秀作おすすめ度
★★★★★
銀行の警備網知り尽くした強盗が、用意周到に犯行に及んだが、金庫の現金はたったの1、100ドルだった・・・。
仕舞いには、あっという間に警官隊に囲まれ、逃げ場を失い持久戦覚悟で銀行にたてこもる。
ニューヨーク・ブルックリン、1972年夏に起こった実話を映画化。
監督は、社会派サスペンスの巨匠シドニー・ルメット。
主役の二人をアル・パチーノと故ジョン・カザールが演じる。
上映時間の2時間で、当時のアメリカ社会が抱える問題、「同性愛」や「ベトナム帰還兵の心の病」などを浮き彫り。
切実に問題提起してくる。
劇場公開されたのが、1975年だと考えると、かなり早い時期に社会の深層をえぐったと感じる。
また演出面でも緊張と弛緩が繰り返され、飽きさせない。
銀行強盗と人質との間に芽生える「ストックホルム症候群(異常下での仲間意識)」、銀行のまわり囲む野次馬をアルパチーノがあおるなど「群集心理」が見事に描かれている。
ラストシーンの鮮やかな結末には、あっと驚いた。だが事件が解決したという爽快感よりも、当時のアメリカ社会がかかえる重たいムードに心が塞がった。
社会派ドラマの秀作。文句なしで、星5つの評価です。
狼になりたかった犬たちおすすめ度
★★★★☆
実際に起きた強盗事件をもとに作られたいわゆる実話もの。場面は
ほとんど銀行内部とその前の広場に限られているので、ゴージャス
なセットは必要ない。よって制作費はおそらくパチーノとカザール、
その他の役者さんプラス、エキストラの出演料が主では、なんて考
えちゃった。余計なお世話。
さて、この映画の見所はなんといってもパチーノ(若い。パチーノ
の息子さん?)とカザールのボケとツッコミ演技合戦。30代で、
もはや髪がかなり苦しいカザールの、最初から呆然自失したような
有様と、なんだか落ち着きのないパチーノを見ただけで、こりゃ
駄目そうとすぐ分かる。そこにホモセクシュアル問題、刑務所の暴
動、野次馬心理などを巧みに絡ませてなかなか見せる。
その展開のうまさと並んで是非見て欲しいのはパチーノのボデイラ
ンゲージ。90年代は特に火を吹きそうな熱演型俳優、という評価が
固まった感のある彼だけど、この映画では、群集にアジルときのハ
ンカチの振り方とか、薄い黄色(だったかな?)のシャツの着方と
か、ちょっとした目配り、足の運びとかに、彼の抑制された繊細な
表現力を見ることができる。女優のメリル・ストリープもこの映画
のアルが好き、といっていたっけ。私はどっちにしろ好きだけどね。
ジョン・カザール、得がたい役者さんだったのに。今更ながら合掌。
ゴッドファーザーマニアへの贈り物おすすめ度
★★★★☆
『ゴッドファーザー』ファンの方は、一見の価値あります。主役はアル・パチーノとジョン・カザール。言わずと知れたマイケルとフレドの兄弟コンビ。頭が切れて冷静だが秘めた怒りの爆発力に圧倒させられる前者と、少し臆病で幼稚だが屈折した存在感を放つ後者。役柄にも思わず共通点を見出してしまう。パチーノの役名はソニー、カザールの役名はサル。『ゴッドファーザー』では前者は長男の名前、後者はマフィアの仲間テシオの愛称。そして、極めつけはパチーノの父親役。『ゴッドファーザー パート2』でマイケルとフレドの亀裂の原因となった、ジョニー・オラ役の俳優が演じている。マニアの方は、他にもいろんな発見ができるかも。
場面の展開が少ないにもかかわらず、全編を包む緊張感はさすが。この作品でも、『パート2』でもジョン・カザール扮する役の結末は、その後の彼自身の人生と重ね合わせてしまって、とても物悲しい。
若かりし頃のアルパチーノおすすめ度
★★★★★
はじめはバラエティタッチ。
しかし途中から急激に話は急展開。
何よりも、昔っぽい映像などがとても個人的に好きだった。
とりあえず、この作品の大部分をしめるのは主演二人の演技。
銀行強盗失敗っ(>_<)!!おすすめ度
★★★★☆
銀行強盗を企てたソニーとサル。サルとソニーは、ずっと孤独な人生を過ごしてきた。人生の閉塞状況を一発逆転・・・しようとしたけど、即警察に囲まれる(ToT)。殺気立つけど、どこかまが抜けている二人。
二人は、完全に人間社会から浮き上がってしまう。
この映画、繰り返し見ることはないだろうけど、見てよかった。
あと、サルが勧められたタバコを「吸わない」というシーン。あれがじんとくる。なぜかと問われて「肉体は神の宿だから」とこたえる。これは聖書の一節。子どものころに通った教会学校できいた聖書の話を、けなげに守っているのだ。サルの純情がせつない。
概要
72年8月22日、ニューヨーク。ブルックリンの銀行に、3人組の強盗が入った。若い1人が怖気づいて逃げだしたところへ、警察から電話がかかる。「包囲した。投降しろ」。2人は9人の銀行員を人質に立てこもる。
実際に起こった事件をもとにしたサスペンスである。白昼堂々と銀行に入った強盗たちの、無謀な行動を克明に追う。警察とFBIの確執、犯人と人質の心の交流、そして野次馬たちの心理描写を見事に描いた秀作だ。
アル・パチーノとジョン・カザールが強盗を演じている。監督はパチーノと『セルピコ』で組んだ、社会派の巨匠シドニー・ルメット。ブルックリンの倉庫を銀行のセットに改装したり、うだるようなニューヨークの暑さが伝わる迫真のロケが見事な作品である。(アルジオン北村)