後藤 泉の
やさしいクラシック講座

        (第30回)
  ~N響チェロ奏者の宮坂 拡志さんを迎えて~

       チェロ   宮坂 拡志
       ピアノ   後藤 泉

プ ロ グ ラ ム


J.S.バッハ :イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971より 第1楽章(ピアノソロ)
J.S.バッハ :協奏曲 ニ短調 (マルチェロのオーボエ協奏曲による)BWV974 より
        第2楽章 (ピアノソロ)
J.S.バッハ :無伴奏チェロ組曲 第2番 より プレリュード
A.L.ドヴォルザーク :森の静けさ
F.P. シューベルト :アアルペジオーネソナタ より 第1楽章

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 休 憩 ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

G.U.フォーレ :エレジー
L.v.ベートーヴェン :ピアノとチェロのためのソナタ 第4番 ハ長調 Op.102‐1
   第1楽章 アンダンテ~アレグロ・ヴィヴァーチェ (歩く速さで~快活に生き生きと)
   第2楽章 アダージョ~アレグロ・ヴィヴァーチェ (ゆったりと~快活に生き生きと)
M.C.F.ブルッフ :コル・ニドライ



[プログラムノート]
■J.S.バッハ(1685-1750):イタリア協奏曲 へ長調 BWV971
 1735年、二段鍵盤のために書かれた作品です。第1楽章は堂々たるテーマに始まり、様々なニュアンスが展開されていきます。

■J.S.バッハ 協奏曲 ニ短調 (マルチェロのオーボエ協奏曲による)BWV974
 マルチェロのオーボエ協奏曲をJ.S.バッハがチェンバロのために編曲をしました。第2楽章は切々と歌われるメロディが印象的です。

■J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲 第2番より プレリュード
 6曲ある無伴奏チェロ組曲より、第2番のプレリュードは問いかけるような音型から始まります。

■アントニン・ドヴォルザーク(1841-1904):森の静けさ op.68-5
 原曲は、1884年に完成されたピアノ連弾曲「ボヘミアの森から」の第5曲目「静けさ」です。「ボヘミアの森から」は、ドヴォルザークが大変愛していたヴィソカーの別荘で書かれました。ヴィソカーは、プラハから60Km程離れた、森に囲まれた小さな村で、ドヴォルザークは、毎年春から秋にかけての半年間を、そこで過ごしたそうです。「森の静けさ」は、1891年にチェロとピアノのために編曲され、後1893年には、チェロとオーケストラのために編曲されています。

■シューベルト(1797-1828):アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821
 シューベルトが、アルペジョーネという楽器のために書いた作品です。6本の弦を持ち、ギターのように、フレットの付いたアルペジョーネという楽器は、1824年に発明され、チェロのように足に挟んで演奏していましたが、またたく間に歴史から姿を消してしまいました。現在は、チェロやヴィオラで演奏されます。
 1824年、シューベルト27歳の作品です。第1楽章は、淡い憧れを追うかのように、ピアノから始まり、チェロが受け継いでゆきます。シューベルトの透明な哀しみと、無邪気な装いが、刹那の美しさを生み出します。

■フォーレ(1845-1924):エレジー Op.24
 フォーレは、近代フランスの大作曲家のひとりです。教育者としても、多くの後進を育てました。エレジー(悲歌)はチェロとオーケストラの編曲でも聞かれる名小品です。

■ベートーヴェン(1770-1827):ピアノとチェロのためのソナタ 第4番 ハ長調 Op.102-1
 全5曲あるピアノとチェロのためのソナタのうち、この第4番と第5番が、作品102として1815年に発表されました。第1楽章は、ためらいつつもしなやかに歌われる序奏部に、緊張感あふれる主部が続きます。第2楽章は、ゆったりと自由に奏される部分から、きびきびとしたユーモラスな面も持つ部分へ続きます。

■ブルッフ(1838-1920):コル・ニドライ Op.47
 ブルッフは、ドイツの作曲家です。この曲は古いヘブライのメロディーをもとに創られました。「コル・ニドライ」とはユダヤ教の聖歌で、神の日を意味します。ブルッフはベルリンでこの聖歌を聞いて感銘を受けたそうです。深い祈りが歌われます。

