アレクサンダーテクニック

1. アレクサンダーテクニックって何?

アレクサンダーテクニックは、生活の質を高めるためのシンプルで実用的なメソッドです。
・普通に生活しているつもりなのに肩や背中に力が入り痛みを感じる
・整体へ行ってもすぐにまた痛くなる
・まっすぐ立っているつもりなのに、だんだんと猫背になっている
・自分では背中を伸ばした良い姿勢だと思っているのに、お腹が前へ出てしまっている
など・・・

日常生活の中で知らず知らずのうちに身についてしまった悪い癖(間違った身体の使い方)に自分自身が気付き、自然な動きを取り戻すことを目的としています。
「治す」のではなく「自分の身体を知り、余計なことをしない」ことが大切なのです。

あなたは、自身の行動にまずストップをかけ、新しい方向を与えるようになります。つまり、まず、何らかの外部からの刺激に対する、習慣的な反応を抑制し、そして、これらの刺激に対して、新しい反応を導く筋肉の動きをおこすように、意識的に、自分を方向付けることを学びます。・・・生徒が、何をしたいか、したくないのかを決めるのです。・・・生活の習慣に対するかどうかの決定です。

フレデリック・マサイアス・アレクサンダー (1869-1955)

2. アレクサンダーって誰?

F.M.アレクサンダーは、オーストラリア出身の舞台俳優でした。彼は「舞台上で声が出なくなる」という役者として致命的な不調に襲われるようになりますが、医学的な治療が行えず、自身でその原因を探ることになります。そこで彼は「声を出そう!」と思った瞬間、無意識に首の後ろを縮めて力を入れ、緊張させていたことに気が付きます。この発見を基にアレクサンダーテクニックが確立されました。


3. 演奏家とアレクサンダーテクニック

○ピアノ(その他楽器)

 ●頭では分かっているけれど演奏してみると思うように表現できない
 ●大きな音を鳴らそうと頑張っているのに音が伸びない
 ●一生懸命練習しているのにどうしても弾けない部分がある
 ●演奏後に身体の痛みを感じる など・・・

 このような悩みの原因は、間違った身体の使い方のせいかもしれません。
「早く弾けるようにしなければ・・・」「もっと大きく深い音を出したい・・・」「細やかな動きを間違えずに弾き切りたい・・・」といった想いが今の身体の状態を無視して良くない方向に向かい、無意識のうちに力み、負担をかけているというケースがあります。無理な姿勢での長時間の練習は身体に負担をかけるだけでなく、精神的にも疲れてしまいます。
 アレクサンダーテクニックは「何か特別なことを行う」のではなく、悪い癖をなくして身体の使い方を思い出させ、「あなたの本来の能力を引き出す」ことを目的としています。


○声楽家

 ●歌い終わった後に疲労感がある
 ●練習すればするほど思うような声が出なくなる
 ●練習時には出ていた声が本番では出なくなる など・・・

 このような不調も無意識のうちに蓄積された悪い癖による「力み」のせいかもしれません。不必要な力みは姿勢や筋肉の使い方に大きく影響します。声楽家の方は特に、自分の身体が楽器です。間違った身体の使い方は、パフォーマンスの妨げになってしまいます。
 どんな楽器も技術の向上には練習が不可欠ですが、自分自身の身体の状態に気付き、より良いバランスを把握することで自身の変化を楽しみながら「本来あるべき姿勢」を取り戻しませんか?