Music as medicine. Music therapy,the past,present and future
治療としての音楽  
参考資料(アメリカ音楽療法協会WEBSITE)編集 
翻訳 篠田道朗 
協力 AMTA アメリカ音楽療法協会

音楽の生み出す不思議なパワーの記述は古代ギリシャの哲学者プラトンやアリストテレスの時代まで遡ります。
現在行われている音楽療法は第一次世界大戦直後、アメリカ政府が傷病兵の為に現地のアマチュアやプロの演奏家を病院や施設に送り込んだ事がキッカケとなっています。。
そして現場の医師や看護婦が憔悴しきった傷病兵達の表現する音楽に対する著しい反応を目撃、多くの病院が音楽家の雇用に積極的になりました。
さらに病院等で演奏する奏者(The hospital player)達からも事前のトレーニングや教育機関によるカリキュラムの必要性を求める声があがり始めます。
以来Music as medicine(治療としての音楽)の基礎が出来上がりました。
その後、多くのや臨床医や演奏家が音楽と医療の相互作用の研究に取り組み始め、1944年ミシガン州立大学に世界初の音楽療法科が誕生しています。
アメリカではアルツハイマー型痴呆等の脳神経系の治療や機能回復に行動音楽療法(音楽を聴くだけでなく歌ったり物を叩いたりする)が有効であるとの臨床データが数多く報告されています。

アメリカでの音楽療法の保険適用条件。(1994年に認可)
1、有資格者で所定の臨床経験を満たしている療法士が行う。
2、医師の処方であること。
3、医療行為としての必然性があること(疾病の種類による)。
4、治療がカルテ等の必要書類に記載されている内容に従って行われること
5、音楽療法による症状の改善が著しく認められること。

クリニックを開業している療法士も多く、2割以上の療法士が州の健康保険medicaid(州により基準が異なる)以外に民間の保険会社から医療行為(点数)に対する支払いを受けています。
1998年アメリカ音楽療法協会が創立されました。

残念ながら我が国では行動音楽療法を含めて音楽療法そのものが認知されておらずボランティア演奏が主体です。
音楽療法士の国家資格への移行もメドが立たない現在、一握りのタレントさんや自治体の演奏家の善意で音楽を必要とする人々に音楽が届けられている状況です。