊さんを非難する事は、
仏の体に傷をつけ、血を流すのと、
同じです。
非難は、仏の教えに背きます。
非難すれば、オロカモノと思われ、
死んで、地獄に堕ち、
鬼が、あなたの舌を抜きます。
非難したら、極楽へ行けません。
非難たらしく、
とやかく、言っては、いけません。
坊さんを、生き仏と思いなさい。
親戚や子供に、これを教えなさい。


四、老いた親
親は、良い子を見て、喜び、
悪い子を見て、悲しむのに、
親の教訓を聞く子は、マレです。
もし、年取った親が、クダラナイ事を
言い出したら、子は心を静めなさい。
歳を取ると、子供にかえると、
言います。
頭は白く、オデコは皺だらけ、
腰は曲がり、昔と大違いで、



まるで、死んだ人のようです。
訪ねて来た人は、その変りように、驚き、
あわてて、帰ります。
頭の働きは、昔と違って、
聞いて、覚えず、
見て、忘れ、
自分の得なのに、怨み、
損なのに、喜び、
みな、年取ると、こう、なります。
もう、たいして話さないから、
やさしく、聞いてやって、ください。
たまには、役立つ事を喋ります。
ともかく、年寄りに従いなさい。
死んだら、従えません。


五、人との付き合い
年配の人と、知り合ったら、
親と思って、したしく、しなさい。
若い人と知り合ったら、
弟と思いなさい。
幼い人は、
自分の子と思いなさい。
弟と思って、見下しては、いけません。
間違えがあっても、許してあげなさい。


六、生死無常
楽しい時に、のめりこまず、
悲しい時に、とらわれず、
どうして、そうなったか、を考えなさい。



まわる因果を、考えなさい。
生死無常を、考えなさい。


七.お菓子を少なく
たくさんの仲間が集まった時、
自分だけ多く、菓子やサカナを
取っては、いけません。
自分には、少なく、
人には、多くしなさい。
それが、目立つようでなく、
自然にしなさい。


八、仲間と料理する時
仲間と料理して、食事する時、
自分だけ、多く食べては、いけません。
そうかと言って、少ししか、
食べないのも、いけません。
ちょうど良く、しなさい。


九、ナゲシと畳のつつしみ
長押に釘を打っては、いけません。
畳のヘリを踏んでは、いけません。
敷居の上に立ったり、
囲炉裏をマタイでは、いけません。
つつしみ深く、しなさい。


十、酒のお酌



酒の席で、お酌をする時、
三歩・手前に座って、かしこまり、
そこから、膝をついて、進みなさい。
狭い座敷や、
ご婦人の出席の時は、
失礼のないように、
よくよく、気をつけなさい。


十一、道で、人をよける。
向うから、ちゃんとした人が来たら、
道のハシに立っていなさい。
タイシタコトない人でも、
道から、押し出しては、いけません。
道が狭い時は、上手に対処しなさい。
特に、荷物を積んだ馬・ご婦人・幼児
には、気をつけなさい。
人が来たら、馬から降りなさい。
道の正しい態度が、あります。
無神経なのは、いけません。


十二、ご婦人の秘密
ご婦人が、なにか、人目を
はばかって、
コソコソしてたら、
君は、
そっちへ行っては、いけません。
見ないで、通り過ぎなさい。
見ない工夫を、しなさい。
家来や下男には、前もって、



よく、話して、見ないように、
しなさい。

十三.正義の主張
正義を押した結果に、
誰か死んでは、困ります。
正義の主張を加減しなさい。
不正を指摘した結果に、
相手が命を落としては、困ります。
不正の摘発を、加減しなさい。
このように行動すれば、人に好かれます。
あえて、主張しなくても、
神様仏様は、すべてを、見ています。


十四、教訓を大切に
心を、やらかくして、
教訓に従いなさい。
教訓に悪い事は、一つも、ありません。
十の教えに、十のいい事が、あります。
百の教えに、百のいい事が、あります。
孔子は、教訓をたくさん、残しました。
教訓は、器で、あなたは、水です。
水は、器の形に従うと、老子経に、
書かれています。


十五、読書してもらう。
自身は、文字がニガテで、
本が読めなくても、
学識の高い人に、読んでもらって、



熱心に、聞きなさい。
もともと、賢くないとしても、
よく聞けば、向上します。
よく聞かないと、
知恵は、とぼしく、
心は、狭くなります。


十六、服装に注意
外出する時には、
身なり・服装に注意しなさい。
キタナラシイのは、いけません。
ちゃんとした人が見て、
これはイカンと、
思われるようでは、いけません。
普通の人が見て、
あきれるほど、豪華なのも、
いけません。


十七、安物の扇
上等な扇を
いただいて、
持っていたとしても、
ふだんは、
一本・百円の安い物を
使いなさい。


十八、ケバケバした服装
自分の服装に、



あまり、コッテは、
いけません。
友人たちの着ないような、
ひどくケバケバした服装は、
いけません。


十九、大きい馬
ふだん、乗る馬は、普通の
大きさに、しなさい。
大き過ぎるものは、いけません。
小さ過ぎるのは、異様です。
ちょうど、イイのに、しなさい。


二十、大きな刀
あなたは、力が強いからと、言って、
大きい太刀・
大きい刀・
人目に立つ冑を
身に着けては、いけません。
きっと、人に嫌われます。


二十一、ハデすぎる生活
家・鎧・態度などの程度は、
自分の身分に従いなさい。
分限を越えると、
みんなに、
嫌われます。
また、その暮らしは、



出費が、多すぎて、
永く、続けられません。


二十二、主人の不機嫌
主人が、仲間の一人を嫌ったら、
たいへんです。
主人が、
あのヤロウ・イヤなヤツだ、と
言ったら、
それには、同意しないで、
仲間のイイ所を、話しなさい。
その時は、主人の機嫌が悪くなっても、
後で、あなたを、奥ゆかしく、
思います。


二十三、陰口の禁止
カゲグチを、きいては、いけません。
良い事でも、噂しては、いけません。
自分の陰口が伝わってくると、
良い事でも、
悪い事でも、
イヤな物です。
よい噂なら、ちょっと、
得意の気分に、なれるけれど、
そんな物、
なくて、イイのです。


二十四、子は継母を恨んだ。



ママハハを恨んでは、いけません。
恨めば、父の行動の非難になり、
父に逆らう事に、なります。
継母に落ち度があっても、
女だから、やむをえません。
父の心に従えば、
神仏の教えに添います。
おだやかな心で、過ごしなさい。

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