ピアノという楽器は、鍵盤を押さえれば誰でも音を出すことが出来ます。
それこそ、猫が踏んでも音が出ますね。
では、正確に、間違えずに鍵盤を押さえれば、誰でもピアニストのような演奏が出来るかというと、そうはいきません。
どうして・・・?
もちろん、ピアニストみたいに、簡単に指が動かない・・・という問題もありますが、それ以前に、「音」は出せても、
思い通りの「音色」が出せないというのが一番の問題なのです。
ピアノは、弾き方(タッチ)によって、また弾く人によって音が変わります。
鍵盤を押さえるのはもちろん指ですが、思い通りの音を出すためには、指先の使い方だけでなく、手首や腕を
含めての力の入れ方、抜き方、さらに肩、腰、等々、全身の使い方も大事です。
そして、紡ぎだされた音がつながり、重なり合い、音楽となっていきます。
その多彩なタッチを駆使できるところが、パソコンや電子楽器のキーボードと最も違うところだと思います。
さらに、その様々なタッチを使いこなすのがテクニックです。
では、正しいテクニックを学んで、一生懸命練習さえすれば、名演奏?
・・・でも、これもまた、そうではありません。
もっと大事なことがあります。
それは、「こう弾きたい」という心です。
いくら正しい弾き方を知っていて、訓練して素晴らしいテクニックを身につけたとしても、気持ちが伴っていなければ、
「まぁ〜よく指が動くこと・・・!」
感心はしても、感動はしません。
当方のレッスンで、重視していることは、"何の曲を弾いているか"、という進度ではなくて、"どう弾いているか"
ということです。
もちろん、練習を重ねて、難曲が弾けるようになるのは素晴らしいことですが、それ以前に、どんな簡単な曲でも、
「こう弾きたい!」という心のままに弾けたら、どんなに幸せでしょう。
表現することの喜びを、一人でも多くの方に、感じてもらいたいと思います。
小林 真子
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