[出演者のプロフィール]
宮坂 拡志(みやさか ひろし/Hiroshi Miyasaka)チェロ
1982年東京生まれ。5歳よりチェロを始める。
これまでにプロジェクトQ、小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト、
小澤征爾、ロストロポーヴィッチの各氏によるコンサートキャラバン、宮崎国際音楽祭等に出演。
エルンスト・オッテンザマー、ラリー・コームズ、 フォルクハルト・シュトイデの各氏と共演。
桐朋学園高校音楽科を経て同大学を卒業。その後N響アカデミーを経てNHK交響楽団チェロ奏者。
2010年アフィニス文化財団の海外研修員としてミュンヘン音楽大学へ留学。
チェロを木越洋、堤剛、ウェン=シン・ヤンの各氏に師事。

後藤 泉(ごとう いづみ/Izumi Goto)ピアノ
桐朋学園高校音楽科を経て同大学ピアノ科卒業。同大学アンサンブル・ディプロマコース修了。
田沢恵巳子、ゴールドベルク山根美代子、三浦みどり、P.ポンティエの各氏に師事。
これまでにウィーン・フィルメンバー、フリッツ・ドレシャル(元首席チェロ奏者)、
ウェルナー・ヒンク(元コンサートマスター)、ペーター・シュミードル(元クラリネット首席)、
ヴォルフガング・シュルツ(元フルート首席)、ダニエル・ゲーデ(元コンサートマスター)、
ペーター・ヴェヒター(元第2ヴァイオリン首席)、ウィーン弦楽四重奏団、
ゲヴァントハウス管弦楽団元コンサートマスター、カール・ズスケ、同チェロ首席、ユルンヤーコブ・ティム、
ベルリンシュターツカペレのマティアス・グランダー(クラリネット首席)など海外のトップ奏者と数多く共演。
小林研一郎指揮日本フィル、井上道義指揮新日本フィル、ローマン・コフマン指揮ベートーヴェンオーケストラ・ボン、
キエフ室内管弦楽団などと協演。
ベートーヴェン/リスト編曲(ピアノ版)交響曲第3番「英雄」&第1番、第9番、第6番「田園」&第4番のCDをリリースしている。
2017年5月よりNHK文化センター青山教室にて、「ベートーヴェン生誕250年に向けてピアノソナタ全曲シリーズ」を行っている。


後藤泉ホームページ http://www.izumigoto.com






今宵も教会コンサートにお出掛けくださりありがとうございます。
 蒸し暑くて鬱陶しい日が続いて、間もなく東海地方も梅雨入り?と感じましたが、先週末からとても気持ちのよい晴天が続いています。でも、まだ5月というのに各地で最高気温が真夏日を記録!!梅雨明け後の暑さが心配になってきました。
 皆さんは、BS12で放映中の『世界の子供の未来のために』をご覧になっていますか。栄養失調や、それに伴う免疫力の低下、感染症などで亡くなる5歳未満の子どもたちは、毎年350万人から500万人もいると報じられています。その数は5秒に1人、1日にすると約1万4000人にもなります。学びたいが学べない、貧しい子どもたちが、お父さん、お母さんを助けて働いています。発展途上国に多いこのような子どもたちが、将来への明確な夢を持っているのです。学校へ行きたい、お友だちをたくさんつくりたい、先生になりたい、医師になりたい、と。夢を叶えてあげたいと願います。
 二年ぶりの宮坂さんによるチェロ・リサイタルです。いつもすばらしい演奏者をお招きくださる後藤さんに感謝です。プログラムノートにもお目通しいただいて、チェロの豊かな響きとすてきなアンサンブルをおたのしみください。
 次回は、表紙をご覧ください。長尾春花さんと實川風(かおる)さんによるデュオ、5回シリーズの三回目です。真夏の暑いさ中で恐縮ですが、演奏者はお二人とも留学中で無理な注文もできません。どうぞご了解ください。
 東日本大震災被災地復興支援を継続しています。大震災から七年目に入っていますが、被災地では、今なお七万人を超える大勢の方々が仮設住宅での生活を余儀なくされています。受付に募金箱があります。ご協力いただければ幸いです。
 このコンサートの企画には、皆さまのご意見、ご希望をも取り入れたいと考えています。アンケート用紙に自由にお書きください。
 最後までごゆっくりとお楽しみください。
                                                                                                      教会コンサート委員会 生駒 修治