県連第4期ハイキング楽校開校式

日時:2006年5月20日(土)

場所:国分寺町公民館にて

今年度も第4期となるハイキング楽校が開校となりました。県連、竹内理事長、当楽校の校長である八木沢校長のあいさつの後、楽校の机上講習からスタートしました。
今回も恒例の矢崎辰夫先生の講義からスタートです。矢崎先生の講義はいつも面白く、非常に興味のあることなので、要点を紹介します。もっと勉強したい人は、矢崎先生を訪ねるか、来年度、受講してください。リクエストが多数あれば特別講義が開催されるかも・・・。


八木沢校長
矢崎講師 大貫主任講師

※写真をクリックすると大きくなります。

講義1 「山を快適に歩く」
  矢崎辰夫氏 (日本勤労者山岳連盟遭難対策委員、埼玉県勤労者山岳連盟副理事長、埼玉県ハイキングクラブ上里創立者)

1.人間とスポーツ権
 「人間の健康に必要な適度の運動強度として、山歩きが最もふさわしいスポーツのひとつだ。山歩きはストレスの解消や脳の活性化に役立つし、また山歩きのグランド森林浴で、その相乗効果も期待できる。しかし、登山の行動時間はマラソンより長い。登山は他のスポーツと比較しても運動量の多いスポーツだ。そのため快適な長時間行動には身体の仕組みを少しは知っておいたほうが良い。」以下、山を快適に歩く方法です。しっかり、勉強してくださいね。

2.エネルギーの消費と補充のバランスをとった歩行ペース
 登山者の歩行能力を上手に引き出し、快適に歩いて疲れをためないために、体の内部変化に応じた歩行ペースを作ること(心拍計を使ってペースを作る)。@登山口でストレッチで準備運動(快適に歩く準備とケガ予防)。A準備運動の後、のどの渇きが無くとも50〜100CCの水分補給(汗による血液中の水分不足を補うために飲む。)Bパーティーの歩行順を決める(先頭はCLかSL次が歩行能力の弱いメンバー)。最初の30分の入りのペース(楽だと感じるペースで)が重要。このペースで30〜60分で体温を下げない程度の小休止。C疲労蓄積は事故発生の大きな要因。
3.ハード山行の準備
 行動食と持久力 行動食にはマルトデキストリン
疲労原因は、エネルギー(糖質)がなくなる、疲労物質がたまる、体のバランスが狂うなどで、長時間行動では糖質の補給が疲労をためないために重要だ。脂肪やタンパク質は消化に5時間程度はかかるので厳しい運動では消化されない。そこで、行動食には@消化酵素で分解し胃での消化を必要としない物質、A胃にとどまらず、すぐ腸に送られる工夫がされた糖質、スポーツ活動中に摂取用として開発されたマルトデキストリンがいい。これはトウモロコシの澱粉を加工した物質で、わが国では明治製菓、森永製菓などで商品化されている。ゼリー状の物は1個(180キロカロリー、おにぎり1個分)160円前後で購入できる。早朝などで食事が取れず、すぐに行動する場合もマルトデキストリンの摂取が快適な体調を約束してくれる。ハードな山行直後は食欲も出ないので、このような時もマルトデキストリンの摂取は有効、テント持参山行などでは、明日の行動に備えて、行動直後この摂取も検討したい。
4.歩行能力アップトレーニング
 呼吸法トレーニング
@口をすぼめて30秒間、息を吐き続ける。
Aゴム風船ふくらませ
呼吸筋である肋間筋、横隔膜をきたえ、息を吐く能力を高める。
日常生活とトレーニング
 運動不足の中高年者のトレーニング効果は6ヶ月から1年かがりで少し出てくる(継続は力なり)。
歩行力アップトレーニングの具体例
・30秒以上の息吐き(1日数回)
・ゴム風船ふくらませ(1日数回)
・階段の2〜3段上がり 数回(筋力トレーニング)1日数回が限度※
・カカトをつかない歩き 1分間(筋力トレーニング)1日1〜2回を限度※
目的)@下り斜面安定歩行準備、A転倒予防、Bヒザ間接予防
(注)※ この回数を中高年は3ヶ月以上まもり、一定の筋力がついてから回数を増やす。筋肉に違和感があったらただちにトレーニングを休むこと。

 最後の身につくように、レベル1(知った)、レベル2(理解した)、レベル3(身についた)まで努力しましょう。以上が矢崎先生の講義でした。ありがとうございました。

講義2 午後からは大貫先生より、「登山界の現状と労山」「服装とザックパッキング」「安全で疲れにくい歩行法・アクシデント対策等」の講義がありました。これらの事は1年間かけて繰り返し学ぶことなので、細かい文書化は省略します。

2日目の実技山行へ

ホームへ